【連載】ねむしの『LoL』パッチノート先取り速報

【『LoL』パッチノート先取り速報:パッチ25.16編】 確実にJG・ボットのメタが変わるパッチ! エンチャンターとADファイターに手痛いナーフ。次の新顔は誰だ?

2025.8.12 ねむし

こんにちは! 『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)のライター、ねむしです。

さて、今回も『LoL』リードゲームプレーデザイナーであるMatt Leung-Harrison氏のパッチ25.16での調整予告と、その内容をまとめてくれているSpiderexe氏のポストや日ごろX(旧Twitter)で発信している情報、そして最新公式情報を正確に翻訳しお届けしている『LoL Times』様を元に、パッチノートの”前段階”である「調整予告」を元にメタを予測していく、「パッチノート先取り速報」をお届けします!

また、本企画で扱うすべてのステータス用語は、公式表記ではなくコミュニティで受け入れられているアルファベット表記に準じます。

  • 攻撃力 → AD (Attack Damage)
  • 魔力 → AP (Ability Power)
  • 物理防御 → AR (Armor)
  • 魔法防御 → MR (Magic Resistance)
  • 体力 → HP (Hit Points)
  • 攻撃速度 → AS (Attack Speed)
  • 移動速度 → MS (Movement Speed)


パッチノート25.16調整内容(予定)


パッチノート25.16は日本時間2025年8月13日(水)に配信されます。バランスが取れている現状を踏まえ、新たな可能性を入れる、変更点多めのパッチになる予定です。主な変更点は以下の通りです。


チャンピオンバフ
  • ブランド
  • ナー
  • イラオイ
  • カリスタ
  • マスター・イー
  • モルガナ
  • ノーチラス
  • レク=サイ
  • シンジド
  • サイオン
  • サイラス
  • ザイラ

チャンピオンナーフ
  • ジャーヴァンIV
  • ルル
  • ノクターン
  • レル
  • シャコ
  • トランドル
  • シン・ジャオ
  • ユーミ

チャンピオン調整

  • モルデカイザー
  • ランブル
  • ヴァルス
  • ヴィエゴ
  • ワーウィック

システムバフ
  • 実験的へクスプレート

システム調整
  • バロンナッシャー



ジャングルの血液循環──ADからAPへ





今回の変更予定でまず目につくのはJGチャンピオンへの変更でしょう。ADチャンピオンをナーフし、APチャンピオンをバフする……非常に分かりやすい構図です。


まずはパワーダウンとなるADファイターたちから見ていきます。


ジャーヴァンIV:ナーフ

- 基本ステータス
基本物理防御:5.2 >> 4.6

ノクターン:ナーフ

- 基本ステータス
基本物理防御:4.7 >> 4.2
- Q
影の軌道内での攻撃力増加:20 – 60 >> 15 – 55

トランドル:ナーフ

- W
氷のフィールド内での攻撃速度増加:30 – 110% >> 30 – 90%
クールダウン:16 – 12秒 >> 18 – 14秒

シン・ジャオ:ナーフ

- 基本ステータス
基本体力:640 >> 620
- Q
通常攻撃への追加ダメージ(1Hit):20 – 80 + (40% 増加AD) >> 15 – 75 + (40% 増加AD)


現在のジャングルはADファイターによるドレインタンクメタの様相を呈しています。いつぞやの「ゴアドリンカーメタ」のような感じです…懐かしいですね。

彼らの前ではほとんどのチャンピオンが小規模戦で後手に回ってしまう上に、集団戦の設計の意味でもダメージとフロント性能が担保されている彼らは非常に安定します。どのレートのどんなスタイルのプレーヤーでも彼らを使うことは拒めない──そんな環境でしたね。

そんな『ADファイター政権』となってそこそこの月日が流れましたが、ここにきてメタ停滞の苦言をコミュニティからキャッチし、かなり大胆に、手広くナーフ網を投げた模様です。内容としても少し様子見感はあれど、しっかり効いてくる調整が多く、彼らと共に勝利を積み重ねてきたJGメインのピック色は変えざるを得ないでしょう。


