【Apex Legends】公式大会Apex Legends Global Series(ALGS)Year4のフォーマットや仕組みを解説!——プロリーグのレギュラーシーズンとプレーオフの違いとは?

年間を通して開催される『Apex Legends』の公式大会「Apex Legends Global Series」(以下、ALGS)は、今年で4年目。年を追っていくごとに盛り上がりを見せる競技シーンだが、「プロリーグ」や「プレーオフ」など、大会の仕組みを知らないと、今どの大会が行われているのかわからないことが多いはず。

そこで、今回はALGSの大会概要(大会フォーマット)を詳しく説明していこう。

年間通して開催されるALGSの大会概要


ALGSは大きく4つの区分に分かれている。プロアマ問わず競い合う予選大会「プレシーズン予選」、「プロリーグ予選」、「ALGSチャレンジャーサーキット」、その予選を勝ち上がってきたチームと、ALGSの運営に招待されたチームが戦う本戦「ALGSリージョナルプロリーグ」、プロリーグで上位の成績を収めた各地域のチームが集まるオフライン大会「ALGSプレーオフ」、そして、年間王者を決める決勝の「ALGSチャンピオンシップ」となっている。

▲大会の流れは上記の図の通り。基本的に予選→本戦→プレーオフという流れを2回行い、その間チャレンジャーサーキットという特別な予選を挟み最終的にチャンピオンシップが開催されるという流れだ

またALGSは、予選の「ALGSチャレンジャーサーキット」から「ALGSプレーオフ」までを1スプリットとした2スプリット制で行われる。各大会はポイント制になっていて、成績上位になればなるほど多くポイントが加算される。ポイントの高い上位が次のステップへ進むことができるので、常に成績上位を収めて行く必要があるのだ。

なお、2スプリット通した上位32チームがその年最後に行われる世界大会「ALGSチャンピオンシップ」へと出場することができる。

上記の大会は北米、EMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)、北アジア太平洋、南アジア太平洋、南米の各地域で開催されていて、最終的にはプレーオフやチャンピオンシップに集結する。我らが日本チームはこの中の北アジア太平洋(APAC North)に分類される。同地域には韓国やモンゴルが所属している。

ここからは下記大会について詳しく解説していこう。

誰でも参加できる3種類の予選大会


予選は開催時期によって名称が異なる。スプリット1の最初に開催される、いわばシーズン開始の予選「プレシーズン予選」に、スプリット2の最初に開催される「プロリーグ予選」、そして各スプリットの終わりに開催される「チャレンジャーサーキット」の3種類だ。

プロリーグへの出場権を争う「プレシーズン予選」


プロアマ問わず誰もが参加できる大会とで、上位の成績を収めたチームは、「ALGS リージョナルプロリーグ スプリット1」への出場権を獲得する。試合は全部で4回行われ、各回で優勝した4チームと、4回の試合で獲得した総合ポイントが多い4チームが出場権を得られる。

シーズンによって開催時期は異なるが、基本的には前シーズンのチャンピオンシップが終わった後の10月~12月ごろに開催される。なおYear4のプレシーズン予選は2023年11月から開催されていた。

スプリット2プロリーグ予選を目指す「ALGSチャレンジャーサーキット1」


スプリット2で開催される「ALGSリージョナルプロリーグ」に挑戦するチームが参加する予選大会。スプリット1に開催された「プレシーズン予選」のようなものでこちらも4回の試合が行われる。各予選で優勝した4チームと、4回の試合を通してポイントを多く獲得した上位18チームの計22チームが「プロリーグ予選」へと進むことができる。いわば、予選の予選のようなものだ。

なお、Year4は2月3日(土)~4日(日)、3月2日(土)~3日(日)、3月23日(土)~24日(日)、4月6日(土)~7日(日)に開催される。

スプリット2のリージョナルプロリーグを目指す「プロリーグ予選」


「ALGSリージョナルプロリーグ スプリット1」の下位8チームと、「ALGSチャレンジャーサーキット1」を勝ち上がった22チームの計30チームがダブルエリミネーション形式で戦う予選大会。

スプリット1の「ALGSリージョナルプロリーグ」下位8チームと、「ALGSチャレンジャーサーキット1」のポイントが高い上位2チームの計10チームがウィナーズブラケットのラウンド2から、残った「ALGSチャレンジャーサーキット1」の20チームがウィナーズブラケットのラウンド1からスタートする。

