【特集】ストリートファイターリーグ Pro-JP 2025

【「SFL:Pro-JP 2025」王者・REJECTインタビュー】 敗北の先で、4人は同じ場所に立った ──「SFL」初優勝の努力と必然

2026.2.4 宮下英之
2026年1月31日(土)にパシフィコ横浜で開催された「ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2025 グランドファイナル」で見事優勝を果たしたREJECT。結果的には80-20という大差でCrazy Raccoonを退けるかたちとなったが、選手たちにとっては2025年12月のプレーオフ以降、非常に厳しく過酷な1カ月間だったという。

今回は、試合直後のREJECTのメンバーへのインタビューをお届け。前回大会のリベンジを誓って見事に達成したときど&LeShar、チームと自らの勝利のために合流し8年目にして初の「SFL」王者となったウメハラ&ふ〜ど、それぞれの想いが語られた。



ふ〜ど「俺とLeShar、どちらかが勝てれば」


──優勝おめでとうございます! 今日の試合、2人(ふ〜ど、LeShar)のエドをShuto選手に当てて倒すという戦略だったと思いますが、予定どおりでしたか?

ふ〜ど:俺とLeSharって同じキャラですけど結構特徴があって、どっちかが勝てればいいとリスクを分散するかたちで挑んで、結果的にはどっちとも勝てたという感じでした。だから、いい方向に行っただけであって、2人で(CRを)倒すというよりはどっちかが勝てばいいや、でした。

──ホームでの試合はマンツーマン体制とのことでしたが、どういう考えからキャラマッチングに至ったのかを教えてください。

ときど:基本的に今回、ふ〜どはだいたい全員に行けるということで、かずのこ(C.ヴァイパー)はちょっと嫌だったので、ふ〜どはかずのこに行ってもらう。あとは自分が行けそうなところで、僕は割とどぐらは行けると思っていたし、LeSharとウメさんでShutoとボンちゃんを倒すという、ふ〜ど vs かずのこの組み合わせを軸にしてマンツーマンを決めました。



──ウメハラ選手がボンちゃん選手にマンツーマンだった理由は、ボンちゃん選手の方が相性がよさそうだったからですか?

ウメハラ:そういうわけではなくて、大将じゃない方に行くつもりでした。大将はやっぱりLeSharにやってもらって、そうじゃない方に行くというかたちでした。

──アウェー側の組み合わせでは、意外なマッチアップはありましたか?

ときど:僕にどぐらが来たのがびっくり、くらいでしたね。

ふ〜ど:いや、俺はLeSharにかずのこも結構びっくりしましたね、かずのこには割といい勝ち方をしたと思ったので。当然、俺とLeSharって情報を共有しているから来ないんじゃないかなと思ったので、ちょっと意外だったな。

LeShar:僕はやっぱりどぐらさん。僕も前にエレナを使っていて、JPは結構難しい組み合わせだったんですけど、どぐらさんがちゃんと準備してときどさんに勝ったのは考えていなかったですね。


LeShar「去年の敗北の答えを探すために海外を回った」


──グランドファイナルの準備としては、それぞれ誰に対してどれくらいの準備をされてきたんでしょうか?


ウメハラ:サガット戦は結構やっていましたね。リュウ戦の方が今回スパー相手が充実していたので、数とか質とかで言うとよかったと思います。でも、大将がShutoっぽいなと思ったので、途中からはボンちゃん戦になりそうだなと思ってました。

ふ〜ど:俺とLeSharはアウェーでも出る気満々だったので、特別誰かということはなかったですね。LeSharがダメだったら自分が大将で出るつもりだったし、自分がダメだったらLeSharに出てもらうつもりだったので、全部のキャラ対策をやっていました。

ときど:恥ずかしながら、どぐらさん7割でした……。

──「グランドファイナル」ではJP1本の予定だったのでしょうか? それとも組み合わせ次第ではケンを出す予定も?

ときど:組み合わせ次第では、ケンも出す予定でしたね。

──具体的にどんな組み合わせの時に出す予定だったんでしょうか?

ときど:すみません、「ワールド」を控えているので……。

──ウメハラ選手はボンちゃん選手に1巡目で勝利、3巡目で敗退となりました。対戦前のチームの会話や対策したポイントがあれば教えてください。

ウメハラ:ふ〜どから結構言われたのは、波動拳があまり機能していないからもっと別な行動をした方がいいんじゃないのかなとか、あとは相手があまり手を出してこないから、もうちょっとじっくりやってもいいんじゃないか、というのはありましたね。

ただ、2巡目で歩き強Pとかが通ったのは、1巡目で結構弾を撃ってたことが結果として布石になってたかなっていうのはありました。だから、やりやすかったとは感じました。

ウメハラに声をかけるふ〜ど。試合の合間にかける一言で、戦況が変わることも起こりうる

──LeShar選手は昨年の「SFL:Pro-JP 2024 グランドファイナル」でカワノ選手に敗れましたが、今日そのことが頭をよぎったりしましたか?

