【連載】ねむしの『LoL』パッチノート先取り速報
【『LoL』パッチノート先取り速報:パッチ25.07編】 偏ったジャングル環境にメス。“硬いメイジ”の機運が高まるも、やや難易度高し?

こんにちは! 『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)のライター、ねむしです。
さて、今回も『LoL』リードゲームプレーデザイナーであるMatt Leung-Harrison氏が公開されているパッチ25.6での調整予告と、その内容をまとめてくれているSpiderexe氏のポストや日ごろX(旧Twitter)で発信している情報、そしてを最新公式情報を正確に翻訳しお届けしている『LoL Times』様を元に、パッチノートの”前段階”である「調整予告」を元にメタを予測していく、「パッチノート先取り速報」をお届けします!
また、今後本企画で扱うすべてのステータス用語は、公式表記ではなくコミュニティで受け入れられているアルファベット表記に準じます。
- 攻撃力 → AD (Attack Damage)
- 魔力 → AP (Ability Power)
- 物理防御 → AR (Armor)
- 魔法防御 → MR (Magic Resistance)
- 体力 → HP (Hit Points)
- 攻撃速度 → AS (Attack Speed)
- 移動速度 → MS (Movement Speed)
パッチノート25.07調整内容(予定)
日本時間2025年4月2日(水)に配信予定のパッチノート25.07は、 調整を多く盛り込んだ平均的な内容となっています。主な変更点は以下の通りです。
チャンピオンバフ
チャンピオンナーフ
チャンピオン調整
システムバフ
システムナーフ
システム調整
- ブランド
- オラフ
- アイバーン
- シャコ
- シェン
- トランドル
- ボリベア
チャンピオンナーフ
- ダリウス
- グウェン
- リリア
- ルル
- ナフィーリ
チャンピオン調整
- シンジド
- ゼラス
- ヨネ
- ヨリック
システムバフ
- 久遠のカタリスト
- ロッドオブエイジス
- アンブラルグレイブ
システムナーフ
- 泉
- ホームガード
システム調整
- レーンスワップ防止システム
Patch 25.7 Full Preview!
— Matt Leung-Harrison (@RiotPhroxzon) March 26, 2025
Yorick
- Yorick's changes are aimed in broad strokes at making him a slightly more functional teamfighter in exchange for reduction in split pushing power
- Making him better in the early game at some cost to his late game
- Make him better at being a… pic.twitter.com/OEcdPK28zJ
メジャーなジャングルのナーフ

パッチ25.06では急速に台頭したジャングルチャンピオンが非常に多く、その上最近では稀にみるほどの暴れっぷりでした。ということで出過ぎた杭を打ち戻すようです。
ダリウス:ナーフ
- 基本ステータス
基本物理防御:39 >> 37
- E
クールダウン:24 – 14秒 >> 26 – 16秒
- 基本ステータス
基本物理防御:39 >> 37
- E
クールダウン:24 – 14秒 >> 26 – 16秒
ナフィーリ:ナーフ
- 基本ステータス
基本物理防御:30 >> 28
基本体力:635 >> 610
- パッシブ
中立モンスターへのダメージ補正:165% >> 155%
- Q
ミニオンへのダメージ補正:80% >> 100%
- W
クールダウン:20 – 18秒 >> 22 – 18秒
- 基本ステータス
基本物理防御:30 >> 28
基本体力:635 >> 610
- パッシブ
中立モンスターへのダメージ補正:165% >> 155%
- Q
ミニオンへのダメージ補正:80% >> 100%
- W
クールダウン:20 – 18秒 >> 22 – 18秒
これは全プレーヤー納得の調整ですね。二人とも暴れ過ぎです。ダリウスに関しては連続でのナーフですが、前回のナーフ分はプレーヤーの習熟分で相殺され、安定した勝率にはかすり傷しか入りませんでした。
ナフィーリは最近ではあまり見ない54%を超える勝率を維持しており、BANのないモードで彼女を見ない時がほとんどなかった2週間でした(笑)。完全にやり過ぎましたね。

