【連載】VALORANT 初心者攻略指南
【VALORANTパッチノート考察速報:9.10編】新アーマー「回復シールド」はエコラウンドの希望になるか——フェニックス、サイファ ー、セージの変更やゲームシステムの大幅調整
- 実質的にネオンの強化? サイファーの「トラップワイヤー」が弱体化
- 他のセンチネルは強化——サイファー1強に終止符を打てるか
- オーメンの一部ワンウェイスモークがついに無効化
- 予告されていたフェニックスの調整がついに実施! カーブボールが2キルで復活するように
- ついに日の目を見るファントム ダメージ量増加により「140の呪い」が減少するかも?
- エコラウンドの希望になれるか 新たなアーマー「回復シールド」
- その他ゲームシステムの変更 「バトルレポート」による索敵が削除、ほか
- まとめ
日本時間11月20日(水)、パッチノート9.10の情報が公開された。以前より告知されていたフェニックスやサイファーなどの調整を含め、新要素が大量に追加された大型アップデートである。
今回も下記の発表内容やコミュニティーの反応などをもとに、このアップデートがどのようなものなのか解説しよう。
実質的にネオンの強化?
ほかのセンチネルに比べ、圧倒的な強さを誇るサイファー。このメインアビリティーである「トラップワイヤー」が少しだけ弱体化された。
「トラップワイヤー」は、通路などに設置するトラップ系のアビリティーで、敵が引っ掛かると壁越しその姿が映るようになる。今までは引っかかった瞬間即作動していたため非常に驚異。遠隔から「トラップワイヤー」を破壊できるソーヴァやレイズが不在の時は、誰かが身を賭して破壊する必要があった。それをスモーク越しに見られていたら、一巻の終わりである。
それが今回からは、引っかかってから姿が見えるようになるまで、0.5秒の猶予時間が与えられるようになる。これはかなりうれしい変更だ。ワイヤー対策ができるエージェントがいない時、そのリスクが減るのは間違いない。とはいえ0.5秒なので、うっかり引っかかってしまった場合は手遅れだろうが。
一方で、懸念点もある。ご存知の通り、現環境ではネオンが猛威を振るっている。彼女を見ない日はないほど、メインデュエリストとしての地位を確立していることは事実だろう。そんな中でネオンに優位で対抗できるのがサイファーだ。ネオン自身は「トラップワイヤー」を遠隔で破壊できない以上、誰かが代わりに破壊するか、あるいはネオン自身が命を懸けて破壊するしかない。
しかし、今回の弱体化によって「トラップワイヤー」の破壊が少しだけ容易になる。これは即ち、ネオンにとってさらに暴れやすい環境になったということだ。一応、ネオンは次のパッチ9.11で弱体化されるとの情報はあるが、少なくともそれまでの間はよりいっそうネオン対策が難しくなってくるだろう。
なお、アルティメットである「ニューラルセフト」もコストが増加。正直これは妥当な変更というか、7であっても未だ十分強力である気がするので、特段気にする必要は無いと思われる。
まずはセージについて。基本的にほとんどのアビリティーが底上げされた形となり、以前より幾分か「マシ」になった。特に「スロウオーブ」の仕様変さらにより、ジェットやネオンのブリンク系アビリティーを封じることができるのは、かなり心強い変更であると言えるだろう。
以前に比べれば、セージはかなり弱体化されており、かつほかのさまざまなエージェントの台頭により、活躍できる場面はあまり多くない。「ヒーリングオーブ」を自身に使用した際の回復量も、一昔前は「100HP」や「60HP」だったことを考えれば、まだまだ物足りないだろう。それでも「壁」を設置できるという唯一無二の能力を持つ彼女には、根強いファンが多いのも事実だ。
デッドロックで特筆すべきは、やはりアルティメットスキルの仕様変更だろう。これにより、「アナイアレーション」が天井や壁に引っかかって、敵をいつの間にか解放しているということがなくなる。破壊されない限り、真の確殺ULTと化したのだ。
例えばアセントのBメインからボートにいる敵を捕まえる、という壁越しの定点が既に開発されている。
いずれにしても、センチネルの定番としては今後もサイファーが選ばれるとは思われるが、一方で他のセンチネルにも少しばかり光が当てられたようにも見える。
実はセンチネルは、『VALORANT』の中でもかなり素のフィジカルを要求される役回りなのだが、サブデュエリスト的な形でセージやデッドロックを選んでみるのもアリかもしれない。
オーメンの持つスモークである「ダークカヴァー」は、若干の仕様変さらにより弱体化された。ミニマップ上から設置する他のエージェントとは異なり、オーメンは3次元的にスモークを設置できたのだが、ついにこれにメスが入った。
これにより、一部のカ所(小さな構造物の上)を利用したワンウェイスモークが使用不能に。これだけでオーメンの価値が変化するとまではいえないが、防衛の手数が少し減ってしまうことは事実だろう。
予告されていたフェニックスの調整がついに実施!