統計上でも高パフォーマンスなのは全員ADファイター。


ですが、新たなピックプールの提案もちゃんとしてくれています。バフされるAPチャンピオンたちはコチラ。


ブランド:バフ

- パッシブ
中立モンスターへのダメージ倍率:240% >> 260%
- Q
スタン時間:1.5秒 >> 1.75秒
- R
クールダウン:110 – 90秒 >> 100 – 80秒

ザイラ:バフ

- E
クールダウン:12秒 >> 11秒
- R
ダメージ:180 – 350 + (70% AP) >> 200 – 400 + (70% AP)

サイラス:バフ

- パッシブ
中立モンスターへのダメージ倍率:100% >> 150%

ノーチラス:バフ

- E
中立モンスターへのダメージ倍率:150% >> 100%
[NEW] 中立モンスターに対して追加ダメージ:150 – 250 + (50% 増加AP)


ザイラ/ブランドは一時期その圧倒的なファーム速度と、それに裏打ちされた集団戦性能で環境を席巻しました。私も本企画で幾度となく彼らの調整にふれたのが記憶に新しいです(笑)。

以前とは違い、「ライアンドリーの仮面」「黒炎のトーチ」ともにパワーが高いわけではないので、一躍メタピックとはならないかもしれませんが、間違いなくチャンピオンプールに入れておいて損はありません。味方ミッドがゼド/ゼドのようなADチャンピオンをピックした時に、ダメージバランスを取りながらお互いに長所を際立たせることができるところが素晴らしいです。




サイラスのバフは……不可思議な点ではあります。SNSの反応を見てもすでにミッドで一線級の活躍を見せているチャンピオンのバフは必要か? という声が挙がっています。

PBEサーバーでの有志の検証によれば、フルクリアの周回速度も3分強程度とかなりの速さを記録しており、彼のファーム速度の遅さという短所がごっそりなくなる調整になります──我がメインチャンピオン、調整班に愛されていますね……。




また、バランスチームからは少し珍しい提案も含まれています。ノーチラスJGです。

実は彼、元々は生粋のジャングルチャンピオンです。むしろシーズン3などではJGとしてしか運用されていなかったというのだから驚きです。そのため、今回の調整で推し進められているのは元の鞘に収まる調整と言っても差し支えありません。

内容としても、APを積まず、タンクビルドをしたとしてもクリアスピードが担保されるというモノ。最近のジャングルにおけるタンクチャンピオンは少しパワーが落ち着いているため、ノーチラスという新たな風が環境に変化をもたらしてくれるでしょう。

性能としても非常に拘束力が高く、確実性のあるCCに定評があります。序盤からガンク力も高いのが他タンクチャンピオンとは違う点。チームのCC不足を補いながら、ガンクでテンポアップする選択肢を取れる優秀なジャングルとなるでしょう!


ボットレーンの調整──エンチャンターメタの終焉






続いて、ボットレーンについてふれていきましょう。前回パッチ25.15での記事通り、タンクサポートの凋落に伴いエンチャンターメタが到来しました。元々パフォーマンスが悪くなかっただけにあまりに活躍しすぎているため、今回は彼女たちへのナーフです。


ルル:ナーフ

- E
クールダウン:8秒 >> 10 – 8秒
ダメージ:80 – 240 + (50% AP) >> 70 – 230 + (50% AP)
シールド量:80 – 240 + (55% AP) >> 70 – 230 + (50% AP)

ユーミ:ナーフ

- Q
最大ダメージ:80 – 380 + (30% AP) >> 80 – 355 + (30% AP)
- W
「ベストフレンド」による体力回復/シールド量増加:5 – 15% >> 4 – 8%
「ベストフレンド」の通所攻撃による体力回復:3 – 11 + (4% AP) >> 3 – 7 + (3% AP)


両名ともに現在メタである、徒歩+高火力ADCと組むときのパフォーマンスが目立ちすぎています。特にルルに関しては、彼女の有無で明確に活躍の幅が変わるADCすら存在します(ジンクス/ユナラなど)。

