【特集】深遠なるゲーミングデバイスの世界
「よりよい製品を より安く より早く」お客様に安心・安全な製品をお届けしたい【株式会社HORI インタビュー】
ファミコン世代にとってHORIと言えば、拡張ポートにつなげる外付けコントローラーや周辺機器を販売しているメーカーというイメージが強いと思う。現在は、ニンテンドーSwitch用の外付けコントローラーや、PlayStation向けのさまざまなタイプのコントローラーのほか、eスポーツが普及した現在は、アーケードスティック(以下、アケコン)の「ファイティングスティック」シリーズを展開と、多種多様なコントローラーを開発し続けている。
そんなHORIは、安価に子どもたちが楽しめるようなコンセプトの製品が多かった印象がある反面、値段なりの品質というレッテルが貼られている印象もあった。しかし、現在は国産アケコンメーカーとして多くのプレイヤーに愛されている。
いったいどのような歴史を歩んできたのか、実は時代時代おけるターニングポイントはあったのか。コンシューマーからeスポーツまで、幅広く子どもたちのゲーム体験を支えてくれるHORIの歴史と未来をじっくりおうかがいした!
——株式会社HORIはもともとどのような会社だったのでしょうか。
西村氏(以下、西村):もともとは1967年に現取締役会長の堀之内龍郎が「ホリ電機製作所」を創立し、主に民生機器の電子部品などの加工業を行っていました。
その後1970年に「ホリ電機株式会社」、2000年に「株式会社ホリ」に社名を変更して、今現在に至ります。
——なるほど。もともとは部品を作る会社だったんですね。私たちのイメージではホリさんはファミコンの周辺機器メーカーというイメージでしたが、コンシューマー機のパーツを販売しはじめたのはいつ頃だったのでしょうか。
西村:1987年頃、任天堂さんとご縁があり、ファミコンの周辺機器を製作するようになりました。ファミコン世代の方ならご存じの方も多いかと思いますが、「ホリコマンダー」や「RFスイッチブースター」などが走りですね。
話によると初代「ホリコマンダー」は、数千万台は売れたようです。
——数千万台! 確かにファミコン世代の連射機能付きコントローラといえばHORIさんの「ホリコマンダー」か、ハドソンさんの「ジョイカードMK.2」の2機種が主流でしたが、「ジョイカードMK.2」が1,980円なのに対し、「ホリコマンダー」は1,500円でしたもんね。子どもにとって約500円の差は大きかった。そんな思い出があります。
西村:弊社の信念として「よりよい製品を、より安く、より早く」というものがございます。できるだけ多くのお客様に楽しんでいただけるよう、価格は抑えていましたね。
この「ホリコマンダー」を皮切りに、各コンシューマー機の周辺機器を製造することになりました。
——私たちの認識では、HORIさん=周辺機器メーカーというイメージですが、HORIさん自身もそのような認識ですか?
西村:はい。基本的にはそうですね。ただ、1990年頃には「ホリソフト」という子会社を作って、ゲームソフトにも携わっていたようです。
——ええっ! そうなんですか!
西村:「ランセイバー」という幻のソフトがあるのですが、さまざまな事情で国内での発売は中止。海外用に発売されていたとのことです。
——このタイトルは知らなかったです! 激レアですね!
——先ほども少しお話したように、私たちが描くHORIさんのイメージは、とても「安価」なものを提供しているメーカーというものでした。「リアルアーケード」シリーズといったアケコンでも高価格帯なものでありながら、他社さんに比べて価格が抑えられている。そこにはどのようなノウハウがあるのでしょうか。
内山:先ほども少しお話で出たように、弊社のモットーは「よりよい製品を、より安く、より早く」です。なるべく多くのお客様に手に取っていただけるよう、コストカットをして低価格帯に抑えています。
例えば、純正パッドにある振動機能やジャイロ機能といったものは格闘ゲームには不要なものです。こういった機能をカットすることで価格を抑え、また格闘ゲームにとって便利な機能を追加することによって、価格を抑えながら機能性に優れた製品をご提供できます。
任天堂さん、ソニーさん、マイクロソフトさんの3社すべてのライセンスを取得しているのは国内では弊社のみです。そういった強みも生かして、ライセンス商品ならではの製品も低価格帯でご提供しております。
変わり種のコントローラと言えば、太鼓の達人専用コントローラー 「太鼓とバチ for Nintendo Switch」ですかね。こちらも任天堂さんのライセンス商品で、人気のある商品です。
——こういうのは、ラインセンスを取得している強みでもありますね! いわゆる「変わり種」といったコントローラーを開発するときは、どのようなイメージを持っているんですか?