まずフラッシュ系アビリティーの「カーブボール」だが、これはシグネチャーアビリティーに変更。最低でも1つは所持している状態でラウンドが始まり、250クレジットでもう1つ追加購入が可能。その上で2キルを行うと、1チャージが回復する。レイズの「ペイント弾」やネオンの「スライディング」のような形だ。
一方でモロトフ系アビリティーである「ホットハンド」は有料化。200クレジットで購入する形となり、自身の体力回復が気軽にできなくなった。
一長一短に見えるこの変更だが、個人的には強化だと考えている。フェニックスの持つフラッシュはあまりにも発動スピードが速く、プロの選手でも咄嗟に避けることは難しい。特にエコラウンドでは、そんなアビリティーを最低でも1つ使えるともなれば、以前よりも気軽に勝負をしやすくなったといえるだろう。
また炎の壁を展開できる「ブレイズ」は、ついに壁を貫通するように。なぜ今までできなかったのかと疑問に思いたいが、これでようやくまともに使えるアビリティーになったはずだ。特にサイトへのエントリー時、誤って味方をこんがり焼いてしまうということも少なくなるだろう。
ついに日の目を見るファントム
地味に大きな変更点として、武器の仕様変更が挙げられる。これによりファントムやフレンジーは強化、その他ピストルやマシンガン、ライフルは全体的に弱体化となった。
一貫していえるのが、移動時の射撃精度が全体的に低下したということだ。走り撃ち、ジャンプ撃ちといった飛び道具的な使い方が少し難しくなり、きちんとしたストッピングが求められるようになる。
またフレンジーの装弾数が増加したのは大きな変更だが、とはいえ2発程度ではあまり大差がなさそうな気もするのが正直なところだ。
一方でファントムは、ダメージ量が大幅に増加した。「射撃の習熟度が上がると、ファントムが購入されることが少なくなっていました」とパッチノートに記されている通り、ヘッドショットが重要なこのゲームにおいて、遠距離140ダメージはまさに悩みの種である。
今回の変更でこの「140ダメージ」自体は残り続けるものの、それが適用される距離が15m→20mへと変更され、さらに30m以上から発生していた「124ダメージ」は完全に削除された。少しばかり、ファントムのメリットが増したといえる。
もちろん単純なダメージ量だけでは全距離160ダメージのヴァンダルには劣るものの、発射レートの高さを鑑みればまだまだファントムにも勝ち目はある。これでもう少し弾数があれば使いやすいのだが……。
エコラウンドの希望になれるか
クローズドベータから存在する「ヘヴィーアーマー」と「ライトアーマー」に加え、第3のシールドである「回復シールド」が新たに追加された。
この回復シールドは、「25HPのダメージ吸収量」と「50HPの回復プール」の2種類のゲージを持つ。瞬間的には125HPのライトアーマーと同様だが、時間が経つとこの回復プールを消費して、シールドのHPを回復する。トータルでは最大175HPのダメージまで受けることができるのだ。
こう聞くと強そうにも思えるかもしれないが、たとえこの回復シールドが登場しようと、ヘヴィーアーマーの地位が揺らぐことはおそらくない。なぜなら、瞬間的には125HPのライトアーマーとは変わらないからだ。
特にアウトローが追加された今、140ダメージを乗り切ることができるのは大きな差となる。この10HP分に価値を見出すか、あるいは節約できる数百クレジット分に価値を見出すか、これは人によって意見が分かれそうだ。
とはいえ、ライトアーマーの400クレジットに、たった250クレジットを加えるだけで50HPが余分に手に入ると考えれば、これ自体はかなりお得だ。いわゆる「エコ」や「調整バイ」で使うのはかなりアリだ。
その他ゲームシステムの変更
バトルレポートの表示形式が変更され、試合中に「アビリティーが何人に当たったか」が分からなくなった。これは次ラウンドにはきちんと表示されるようだ。妥当な変更であることは間違いないが、これからはサイトの人数配置の把握がちょっとだけ難しくなる。些細な変更だが、頭に入れておくべきだろう。