さらに、ウィナーズブラケットから上がってきたチームは先行でポイントがもらえ、有利な状態で決勝ラウンドを戦うことができる。

最終的にウィナーズブラケットから上がってきた10チームとエリミネーションブラケットから上がってきた10チームの計20チームで決勝ラウンドを行って優勝を決める

各ブラケット8マッチ、決勝はマッチポイント形式で行われ、上位8チームがスプリット2の「ALGSリージョナルプロリーグ」へと出場する。

なお、Year4の「プロリーグ予選」は4月19日(金)から開催される。

正真正銘最後の予選大会「ALGSチャレンジャーサーキット2」


「ALGSチャレンジャーサーキット2」は、LCQ(敗者復活戦)へと出場するチームを決める最後の予選大会。チャレンジャーサーキット1と同様、4回に渡って行われる。ここから出場できるチーム数は「チャンピオンシップ」に出場するチーム数によって決まり、少なくとも4チーム以上は進むことができる。

Year3は3月~6月にかけて毎月行われていたため、スプリット2のプロリーグと同時期に開催されるだろう。

5週間にわたって熱き戦いを繰り広げる「ALGSリージョナルプロリーグ」


「ALGSリージョナルプロリーグ」は、スプリット1とスプリット2の2回に分けて開催され、それぞれ5週間にわたって試合が行われる。その試合の結果によってプレースメントポイントが与えられ、上位の成績を収めたチームが最終週に開かれる「リージョンファイナル」、世界大会の「ALGSプレーオフ」へと出場できる。

▲基本的には1週間に1試合ずつ行われるが、2連戦しなければならないグループも出てくる。スケジュールとして仕方ないものの、グループによって有利不利が出てしまうのはいかがなものか

なおYear4のスプリット1は、Year3の成績に基づいて運営から招待された22チームと「プレシーズン予選」を勝ち上がった8チームが出場。スプリット2ではスプリット1の上位22チームと「プロリーグ予選」を勝ち上がった8チームが出場する。

出場する30チームは10チームずつの3つのグループに分かれ、2回ずつの総当たり戦を行う。総当たり戦でポイントを多く獲得した上位20チームがリージョンファイナルへと出場できる。

スプリット2の日程は未定となっているが、前年と比較すると、プレーオフから1カ月以上空くと考えられるため、6月~7月に開催すると思われる。ただ、例年に比べてかなり遅めの開催となっているため、前倒しになる可能性もあるだろう。

リージョンファイナルとは?

5週間にわたって行われた「ALGSリージョナルプロリーグ」の上位20チームが参加する地域別の決勝戦。「リージョンファイナル」で優勝した1チームと、「リージョンファイナル」を含めた「ALGSリージョナルプロリーグ」の総合プレースメントポイントが高いチームが、世界大会「ALGSプレーオフ」へと出場できる。「ALGSプレーオフ」への出場チーム数は地域によって決まっており、日本を含む北アジア太平洋(APAC North)の地域は8チーム参加する。

▲例えプレースメントポイントが低くても、リージョンファイナルで優勝さえしてしまえば「ALGSプレーオフ」へと出場することができる

「リージョンファイナル」では通常の形式とは異なるマッチポイント形式を採用している。1マッチの順位やキル数によってポイントを増やしながら、50ポイント以上取ったあとにチャンピオンを取ることで優勝となる形式だ。「ALGSリージョナルプロリーグ」では各試合6マッチと決まっていたが、「リージョンファイナル」ではマッチ数の上限がない。過去には12マッチ行って優勝チームが決定したこともある。

なお今年から最低でも6マッチ行うようになった。6マッチ終わる前に優勝チームが決定した場合はその優勝チームを除いた19チームで行う。

REJECTのようにプレースメントポイントが低くてもリージョンファイナルで優勝すると1位になることができるのが面白いポイントだ

世界のトップチームが集結する「ALGS プレーオフ」


「ALGS プレーオフ」は各地域の「ALGSリージョナルプロリーグ」で上位の成績を収めたチーム合計40チームが戦うオフライン世界大会。北米から12チーム、EMEA、北アジア太平洋、南アジア太平洋から8チーム、南米から2チーム、中国から2チームが参加する。