内山:まず「こういうのあったら面白いよね」というところから開発しています。そこから、実際に機能としてつけてみた場合、使い心地はどうなのかというのを試行錯誤し、不要な物はそぎ落としていくという形をとっています。
——なるほど。中にはボツになったものもある?
内山:それはもちろん(笑)。
印象に残っているボツ製品といえば、コントローラー部分にアケコン用の小さいジョイティックをつけたものですね。
——アナログスティックではなくて?
内山:はい。普通にレバーとボールのジョイスティックですね。あえてスティックにするのもありなんじゃないかと思って開発してみたのですが、よくよく考えたら「ジョイスティックにするメリットないよね」ということになってボツになりました(笑)。
——確かに、アナログスティックでことたりそうですもんね。でも、ちょっとそれはさわって見たいかも(笑)。
内山:今手元にないのが残念です(笑)。
社内の方針として「オンリーワンな製品を作る」というのがあって、なにかしらとがった機能をつけて、HORIのオリジナリティをユーザーさんに届けたいと思っています。
——なるほど。そういった考え方から新商品がうまれてくるんですね。そういうアイデアはアケコンにもあるんですか?
内山:まずは耐久性ですね。一定の基準を超えるためには、数百万回といったレベルでボタンやレバーに負荷をかけて調査しています。中には気持ちが高ぶってアケコンを叩いてしまうユーザーさんもいるかと思います。そういった状況にも耐えうる強度を確認するために、一定の高さから落としたり、電気的な負荷をかけたりして耐久試験を行っています。
——中には、負けが込むとコントローラを投げちゃう人っていますからね(笑)。
内山:あはは。そうですね。あとは、特許も取得しているHAYABUSAユニットには、家庭用ならではのアイデアが詰まっています。
例えば、ボタンに関してはキャップが取り外ししやすいようになっていて、掃除がしやすく、ゴミが排出されやすくなっています。
——ほんとだ! こういう細かい部分は家庭用ならではという感じですね。性能面ではどうでしょうか? eスポーツが盛り上がりを見せる中、プレイヤーに求められるものは、反応速度だったり、ボタン反応だったり、いわゆる「遅延」に対してものすごくシビアになってきていると思います。
西村:遅延に関してユーザーさんからそのような声があることは認識しています。そこで弊社も入力遅延に関して研究を重ねるようになり、理論上最速に近い数値を出すことに成功しています。
——理論上最速に近いというと、最速ではない?
西村:ここの表現が難しいところなのですが、「ライセンスの規定内で最速」というイメージを持っていただけると伝わりやすいかと思います。
——なるほど。技術的にはより最速にはできるけど——ということなんですね。具体的にどのようなところで最速を実現しているのですか?
西村:その辺は企業秘密ですね(笑)。
——おおっ、気になりますねー!(笑) ところでつい最近発表された「Fighting Stick α for Xbox Series X|S」についてですが、前回の「ファイティングエッジ刃 for PlayStation®4 / PC」との決定的な違いはありますか?
内山:「ファイティングエッジ刃 for PlayStation®4 / PC」の位置づけ的には、大会向けのアケコンとして販売されました。そのため天板に無駄な機能を極力排除した形になっていました。
今回の「Fighting Stick α for Xbox Series X|S」はあくまで、家庭用ですので天板上部にボタンを集約させました。
また、今回の特徴のひとつは天板をカスタマイズできる点ですね。オリジナルデザインにカスタマイズすることで自分だけのアケコンにすることができます。
——最近のユーザーさんはボタンの色を変えたり、ステッカーを貼ったり、オリジナリティのあるアケコンを持っていますもんね。天板自身が変えられるのはうれしいですね。
内山:そうですね。今回はこういったゲーム外の部分に力を入れています。例えば、今回はメンテナンス性を高めるため、筐体を開くことができます。
——おおっ。コードが中に収納できるのはスッキリしていいですよね。スティックとボタンに関して大きな違いはありますか?
内山:基本的には変わっていませんが、日々マイナーアップデートはしています。
——実際にさわった感じ、回しやすい反面、遊びがあるイメージがあったのですが、その辺は何かこだわりがあったのでしょうか?
内山:どちらかというと遊びを少なくして、ピーキーに仕上げました。
——逆に、遊びが少なかったんですね。
内山:そうですね。開発にはsakoさんにも協力していただいたのですが、マイナーチェンジしたのをさわってもらっては「ダメやな」とダメ出しを食らっては、マイナーチェンジというのを繰り返して、今の形になりました(笑)。
——あはは。そうだったのですね。逆にストーム久保選手は、6ボタンパッドの「Fighting Commander OCTA for Xbox Series X|S」を使っていますよね。やはり、そちらのニーズも大きいと思いますか?