セージの「スロウオーブ」での変更点が、その他スタンを引き起こすアビリティーにも適用されるように。例えばブリーチやネオンなどが該当するが、彼らによってジェット・ネオンのブリンクを大幅に阻止できるようになる。特に対ネオン戦において、このスタンの駆け引きは大事な一手を担うだろう。
今回のアップデートは、意外なところに切り込んできたかなり珍しいアップデートだ。とはいえ、少なくともネオンに変更が加えられていない以上、ゲームの「メタ」が変わるとは考えにくい。それが大きく変わる(かもしれない)パッチ9.11までは、いったんお預けである。
次の競技シーンが本格的に開幕するまでまだ数カ月ほどあるが、プロ選手たちは今回の変さらに対してどのような解を見せてくるのだろうか。そして——年内にネオンメタはついに終焉を迎えるのだろうか。2025年が目前に迫る中、これからの変化も楽しんでいきたい。
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今回も下記の発表内容やコミュニティーの反応などをもとに、このアップデートがどのようなものなのか解説しよう。
— VALORANT // JAPAN (@VALORANTjp) November 19, 2024
実質的にネオンの強化?
サイファーの「トラップワイヤー」が弱体化
【サイファー】
■ トラップワイヤー(C)
・ウォールハックの可視化が完全に適用されてフェードインする前に0.5秒間の始動時間を追加しました。
・トラップワイヤーのミニマップアイコンがアップデートされて、トラップワイヤーが何に繋がっているかが分かりやすくなりました。
■ トラップワイヤー(C)
・ウォールハックの可視化が完全に適用されてフェードインする前に0.5秒間の始動時間を追加しました。
・トラップワイヤーのミニマップアイコンがアップデートされて、トラップワイヤーが何に繋がっているかが分かりやすくなりました。
ほかのセンチネルに比べ、圧倒的な強さを誇るサイファー。このメインアビリティーである「トラップワイヤー」が少しだけ弱体化された。
「トラップワイヤー」は、通路などに設置するトラップ系のアビリティーで、敵が引っ掛かると壁越しその姿が映るようになる。今までは引っかかった瞬間即作動していたため非常に驚異。遠隔から「トラップワイヤー」を破壊できるソーヴァやレイズが不在の時は、誰かが身を賭して破壊する必要があった。それをスモーク越しに見られていたら、一巻の終わりである。
それが今回からは、引っかかってから姿が見えるようになるまで、0.5秒の猶予時間が与えられるようになる。これはかなりうれしい変更だ。ワイヤー対策ができるエージェントがいない時、そのリスクが減るのは間違いない。とはいえ0.5秒なので、うっかり引っかかってしまった場合は手遅れだろうが。
一方で、懸念点もある。ご存知の通り、現環境ではネオンが猛威を振るっている。彼女を見ない日はないほど、メインデュエリストとしての地位を確立していることは事実だろう。そんな中でネオンに優位で対抗できるのがサイファーだ。ネオン自身は「トラップワイヤー」を遠隔で破壊できない以上、誰かが代わりに破壊するか、あるいはネオン自身が命を懸けて破壊するしかない。
しかし、今回の弱体化によって「トラップワイヤー」の破壊が少しだけ容易になる。これは即ち、ネオンにとってさらに暴れやすい環境になったということだ。一応、ネオンは次のパッチ9.11で弱体化されるとの情報はあるが、少なくともそれまでの間はよりいっそうネオン対策が難しくなってくるだろう。
To summarise: before neon gets nerfed on 9.11 she will have a week or smth on 9.10 patch where cypher wires are nerfed 🤭 https://t.co/yICWp4KyBE