LeShar:そうですね。最後のShuto選手との試合で、同じような状況で立ち弱P→しゃがみ弱Kから中昇竜(サイコアッパー)を使おうかなと思ったんですけど、中ブリッツ(サイコブリッツ)に変えた時は、やっぱりその思い出が頭に浮かびました。逆の選択肢を使ってよかったですね。

「SFL:Pro-JP 2024」のグランドファイナル、20ポイントリードで2巡目の大将を任されたLeSharは、サイコアッパーで浮かせて勝利目前のところでとどめのCAを外し、40-40に追いつかれた

それと、やっぱり去年負けたから今年(もう一度REJECT/SFLに)来たし、去年負けて「こういう内容はよくない」と思ったから、2025年はその答えを探すために海外を回ったから、今日その成果が出せたと僕は思うので、本当に去年負けたのが僕にはすごくいい経験でした。

ときど「人とコミュニティが大きな財産だった」


──プレーオフの際に「グランドファイナル」に向けて、LeShar選手は対戦相手にエドがいなくなるからテリーを、ときど選手もJPの可能性を語っていました。今日の采配はどういった経緯があったのでしょうか?

ときど:両方練習して、対戦相手のCRに対して行けそうなのがJPで。結構長い間、練習期間を積ませていただきました。今回は満を持して出せると自分でも思いましたし、チームメートにも納得してもらったので、出すことができました。

LeShar:テリーは結構練習しましたが、エドをまず使ってみて、エドというキャラは大会で緊張してプレーがちょっと悪くなる時もあるので、そういう状況になったらテリーを使おうと思っていました。でも、かずのこさんに1ラウンド負けたんですけど、僕が見ても内容はそんなに悪くなかったと思ったので、エドで行きました。

──去年の敗北を受けて環境づくりに注力したと話されていましたが、練習する上で力を入れた部分はありましたか?

ときど:なんていうか、人とコミュニティがすごい財産かなと思っていて、練習環境にどんどんいろんな人に来てもらえるようにどうすればいいのかなっていうのは、僕なりに一番考えてやらせてもらいました。

今回はやっぱりふ〜ど、ウメさんっていう、昔から格闘ゲーム業界ってゲームセンターでやってた人たちなので、そこは僕がいちから伝えるというよりは空気感があったし、スムーズにそういった環境作りができたと思います。


ウメハラ「ゲームしかやらなかった人生が肯定された」


──ウメハラ選手もこういう大きな会場でお客さんが入っての大会は経験しているとは思うんですけど、ここ数年の盛り上がりも受けて、感慨深さなどはありましたか?

ウメハラ:今まであまりなかったんですけど、昨日の夜出ましたね。なんか、あんなに相手にされないコミュニティだったのになって、夜中にしみじみ思いました。

ちょっと麻痺している部分もあると思うんですよ。焼け野原みたいなところからちょっとずつ盛り返していって、徐々に徐々に来ているので、降って湧いたような感覚ではないというか、1歩1歩進んできたなって感覚があると思うんですけど、子どもの時から考えれば、とんでもない景色の変わり方だなって思いますね。

よく「こんな人生でよかったかな」って結構思うことあるんですけど、「こんなゲームしかやらない人生でよかったのかな」って、ほんと1週間に1〜2回は思うんですけど、それがちょっと肯定されたような気にはなりましたね、こうやって盛り上がっているところを見ると。


──表彰式の中で、「SFL 2026」では年齢制限を15歳以上に引き下げるという話がありましたが、その世代の選手で「SFL」に出たら活躍しそうだなと思う注目の選手はいますか? REJECTにもひなお選手がいますけど……。

ウメハラ:じゃ、ひなおで(笑)。

ふ〜ど:取られても、ひなおで(笑)。

ときど:えぇ?……taketake-piano。

LeShar:まず15歳で誰がいるのかわからない……。ざぶとんはうまいと思います。

──LeShar選手は最後にShuto選手とハグしていましたが、どんな話をされたんですか?

LeShar:個人的に、去年の僕も(Shuto選手と同じような)状況だったので、その気持ちも分かったし。でもやっぱり僕、Shutoさんは本当にリスペクトしているプレーヤーなので、「来年優勝してください」と、「僕、絶対強いキャラ使うから、今年はジャパンリーグにはいないですけど、スパー呼んでください」と伝えました。

試合後にShutoと固く握手をかわすLeShar。昨年は同じく大将を任され、敗北を喫したからこそ、伝えたい思いがあった


「SFLワールドチャンピオンシップ」は3月15日(日)


これで「SFL:Pro-JP 2025」の試合はすべて終了。残るは、Pro-US、Pro-EUの3チームが世界一を目指して戦う「SFL:ワールドチャンピオンシップ2025」のみとなった。

Pro-USからはMenaRD、Caba、Boocee、Chris Tatarianの「BANDITS」が、11勝1敗という強さで優勝。そしてPro-EUからはPhenom、Juicyjoe、REJECT所属のAngryBird、Big Birdが来日する。

試合は、3月13日(金)に予選1日目、3月15日(日)に予選2日目と決勝を、両国国技館にて行われる。残り1カ月間のREJECTのさらなる進化にも注目だ。


■関連リンク
SPWN(有料チケット)ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025プレーオフ / グランドファイナル
https://spwn.jp/events/evt_251213-SFL2025POGF

CAPCOM eSports公式YouTubeチャンネル:
https://www.youtube.com/@CapcomFightersJP
※グランドファイナルは2月14日より配信

CAPCOM eSports公式Twitchチャンネル:
https://www.twitch.tv/capcomfighters_jp

SFL 2025 出場チーム:
https://sf.esports.capcom.com/sfl2025/team/

SFL 2025 日程・試合結果:
https://sf.esports.capcom.com/sfl2025/schedule/


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