【特集】深遠なるゲーミングデバイスの世界
【特集】深遠なるゲーミングデバイスの世界:アケコン編第1弾「HORI ファイティングエッジ刃 for PlayStation®4 / PC」を紐解く!【レビュー】 (1/2)
ゲームをするにあたって必要不可欠といえるのがコントローラー。特に細かな操作やシビアな入力が要求される格闘ゲームは、「アーケードスティック」や「アーケードコントローラー」、通称「アケコン」と呼ばれる専用のコントローラーでプレイするプレイヤーが多いのが特徴。当然アケコンの種類も多種多様で、どのアケコンがオススメなのか悩んでいるプレイヤーも多いはず。
今回の特集では、そんな格闘ゲームで主流となっているデバイス「アケコン」のなかでも、周辺機器の老舗「株式会社ホリ」から発売されている「ファイティングエッジ刃 for PlayStation®4 / PC」(以下「刃」)を紹介していこう。
なお、本記事のアケコンの呼称については、HORIが公式に使用している「アーケードスティック」で統一させていただいている。
「刃」の話の前に、ちょっと製造メーカーであるHORIについて語らせてほしい。
HORIと言えば、言わずと知れたテレビゲーム機用の周辺機器メーカーであり、リーズナブルさと使いやすさを兼ね備えた周辺機器を多数製造、販売している。
その歴史は「ファミリーコンピュータ」までさかのぼる。当時としては画期的だった連射機能が搭載された「ホリコマンダー」というコントローラーを発売した。
当時発売されていた連射機能付きコントローラーといえば、ハドソン製の「ジョイカードMK.2」が主流。1秒間に7.5回/15回の2段階の連射が可能だったのに対し、「ホリコマンダー」はなんと1秒間に32回/64回/128回という高速連射が可能という高性能かつ低価格と、当時のユーザーの心を鷲づかみにしていた。
その後も数々のゲームパッド型のコントローラを製造・販売していたが、格闘ゲームのブームを皮切りに、アーケードスティックの販売も開始。家にいながらもアーケードと同じようなレバーやボタンでプレイができるという夢のようなデバイスが登場したのだ。
そして時代はeスポーツへ。大会でのシビアな操作、正確性をユーザーに求められたHORIは、アーケードスティックの中でもさらにハイエンドモデルとなる機種をいくつか製造、販売しはじめた。そのなかでも最もハイエンドモデルと言われているのが今回紹介する「刃」なのだ。
今回はそんなHORIの集大成ともいえる「刃」で遊び尽くした筆者が、徹底的にレビューをしていく。なお、コントローラーの検証には、現在格闘ゲームの中でメジャーとなっている『ストリートファイターV アーケードエディション』や、筆者が長年プレイしているため、操作感の違いがより顕著に体感できる『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション インターナショナル』のタイトルを用いている。
所有欲を満たす高品質のアルミボディに
自然と「やばいっ!」と声が出てしまうほどの質感!
外箱から取り出して本体を取り出したときの第一声は「やばいっ!」だった。この便利フレーズ「やばいっ!」を使わざるを得なかったというか、勝手に口走ってしまうほどの「やばさ」が「刃」にはあったのだ。
アーケードスティックの中ではかなり大きめなサイズとなっていて、重量3.5kgというのもアーケードスティックの中でもトップクラス。お世辞にも携帯性があるとは言い難いが、群を抜いた安定性を誇っている。ボタン配置はノアール配列となっているため、レバーとボタンの間隔は広め。手の大きい人にもオススメできる。
■天板の広さ
ご覧の通り天板はかなりスペースが広く、まるでアーケードの筐体でプレイしているかのような感覚になれるのはかなりテンションが上がる。もちろん、ハイエンドのアケコンは基本的に天板は広めに確保されているが、この「刃」はそれらの比ではなく、広々使えるのが魅力だ。
■レバーの高さ
レバーはHORI専用のHAYABUSAユニットを使用。高さは25mmと長くもなく短くもなくちょうどいいグリップ感。
また、筐体の手前にはイヤホンジャックがあり、PS4接続時ならここにヘッドホンを差し込めば、すぐさまヘッドホンモードへと切り替わる。もちろんヘッドセットを接続すればボイスチャットも可能だ。ゲーム音はヘッドホンで聞きたいけど配線がごちゃごちゃするのがちょっと……という人にとってはうれしい機能だ。
アーケードスティックのレバーやボタンと言えば、三和製、セイミツ製の2社のメーカーがスタンダードとなっていて、現在販売されているアーケードスティックのほとんどが、三和製ないしセイミツ製のレバーやボタンを採用している。一方、「刃」ではHORIが独自に開発したHAYABUSAユニットを採用。
特徴としてはボタンのストロークは浅めになっていて、素早い入力が可能になっている。また、レバーは点で接触する「Vカットハウジングカム構造」により、抵抗が少なく滑らかに入力できるのが特徴。摩擦が少なく、耐久性も高いのも特筆すべきポイントだ。