— Fadezis (@FDZSVLR) November 19, 2024
【サイファー】
■ ニューラルセフト(X)
・ULTコスト:6 >>> 7
■ ニューラルセフト(X)
・ULTコスト:6 >>> 7
なお、アルティメットである「ニューラルセフト」もコストが増加。正直これは妥当な変更というか、7であっても未だ十分強力である気がするので、特段気にする必要は無いと思われる。
他のセンチネルは強化——サイファー1強に終止符を打てるか
【セージ】
■ヒーリングオーブ(E)
・自身への回復量:30HP >>> 50HP
・5秒付近で回復時間が味方の回復と一致するように
■スロウオーブ(Q)
・スロウゾーンに捕まった敵のダッシュ速度が50%低下するようになります。これは、このパッチノートの後半に登場するゲームシステムのアップデートにおける「スタン」の変更と同様です。
■リザレクション(X)
・ULTコスト:8 >>> 7
■ヒーリングオーブ(E)
・自身への回復量:30HP >>> 50HP
・5秒付近で回復時間が味方の回復と一致するように
■スロウオーブ(Q)
・スロウゾーンに捕まった敵のダッシュ速度が50%低下するようになります。これは、このパッチノートの後半に登場するゲームシステムのアップデートにおける「スタン」の変更と同様です。
■リザレクション(X)
・ULTコスト:8 >>> 7
まずはセージについて。基本的にほとんどのアビリティーが底上げされた形となり、以前より幾分か「マシ」になった。特に「スロウオーブ」の仕様変さらにより、ジェットやネオンのブリンク系アビリティーを封じることができるのは、かなり心強い変更であると言えるだろう。
以前に比べれば、セージはかなり弱体化されており、かつほかのさまざまなエージェントの台頭により、活躍できる場面はあまり多くない。「ヒーリングオーブ」を自身に使用した際の回復量も、一昔前は「100HP」や「60HP」だったことを考えれば、まだまだ物足りないだろう。それでも「壁」を設置できるという唯一無二の能力を持つ彼女には、根強いファンが多いのも事実だ。
【デッドロック】
■アナイアレーション(X)
・タイマーがゼロになると常に対象がキルされるようになり、ナノワイヤーのコクーンから解放されることがなくなります。以前は、捕まった対象はタイマーがゼロになる前に終了地点に到達した場合のみキルされていました
・デッドロックの「アナイアレーションコクーン」と「バリアメッシュ」の体力のビジュアルがアップデートされて、体力状態が分かりやすくなりました。
■アナイアレーション(X)
・タイマーがゼロになると常に対象がキルされるようになり、ナノワイヤーのコクーンから解放されることがなくなります。以前は、捕まった対象はタイマーがゼロになる前に終了地点に到達した場合のみキルされていました
・デッドロックの「アナイアレーションコクーン」と「バリアメッシュ」の体力のビジュアルがアップデートされて、体力状態が分かりやすくなりました。
デッドロックで特筆すべきは、やはりアルティメットスキルの仕様変更だろう。これにより、「アナイアレーション」が天井や壁に引っかかって、敵をいつの間にか解放しているということがなくなる。破壊されない限り、真の確殺ULTと化したのだ。
例えばアセントのBメインからボートにいる敵を捕まえる、という壁越しの定点が既に開発されている。
デッドロック専の俺しか知らないサンセットの最強ウルト定点#VALORANT #valorant pic.twitter.com/gQbj7tKGJg
— なかたひひみです。 (@nakatahihimi_ga) March 12, 2024
いずれにしても、センチネルの定番としては今後もサイファーが選ばれるとは思われるが、一方で他のセンチネルにも少しばかり光が当てられたようにも見える。