これらの40チームが10チームずつの4つのグループに分かれて総当たり戦を行う。その後、3試合でポイントを多く稼いだ上位20チームがウィナーズブラケット、下位20チームがエリミネーションブラケットへと進出する。

▲画像は「Apex Legends Global Series Year3 プレーオフ スプリット2」のもの。グループ分けは各地域で行われた「ALGSリージョナルプロリーグ」の最終順位によって割り振られていく。北米やEMEAなど各地域の1位チームが同じグループにならないようになっている

最後はブラケットステージを勝ち上がった20チームでマッチポイント形式の決勝戦を行う。プレーオフに出場したチームはプレーオフポイントがもらえ、スプリット1とスプリット2で獲得したプレーオフポイントが多い上位32チームが「ALGSチャンピオンシップ」へ出場できる。

また、スプリット1のプレーオフポイントに応じて「ALGS プレーオフ スプリット2」に出場する各地域のチーム数が変わる。北アジア太平洋(APAC North)の地域は、最低で6チーム、最高で10チームだ。

なお、スプリット1のプレーオフは5月2日(木)〜5日(日)の期間、アメリカ・ロサンゼルスで開催される。

チャンピオンシップへの出場を賭けたLCQ(敗者復活戦)


プレーオフポイントによって「ALGSチャンピオンシップ」への出場を決められなかったチームが参加する最後の予選大会。スプリット2のプレーオフ、プロリーグ、チャレンジャーサーキットの最終順位に基づいて選ばれた40チームがダブルエリミネーション形式で戦う。

▲Year3のLCQはスプリット2のプレーオフから休みの期間が短く過密なスケジュールだと感じた。LCQから1カ月以上経って「ALGSチャンピオンシップ」が始まったため、もう少し余裕のあるスケジュールが組めたのではないだろうか

LCQでは40チームが「ALGSリージョナルプロリーグ」などの順位を元にふたつのグループに分けられる。グループごとに8試合行い、上位10チームが「ウィナーズブラケット ラウンド2」へ、下位10チームが「エリミネーションブラケット ラウンド1」へ進んでいく。そして、決勝戦で勝ち上がった上位2チームが「ALGSチャンピオンシップ」に出場することができる。

年間王者を決める「ALGSチャンピオンシップ」


「ALGSチャンピオンシップ」は年間王者を決める世界大会で、年間を通して優秀な成績を収めた40チームが出場する。出場チームはプレーオフポイントによる各地域のトップチーム(6チーム)、スプリット1とスプリット2プレーオフの両方で、合計プレーオフポイントが最も高いトップチーム以外の26チーム、各地域ラストチャンス予選を勝ち抜いた上位2チームとなっている。

「ALGSプレーオフ」と同様、これらのチームが10チームずつの4グループに分けられて総当たり戦を行い、獲得したポイントの上位20チームがウィナーズブラケット、下位20チームがエリミネーションブラケットへ進む。

「ALGSチャンピオンシップ」のブラケットステージから1試合8マッチになり、最後には勝ち上がった20チームによるマッチポイント形式の決勝戦が行われる。そこで見事優勝すると年間王者の称号を獲得するのだ。

▲「Apex Legends Global Series Year3」の優勝はTSM

まとめ


既にスタートし、かなりの盛り上がりを見せる「ALGS Year4」。現在はリージョンファイナルまで終了し、次の世界大会を今か今かと待ち望んでいる状態である。特に今年のAPAC Northはレベルが高く、世界で通用するチームがいることは紛れもない事実だろう。今年最初の世界大会でTSMとDZの牙城を崩し、世界王者に輝くのはどこのチームか注目したい。

スプリット2はまだ未定だが、スプリット1のプレーオフが5月2日(木)〜5日(日)の期間、アメリカ・ロサンゼルスで開催されるので、おそらく6月~7月の間に始まるだろう。詳しくは公式サイトなどをチェックしてほしい。


■関連リンク
エーペックスレジェンズ eスポーツ
https://www.ea.com/ja-jp/games/apex-legends/compete


編集:いのかわゆう


【フリーダム山中プロフィール】

2022年より活動を始めた新人ライター。RPGやアクション、シューティングなど、さまざまなジャンルのゲームを愛している。最近では『VALORANT』や『Apex Legends』、『リーグ・オブ・レジェンド』などの競技シーンを視聴しており、暇さえあれば日本の大会だけでなく、海外の大会も見るほど競技シーンが好き。
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