今回の特集では、そんな格闘ゲームで主流となっているデバイス「アケコン」のなかでも、周辺機器の老舗「株式会社ホリ」から発売されている「ファイティングエッジ刃 for PlayStation®4 / PC」(以下「刃」)を紹介していこう。
なお、本記事のアケコンの呼称については、HORIが公式に使用している「アーケードスティック」で統一させていただいている。
周辺機器のパイオニア、HORIとは
「刃」の話の前に、ちょっと製造メーカーであるHORIについて語らせてほしい。
HORIと言えば、言わずと知れたテレビゲーム機用の周辺機器メーカーであり、リーズナブルさと使いやすさを兼ね備えた周辺機器を多数製造、販売している。
その歴史は「ファミリーコンピュータ」までさかのぼる。当時としては画期的だった連射機能が搭載された「ホリコマンダー」というコントローラーを発売した。
当時発売されていた連射機能付きコントローラーといえば、ハドソン製の「ジョイカードMK.2」が主流。1秒間に7.5回/15回の2段階の連射が可能だったのに対し、「ホリコマンダー」はなんと1秒間に32回/64回/128回という高速連射が可能という高性能かつ低価格と、当時のユーザーの心を鷲づかみにしていた。
その後も数々のゲームパッド型のコントローラを製造・販売していたが、格闘ゲームのブームを皮切りに、アーケードスティックの販売も開始。家にいながらもアーケードと同じようなレバーやボタンでプレイができるという夢のようなデバイスが登場したのだ。
そして時代はeスポーツへ。大会でのシビアな操作、正確性をユーザーに求められたHORIは、アーケードスティックの中でもさらにハイエンドモデルとなる機種をいくつか製造、販売しはじめた。そのなかでも最もハイエンドモデルと言われているのが今回紹介する「刃」なのだ。
今回はそんなHORIの集大成ともいえる「刃」で遊び尽くした筆者が、徹底的にレビューをしていく。なお、コントローラーの検証には、現在格闘ゲームの中でメジャーとなっている『ストリートファイターV アーケードエディション』や、筆者が長年プレイしているため、操作感の違いがより顕著に体感できる『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション インターナショナル』のタイトルを用いている。
所有欲を満たす高品質のアルミボディに
かゆいところに手が届く各種機能に注目
自然と「やばいっ!」と声が出てしまうほどの質感!
外箱から取り出して本体を取り出したときの第一声は「やばいっ!」だった。この便利フレーズ「やばいっ!」を使わざるを得なかったというか、勝手に口走ってしまうほどの「やばさ」が「刃」にはあったのだ。
基本スペック
とにかくカッコイイ! 洗練されたデザインは我が家にあるどのアーケードスティックよりも輝いていた。アルミ削り出しのシンプルなデザインに、高級感のある黒のボタンが非常にマッチしている。まずは筐体のスペックを紹介しよう。【基本スペック】
サイズ:約 (幅)475mm x (奥行き)285mm x (高さ)115mm ※スティックレバー含む
重量:約3.5kg
ケーブル長:約3m
ボタン配置:ノアール配列
パーツ:HORI製
対応デバイス:PlayStation®4/PC
サイズ:約 (幅)475mm x (奥行き)285mm x (高さ)115mm ※スティックレバー含む
重量:約3.5kg
ケーブル長:約3m
ボタン配置:ノアール配列
パーツ:HORI製
対応デバイス:PlayStation®4/PC
【ボタン配列について】
市販されているアーケードスティックの配列は大きく分けてノアール配列とビュウリックス配列の2パターンに分けられる。「刃」で採用されているノアール配置はレバーとボタンの間隔が広めに取られていることや、ボタン配置が「への字」になっているのが特徴。この指の長さに準じたへの字のボタン配列により、ボタンが押しやすいので人気がある。アーケード版の『鉄拳7』は、このノアール配列の筐体を採用しているため、鉄拳プレイヤーにも好まれている。
一方、ビュウリックス配列はレバーとボタンの間隔が近く、ボタンはほぼ横並びに配置されているのが特徴。多くのアケコンがこちらの配列を採用していることもあり、こちらの方がメジャーではある。アーケード版の『ストリートファイター 4』や『ブレイブルー』の筐体で使われていることもあり、それらを中心にプレイしているプレイヤーにも人気がある。
市販されているアーケードスティックの配列は大きく分けてノアール配列とビュウリックス配列の2パターンに分けられる。「刃」で採用されているノアール配置はレバーとボタンの間隔が広めに取られていることや、ボタン配置が「への字」になっているのが特徴。この指の長さに準じたへの字のボタン配列により、ボタンが押しやすいので人気がある。アーケード版の『鉄拳7』は、このノアール配列の筐体を採用しているため、鉄拳プレイヤーにも好まれている。
一方、ビュウリックス配列はレバーとボタンの間隔が近く、ボタンはほぼ横並びに配置されているのが特徴。多くのアケコンがこちらの配列を採用していることもあり、こちらの方がメジャーではある。アーケード版の『ストリートファイター 4』や『ブレイブルー』の筐体で使われていることもあり、それらを中心にプレイしているプレイヤーにも人気がある。