実はセンチネルは、『VALORANT』の中でもかなり素のフィジカルを要求される役回りなのだが、サブデュエリスト的な形でセージやデッドロックを選んでみるのもアリかもしれない。
オーメンの一部ワンウェイスモークがついに無効化
【オーメン】
■ダークカヴァー(E)
・ブリムストーンの「スカイスモーク」やクローヴの「ルース」などの他の球形スモークと同様に、ダークカヴァーが常にプレイヤーが立つことができる地形の上まで落ちるようになりました。
・これによって、スプリットのBメインのフューズボックスの上など、地形上の小さな装飾物の上にワンウェイスモークを設置することはできなくなり、プレイヤーが立つことができる地形の上にしか設置できなくなります。
■ダークカヴァー(E)
・ブリムストーンの「スカイスモーク」やクローヴの「ルース」などの他の球形スモークと同様に、ダークカヴァーが常にプレイヤーが立つことができる地形の上まで落ちるようになりました。
・これによって、スプリットのBメインのフューズボックスの上など、地形上の小さな装飾物の上にワンウェイスモークを設置することはできなくなり、プレイヤーが立つことができる地形の上にしか設置できなくなります。
オーメンの持つスモークである「ダークカヴァー」は、若干の仕様変さらにより弱体化された。ミニマップ上から設置する他のエージェントとは異なり、オーメンは3次元的にスモークを設置できたのだが、ついにこれにメスが入った。
これにより、一部のカ所(小さな構造物の上)を利用したワンウェイスモークが使用不能に。これだけでオーメンの価値が変化するとまではいえないが、防衛の手数が少し減ってしまうことは事実だろう。
https://t.co/phgTfngPMo pic.twitter.com/xZyyT5bGcG
— GON (@gonsan_vl) November 19, 2024
予告されていたフェニックスの調整がついに実施!
カーブボールが2キルで復活するように
【フェニックス】
■カーブボール(Q→E)
・固有アビリティースロットに変更
・ラウンド開始時にコストなしでチャージを1つ獲得
・2キルでリセットされて追加のチャージを獲得
■ホットハンド(E→Q)
・非固有アビリティーに変更
・コストは200クレジット
■カーブボール(Q→E)
・固有アビリティースロットに変更
・ラウンド開始時にコストなしでチャージを1つ獲得
・2キルでリセットされて追加のチャージを獲得
■ホットハンド(E→Q)
・非固有アビリティーに変更
・コストは200クレジット
まずフラッシュ系アビリティーの「カーブボール」だが、これはシグネチャーアビリティーに変更。最低でも1つは所持している状態でラウンドが始まり、250クレジットでもう1つ追加購入が可能。その上で2キルを行うと、1チャージが回復する。レイズの「ペイント弾」やネオンの「スライディング」のような形だ。
一方でモロトフ系アビリティーである「ホットハンド」は有料化。200クレジットで購入する形となり、自身の体力回復が気軽にできなくなった。
一長一短に見えるこの変更だが、個人的には強化だと考えている。フェニックスの持つフラッシュはあまりにも発動スピードが速く、プロの選手でも咄嗟に避けることは難しい。特にエコラウンドでは、そんなアビリティーを最低でも1つ使えるともなれば、以前よりも気軽に勝負をしやすくなったといえるだろう。
【フェニックス】
■ブレイズ(C)
・発動時の投射物が壁を貫通し、「ブレイズ」がハーバーの「ハイタイド」と同様に機能するように
■ブレイズ(C)
・発動時の投射物が壁を貫通し、「ブレイズ」がハーバーの「ハイタイド」と同様に機能するように
また炎の壁を展開できる「ブレイズ」は、ついに壁を貫通するように。なぜ今までできなかったのかと疑問に思いたいが、これでようやくまともに使えるアビリティーになったはずだ。特にサイトへのエントリー時、誤って味方をこんがり焼いてしまうということも少なくなるだろう。
ついに日の目を見るファントム
ダメージ量増加により「140の呪い」が減少するかも?