内山:需要は十分ありますね。
西村:パッドって消耗品ととらえられているユーザーさんも多くて、純正品だと買い換えするための価格も高めになってしまいます。弊社のパッドは価格が抑えられているので、そういったユーザーさんにも好まれていますね。
——確かに、純正のパッドってめちゃめちゃ高価になってきていますもんね。最後に、HORIさんにとってeスポーツの波というのはどう感じていますか?
内山:eスポーツの流れはもちろん感じてはいますが、我々はあくまでゲームをプレイされているユーザーさん全員に向けて製品を開発しているので、eスポーツに特化したということは正直していません。
——なるほど。HORIさん自身の今後の展望もお聞かせください。
西村:個人的な意見になってしまいますが、おかげさまで国内では多くのユーザーさんに周知してもらっているので、今後は海外にも目を向けた展開もしていけたらと思っています。
内山:あとは、他では得られない、うちでしかないものをどんどん開発していけたらと思っています。
——ありがとうございました!
日々ユーザー目線で物事を考え、「あったらうれしい」という製品を開発し続けるHORI。インタビューの翌日には、「R-TYPE FINAL 2 対応スティック for PlayStation®5 / PlayStation®4 / PlayStation®3 / PC」を発表。格闘ゲーマーだけでなく、シューターにもうれしい製品で、PlayStation®5にも対応している。
これからもゲーマーにとって身近な存在であり続けてほしいと共に、革新的なアイテムを発信し続けてほしい。
株式会社HORI 公式サイト:
https://hori.jp/
株式会社HORI 公式Twitter:
https://twitter.com/hori__official
そんなHORIは、安価に子どもたちが楽しめるようなコンセプトの製品が多かった印象がある反面、値段なりの品質というレッテルが貼られている印象もあった。しかし、現在は国産アケコンメーカーとして多くのプレイヤーに愛されている。
いったいどのような歴史を歩んできたのか、実は時代時代おけるターニングポイントはあったのか。コンシューマーからeスポーツまで、幅広く子どもたちのゲーム体験を支えてくれるHORIの歴史と未来をじっくりおうかがいした!
ホリコマンダーでファミコンの周辺機器メーカーとして一躍有名に
——株式会社HORIはもともとどのような会社だったのでしょうか。
西村氏(以下、西村):もともとは1967年に現取締役会長の堀之内龍郎が「ホリ電機製作所」を創立し、主に民生機器の電子部品などの加工業を行っていました。
その後1970年に「ホリ電機株式会社」、2000年に「株式会社ホリ」に社名を変更して、今現在に至ります。
——なるほど。もともとは部品を作る会社だったんですね。私たちのイメージではホリさんはファミコンの周辺機器メーカーというイメージでしたが、コンシューマー機のパーツを販売しはじめたのはいつ頃だったのでしょうか。
西村:1987年頃、任天堂さんとご縁があり、ファミコンの周辺機器を製作するようになりました。ファミコン世代の方ならご存じの方も多いかと思いますが、「ホリコマンダー」や「RFスイッチブースター」などが走りですね。
話によると初代「ホリコマンダー」は、数千万台は売れたようです。
——数千万台! 確かにファミコン世代の連射機能付きコントローラといえばHORIさんの「ホリコマンダー」か、ハドソンさんの「ジョイカードMK.2」の2機種が主流でしたが、「ジョイカードMK.2」が1,980円なのに対し、「ホリコマンダー」は1,500円でしたもんね。子どもにとって約500円の差は大きかった。そんな思い出があります。
西村:弊社の信念として「よりよい製品を、より安く、より早く」というものがございます。できるだけ多くのお客様に楽しんでいただけるよう、価格は抑えていましたね。
この「ホリコマンダー」を皮切りに、各コンシューマー機の周辺機器を製造することになりました。
——私たちの認識では、HORIさん=周辺機器メーカーというイメージですが、HORIさん自身もそのような認識ですか?
西村:はい。基本的にはそうですね。ただ、1990年頃には「ホリソフト」という子会社を作って、ゲームソフトにも携わっていたようです。
——ええっ! そうなんですか!
