【連載】ねむしの『LoL』パッチノート先取り速報

【『LoL』パッチノート先取り速報:パッチ25.S1.3編】 「覇道」の大幅なバフでアサシンの逆襲が始まる……あの凶悪なボットペアにも注目!

2025.2.4 ねむし
こんにちは! 『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)のライター、ねむしです。

さて、今回も『LoL』リードゲームプレーデザイナーであるMatt Leung-Harrison氏が公開されているパッチ25.S1.3での調整予告と、その内容をまとめてくれているSpiderexe氏のポストや日ごろX(旧Twitter)で発信している情報を元に、パッチノートの”前段階”である「調整予告」を元にメタを予測していく、「パッチノート先取り速報」をお届けします!


パッチノート25.S1.3調整内容(予定)


日本時間2025年2月5日(水)に配信予定のパッチノート25.S1.3は、チャンピオン間の格差を埋めつつ、ルーンやシステム面にも変更を入れ、新シーズンに慣れてきた環境に揺さぶりをかける変更になりそうです。主な変更点は以下の通りです。

チャンピオンバフ
  • イブリン
  • ジャックス
  • ケイン(シャドウアサシン形態)
  • ナサス
  • クイン
  • ラカン
  • サミーラ
  • スウェイン
  • スレッシュ

チャンピオンナーフ

  • カシオペア
  • ガリオ
  • ジェイス(タンクビルド)
  • ミス・フォーチュン
  • レル
  • スカーナー
  • ティーモ
  • ヴィエゴ
  • ウーコン

システムバフ

  • 攻撃速度の上限
  • ケミテックソウル
  • 電撃(「覇道」ルーンのキーストーン)
  • 魂の収穫(「覇道」ルーンのキーストーン)
  • ヘイルブレード(「覇道」ルーンのキーストーン)

システムナーフ
  • ブラッドソング
  • クラウドソウル
  • 貪欲のアタカン
  • ヴォイドグラブ
  • ザズ=ザクのレルムスパイク

システム調整
  • 賞金システム



「覇道」キーストーンとアサシンの逆襲



このシーズン15の開幕とともに「覇道」ルーンの「追跡」ツリーに変更が入っていました。

「ゾンビワード」 → 「第六感」
未発見の敵ワードを自動ピンし、Lv11以降は10秒間可視化(CD: 近接275秒 / 遠隔350秒)。

「ゴーストポロ」 → 「グリスリーメメント」
キル/アシストでトリンケットのスキルヘイスト+6(最大108)、不要なモードではサモナースキルヘイスト+3(最大54)

「目玉コレクター」 → 「ディープワード」
敵ジャングルのステルスワードの耐久+1&持続時間延長、Lv11以降は川のワードも対象。

元々このツリーは、『何かを達成するとアダプティブフォース(以下AF)を獲得する』というルーンでした。

例えば「目玉コレクター」なら異なるチャンピオンのキル/アシスト、「ゾンビワード」だったら敵ワードの破壊、といった具合。

それが今ではツリー名通り、敵を“追跡”することに特化したルーンに変更されたため、「覇道」ツリーを選択した際のAFが少なくなってしまいました。元々獲得していた6AD及び10APの差とはいえ、これらを使用するアサシンはこのステータスが非常に重要。キヤナやゼドといったアサシンも「征服者」を選択することが多くなってきており、「覇道」ルーンには全体的なバックアップが必要と判断したようです。

電撃:バフ

- 基本ダメージ:50-190 → 70-240 

魂の収穫:バフ

- 基本ダメージ:20 → 30
- 獲得した魂1つにつき増加するダメージ:9 → 11

ヘイルブレード:バフ

- 増加攻撃速度:110% → 140%
- クールダウン:12秒 → 10秒
- (遠距離チャンピオンの増加攻撃速度は変更なし)

3つとも環境を変えうる、非常に強力なバフです。かなり思い切ったような感覚を覚えます。実際このシーズンのダメージ、特にバーストダメージはかなり落ち着いた印象を覚えるため、数値を上げるのは納得できます。

アイテムの変更こそありませんが、ゲーム全体のバーストダメージが高まり、アサシンが全体を通して勝率が上昇するのは言うまでもありません。この「覇道」ルーンは彼らのためのルーンですからね。

名指しで挙げるとすれば本人へのバフが立て続いているイブリンは、目にする機会が増えると見て間違いありません。

イブリン:バフ

【E】
- 基本ダメージ:55-115+対象の最大体力の3% → 60-180+対象の最大体力の3%
- 強化されたEの基本ダメージ:75-175+対象の最大体力の4% → 80-240+対象の最大体力の4% 

以下はパッチS1.2にて調整済み。

【E】
- 増加移動速度:30% → 30-50%

【R】
- 魔力反映率:0.65 → 0.75

特に日本サーバーではファーム傾向が強く、後半までもつれこむことが多いため、彼女をメインに据えているジャングルプレイヤーは多いです。我々が見かける機会は間違いなく増えていくと思われます。


「ヘイルブレード」のユーザーに目を移すと、すぐに思い浮かぶのはシャコ/パイクの2人でしょうか。

特にシャコは、Rの「ハルシネイト」で生み出したクローンも「ヘイルブレード」を発動させるため、今後は攻撃速度140%の『超!高速オートアタック』が計6回にわたって繰り出されることになります。そのうえ、どちらも背面への攻撃には1度クリティカル判定が出るのですから恐ろしい……。


パイクも有名な「ヘイルブレード」ユーザーです。後ほど理由は説明しますが、このパッチS1.3以降ではサポートはエンチャンターがかなりの地位を確立することが見込まれ、そのエンチャンターを狩ることに長ける彼は頼られる存在になっていくといえます。