地味に大きな変更点として、武器の仕様変更が挙げられる。これによりファントムやフレンジーは強化、その他ピストルやマシンガン、ライフルは全体的に弱体化となった。
■すべてのピストル(ショーティーを除く)
・しゃがみ移動時の精度低下:0.1 >>> 0.5
■クラシック
・右クリック駆け足時の精度低下:1.3 >>> 1.5
・右クリックバーストジャンプ時の精度低下:2.1 >>> 2.25
・歩行時の精度低下:0.84 >>> 1.1
・駆け足時の精度低下:2 >>> 2.3
■ゴースト
・弾数が減少:15 >>> 13
・歩行時の精度低下:0.84 >>> 1.1
・駆け足時の精度低下:2 >>> 2.3
■フレンジー
・弾数が増加:13 >>> 15
■すべてのマシンガン
・歩行時の精度低下:2.4 >>> 3
・駆け足時の精度低下:6 >>> 6.5
■すべてのライフル
・歩行時の精度低下:2 >>> 3
・駆け足時の精度低下:5 >>> 6
・しゃがみ移動時の精度低下:0.1 >>> 0.5
■クラシック
・右クリック駆け足時の精度低下:1.3 >>> 1.5
・右クリックバーストジャンプ時の精度低下:2.1 >>> 2.25
・歩行時の精度低下:0.84 >>> 1.1
・駆け足時の精度低下:2 >>> 2.3
■ゴースト
・弾数が減少:15 >>> 13
・歩行時の精度低下:0.84 >>> 1.1
・駆け足時の精度低下:2 >>> 2.3
■フレンジー
・弾数が増加:13 >>> 15
■すべてのマシンガン
・歩行時の精度低下:2.4 >>> 3
・駆け足時の精度低下:6 >>> 6.5
■すべてのライフル
・歩行時の精度低下:2 >>> 3
・駆け足時の精度低下:5 >>> 6
一貫していえるのが、移動時の射撃精度が全体的に低下したということだ。走り撃ち、ジャンプ撃ちといった飛び道具的な使い方が少し難しくなり、きちんとしたストッピングが求められるようになる。
またフレンジーの装弾数が増加したのは大きな変更だが、とはいえ2発程度ではあまり大差がなさそうな気もするのが正直なところだ。
■ファントム
・ダメージ減衰の変更
変更前
変更後
・ダメージ減衰の変更
変更前
距離 | 0~15m | 15~30m | 30m~ |
頭 | 156 | 140 | 124 |
胴体 | 39 | 35 | 31 |
脚 | 33 | 29 | 26 |
変更後
距離 | 0~20m | 20m~ |
頭 | 156 | 140 |
胴体 | 39 | 35 |
脚 | 33 | 29 |
一方でファントムは、ダメージ量が大幅に増加した。「射撃の習熟度が上がると、ファントムが購入されることが少なくなっていました」とパッチノートに記されている通り、ヘッドショットが重要なこのゲームにおいて、遠距離140ダメージはまさに悩みの種である。
今回の変更でこの「140ダメージ」自体は残り続けるものの、それが適用される距離が15m→20mへと変更され、さらに30m以上から発生していた「124ダメージ」は完全に削除された。少しばかり、ファントムのメリットが増したといえる。
もちろん単純なダメージ量だけでは全距離160ダメージのヴァンダルには劣るものの、発射レートの高さを鑑みればまだまだファントムにも勝ち目はある。これでもう少し弾数があれば使いやすいのだが……。
エコラウンドの希望になれるか
新たなアーマー「回復シールド」
■新たなアーマー:回復シールド
・コスト:650 クレジット
・ダメージ吸収量:25 HP
・回復プール:50 HP
・体力へのダメージが発生する前までに受けたダメージの 100% を吸収
・しばらくすると、回復プール内に残っているポイントを消費してシールドが回復
・コスト:650 クレジット
・ダメージ吸収量:25 HP
・回復プール:50 HP
・体力へのダメージが発生する前までに受けたダメージの 100% を吸収
・しばらくすると、回復プール内に残っているポイントを消費してシールドが回復
クローズドベータから存在する「ヘヴィーアーマー」と「ライトアーマー」に加え、第3のシールドである「回復シールド」が新たに追加された。