まさかのジャングルで大躍進。レーン側でも一線級のため、ピック段階ではどちらに行くか分からないのもまたタチが悪い。
両名とも操作難易度が比較的低い上に、彼らがカウンターできるピックが多すぎました。中堅未満のジャングルのピックはどちらかがネックになったため、存在そのものがジャングルの多様性を阻害していたとすら豪語できます。
レーンに出ても強いため、しっかりとレーナー起用の場合でも作用するナーフを盛り込んでいるのが素晴らしい。ですが、しばらくは習熟したプレーヤーがピックし続けられるパワーはあるでしょう。彼らにカウンターされるチャンピオンの使い手はまだ気が抜けません。
グウェン:ナーフ
- Q
最後の攻撃のダメージ:70 – 170 + (35% AP) >> 60 – 160 + (35% AP)
- W
物理/魔法防御増加:25 + (5% AP) >> 22 + (7% AP)
- Q
最後の攻撃のダメージ:70 – 170 + (35% AP) >> 60 – 160 + (35% AP)
- W
物理/魔法防御増加:25 + (5% AP) >> 22 + (7% AP)
リリア:ナーフ
- E
ダメージ:60 – 160 + (60% AP) >> 60 – 160 + (50% AP)
- E
ダメージ:60 – 160 + (60% AP) >> 60 – 160 + (50% AP)
彼女たちもパッチ25.06でバフを受けてのし上がってきた2人ですが、少しオーバーしてしまった様子。ダリウス/ナフィーリと比べると支配的な強さというわけではありませんが、さすがに調整が必要でしょう。
両名ともに後半だけではなく、中盤も活躍しやすくなった影響から、オブジェクトファイトでのパフォーマンスが伸びました。どちらもゆったりとした集団戦を好むので、現状のジャングル/ミッド周りのファイトも得意です。

この2週間でAPジャングルと言えば彼女たちがまず名前に挙がった
どちらも大きすぎる数値の低下ではないですが、影響は無視できません。引き続き運用するのであれば、次に上がってくるジャーヴァンIVやリー・シンに対抗するべく研究されるビルドや立ち回りのリサーチは怠らないようにしましょう。
メイジたちにも新たな風が?

ミッドのメイジたちは決して悪くない立ち位置にいますが、バフで台頭してきているヤスオ/ゼド、そしてナフィーリらにシビアな立ち回りを強いられているのはたしかです。そんな彼らに対抗できるビルドが開拓されつつあり、そしてそのビルドの根幹を占めるアイテムがなんとバフされます。
久遠のカタリスト:バフ
- レシピ:2つ目のルビークリスタルを追加
- マナ:300 >> 375
- UNIQUE Passive – 「久遠」
マナ回復:受けたダメージ 7% >> 10%
- レシピ:2つ目のルビークリスタルを追加
- マナ:300 >> 375
- UNIQUE Passive – 「久遠」
マナ回復:受けたダメージ 7% >> 10%
ロッド オブ エイジス:バフ
- UNIQUE Passive – 「久遠」
マナ回復:受けたダメージ 7% >> 10%
- UNIQUE Passive – 「久遠」
マナ回復:受けたダメージ 7% >> 10%
「ロッド オブ エイジス」、通称「RoA」はともかく、「久遠のカタリスト」のバフは非常に大きい。このアイテムを選択するチャンピオンは大量の魔力を必要とすることなく、ダメージを出せるチャンピオンで、そのミソとなるのは耐久力を生かした継続戦闘能力。その部分を「ルビークリスタル」の2つ購入という形で、早期から再現できるのが強力なのです。
例を挙げましょう。
このアイテムを採用するアニビア/カサディンは、継続戦闘と確保されている基本ダメージが大きいチャンピオンたちです。一般的には彼らが1200ゴールドを持ってリコールした場合は、
パッチ25.06(今まで)
→「女神の涙」「ルビークリスタル」「ダークシール or ブーツ」
と購入していました。しかし、このレシピ追加により、これからは、
パッチ25.07(これから)
→「女神の涙」「ルビークリスタル」×2
となるのです。アサシンをプレーしていて、相手のアニビアが「ルビークリスタル」を2つ持ってこられるのは悪夢でしかありません。加算された300もの体力を削り、さらにパッシブの卵まで破壊しなくてはキルに繋がらないのですから。
また、「RoA」を活用した新ピックとしてアーリが挙げられます。彼女はアサシン気質を持つバーストメイジですが、「Q - 幻惑のオーブ」の復路は確定ダメージとなるため、魔力に依存しすぎず立ち回ることができます。
スキルの回転率も早く、「R - スピリットラッシュ」によるブリンクもあり、彼女の安定性は高まるばかりです。言うまでもなくこの調整で彼女はさらにパフォーマンスを上げるでしょう。

