【連載】ねむしの『LoL』パッチノート先取り速報

【『LoL』パッチノート先取り速報:パッチ25.08編】 ボットはチャンピオンプールが強さに結びつくメタに。バーストメイジの矯正手術の裏で、“ザ・ボス”の拳の音が聞こえる……

2025.4.15 ねむし

こんにちは! 『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)のライター、ねむしです。

さて、今回も『LoL』リードゲームプレーデザイナーであるMatt Leung-Harrison氏が公開されているパッチ25.08での調整予告と、その内容をまとめてくれているSpiderexe氏のポストや日ごろX(旧Twitter)で発信している情報、そしてを最新公式情報を正確に翻訳しお届けしている『LoL Times』様を元に、パッチノートの”前段階”である「調整予告」を元にメタを予測していく、「パッチノート先取り速報」をお届けします!

また、本企画で扱うすべてのステータス用語は、公式表記ではなくコミュニティで受け入れられているアルファベット表記に準じます。

  • 攻撃力 → AD (Attack Damage)
  • 魔力 → AP (Ability Power)
  • 物理防御 → AR (Armor)
  • 魔法防御 → MR (Magic Resistance)
  • 体力 → HP (Hit Points)
  • 攻撃速度 → AS (Attack Speed)
  • 移動速度 → MS (Movement Speed)


パッチノート25.08調整内容(予定)


日本時間2025年4月16日(水)に配信予定のパッチノート25.08は、 落ち着きつつある環境にまだいる外れ値の調整チャンピオン調整を目玉とした仕上げのような内容となっています。主な変更点は以下の通りです。

チャンピオンバフ
  • ブリッツクランク
  • ブランド
  • フェイ
  • メル
  • レネクトン
  • シェン
  • シンジド
  • ソナ
  • ゼリ
  • ゾーイ

チャンピオンナーフ

  • エイトロックス
  • グウェン
  • ルル
  • トリスターナ
  • ヨネ
  • ヨリック
  • ユーミ

チャンピオン調整
  • アーリ
  • アニー
  • シンドラ
  • ゼラス

システムバフ
  • クリプトブルーム
  • オポチュニティー
  • 覇王のブラッドメイル

システム調整
  • デッドマン プレート

多様性のあるボットレーン




トリスターナ/ルシアンの出現こそあったものの、絶対的地位であるジンクスの王座を崩すことはできず。後続にはジン/カイ=サも追いかけている形で、ボットレーンは非常に多様性のある状態です。そこにどういった内容の調整が来るのか、見ていきましょう。


ルル:ナーフ

- 基本ステータス
基本体力:595 >> 565

トリスターナ:ナーフ

- R
ダメージ:275 – 375 + (70% 増加AD) >> 225 – 325 + (70% 増加AD)

ユーミ:ナーフ

- パッシブ
体力回復:25 – 110 + (25% AP) >> 20 – 110 + (25% AP)
- E
シールド量:80 – 180 + (30% AP) >> 65 – 165 + (30% AP)


まずルルは「追いナーフ」になりますね。彼女は何といってもレーン戦が強力ですし、メタのADC全員と相性がいい“とりあえず出しとけピック”となってしまっていて、サポートの多様性を阻害しているのでナーフ、という運びになりました。

……とはいえ体力が30減った程度ではまだまだ彼女は環境に居残るでしょう。パッチ14.11で受けた「R-おおきくなぁれ!」の周囲に与えるノックアップ時間が0.75秒から1秒になった調整があまりに尾を引いています。たとえ彼女のいるレーンを破壊したとしても、正しいタイミングで押されたアルティメットの影響力が高すぎるのです。




彼女の苦手とするメイジサポートも今や完全に下火ですし、まだまだ活躍することが見込まれます。


トリスターナがこの速度でナーフされるのは少し驚きましたが、こちらもこの程度のナーフであれば居座ることができるでしょう。ただし、カイ=サ/ルシアンのような彼女と同様のインファイト型ADCとのマッチアップでこのダメージ差は響きそうです。




そしてユーミ。彼女も少し暴れすぎました。現環境の彼女はルシアン/トリスターナと組むことで知られ、正しく運用された場合は本当にバディで敵全員を相手取るほどの勢いがあります。




この子もルルと同じく、レーン戦で敗北してもスケーリングでチャンスをつかみ取れるポテンシャルがあるのが厄介。ですが、強さの根幹である2つのスキルがナーフされてしまうため、環境争いからは締め出されてしまいそうです。


一挙にメジャーなエンチャンターが2人もナーフされるため、ボットレーンに顔を出す面子はさらに増えることが予想されます。具体的にはミリオ/ナミはより活躍の場を広げるでしょうし、依然としてエンチャンターを刈り取るべくスレッシュ/パイクの需要も見込まれるでしょう。

ADCもサポートも、より多様なピックプールこそ強さな環境になっていきそうです。


ねじ曲がってしまったバーストメイジたち




「新しい風が~」と謳っていた前回の記事(パッチ25.07)ですが、風どころかあちこちでバーストメイジが魔改造されてしまい、完全にチャンピオンデザインがねじ曲がってしまっています。ということで正しい方向性に整え直すようです。


アーリ:調整

- 基本ステータス
レベル毎の物理防御:4.7 >> 4.2
- W
ダメージ(1Hit目):45 – 145 + (30% AP) >> 40 – 120 + (40% AP)
クールダウン:9 – 5秒 >> 10 – 6秒
- E
ダメージ:80 – 240 + (75% AP) >> 80 – 240 + (85% AP)