アーケードスティックの中ではかなり大きめなサイズとなっていて、重量3.5kgというのもアーケードスティックの中でもトップクラス。お世辞にも携帯性があるとは言い難いが、群を抜いた安定性を誇っている。ボタン配置はノアール配列となっているため、レバーとボタンの間隔は広め。手の大きい人にもオススメできる。
■天板の広さ
ご覧の通り天板はかなりスペースが広く、まるでアーケードの筐体でプレイしているかのような感覚になれるのはかなりテンションが上がる。もちろん、ハイエンドのアケコンは基本的に天板は広めに確保されているが、この「刃」はそれらの比ではなく、広々使えるのが魅力だ。
■レバーの高さ
レバーはHORI専用のHAYABUSAユニットを使用。高さは25mmと長くもなく短くもなくちょうどいいグリップ感。
格闘ゲームや大会に配慮したボタン配置
「刃」の天板は広いだけではない。その広さに一切の無駄がないのが特徴だ。天板部分には必要最低限なボタンのみが配置されていて誤入力を極力防いでいる。SHAREボタンや、R3、L3、パッドボタンなど、ゲーム中に使わないようなボタンは背面ないし側面に配置されている。トーナメントモード機能
トーナメントモードスイッチは、ONにすることでPSボタン、SHAREボタン、OPTIONボタンの機能が無効になる。対戦時、誤ってこれらのボタンを押してしまい、突如メニューが開いて対戦が中断してしまうというのは、大会でも実際に起こりうるトラブル。そういったトラブルを未然に防ぐことができるこの機能は、eスポーツの大会での使用を考慮しているとも言える。
トーナメントモードスイッチは、ONにすることでPSボタン、SHAREボタン、OPTIONボタンの機能が無効になる。対戦時、誤ってこれらのボタンを押してしまい、突如メニューが開いて対戦が中断してしまうというのは、大会でも実際に起こりうるトラブル。そういったトラブルを未然に防ぐことができるこの機能は、eスポーツの大会での使用を考慮しているとも言える。
アサインモード機能
アサインモードは○、×、△、□、L1、L2、L3、R1、R2、R3のそれぞれのボタンにほかのボタンの機能を割り当てることができる。例えば、天板にあるL1やL2ボタンを、側面にあるL3やR3、背面にあるタッチボタンに割り当てたり、ボタンに方向キーの入力を割り当てたりもできる。なお、割り当てられるボタンは方向キー、左スティック、右スティック、○、×、△、□、L1、L2、L3、R1、R2、R3、タッチパッドボタンだ。
普段の練習でメニューを頻繁に開く際、側面のボタンを入力する手間を省きたいときなどに重宝する。
アサインモードは○、×、△、□、L1、L2、L3、R1、R2、R3のそれぞれのボタンにほかのボタンの機能を割り当てることができる。例えば、天板にあるL1やL2ボタンを、側面にあるL3やR3、背面にあるタッチボタンに割り当てたり、ボタンに方向キーの入力を割り当てたりもできる。なお、割り当てられるボタンは方向キー、左スティック、右スティック、○、×、△、□、L1、L2、L3、R1、R2、R3、タッチパッドボタンだ。
普段の練習でメニューを頻繁に開く際、側面のボタンを入力する手間を省きたいときなどに重宝する。
スティック切り替え機能
スティック切り替え機能はスティックで、DP(方向キー)、LS(左スティック)、RS(右スティック)のどの部分を操作するのかを切り替えられる機能だ。特に理由がない場合はDPかLSにしておけば問題ない。
スティック切り替え機能はスティックで、DP(方向キー)、LS(左スティック)、RS(右スティック)のどの部分を操作するのかを切り替えられる機能だ。特に理由がない場合はDPかLSにしておけば問題ない。
また、筐体の手前にはイヤホンジャックがあり、PS4接続時ならここにヘッドホンを差し込めば、すぐさまヘッドホンモードへと切り替わる。もちろんヘッドセットを接続すればボイスチャットも可能だ。ゲーム音はヘッドホンで聞きたいけど配線がごちゃごちゃするのがちょっと……という人にとってはうれしい機能だ。
HORI独自に開発されたHAYABUSAユニット
アーケードスティックのレバーやボタンと言えば、三和製、セイミツ製の2社のメーカーがスタンダードとなっていて、現在販売されているアーケードスティックのほとんどが、三和製ないしセイミツ製のレバーやボタンを採用している。一方、「刃」ではHORIが独自に開発したHAYABUSAユニットを採用。
特徴としてはボタンのストロークは浅めになっていて、素早い入力が可能になっている。また、レバーは点で接触する「Vカットハウジングカム構造」により、抵抗が少なく滑らかに入力できるのが特徴。摩擦が少なく、耐久性も高いのも特筆すべきポイントだ。
【「HAYABUSAユニット」の実際の使用感はいかに? 】は次のページへ!
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