また、欧州圏のプロシーン「LEC」でもプレーされていた「不死者の握撃」を活用した通称『高体力メイジ』でもこの「RoA」は活用されます。アニー/ビクター/アジールのように自前でシールドを付与し、「シールドバッシュ」のルーンを運用できるチャンピオンに適性があるビルドです。

「握撃」+「シールドバッシュ」で敵をハラスできる
チャンスメイクする火力を捨て、リスクヘッジをするビルドなので、高レートやプロシーン以外では運用が難しいかもしれませんが、相手にアサシンが2人以上いる場合などでは、うまく運用することで通常のビルドより活躍できることでしょう。
注目のトップレーナ―

トップの様相に目を移しましょう。バフされるチャンピオンの中に『おやおや?』と顎をさわりたくなる面子がいます。
シェン:バフ
- Q
[NEW] タワーに対して追加ダメージが有効に(基本ダメージの10 – 40を与える)
- Q
[NEW] タワーに対して追加ダメージが有効に(基本ダメージの10 – 40を与える)
ボリベア:バフ
- Q
通常攻撃への追加ダメージ:10 – 90 + (120% 増加AD) >> 10 – 90 + (150% 増加AD)
- Q
通常攻撃への追加ダメージ:10 – 90 + (120% 増加AD) >> 10 – 90 + (150% 増加AD)
シェンは優れたスプリットプッシャーですが、タワー破壊を行う能力だけがありませんでした。アイテムによりプッシュ速度は補強できても、この能力がなくては土壇場での二者択一を迫れません(「R - 瞬身護法」とのトレードオフと考えられていた)
しかし、晴れてメインスキル「Q - 護刃招来」がタワーに有効になりました。数値こそ10~40と少なく見えますが、後半のクールダウンはわずか5秒未満となるため、タワーを破壊する速度は飛躍的に増加することでしょう。

こういった『タワーにスキル攻撃が有効になる』事例で言うと、最近はイレリアがありました。その時の彼女の勝率は信じられないほど上昇したため、この類のバフがもたらされる恩恵は計り知れないものがあります。
また、ボリベアは一部のプレーヤーに人気の、可もなく不可もないパフォーマンスを見せていますが、ここにきてバフ。内容としては増加ADレシオが30%も向上するといった内容で決して無視できない伸び幅です。計算上は『ADを積めば積むほど強い』ワケですから、脅威アイテムの恩恵が最も大きいです。

高速に走るファイターが「妖夢の霊剣」と「デッド マン プレート」を搭載すると強力なのは、すでにダリウスが証明してくれたので、彼もこのビルドでジャングルを駆け回るときが来るかもしれません。その場合はダリウスと違い、ファーム速度にやや難があるのでその点が課題になるのか、それともトップでADファイタータイプのビルドが脚光を浴びるのか──彼を愛するプレーヤーの研究が待ち遠しいです。
まとめ
- ジャングルの上位層におしおき
- 次のトレンドは『硬いメイジ』か?
- 目立たないトップでも確かな変化が感じられる
以上がパッチ25. 07の先取り特報になります!
まさに通常通りの、平均的な内容のパッチですね。調整も盛り込まれながら、しっかりとしたナーフと注目できるバフも含まれています。
個人的には予想通り台頭してきたトリスターナの活躍が目覚ましく、うれしい限りです。ボットでの彼女はここ数年見ていなかったので、元気に飛び回る姿が懐かしく思えます。

ボットレーンはしばらく環境が動かない気配がするので、やはり彼女をプールに加えるのはすぐの方がよいです……! 簡単なコンボだけ練習し、バンバン実戦で運用してみましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
それでは次のパッチ25.08でお会いしましょう!
パッチノート25.07概要(4月2日正式公開)
パッチノート 25.07
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/game-updates/patch-25-07-notes/
パッチノート|リーグ・オブ・レジェンド
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/tags/patch-notes/
2025 Riot Games, Inc. Used With Permission
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