【連載】ねむしの『LoL』パッチノート先取り速報

【『LoL』パッチノート先取り速報:パッチ25.22編】戦術の可能性を押し広げるシステム調整メインのパッチ!「ヘイルブレード」をはじめ多くのキーストーン調整で最も恩恵を享受できるのは…?

2025.11.5 ねむし

こんにちは! 『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)のライター、ねむしです。

さて、今回も『LoL』リードゲームプレーデザイナーであるMatt Leung-Harrison氏のパッチ25.22での調整予告と、その内容をまとめてくれているSpiderexe氏のポストや日ごろX(旧Twitter)で発信している情報、そして最新公式情報を正確に翻訳しお届けしている『LoL Times』様を元に、パッチノートの”前段階”である「調整予告」を元にメタを予測していく、「パッチノート先取り速報」をお届けします!

また、本企画で扱うすべてのステータス用語は、公式表記ではなくコミュニティで受け入れられているアルファベット表記に準じます。

  • 攻撃力 → AD (Attack Damage)
  • 魔力 → AP (Ability Power)
  • 物理防御 → AR (Armor)
  • 魔法防御 → MR (Magic Resistance)
  • 体力 → HP (Hit Points)
  • 攻撃速度 → AS (Attack Speed)
  • 移動速度 → MS (Movement Speed)


パッチノート25.22調整内容(予定)


パッチノート25.22は日本時間2025年11月5日(水)に配信されます。今回のパッチはシステム調整を中心とした、新たな戦術開拓を促すパッチとなりそうです。主な変更点は以下の通りです。


チャンピオンバフ
  • オレリオン・ソル
  • ブリッツクランク
  • ヨネ

チャンピオンナーフ
  • アクシャン
  • ルブラン
  • タロン

チャンピオン調整
  • スカーナー
  • ボリベア

システムバフ
  • キャッシュバック(「天啓」ルーン)
  • ガーディアン(「不滅」ルーンのキーストーン)
  • ヘイルブレード(「覇道」ルーンのキーストーン)
  • レジェンド:血脈(「英華」ルーン)
  • 移動速度シャード(ステータスシャード)
  • 行動妨害耐性シャード(ステータスシャード)
  • トリプルトニック(「天啓」ルーン)

システムナーフ
  • 英気満点ビスケット(「天啓」ルーン『ビスケットデリバリー』で入手)
  • フェイズラッシュ(「魔道」ルーンのキーストーン)



 やや抑制されるスノーボールピックと2人のADファイター転身計画




ここ2カ月ほどの調整内容は『安定ピックを弱め、スノーボールピックを強める』内容がほとんどでした。そのかいあってか、ミッドとジャングルのメタピックは基本的に、スノーボール性能が評価されたチャンピオンが多くなっていました。

しかし、その環境にプレーヤーが順応し、スノーボールピックの扱いに熟達した現在、特に高レート帯においてその展開にカウンターする余地が少なくなってきたと判断されたようです。決して致命的ではないですが、内容としてはナーフになります。


アクシャン:ナーフ

- 基本ステータス
基本HP:630 >> 610
- Q
クールダウン:8 – 5秒 >> 9 – 5秒

ルブラン:ナーフ

- 基本ステータス
レベル毎のHP増加:111 >> 108
レベル毎の物理防御増加:4.7 >> 4.2

タロン:ナーフ

- パッシブ
中立モンスターへのダメージ倍率:110% >> 100%


ごらんのとおり、見事にピックされた時点でかなりプレッシャーを受ける顔ぶればかりです(笑)。

共通する点は、彼らはスノーボールを狙いながら、敵の仕掛けをかわす能力や、安定して動ける能力にも長けている点でした。そのため、いずれも耐久力やアクションできる回数を減らすためにファーム速度を下げられています。この内容ならば、どちらも特徴も生かしやすい高レート帯で顕著にナーフの影響が現れるでしょう。
 
一方で大多数のプレーヤーにとっては、高レート帯のような『やるかやられるか』の戦いではなく、一方的に攻撃した時の火力を重要視しての運用が期待されています。そのため、今回のナーフの影響は軽微となり、とてもいい調整だと感じます!