西村:「ランセイバー」という幻のソフトがあるのですが、さまざまな事情で国内での発売は中止。海外用に発売されていたとのことです。
スーパーファミコンソフトの復刻、再販の流れで是非発売して欲しいのが「RUN SABER」だよね。日本でも発売予定だったものの発売中止になり、連射パッド「ファイティングコマンダー ゴールド」にはこの幻の日本版のフライヤーが同梱されている。もし復刻されるならこのデザインでお願いしたいね。 pic.twitter.com/XqpiFW4aKa
— nam-5 (@nam_5) February 25, 2018
——このタイトルは知らなかったです! 激レアですね!
「よりよい製品を、より安く、より早く」がHORIのコンセプト
——先ほども少しお話したように、私たちが描くHORIさんのイメージは、とても「安価」なものを提供しているメーカーというものでした。「リアルアーケード」シリーズといったアケコンでも高価格帯なものでありながら、他社さんに比べて価格が抑えられている。そこにはどのようなノウハウがあるのでしょうか。
内山:先ほども少しお話で出たように、弊社のモットーは「よりよい製品を、より安く、より早く」です。なるべく多くのお客様に手に取っていただけるよう、コストカットをして低価格帯に抑えています。
例えば、純正パッドにある振動機能やジャイロ機能といったものは格闘ゲームには不要なものです。こういった機能をカットすることで価格を抑え、また格闘ゲームにとって便利な機能を追加することによって、価格を抑えながら機能性に優れた製品をご提供できます。
任天堂さん、ソニーさん、マイクロソフトさんの3社すべてのライセンスを取得しているのは国内では弊社のみです。そういった強みも生かして、ライセンス商品ならではの製品も低価格帯でご提供しております。
変わり種のコントローラと言えば、太鼓の達人専用コントローラー 「太鼓とバチ for Nintendo Switch」ですかね。こちらも任天堂さんのライセンス商品で、人気のある商品です。
——こういうのは、ラインセンスを取得している強みでもありますね! いわゆる「変わり種」といったコントローラーを開発するときは、どのようなイメージを持っているんですか?
内山:まず「こういうのあったら面白いよね」というところから開発しています。そこから、実際に機能としてつけてみた場合、使い心地はどうなのかというのを試行錯誤し、不要な物はそぎ落としていくという形をとっています。
——なるほど。中にはボツになったものもある?
内山:それはもちろん(笑)。
印象に残っているボツ製品といえば、コントローラー部分にアケコン用の小さいジョイティックをつけたものですね。
——アナログスティックではなくて?
内山:はい。普通にレバーとボールのジョイスティックですね。あえてスティックにするのもありなんじゃないかと思って開発してみたのですが、よくよく考えたら「ジョイスティックにするメリットないよね」ということになってボツになりました(笑)。
——確かに、アナログスティックでことたりそうですもんね。でも、ちょっとそれはさわって見たいかも(笑)。
内山:今手元にないのが残念です(笑)。
社内の方針として「オンリーワンな製品を作る」というのがあって、なにかしらとがった機能をつけて、HORIのオリジナリティをユーザーさんに届けたいと思っています。
常に進化し続ける「リアルアーケード」シリーズ
——なるほど。そういった考え方から新商品がうまれてくるんですね。そういうアイデアはアケコンにもあるんですか?
内山:まずは耐久性ですね。一定の基準を超えるためには、数百万回といったレベルでボタンやレバーに負荷をかけて調査しています。中には気持ちが高ぶってアケコンを叩いてしまうユーザーさんもいるかと思います。そういった状況にも耐えうる強度を確認するために、一定の高さから落としたり、電気的な負荷をかけたりして耐久試験を行っています。
——中には、負けが込むとコントローラを投げちゃう人っていますからね(笑)。
内山:あはは。そうですね。あとは、特許も取得しているHAYABUSAユニットには、家庭用ならではのアイデアが詰まっています。
HAYABUSAユニットとは
HORI製アケコンに装着されているボタンやレバーの総称で、ボタンはストロークを短縮することで素早い入力や擦り連射が可能となっている。
レバーはVカットハウジングカム構造により、抵抗が少なく滑らかな入力が実現可能となっている。
HORI製アケコンに装着されているボタンやレバーの総称で、ボタンはストロークを短縮することで素早い入力や擦り連射が可能となっている。
レバーはVカットハウジングカム構造により、抵抗が少なく滑らかな入力が実現可能となっている。
例えば、ボタンに関してはキャップが取り外ししやすいようになっていて、掃除がしやすく、ゴミが排出されやすくなっています。
——ほんとだ! こういう細かい部分は家庭用ならではという感じですね。性能面ではどうでしょうか? eスポーツが盛り上がりを見せる中、プレイヤーに求められるものは、反応速度だったり、ボタン反応だったり、いわゆる「遅延」に対してものすごくシビアになってきていると思います。
西村:遅延に関してユーザーさんからそのような声があることは認識しています。そこで弊社も入力遅延に関して研究を重ねるようになり、理論上最速に近い数値を出すことに成功しています。
——理論上最速に近いというと、最速ではない?
