【連載】VALORANT 初心者攻略指南

【VALORANTパッチノート先取り速報:10.01編】待望の「ランクシールド」登場で降格がしづらく——新エージェント「テホ」の現状とともに紹介

2025.1.24 まいる
1月22日(水)に本年2度目となるパッチノート10.01の情報がお披露目された。


先日登場したばかりの新エージェント「テホ」にも、そろそろ馴染んできた頃だろうか。今回のアップデートはかなり小規模なものとなったが、どのような変更がなされたのか——コミュニティの反応とともに見ていこう。

「ランクシールド」が登場!
ランク降格への救世主か


▲メジャーランクの降格が猶予される「ランクシールド」がついに実装 ※画像は開発中の画面(https://youtu.be/YpNsGFd74fk?si=c-GY0ogo5V6IR5m0&t=554

今回新たに追加される「ランクシールド」システムは、ランク降格の危機から身を守ってくれる画期的な機能だ。例えば「ゴールド1」→「シルバー3」に降格しそうなときに、この「ランクシールド」が降格を防いでくれるというわけだ。

これと同様の仕組みは、他のFPSゲームなどでも多く実装されている。それがついに『VALORANT』にもやってきたのだ。歓喜である。

この「ランクシールド」は、各ティアごとに2回分付与される。各ティアの底——例えば「シルバー1」の0RRで敗北すると、このランクシールドがひとつ消費され、「ブロンズ3」への降格を防いでくれる。この2回分を使い切ってさらに敗北すると、いままで通り下のティアに降格だ。仏の顔は二度まで、だ。


なおこのシールドは、同ティア間では機能しない。たとえば、「ゴールド2」→「ゴールド1」では今まで通り普通に降格する。あくまで、ティアが異なる場合のみだ。

そしてなおかつ、このシールドはそのあとの試合で勝利しても復活しない。別のティアに昇格・降格しなければ、消費した分はもとに戻らないのだ。これまで通り、ランクを上げるためには勝ち続けなければならない。

とはいえ、やはり2回分でも猶予ができたのは大きい。ランクというのは、多少は運にも左右されてしまうものだ。味方がうまかったり、敵が弱かったりすれば簡単に勝てるし、その逆ならばどう頑張っても負けてしまう。自分ではどうすることもできないというシチュエーションも、チーム戦である以上は少なくはないだろう。だからこそ、多少の「下振れ」を防いでくれるこの機能があれば、今まで以上に心の余裕を持ってプレーできるはずだ。

余談だが、筆者の最高記録は13連敗。あの頃にこの「ランクシールド」があればと、改めて悔やむばかりだ。

実装から2週間——「テホ」の評判はいかに?


パッチ10.00で新エージェントの「テホ」が実装されてから約2週間が経過した。もうそろそろエージェントを開放できたころなのではないだろうか。

やはり新エージェント実装当初というのは、みんな使いたがるのは当然のこと。ここ最近でコンペティティブをプレーしたことがあるのなら、流石に一度くらいはマッチングしたことだろう。特にはじめの1週間なんかは取り合いのような状態になっていて、ほぼ確実に敵か味方にテホがいるという状態だった。

——さて実際、テホの評価はどうなのか?

コミュニティーでは、やはり「強い」という声が根強い。特にキルジョイの「ロックダウン」が無料かつ簡単に破壊できてしまうというのは、かなり致命的なようだ。だが筆者個人の感覚からすると、5回ほどテホと戦って未だ強いと思ったことはない。現状、局所的に強い場面はあるが、その他では首を傾げざるを得ない。

▲「テホはぶっ壊れなんかではない」掲示板サイトRedditでは、ごく一部ではあるがこのような声が上がっている。最初の評価が高かった分、その後の評価は二分されているのだ

これはおそらく「テホが弱い」のではなく、まだ使い方が確立されていないというのが大きい。むしろ、テホは強い。ひとつひとつの攻撃は強いのだが、いかんせんアビリティーの発動時間が遅めな分、容易にかわすことができるのだ。これはテホに限ったことではないが、結局のところ味方とのシナジーがなければ意味がないのだ。

▲Tracker Networkの統計によると、全ランク帯で勝率は48.6%だ。全エージェントの中で、だいたい中の下といったところだ。しかし、上位のランク帯では勝率が50%を超えており、比較的上位に食い込んでいる

やはりイニシエーターなので、どう足掻いてもキル性能には欠ける。となれば味方のサポートに当たる必要があるのだが、野良のプレーヤーと完璧な意思疎通が取れるかといえば、なかなか難しいところだろう。

ただこれは、時間が解決してくれるのだろうと考えている。早くもVCT Kickoffで解禁されたテホだが、これから公式戦で見かける機会も増えるだろう。そうなると色んなセットアップやテクニックが公開され、それを見たプレーヤーの間に知識として蓄積されていく。そうなればアビリティーを放つ適切なタイミングや場所が共通認識として広まっていき、ある種の定石として定着することだろう。