また、「E」をLv.3まで上げた後に、「W」にポイントを振る型が流行の兆しを見せており、今回はこちらに最も重く響く素晴らしい調整です。




ユーミの方はパフォーマンスに対して内容が重すぎる感覚も覚えます……。勝率が48%台のチャンピオンに2スキル分のナーフは、事実上の削除状態になりかねませんが、今回の意図は何なのでしょうか……。

ひとつだけ確かなのは、サポートプレーヤーの皆さんは当分この哀れな猫ちゃんのことは忘却しても差し支えないということです。それほどまでに本体性能が落ち込んでしまうと予想できます。


新顔として台頭してきそうなのはやはりモルガナでしょうか。パッチ25.09の分も併せて確認しましょう。


モルガナ:バフ

- W
毎秒ダメージ:12 – 56 + (17% AP) >> 14 – 70 + (20% AP)
最大毎秒ダメージ:32.4 – 151.2 + (45.9% AP) >> 28 – 140 + (40% AP)

(以下パッチ25.09の内容)

- E
シールド量:80 – 300 + (70% AP) >> 100 – 320 + (70% AP)
- R
ダメージ(1Hit):175 – 325 + (80% AP) >> 200 – 350 + (80% AP)
移動速度増加:10 – 60% >> 20 – 60%


すでにゴールド以下での勝率が50%を超えており、そのシンプルな操作性からかなり安定感のあるピックになっている彼女ですが、「W」の毎秒ダメージが増加するため、キーストーン「秘儀の彗星」を活用したハラスが強まり、レーン戦がより強力になります。




ミッドでも運用可能なチャンピオンですので、これを機に彼女をさわってみるのもよいでしょう。“最大”毎秒ダメージの方は低下している(詳しい内訳は不明。おそらくは減少体力に応じたダメージボーナスが減少?)ため、微差ですが、オールインした際のダメージは微減している点には留意しましょう。


パッチ25.16の注目チャンピオン:ワーウィック


パッチ25.16は、やや停滞気味のミッド・ジャングル環境に大きくメスを入れてきた印象です。前述の通り、『ADファイター』というカテゴリー単位にナーフを入れるのは、環境を変えて新鮮さを出したい気持ちがうかがえます。

そんな中での注目のチャンピオンはワーウィックです。


ワーウィック:調整

- 基本ステータス
基本攻撃力:60 >> 66
- パッシブ
基本ダメージ:12 – 46 + (15% 増加AD) + (10% AP) >> 6 – 46 + (15% 増加AD) + (10% AP)


彼のトップ運用はユニークながらかなり逸脱したコンセプトを持っており、具体的にはミニオンかチャンピオンさえ通常攻撃できれば無尽蔵にヘルスを回復します。そのため1v1の性能も凄まじく、初見ではまず間違いなく敗北を喫するピックです。

いわゆる『初見殺し性能』に振り切ったピックのため、やや有害性を伴うとしてその方面での性能を低下させながら、基本ADを大幅に増加させる調整です。




その数値も6も上昇するため、新たなビルドの開拓でかなりの活躍を見せることは間違いありません。通常攻撃あたりのダメージは減少するため、「ルインドキング ブレード」を軸としたビルドではなく、増加した基礎ADを生かし、「トリニティフォース」や「ストライドブレイカー」を運用する純正ファイターに姿を変えていきそうです。

彼はシンプルながら奥深いチャンピオンデザインなので、世界中で愛好者が多いチャンピオンの一人。新しいビルドの開拓と、そのパフォーマンスに目が離せないピックとなるでしょう。


ここまで読んでいただきありがとうございました!
それでは、次のパッチ25.17でお会いしましょう!


パッチノート25.16概要(8月13日正式公開)



パッチノート 25.16
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/game-updates/patch-25-16-notes/
パッチノート|リーグ・オブ・レジェンド
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/tags/patch-notes/


LoL Times:https://lol-times.com/


2025 Riot Games, Inc. Used With Permission
【連載】ねむしの『LoL』パッチノート先取り速報
eSports World の
Discord をフォローしよう
SALE 大会 チーム 他にも...? 他にも

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます

ニュース VIEW ALL

インタビュー VIEW ALL