続いて、ジャングルに住まう2匹の巨影に目を向けましょう──ボリベア/スカーナーが調整を受け、プレースタイルの転身を推奨されます。


スカーナー:調整

- 基本ステータス
レベル毎の攻撃力増加:3 >> 4
- Q
クールダウン:13 – 7秒(スキル使用時も含む) >> 8 – 4秒(スキル終了時から)
ダメージ:10 – 50 + (80% 増加AD) + (3% 増加HP) >> 10 – 50 + (90% 増加AD) + (3% 増加HP)
- E
ダメージ:30 – 150 + (6% 最大HP) >> 30 – 150 + (6% 最大HP) + (120% 増加AD)
- R
スキル詠唱時間:0.65秒 >> 0.75秒

ボリベア:調整

- 基本ステータス
基本攻撃力:60 >> 62
基本物理防御:31 >> 35
- Q
移動速度増加:12 – 28% >> 12 – 26%
- E
モンスターへのダメージ上限:650 >> 230 – 650 + (70% AP)


スカーナーはリワークからずっとパワーのあるピックでした。特に高レート/プロシーンにおいて顕著であり、彼はチームがタンクジャングルに求めることすべてが可能で、小規模戦は強力で、壁をすり抜けるガンクは強力で、アルティメットスキルには集団戦を一変させるパワーがありました──その人気と勢いは、今のように無理やり数字を落とし封印するしか手立てがないほどです。

そこでバランスチームは余りあるタンク性能とチームファイトの影響力を落とす一方で、ADを搭載した際の報酬を増やしました──簡単に言えば『ほとんどのプレーヤーにとってはバフ。ただし、高レート帯/プロシーンにおいてはナーフ』の調整を施す内容です。




現実的には耐久力ありきのチャンピオンなので、ADアイテムを過剰に搭載するとさすがに「サンダードスカイ」「ブラッククリーバー」程度に留まるかもしれませんが、それでも彼が手にするダメージは確かなモノ。タンク寄りのADファイターとしてのたしかな地位を確立するのはほぼ間違いないでしょう。


ボリベアも最近はよくパッチノートに登場します。「コズミック ドライブ」と天啓ルーンの「なんでも屋」を活用した唯一無二の2アイテムパワースパイクを迎える強力なチャンピオンです。

そんな彼がAPアイテムから購入した際の報酬を立て続けに下げているバランスチームですが、今回も例に漏れずその内容を含みます。その代わりに手にするのはやはりADアイテム購入の際のパワーと、低レベル時の耐久力です。

レベル1での基礎ADが2、ARが4も増加する
のはかなり強烈で、その間はファームをしているジャングルではなく、シビアなダメージトレードが発生しうるトップレーンでの活躍に期待が持たれます。マッチアップに応じてミニオンにAAを開始し、パッシブでのウェーブプッシュを狙うか、あるいはまったくミニオンにさわれないほど格差があるかの両極端な彼ですが、これからはさわるためのステータスを獲得しているため、前者の立ち回りが多くなることでしょう。




現在のトップのメタチャンピオン相手にも相性は悪くないですし、スカーナー同様、耐久力のあるADファイターとしてトップでかなりの活躍を見せるのは間違いないでしょう。

一度覚えてしまえばコンボも簡単で、アルティメットスキルによりタワーショット機能を停止させたタワーダイブも動きとして強力。これを機会に彼を習熟することで、トップでのプレーの可能性を大きく広げられるはずです!