西村:ここの表現が難しいところなのですが、「ライセンスの規定内で最速」というイメージを持っていただけると伝わりやすいかと思います。
——なるほど。技術的にはより最速にはできるけど——ということなんですね。具体的にどのようなところで最速を実現しているのですか?
西村:その辺は企業秘密ですね(笑)。
——おおっ、気になりますねー!(笑) ところでつい最近発表された「Fighting Stick α for Xbox Series X|S」についてですが、前回の「ファイティングエッジ刃 for PlayStation®4 / PC」との決定的な違いはありますか?
内山:「ファイティングエッジ刃 for PlayStation®4 / PC」の位置づけ的には、大会向けのアケコンとして販売されました。そのため天板に無駄な機能を極力排除した形になっていました。
今回の「Fighting Stick α for Xbox Series X|S」はあくまで、家庭用ですので天板上部にボタンを集約させました。
また、今回の特徴のひとつは天板をカスタマイズできる点ですね。オリジナルデザインにカスタマイズすることで自分だけのアケコンにすることができます。
——最近のユーザーさんはボタンの色を変えたり、ステッカーを貼ったり、オリジナリティのあるアケコンを持っていますもんね。天板自身が変えられるのはうれしいですね。
内山:そうですね。今回はこういったゲーム外の部分に力を入れています。例えば、今回はメンテナンス性を高めるため、筐体を開くことができます。
——おおっ。コードが中に収納できるのはスッキリしていいですよね。スティックとボタンに関して大きな違いはありますか?
内山:基本的には変わっていませんが、日々マイナーアップデートはしています。
——実際にさわった感じ、回しやすい反面、遊びがあるイメージがあったのですが、その辺は何かこだわりがあったのでしょうか?
内山:どちらかというと遊びを少なくして、ピーキーに仕上げました。
——逆に、遊びが少なかったんですね。
内山:そうですね。開発にはsakoさんにも協力していただいたのですが、マイナーチェンジしたのをさわってもらっては「ダメやな」とダメ出しを食らっては、マイナーチェンジというのを繰り返して、今の形になりました(笑)。
——あはは。そうだったのですね。逆にストーム久保選手は、6ボタンパッドの「Fighting Commander OCTA for Xbox Series X|S」を使っていますよね。やはり、そちらのニーズも大きいと思いますか?
バーディー動画を投稿。
— 広島TEAM iXA/ストーム久保 (@stormKUBO) April 13, 2021
私は相手キャラによって、ブルホーンを使わないのでとある悩みがありましたが...
良かったチャンネル登録、高評価宜しくお願い致します!
「卑怯とは言うまいな?相手キャラによって設定を変えられるHORIパッドはバーディーとシナジーがある!」https://t.co/PPeqmsxj0M pic.twitter.com/4laagyOQka
内山:需要は十分ありますね。
西村:パッドって消耗品ととらえられているユーザーさんも多くて、純正品だと買い換えするための価格も高めになってしまいます。弊社のパッドは価格が抑えられているので、そういったユーザーさんにも好まれていますね。
——確かに、純正のパッドってめちゃめちゃ高価になってきていますもんね。最後に、HORIさんにとってeスポーツの波というのはどう感じていますか?
内山:eスポーツの流れはもちろん感じてはいますが、我々はあくまでゲームをプレイされているユーザーさん全員に向けて製品を開発しているので、eスポーツに特化したということは正直していません。
——なるほど。HORIさん自身の今後の展望もお聞かせください。
西村:個人的な意見になってしまいますが、おかげさまで国内では多くのユーザーさんに周知してもらっているので、今後は海外にも目を向けた展開もしていけたらと思っています。
内山:あとは、他では得られない、うちでしかないものをどんどん開発していけたらと思っています。
——ありがとうございました!
———
日々ユーザー目線で物事を考え、「あったらうれしい」という製品を開発し続けるHORI。インタビューの翌日には、「R-TYPE FINAL 2 対応スティック for PlayStation®5 / PlayStation®4 / PlayStation®3 / PC」を発表。格闘ゲーマーだけでなく、シューターにもうれしい製品で、PlayStation®5にも対応している。
これからもゲーマーにとって身近な存在であり続けてほしいと共に、革新的なアイテムを発信し続けてほしい。
株式会社HORI 公式サイト:
https://hori.jp/
株式会社HORI 公式Twitter:
https://twitter.com/hori__official
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