【連載】ねむしの『LoL』パッチノート先取り速報

【『LoL』パッチノート先取り速報:パッチ25.12編】今年の「MSI」パッチはフィアレスドラフト意識の内容! エイトロックス/ツイステッド・フェイトなどの台頭予想、「不死者の握撃」ナーフの影響は?

2025.6.10 ねむし

こんにちは! 『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)のライター、ねむしです。

さて、今回も『LoL』リードゲームプレーデザイナーであるMatt Leung-Harrison氏が公開されているパッチ25.12での調整予告と、その内容をまとめてくれているSpiderexe氏のポストや日ごろX(旧Twitter)で発信している情報、そして最新公式情報を正確に翻訳しお届けしている『LoL Times』様を元に、パッチノートの”前段階”である「調整予告」を元にメタを予測していく、「パッチノート先取り速報」をお届けします!

また、本企画で扱うすべてのステータス用語は、公式表記ではなくコミュニティで受け入れられているアルファベット表記に準じます。

  • 攻撃力 → AD (Attack Damage)
  • 魔力 → AP (Ability Power)
  • 物理防御 → AR (Armor)
  • 魔法防御 → MR (Magic Resistance)
  • 体力 → HP (Hit Points)
  • 攻撃速度 → AS (Attack Speed)
  • 移動速度 → MS (Movement Speed)


パッチノート25.12調整内容(予定)


日本時間2025年6月11日(水)配信のパッチノート25.12はMSI」(シーズン中期に開催される国際大会)パッチということで、プロシーンに向けて多数のチャンピオン調整が行われます。主な変更点は以下の通りです。


チャンピオンバフ
  • エイトロックス
  • アフェリオス
  • オーロラ
  • バード
  • ガレン
  • ジャックス
  • ルブラン
  • リー・シン
  • モルデカイザー
  • ニダリー
  • サミーラ
  • ツイステッド・フェイト
  • ヤスオ

チャンピオンナーフ

  • アーリ
  • アジール
  • グウェン
  • カリスタ
  • ニーコ
  • ランブル
  • セナ
  • タリヤ
  • ヴァルス
  • ヨリック

システム調整
  • ラムス
  • ヴァイ



多様性をぐんと引き上げる調整





大会パッチというだけあり、ナーフリストにはソロキューでもプロシーンでも人気のチャンピオンたちが目白押しです。こういったパッチのバフリストには「これをメタに押し上げたい!」という気持ちが乗っているチャンピオンが名を連ねるものですが、今回も例に漏れず、といった具合。

しかし、今回の「MSI」は初となる、フィアレスドラフトを使用しての国際大会です!


フィアレスドラフトとは?

  • 今シーズンからすべての地域リーグで適応された新ルール。
  • ピックされたチャンピオンはその試合では使用できなくなる。
  • 各プレーヤーがどれほどチャンピオンに習熟しているか、チームでどの程度までコンセプトを決めて運用できているかが試される。
  • チームごとに特色が現れやすく、予期せぬオフメタピックが飛び出すとファンからは好評。


このルールは賛否があれど、概ね反応は好評といって差し支えなく、『LoL』におけるプロシーンの変革だ!と評するアナリストもいるほどです。

そのため、この新フォーマット下で活躍を期待されるチャンピオンを把握しておくことで、プロシーンをより楽しむことができますし、一線級から条件付きで活躍が見込めるチャンピオンまで知ることで、自分のピックプールに加えるべきかも判断しやすいでしょう。


まず活躍が見込めるのは、ツイステッド・フェイト


ツイステッド・フェイト:バフ

- E
攻撃速度増加:10 – 50% >> 15 – 55%
- R
クールダウン:180 – 120秒 >> 160 – 100秒

(▼パッチ25.11での調整)

- Q
ダメージ:60 – 240 + (50% 増加AD) + (85% AP) >> 70 – 250 + (50% 増加AD) + (85% AP)


現行のパッチ25.11でも彼のパフォーマンスはいい方です。キャラパワーとしては悪くないものの、メタになっているサイラスヤスオなどメタチャンピオン相手にシビアな試合展開を求められがちです。

そんな中で二か所にバフをもらうとあれば、プロシーンではもちろん、ソロキューでも見る頻度が増えるのは必定でしょう。

理由は以下3つ。

  1. 彼のコアアイテムの一つである「リッチベイン」は300ゴールドも安くなり、パワースパイクが飛躍的に早まった
  2. 依然としてゲーム展開は緩やかで活躍しやすい土壌 + 連続して本人にバフ
  3. プロシーンではより好まれる「解放の魔導書」のバフも効いている

とはいえ、「純メイジ」のビクター/オリアナ/シンドラには苦戦を強いられやすく、チーム全体でダメージ不足になりやすいなど、運用が容易になるレベルのバフではありません。運用の際は先々のゲームプランをしっかり見据えてプレーしていきましょう!