新たなメタの種が撒かれたシステム調整



世界大会Worlds 2025」も11月9日には決勝戦。使用されるパッチも確定している今、当分はプロシーンの影響を危惧する必要がなくなったため、ここにきてシステム面に多くの調整がなされます。

まずはキーストーンから順を追って見ていきましょう。


ガーディアン:バフ

シールド量:45 – 150 + (15% AP) + (5% 増加HP) >> 45 – 180 + (25% AP) + (5% 増加HP)

ヘイルブレード:バフ

攻撃速度増加(近接):140% >> 160%

フェイズラッシュ:ナーフ

スロウ耐性:75% >> 50%


「フェイズラッシュ」は長らくその安全性が評価されてきたキーストーンになります。敵チャンピオンを追う時・逃げる時の戦闘の主導権を取りやすく、集団戦でも立ち回りの幅が大きく増えるのが特徴です。

また、現在相対的に最も強力となっている「魔道」ルーンをすべて選択できるのも大きな点です。「電撃」「アフターショック」などといった競合キーストーンに比べるとダメージで劣ってしまうところを、「追い火」で一部補ったり「追い風」によりさらに移動速度を高めることもできます。

そのあたりの総合力も含めると、正直もう少しナーフしてもよいのではないかと思うところもあります。スロウ耐性が少し下がった程度では影響はほぼないと考えるのが妥当でしょう。


一方で「ガーディアン」の変更にはかなり注目したいところ。最大シールド量が30、APレシオが10%増える変更となっており、エンチャンターの採用機運が高まってもおかしくない数値です。

意外にも「不滅」ルーンは回復/シールド量が増える「生気付与」や、敵チャンピオンへの移動妨害効果で味方を回復する「生命の泉」など、エンチャンターと相性がいいルーンが多いのです。

当然、「エアリー召喚」と「魔道」ルーンを活用したハラス能力とはトレードオフになりますが、裏を返せば『ハラス能力が不要』と見込まれるのであれば、今後の「ガーディアン」は優れた選択になると思われます。


個人的には7年ほど前に流行した『アフターショック ラックスサポート』が脳裏がよぎりました。Wを最初に上げ、自分と味方を守りながらも優れた射程と「シールドバッシュ」を活用したハラス能力を持つピックであり、当時のボットメタも相まって非常に強力だったことを覚えています。

彼女の安定した活躍により、「アフターショック」からAPレシオが削除されたのは、古参プレーヤーの方なら『そういえば!』となるかもしれません。




防御的なルーンのAPレシオ、という話題には当然彼女での運用が試されてもおかしくはないでしょう。筆頭の相方であるケイトリンも悪くないパフォーマンスなのも評価点です。


パッチ25.22の注目チャンピオン:ナフィーリ





このパッチはほとんどがシステム変更によるもので、前回のフィズほど目立って強力になると予想されるチャンピオンはいません。しかし、「ヘイルブレード」のバフを最も享受するのは彼女なのは確かです。

AS上昇値が20%上昇する調整ですが、他ユーザー(現在はエコーとパイク)にくらべて、彼女はパッシブからペット「同胞」を召喚します。「同胞」はレベルアップに応じて5体まで数を増やし、何より『ASはナフィーリの数値と同じ』という特徴を持ちます。

これを活用したのがミッドにおける「ヘイルブレード ナフィーリ」なのですが、そのオールインパワーはこれまで以上に強力無比になることが予想されます。何せ160%ASのアサシンとその同胞が無慈悲に殴りかかってくるのですから。




このように『ASが20%上昇する』という調整の恩恵を同胞の数だけ享受できる彼女は、注目に値すると思われます。ジャングルにおいても、ファーム速度に少し欠点を抱えながらもゼド/カジックスにはない対象指定不可スキルがあるため、差別化できています。

難易度の高いチャンピオンばかりのADアサシンの中で最も操作難易度が低いことで定評のある彼女。これを機にさわってみるのもよいかもしれません。


さて、このパッチ25.22は戦術面で可能性を広げるパッチとなりました。

毎年このあたりからシステム関連の調整が多く、新しいメタの発掘が始まります。チャンピオン単位ではなく、ルーンや立ち回りに影響を受けるため、たとえ自分の使うチャンピオンの名前がパッチノートになかったとしても、チェックを怠らないようにしていきたいですね!

ここまで読んでいただきありがとうございました!
それでは、次のパッチ25.23でお会いしましょう!


パッチノート25.22概要(11月5日正式公開)



パッチノート 25.22
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/game-updates/patch-25-22-notes/
パッチノート|リーグ・オブ・レジェンド
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/tags/patch-notes/

LoL Times:https://lol-times.com/


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