アニー:調整

- 基本ステータス
レベル毎の体力:102 >> 96
- Q
ダメージ:70 – 210 + (75% AP) >> 70 – 220 + (80% AP)
- W
ダメージ:70 – 250 + (85% AP) >> 70 – 270 + (90% AP)
クールダウン:8秒 >> 7秒
- R
[NEW] パッシブで10 – 15%の魔法防御貫通を得るように
ペット「ティバーズ」
通常攻撃ダメージ:50 – 100 + (15% AP) >> 30 – 60 + (10% AP)
周囲へのダメージ:1秒あたり 20 – 40 + (12% AP) >> 8 – 16 + (4% AP)


アーリ/アニーともに猛威を振るっているメイジの代表格ですね。タフな上に継続戦闘力が高いビルドを構築するため、元々相手をしやすいアサシンはもちろん、本来苦手とするタンクらまで相手取るオールラウンダーなチャンピオンとなってしまっています。

そこで、どちらも魔力を積むことでダメージがしっかり伸びるようにし、代わりに耐久性を落とす調整を行うようです。

アーリは強みである安定性が一挙に失われる内容なので勝率が落ちそうですが、なにぶんメタが彼女をプッシュしている側面もあるため、50%以上は維持しそうです。昔から彼女をプレーし、しっかりと方向指定スキルを命中させていけるプレーヤーであれば、新たな彼女をうまく扱えるでしょう。




一方、アニーはレーン戦で多用する上、最初にスキルレベルを上げる「Q」のバフが盛り込まれています。これだけでもありがたいのに「脱ティバーズ依存」をスローガンに、ティバーズ自体はナーフされるものの、スキルの回転率からダメージまでもが上昇する内容なので、ビルドがうまく開発されれば今より地位が上がる気配すらします。




調整意図としても「ティバーズなしでもタンクを相手できるように」とありますし、彼女の場合は今以上の役割を持ち、かなりの確度でミッドレーンでメタになる予想です。


環境を粉砕する拳




トップ関連の調整に目を移しましょう。明らかにトップメタになるチャンピオンの名前が朧げに浮かんできます。


覇王のブラッドメイル:バフ

- UNIQUE Passive – 「暴君」
攻撃力増加:増加HP 2% >> 2.5%
- UNIQUE Passive – 「報復」
攻撃力増加:減少体力割合に応じて最大 10% >> 12%

 デッドマン プレート:ナーフ

- UNIQUE Passive – 「不沈」
スロウ効果耐性:25% >> 15%


「覇王のブラッドメイル」──。このアイテムの存在を知らない人すらいるのではないでしょうか? 念のためおさらいしておきましょう。


覇王のブラッドメイル

3,300(1,000)ゴールド 
+550 体力
+30 攻撃力

UNIQUE Passive - 暴君:増加HPの2%にあたる増加ADを獲得する。
UNIQUE Passive - 復報:自身の減少体力割合に応じてADが最大10%増加する。この効果は体力が30%未満で最大になる。


とってもおトクな効果なように見えますが、実際にはこのアイテムの競合には「タイタンハイドラ」「ショウジンの矛」があります。大量の体力と攻撃力を獲得する代わりに、一切のウェーブクリア能力も、スキルヘイストも持たないという、なんともいぶし銀なアイテムなのです。

そんなハードボイルドなアイテムはユーザーを獲得できないため、これほどまでのバフを受けるに至ります。そして、このアイテムをこよなく愛するチャンピオンが1人だけ存在します──そう、名前はセトです。




相乗作用は「W-ヘイメイカー」です。このスキルはセトがダメージを喰らえば喰らうほど蓄積する「闘魂」を開放してダメージを放つわけですが、そのころには体力ゲージが固有効果『報復』の体力30%未満のしきい値にいることがほとんど。Wキーを押した瞬間にシールドが発生するため、体力が不利な状況を安定して打開しやすい彼にとっては最高のアイテムなのです。

「栄華」ルーンの「背水の陣」などと合わせるとさらに相乗効果は高まり、確定ダメージが2,500近くにまで達することもあります。Wはフラッシュとの併用や「E-フェイスブレイカー」により確定ダメージ部分を必中させられるので、状況によっては体力満タンのADCを一撃で葬ることも可能です。


元より、彼はいいパフォーマンスを発揮していますし、軽微ながら対抗馬であるガレン/ダリウスの愛する「デッドマン プレート」がナーフされるのも追い風。パッチ25.08のトップレーンはまさに彼の独壇場でしょう。


まとめ


  1. ボットレーンの多様性は高まるばかり
  2. バーストメイジの矯正手術
  3. ザ・ボスが迫りくるトップレーン……!

以上がパッチ25.08の先取り速報になります!


ダリウス/グウェン/ナフィーリといった新しい風が吹き荒れた環境からやや落ち着き、いい形での多様性があふれる環境となってきました。さまざまなチャンピオンが多様なスタイルで活躍できるポテンシャルを秘めています!

裏を返せば、中堅上位クラスのチャンピオンが多く、ピックできるプールの広さが強さになるということ。ぜひこの間に自分のピックプールを広げ、思いがけない出会いを見つけてほしいところ。意外と、自分の強みは普段やり続けているチャンピオン以外で発揮されたりするものです。

なお、今回のパッチ25.08で「ノクサス」をテーマとした「シーズン1」が終了し、パッチ25.09からは「シーズン2」となります。どんな地域・チャンピオンにフォーカスが当たるのか、楽しみです。

ここまで読んでいただきありがとうございました!
それでは、次のパッチ25.09でお会いしましょう!


パッチノート25.08概要(4月16日正式公開)



パッチノート 25.08
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/game-updates/patch-25-08-notes/
パッチノート|リーグ・オブ・レジェンド
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/tags/patch-notes/


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