この回復シールドは、「25HPのダメージ吸収量」と「50HPの回復プール」の2種類のゲージを持つ。瞬間的には125HPのライトアーマーと同様だが、時間が経つとこの回復プールを消費して、シールドのHPを回復する。トータルでは最大175HPのダメージまで受けることができるのだ。
こう聞くと強そうにも思えるかもしれないが、たとえこの回復シールドが登場しようと、ヘヴィーアーマーの地位が揺らぐことはおそらくない。なぜなら、瞬間的には125HPのライトアーマーとは変わらないからだ。
特にアウトローが追加された今、140ダメージを乗り切ることができるのは大きな差となる。この10HP分に価値を見出すか、あるいは節約できる数百クレジット分に価値を見出すか、これは人によって意見が分かれそうだ。
とはいえ、ライトアーマーの400クレジットに、たった250クレジットを加えるだけで50HPが余分に手に入ると考えれば、これ自体はかなりお得だ。いわゆる「エコ」や「調整バイ」で使うのはかなりアリだ。
その他ゲームシステムの変更
「バトルレポート」による索敵が削除、ほか
■バトルレポート
・ユーティリティーの使用に関する統計データは、デスの直後ではなく、ラウンドが終了してから表示されるようになります
・砂時計のアニメーションが表示されるようになり、ラウンドが終了すると、ユーティリティーの使用に関する統計データが表示されて、次のラウンドの準備フェーズ中のみ見ることが可能になります
・ユーティリティーの使用に関する統計データは、デスの直後ではなく、ラウンドが終了してから表示されるようになります
・砂時計のアニメーションが表示されるようになり、ラウンドが終了すると、ユーティリティーの使用に関する統計データが表示されて、次のラウンドの準備フェーズ中のみ見ることが可能になります
バトルレポートの表示形式が変更され、試合中に「アビリティーが何人に当たったか」が分からなくなった。これは次ラウンドにはきちんと表示されるようだ。妥当な変更であることは間違いないが、これからはサイトの人数配置の把握がちょっとだけ難しくなる。些細な変更だが、頭に入れておくべきだろう。
■スタン
・スタンが敵のダッシュ速度を50%低下させるように
・これはジェットの「テイルウィンド」とネオンの「スライド」に影響します。
・スタンが敵のダッシュ速度を50%低下させるように
・これはジェットの「テイルウィンド」とネオンの「スライド」に影響します。
セージの「スロウオーブ」での変更点が、その他スタンを引き起こすアビリティーにも適用されるように。例えばブリーチやネオンなどが該当するが、彼らによってジェット・ネオンのブリンクを大幅に阻止できるようになる。特に対ネオン戦において、このスタンの駆け引きは大事な一手を担うだろう。
まとめ
今回のアップデートは、意外なところに切り込んできたかなり珍しいアップデートだ。とはいえ、少なくともネオンに変更が加えられていない以上、ゲームの「メタ」が変わるとは考えにくい。それが大きく変わる(かもしれない)パッチ9.11までは、いったんお預けである。
For what it's worth - we agree that Neon is too strong as well. We're working on some adjustments to balance out the parts that feel overpowered while maintaining her grounded movement combat fantasy. These changes are coming in patch 9.11. https://t.co/hKjatYnENX
— penguin (@penguinVALORANT) November 11, 2024
次の競技シーンが本格的に開幕するまでまだ数カ月ほどあるが、プロ選手たちは今回の変さらに対してどのような解を見せてくるのだろうか。そして——年内にネオンメタはついに終焉を迎えるのだろうか。2025年が目前に迫る中、これからの変化も楽しんでいきたい。
© 2024 Riot Games, Inc. All Rights Reserved.
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