ただ、コアアイテムの一つである「ブラッドソング」のナーフがあるのも事実。彼自身もバーストに弱いため、「セレスティアル オポジション」も選択されますが、今後はこちらが優位に立つことも考えられます。

ブラッドソング:ナーフ

- 増加させる被ダメージの数値:10% → 8%
- その効果時間:6秒 → 4秒

アサシンの逆襲が始まる一方で、まだまだタンクが強力なのも事実。時にはアサシンだらけの構成にならないように気を付けてピックできるかが、勝率を伸ばす一因になりそうです。


攻撃速度上限増加とエンチャンターの復権



このパッチS1.3では長年動かなかった攻撃速度の上限値が増加します。

攻撃速度上限:調整

- 上限値:2.5 → 3.0

これにより、通常攻撃型ビルド(OHEビルド)への活路が生まれました

現状の攻撃速度上限2.5は、様々な相乗効果を生むOHEビルドにおいては容易に達成してしまう値で、ゴールドが無駄にならないようにタンクアイテムをはじめとした他アイテムに投資されてしまいがちでした。

より具体的にお話しすると、「ルインドキングブレード」「グインソーレイジブレード」の2つをそろえ、あとは適宜「ルナーンハリケーン」や「ウィッツエンド」などを積んだ場合、あとは「リーサルテンポ」やチャンピオン本人のスキルによって天井である攻撃速度2.5に到達してしまう、といった具合です。

それが、さらに4つめまで攻撃速度をビルドできるようになったのは非常に大きいですし、彼らのレイトゲームでのパワーがさらに上昇したと言えます。

とはいえ、そこまでの攻撃速度をビルドするのは非常に限られたチャンピオンしかいませんので、実は環境への影響は軽微です。名指しで明確に得をするのはコグ=マウ/ケイル/マスター・イーの3名と言えます。


見事にレイトゲームキャリーたちが揃いましたね。


──そして、先ほどお話しした通りの「ブラッドソング」のナーフと、「ザズ=ザクのレルムスパイク」というメイジサポートが購入するアイテムもナーフが入ることで、見事にエンチャンターが活躍するボット環境ができあがります。

ザズ=ザクのレルムスパイク:ナーフ

- 自動効果のクールダウン:10秒 → 11秒
- 自動効果の基本ダメージ:10 → 5 

すでに強力なルルがより勢いづき、この仕様変更で最も得をするコグ=マウと組むことで、このパッチS1.3の変更を最も悪用(?)した凶悪なペアが完成します……!

『コグルル』『マシンガンコグ』の愛称で親しまれ、恐れられてきたペアがついに頭角を見せる時が来たと、私は考えています。

実際、ルルが「アーデントセンサー」、コグ=マウが「グインソーレイジブレード」をビルドしたあたりから攻撃速度は2.5に行きがちでしたから、20~25分あたりからのパワーがさらに伸びるともなれば、彼らが活躍しないわけがありません。


……とはいえ、前述の通りソロキューでは間違いなくアサシンがマップを跋扈し始めます。ルルは比較的アサシンに強いエンチャンターですが、チーム全体でエンゲージされるとリソースが不足してしまうのも事実。味方に彼らが見えた時にはアサシンを出したい気持ちを抑えて、前線を支えてあげられるピックを用意してあげましょう!


想定されるスノーボール展開には“待った”



上記2つの変更から考えると、どうしても「覇道」ルーンを活用したスノーボール展開が予想されます。

このルーンは基本的にマップの上半身ロール、つまりトップ/ミッド/ジャングルで使用されるため、ヴォイドグラブを活用したスノーボールが展開として起こりやすいということです。

しかしそれを見越し、また、プロシーンでのスワップ戦術などの是正といった意味合いも含めて、ヴォイドグラブへナーフが入ります。

ヴォイドグラブ:ナーフ

- スタックごとの建造物への毎秒ダメージ:8/4 → 6/3 (近距離/遠距離チャンピオン)
(1回の通常攻撃につき4秒間の発動なのは変更無し)
- 6分間のステータス更新が6分4秒後に一挙に行われるのではなく、即時で反映されるように。

このナーフにより、上半身同士の小競り合いを勝利した側の報酬と、その有利を拡大していく動きが弱まります。

また、Matt氏の調整予告ポストには含まれていませんが、PBEサーバーではタワーへのダメージも少なくなる変更も試されていることから、ダメージは伸ばしたいけれども、スノーボール展開が傾きすぎるのはやめたい、という意図が見えますね。


まとめ


  1. アサシンの逆襲がはじまる……!
  2. OHEビルドの実質強化と「コグルル」が強くなる。
  3. スノーボール展開は抑えられ、ボットの価値がやや高まるか。

以上がパッチ25.S1.3の先取り特報になります!


シーズン開幕から立て続けに思い切った変更が行われている印象で、非常にメタが流動的です。常にソーシャルメディアを活用し、情報戦を勝ち抜いていきましょう。

個人的にはこの情報戦が「LoL」における盤外戦であり、醍醐味ですらあると考えています。どれほどホットな戦術をいち早くつかめるか、自身のモノにできるのかが重要です。

この「先取り速報」でも読者の皆様の盤外戦の一助になるような記事づくりを心掛けています。ぜひ私の発信する情報をお役立てください!


ここまで読んでいただきありがとうございました!
それでは次のパッチ25.S1.4でお会いしましょう!


パッチノート25.S1.3概要(2月5日正式公開)


パッチノート 25.S1.3
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/game-updates/patch-25-s1-3-notes/
パッチノート|リーグ・オブ・レジェンド
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/tags/patch-notes/


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