また、エイトロックスもさすがに活躍を見込めそうです(というかすでにピック率1位の大人気チャンピオンですが……)


エイトロックス:バフ

- パッシブ
強化通常攻撃時の体力回復:追加与ダメージの 80% >> 90%
- E
体力回復率:16% + (0.9% 増加HP)% >> 16% + (1% 増加HP)%

(▼パッチ25.11での調整)

- パッシブ
通常攻撃への追加ダメージ:対象の最大HP 4 – 12% >> 4 – 8%
- Q
スイートスポットによるダメージ増加:60% >> 70%
- W
ダメージタイプ:魔法ダメージ >> 物理ダメージ



ソロキュー戦士に大人気の彼ですが、最近はグウェンランブルジェイスに気圧されてしまい、プロシーンではやや人気が低迷しています。オーンなどの「純タンク」相手に対しても勝率が悪く、安定性に欠ける印象がぬぐえませんでした。

しかしこの連続バフにより、ダメージと「ドレインタンク」(サステインにより前線を張る役割のこと)としての性能を取り戻しているように見えます──特に「E - 影進撃」のパッシブがバフされるのは大きいです。




体力を搭載することのインセンティブが元々あり、今回でさらに大きくなった形ですが「ボルテイク サイクロソード」のパフォーマンスが高すぎるため、今後も好まれるのはこちらで間違いないでしょう。
 
プレーする際には敵全員を打ち倒し、世界を壊す彼のストーリーに沿ったマインドでプレーしましょう。今の彼のパワーならその気持ちに応えてくれるはずです……!


釘を刺された「不死者の握撃」





今回の調整で面白いのが「不死者の握撃」の遠距離チャンピオンに向けてのナーフです。


不死者の握撃:ナーフ

- 遠距離チャンピオンの効果倍率:60% >> 50%
ダメージ:最大HPの 2.1% >> 1.75%
体力回復:最大HPの 0.78% >> 0.75%
体力増加:3 >> 2.5


今やこのキーストーンを採用する遠距離チャンピオンなんてせいぜいセナ/ナーくらいなものでは……? と考えていたのですが、ナーフリストをさらに詳しく見ると合点がいきます。


アーリ:ナーフ

- E
チャーム効果時間:1.2 – 2秒 >> 1.2 – 1.8秒
- R
クールダウン:130 – 100秒 >> 140 – 100秒


アジール:ナーフ

- 基本ステータス
移動速度:335 >> 330
レベル毎の攻撃速度増加率:6% >> 5.5%


そうです。この記事をご愛読いただいてる方にはもうおなじみの硬いメイジ──バランスチームはプロゲーマーたちに向けてこう言っているのです、「絶対にやるなよ?」と。

我々アマチュアがプレーするシーンとはわけが違い、リスクを排除していくのが最善手のプロシーンでは、かなり下火になっている「硬いメイジ」もまた出てきかねません。念には念を、という気概を感じます。




また、現在メタである遠距離チャンピオンの「握撃ユーザー」にはジェイスニダリーがいます。彼らに関しては少し特殊で、遠距離チャンピオンでありながら、通常攻撃→R(近距離チャンピオンへ変化)とすぐに行うことで、敵チャンピオンへの着弾時に近距離チャンピオン扱いの「不死者の握撃」を発動できるのです。なんて小賢しいのでしょう……。

とはいえ、ジェイスはハンマーフォームからキャノンフォームに切り替えた最初の通常攻撃にかなりの恩恵があるため、今回の調整は決して無視できません。「フェイズラッシュ」に乗り換える流れが来てもおかしくないでしょう。




一方、ニダリーはジェイスの半分のクールダウンでフォームチェンジを行うことができ、通常攻撃→クーガー形態になった後は「W - ジャンプ」で退く強力なハラスを行える上、なんと今回APのバフをもらえる運びに。


ニダリー:バフ

- E
ダメージ:70 – 250 + (70% 増加AD) + (40% AP) >> 70 – 250 + (70% 増加AD) + (50% AP)


トップニダリーは基本的に「トリニティ フォース」を主軸としたADビルドのため、しばらくこのバフの恩恵は享受しませんが、途中で「ダークシール」や「ゾーニャの砂時計」を搭載したり、バロンナッシャー討伐で獲得するバフ下ではAPが上昇するため、トータルではやはりバフ寄りな印象を受けます。

決してマッチの序盤から見られるピックではないのですが、しっかりとピックできる環境になった時の彼女はトップレーンにおいて最恐の女帝となります。ブリンク/回復/ダメージ──CC以外のすべての能力を高水準で兼ね備えているため、熟練したプロゲーマーが彼女を扱う影響力は計り知れません。


個人的には推しチャンピオンなので、プロシーンで躍動する彼女を見られるのが楽しみです!


まとめ


  1. プロシーンフォーカスの“多様性アップ”パッチ
  2. エイトロックスとツイステッド・フェイトは躍進予想
  3. メイジはさらにさらに硬くなれないように。危ないと思ったらダメージで敵を先に倒そう

以上がパッチ25.12の先取り速報になります!


チャンピオン調整が多く、フィアレスドラフトを強く意識している印象を受けましたね。これほどの量であれば当然、我々のソロランク環境にも影響はあります!

特に「アタカン」の調整はユニークです。ショットコールをうまく行えば、アタカンとドラゴンの交換も見据える展開が出てくるでしょう。


アタカン:調整

トップレーンのダメージ影響率が20 – 25%増加(トップレーン出現率が上昇)


今まではボット側に出現することが多く、ボットの勝利側やレッドチーム側が少ないリスクで獲得しがちでした。しかも大抵ドラゴンのおまけまでついてきますからたまりません。

しかし、これからはトップ側に出る可能性も大いに出てきたため、視界管理やショットコール次第では「ドラゴンとセットで無料譲渡」とはならない展開が見えてきます。サポート/ジャングルをプレーする方はその点に留意し、行けそうなら積極的にpingを用いてコールしていきましょう!


ここまで読んでいただきありがとうございました!
それでは、次のパッチ25.13でお会いしましょう!


パッチノート25.12概要(6月11日正式公開)



パッチノート 25.12
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/game-updates/patch-25-12-notes/
パッチノート|リーグ・オブ・レジェンド
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/tags/patch-notes/


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