【特集】深遠なるゲーミングデバイスの世界

【一台何役?】マイクにカメラにタブレットに——工夫次第で使い方は無限大!Elgato製マイクアーム「WAVE MIC ARM/WAVE MIC ARM LP」を徹底レビュー!

ストリーマーや競技シーンで活躍するプレイヤーはもちろん、テレワークが増えたことにより需要が増えつつあるマイク。

最近はUSBで簡単接続に接続ができる高機能なものも増えてきた。本メディアでも紹介したElgato製「WAVE:1」や「WAVE:3」もその中のひとつ。

▲こだわりのマイクでワンランク上のゲーミング環境を!ハイレゾ出力可能なElgato製コンデンサーマイク「WAVE:1/WAVE:3」

そんなマイクをPCデスクに設置すると、どうしても置き場所に困ってしまう。

▲デスクまわりを整理しても、なんとなくその辺に設置しがちなマイク

今回は、そういった悩みを解決する便利なガジェット「マイクアーム」の中でも、スタイリッシュで機能性に富んだElgato製デザインマイクアーム「WAVE MIC ARM/WAVE MIC ARM LP」をレビューしていこう。

質感の高い黒を基調としたデザイン


まずはWAVE MIC ARM/WAVE MIC ARM LPの仕様について紹介していこう。

▲WAVE MIC ARM

▲WAVE MIC ARM LP

【WAVE MIC ARM 仕様】

全長 (水平時):
780 mm / 30.7 in

全長 (垂直時):
750 mm / 29.5 in (延長ポールを使用しない場合)

延長ポール:
150 mm / 5.9 in

下アーム全長:
400 mm / 15.7 in

上アーム全長:
400 mm / 15.7 in

デスク用クランプ最大開口幅:
60 mm / 2.4 in

カウンターウェイト:
260 g / 0.57 lbs

対応マイク重量:
250 - 1,000 g / 0.55 - 2.2 lbs (アクセサリを含む)

同梱物:
Wave Mic Arm、延長ポール、カウンターウェイト、1/4" - 3/8" および 1/4" - 5/8" ねじ変換アダプター、アレンレンチ、クイックスタートガイド

【WAVE MIC ARM LP 仕様】

全長 (水平時):
740 mm / 29.1 in

下アームとデスク面の間隔:
70 mm / 2.8 in

上アームからデスク面の間隔:
160 mm / 6.3 in

水平回転:
360° (ベースと関節)

垂直回転:
90°(上向き)/ 60°(下向き)

デスク用クランプ:
最大開口幅 60 mm / 2.4 in

最大耐荷重:
2 kg / 4.4 lbs (マイクとアクセサリを含む)

同梱物:
Wave Mic Arm LP、1/4"から3/8" および 1/4"から5/8"の変換アダプタ、アレンレンチ、クイックスタートガイド

両アームの違いをざっくりと説明すると、WAVE MIC ARMが上からつるす用途に適していて、WAVE MIC ARM LPが側面から引き延ばす用途に適している。どちらも黒を基調としたデザインで、アルミの質感が高級感を漂わせる。

あとは対応マイク重量の違いにも注目したい。WAVE MIC ARMが最大1kgなのに対し、WAVE MIC ARM LPは最大2kgと倍以上ある。より重量級のマイクに使いたい場合は、WAVE MIC ARM LPを、できるだけデスクまわりをスッキリさせたい人はWAVE MIC ARMを選択するといい。

クランプ式で簡単設置!


設置方法は至って簡単。まずはデスクをクランプで挟み込み、しっかりとネジを回して動かないように土台を固定しよう。

▲クランプ幅は最大6cmまで対応。6cm以下の厚みのものなら挟むことができる

なお、クランプを締めるためのレバーは約8cm程度あるので、デスクの後ろ側に設置する場合は、壁とデスクの間隔を少し開けておく必要がある。

▲デスクに直接干渉する部分は柔らかい素材でできているため、デスクを傷つけることなく絞めることができるのもうれしいポイント

クランプでしっかりとデスクに土台を固定したら、本体の穴にアーム部分を差し込んでいく。

▲本体を土台の穴に向かって垂直に差し込めば簡単に接続できる

▲本体を差し込んだら、土台の裏側にある締め具を六角レンチで絞めて固定しよう

本体と土台が接続できたら、いよいよマイクを装着していく。なお両アームともに、1/4ネジ(一般的な三脚固定ネジサイズ)のほかに、3/8、5/8ネジに変換するアタッチメントも付属している。取り付けたいマイクのネジサイズに合わせて換装しよう。

▲付属の1/4 to 3/8アダプターと、1/4 to 5/8アダプター

▲こんな感じでかぶせる感じで装着していけばOK

▲WAVE:3を装着するとこんな感じ。すでにカッコイイ!

最後にPCと接続するための配線を行う。両アームともに、ケーブを綺麗に収納できるスペースがあるので、そちらに這わせてセッティングしていこう。

▲WAVE MIC ARMには、本体背面にシリコン製のフタがあり、取り外して中にケーブルを収納できる

▲WAVE MIC ARM LPは金属のプレートを取り外してケーブルを収納できる。マグネット式になっているので、取り外しも取り付けも簡単だ

PCとの接続が確認できれば設置は完了。あとはお好みの位置に移動させてマイクを活用しよう。

自由度の高い360度回転でレイアウトも思いのまま!


WAVE MIC ARM/WAVE MIC ARM LPのメリットは、なんといっても可動域の広さ。土台と本体部分や、WAVE MIC ARM LPの関節部分は360度回転可能。使うときだけ引き寄せて、使わないときは遠ざけて収納といった使い方が超便利!