それ以外にも、テホと対戦する機会が増えることで、プレーヤーの理解度もどんどんと増していく。そうなれば今以上に連携がしやすくなり、アビリティーのシナジー効果も高くなっていくことだろう。

▲公式戦初登場は🇺🇦NAVI ANGE1(えんじぇる)選手によるピックだった。これには現地のキャスター陣も大興奮(https://www.youtube.com/live/ALSlwakx18A?si=7mRtE8wyK-EaQRp_&t=22342

プロが見せる“テホの適切な使い方”


テホは局所的なエリアの確保に優れている。どのアビリティーを取ってみても、敵を倒すとまではいかなくとも、追い返すことが簡単にできてしまう。

ミサイルを発射できる「誘導サルヴォ」は、相手を炙り出すために使用する例が多い。遮蔽物の後ろで爆発を起こし、敵の進行を防ぐ or 敵を無理やり引きずり出すという寸法だ。それなりにダメージが出るアビリティーではあるので、直接敵の立っている場所に放つ人も多いが、それはあまり適切ではない。避けられる前提で、その後どうするかが大事だ。

▲テホの「誘導サルヴォ」でAメインの進行を遅延、その間にAがれきまでプッシュするという🇺🇦NAVIの思い切った作戦。ラウンドには負けてしまったが、今後のラウンドに繋がるいいプレッシャーの掛け方だ(https://youtu.be/H7pNPKAf-y8?si=gHk7jp8pQg-Mt7oJ&t=688

だからこそ、他のアビリティーと組み合わせることも強力だ。フラッシュやスタンなど、ちょっと味方と息を合わせるだけで、たちまち凶悪なセットアップができてしまう。感覚としては、ブリーチの「アフターショック」に似たような使い方だ。

▲テホの「誘導サルヴォ」、レイズの「ペイント弾」、ブリーチの「アフターショック」——逃げ場のない🇰🇷DRXの合せ技だ(https://www.youtube.com/live/cZdHEyTKDW8?si=tY5hOVVUG59csLo1&t=11679

ここまで練度の高いコンビネーションは難しいかも知れないが、味方にアビリティーをひとつ入れてもらうだけで、ほぼ確実に1キルはもぎ取れるだろう。

今後のメタは?


テホの登場でメタはどう変化するのか?
競技シーンに絞れば、いわゆるメタ構成と呼ばれる定石は減り、今後は変則的なオフメタ構成が中心となるだろう。例えばセージ・ヴァイスのような2センチネル構成や、アストラ・ハーバーのような2コントローラー構成などだ。

インターナショナルリーグは今年で3年目を迎えるが、やはり長期で試合を戦うとチーム同士で対策の応酬となる。この状況下でメタ構成は安定した戦い方ができる一方で、平凡だというデメリットがある。

1、2試合程度ならまだしも、リーグ戦では相手チームとはシーズンを通して何度もやり合うこととなる。そうすると相手に戦い方の傾向が露呈して、より特化した対策を打ち出してくるかも知れない。

だからこそ、ちょっと尖った構成が増えてくるというわけだ。これは別に今年に限ったことではないが、テホの登場によりセンチネルの価値が下がった今、それはより顕著になるはずだ。それにそもそも、エージェントの数が増えすぎて、いろんな戦い方の選択肢が選べるようになったことも大きいだろう。

▲先ほど紹介した🇺🇦NAVI vs 🇫🇷KCの試合だが、両者ともなかなか尖った構成だということにお気づきだろうか? テホ、ヴァイス、セージ、ハーバー、ヨル……一昔前なら無茶苦茶だと言われていただろう(https://www.youtube.com/live/ALSlwakx18A?si=7mRtE8wyK-EaQRp_&t=22342

そしてこの傾向は、コンペティティブでも徐々に見られるようになるだろう。もちろん、定番の構成も悪くはないが、取れる選択肢が増えた今、やはりちょっと尖った構成でプレーするのも意外と相手に刺さったりする。もはやバランスのいい構成は時代遅れ——とまでは言わないが、こういった戦術を取ってみるのもありだ。

なお個人的には、ヴァイスとテホが今シーズンの注目エージェントだ。特にこれまで不遇だったヴァイスが、先日のアップデートなども含めて再評価されてきている。ヴァイス初の公式戦が3-13で大敗だったことを考えれば、これは素晴らしい進歩だろう。

まとめ


  • ランクシールド登場で、ランクの降格に猶予が! ただし同一ティア内では発揮されないことに注意
  • テホの登場で今後はより尖った構成が増えるかも? 今後の競技シーン(VCT)は要チェックだ

以上が、パッチ10.01に基づく総評だ。まだまだ発展途上であるため、特にテホの評価は今後変化していく可能性があるが、やはり新エージェントということもあって見かける機会も今後より増えていくだろう。

戦ったときにきちんと対策できるよう、今一度アビリティーの仕様をおさらいしつつ、自分でいろいろと研究をしてみるのが勝利の秘訣だろう。


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