▲WAVE MIC ARM設置例。モニターの上からマイクをつるせるため、キーボードの打鍵音は拾わずに声だけを収録しやすいレイアウト

WAVE MIC ARMは上からつるすことでデスクまわりがよりスッキリする。またスプリングが内蔵されているため、上下の可動も非常にスムーズ。上げたいところで止まり、下げたいところで止まる。ストレスフリーな操作が魅力。

なお、WAVE MIC ARMには15cmの延長ポールが付属している。より高い位置からつるしたい場合は、こちらを活用するといいだろう。

▲延長ポールは土台と本体の間に設置する。15cmの延長が可能だ

▲左が延長ポールなしで、右が延長ポールあり。大型モニターの裏側からつるしたいときは延長ポールがあると頼もしい

さらに、WAVE MIC ARMには約260gのカウンターウェイト(重り)が付属している。これは何のために使うかというと、スプリングを調整する際に使用する。WAVE MIC ARMの対応マイク重量は、250〜1,000gだが、マイクが軽すぎるとスプリングの強さが勝ってしまい、狙った高さで制止しないことがある。マイクの重量が750g以下の場合は、カウンターウェイトを装着しておくのも忘れずに。

▲カウンターウェイトはアームの先端部分に取り付ける。丸い突起部分を本体の溝に合わせて、指で押し込むだけで装着できる

一方、WAVE MIC ARM LPはモニターの下側からマイクを近づけたいときに便利。口元に近づけられるので、小さい声で話す必要がある時や、しっかり言葉を伝えたいという用途に適している。

▲WAVE MIC ARM LP設置例。アームの関節部分はネジを緩めることで上下に可動する。WAVE MIC ARMとは違い、スプリング機能はないので、都度ネジ止めして固定する必要がある点に注意

また、WAVE MIC ARM LPはデスク手前や側面に設置するのもあり。サイドがからマイクを近づけることができるので、デスクを壁いっぱいに設置している場合でも問題なく使用できる。

▲WAVE MIC ARM LPをデスク手前に取り付けた際の設置例。第一関節、第二関節ともに360度回転するので、ある程度適当に設置してもお好みの場所にマイクを近づけられる

どちらもマイクをデスク上に設置するより、取り回しがよくなるのがうれしいポイント。なにより、より口元にマイクを近づけられるため、マイクのゲインを下げても十分音声が収録できるのが魅力。ゲインを下げれば、それだけ周囲の音を取り込まなくなるので、環境音やホワイトノイズを防いで音声を収録できるのだ。

使い方はアイデア次第!
マイク以外の使い道


メーカー推奨ではないが、WAVE MIC ARM/WAVE MIC ARM LPは、耐荷重さえ守ればマイク以外にも使うことができる。例えばWAVE MIC ARMにカメラを接続すれば、簡単に俯瞰撮影が可能になる。

▲こんな感じでFACECAMを取り付けてみる。FACECAMは重量が103gなので、先述したカウンターウェイトの装着も忘れずに

▲このように真俯瞰撮影の配信が可能に! 手元を映したいfpsプレイヤーや、格ゲーマーにはもちろん、ガジェットを紹介しているYouTuberなんかにもおすすめ

一方でWAVE MIC ARM LPは最大耐荷重2kgという点に着目してタブレットを装着してみた。

▲写真のような三脚穴用1/4サイズのネジ穴のあるタブレットブラケットを用意

▲ゲームをしながらネットサーフィンをして情報を収集しながら遊ぶことも!

タブレットを装着するという使い方が思いのほか便利で、例えば動画を見ながらコメントはタブレットで確認したり、ゲームをしながらYouTubeを楽しんだり、はたまたメモ帳を起動しておいて、気になることがあったらペンシルでメモを取るなど、サブモニターさながらの使い方が楽しめた。

あくまで本来の目的はマイクアームだが、アイデア次第でさまざまな使い方が楽しめるのもWAVE MIC ARM/WAVE MIC ARM LPの魅力のひとつ。

まとめ


マイクを買ったものの、設置場所が悩みの種という人におすすめの逸品。高級感があり、それでいて安定性、使い心地もバッチリなWAVE MIC ARM/WAVE MIC ARM LP。

この記事で自分の環境ではWAVE MIC ARMが適しているのか、はたまたWAVE MIC ARM LPが適しているのかのイメージになれば幸いだ。

【eSports World編集部の評価】

操作性:★★★★★
機能性:★★★★☆
耐久性:★★★★★
デザイン性:★★★★★
価格:★★★★☆

総合評価:4.6

WAVE MIC ARM/WAVE MIC ARM LPを使うことで、自分の口元に近づけることができ、より鮮明な音声を出力できる点においても機能性はピカイチ。また、全体的に金属製であるため耐久性もバッチリで、なにより高級感があってクールなのも◎。使い方次第でマイクアーム以上の使い道ができるという点、また、WAVE MIC ARMは最大約1m、WAVE MIC ARM LPは最大約70cmまで伸ばすことができるので、離れた位置に設置できるのもうれしいポイント。

eスポーツではチームプレイや配信など、とにかくクリアに音声を出力することも重要なポイントとなってくるため、マイクアームを導入して音声面にも力を入れてみてはいかがだろうか。

Elgato公式:
https://www.elgato.com/ja

WAVE MIC ARM:
https://www.elgato.com/ja/wave-mic-arm

WAVE MIC ARM LP:
https://www.elgato.com/ja/wave-mic-arm-lp
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