【特集】深遠なるゲーミングデバイスの世界
【レビュー】キーボードとマウスの合わせ技!——低遅延でグリップ力のある「Burst Ⅱ Air」とラピッドトリガー搭載の「Vulcan Ⅱ TKL Pro」
- 超シンプルな外観で幅広いシーンで活躍する「Burst Ⅱ Air」
- 省スペースでラピッドトリガー搭載の「Vulcan Ⅱ TKL Pro」
- 正統進化したデバイス統合設定ソフトウエア「Swarm II」
- まとめ
ゲーミングデバイスメーカーROCCATを買収し、統合ブランドとなったTurtle Beachから高性能ゲーミングキーボード「Vulcan Ⅱ TKL Pro」とゲーミングマウス「Burst Ⅱ Air」が発売中。
「Vulcan Ⅱ TKL Pro」は、コンパクトなTKL(テンキーレス)日本語配列で、今流行のラピッドトリガーに対応。「Burst Ⅱ Air」は47gと軽量でオリジナルスイッチ「TITAN Optical Switches」を採用したポーリングレート1,000Hzのゲーミングマウスとなっている。
今回は、単体で使用するのはもちろん、同ブランドだからこそできる連携で、新たな操作法を確立した「Burst Ⅱ Air」、「Vulcan Ⅱ TKL Pro」をレビューしていこう。
まずはゲーミングマウス「Burst Ⅱ Air」から紹介していこう。ファーストインプレッションは、最近のゲーミングデバイスにしては非常にシンプルなデザインということ。
付属品は本体のほかにUSBケーブル、2.4GHzトランスミッター、延長ドングル、追加ソール+グリップテープなど。
スタンダードなサイズ感でほぼ左右対称のデザインが特徴。ころんとした形状になっているので、かぶせ持ちやつまみ持ちどちらにも対応しているといっていいだろう。
接続方法は有線、2.4GHz、Bluetoothの3タイプがある。ゲームで使用するなら、配線の煩わしさもなく、遅延の少ない2.4GHz接続で使用するのがベターだ。
ここまで見ると良くも悪くも普通のゲーミングマウスな形状なのだが、特筆すべきはそのスイッチだ。採用されているTITAN Optical Switchesは1億回のクリック寿命という耐久性はもちろん、カチカチっとしたクリッキーな操作感が非常に小気味いい。クリック音はレトロ感のあるやや大きめなサウンドだが、このしっかりと入力できているという感覚はなかなかいい。
また、個人的にお気に入りなのが付属のグリップテープ。滑り止め加工されたグリップテープをクリック部分、左右のグリップ部分に貼り付けるとグリップ力が向上。手汗による滑りが気になる人、グリップはしっかりホールドした人におすすめだ。
追加ソールに関しては、より滑りをよくしたい場合に付け替えたり、もともと付いているソースが劣化したら張り替えたりとお好みで張り替えるといいだろう。ただし、こちらは強めの両面テープで装着することになるので、外した後の再利用は難しい。位置をしっかり合わせて張り替えよう。
シンプルながら付属品が充実し、47gとかなりの軽量。耐久性はもちろん、最大120時間持続するバッテリーという点から、まさに質実剛健といったマウスになっている。各機能の調整は後述する専用アプリ「Swarm Ⅱ」で確認・変更ができるぞ。
「Vulcan Ⅱ TKL Pro」はTKL(テンキーレス)の省スペースでラピッドトリガー対応のキーボード。非常に省スペースでありながら、日本語配列+ボリュームつまみを兼ね備えたモデルとなっている。またトッププレートはアルミニウム製になっているのでマットな高級感のある質感がポイント。
内容物は非常にシンプル。本体のほかには、マニュアル、USBケーブル、腕の疲れを軽減するパームレストが付属している。特筆すべきは一番の特徴は1.56億回の寿命を誇るホールエフェクト磁気スイッチを採用しているという点。一般的なメカニカルスイッチとは異なり、どれくらいキーが押し込まれているのかが認識できる。
この仕様により、アクチュエーションポイントやリセットポイントといった入力の作動点や停止点を細かく設定できるラピッドトリガーの機能に対応しているのだ。
打鍵感は静音リニアスイッチのような、静かな打鍵音でスムーズな入力ができる。カチャカチャといった大きな打鍵音ではないので、ゲーム以外でも使いやすいモデルだ。
また専用ソフトウエア「Swarm Ⅱ」でラピッドトリガーや、LEDの調光、Turtle Beachオリジナル機能ともいえるEasy-Shift[+]™機能など細かい設定が可能になる。
Turtle Beachのゲーミングデバイスは、専用ソフトウエア「Swarm II」で管理できる。統合前のROCCAT製ソフトウエア「Swarm」からの正統進化となっていて、旧ROCCAT製品もこちらで管理できるのが魅力だ。
URL:
https://support.turtlebeach.com/s/downloads?language=ja&co=ja_JA#/319/Swarm-II
「Burst Ⅱ Air」は、DPIやポーリングレートの設定はもちろん、6つすべての物理ボタンを任意の設定に割り当てることができる。
ポーリングレートはゲームをがっつりやるのであれば1,000に設定しておくのがベター。数値が高ければ高いほどマウスの操作が滑らかになり、ゲーム中に表示される映像も滑らかになるのだ。
また、各ボタンはマウスの標準的な操作に加え、ctrl+任意のキーといったキーボード操作も割り当てることができる。[マクロ]設定では『VALORANT』や『Apex Legends』などの移動やアビリティーなど、特定のアクションを指定して登録することもできる。
また「Swarm II」オリジナルの機能として、「EASY DPI」と「EASY SHIFT」がある。
「EASY DPI」は、「EASY DPI」に割り当てたボタンを入力している間は、設定した別のDPIになるといった機能。先述した5つのDPI設定を呼び出せるほか、任意のDPIに変更することも可能だ。例えばスコープ越しで撃ち合う時はDPIを下げたいとか、視点移動を一時的に加速させたい時にDPIを上げたいといった使い方で活用するのもアリ。
また「EASY SHIFT」は「EASY SHIFT」に割り当てたボタンを入力している間、ほかのボタンに別の入力をさせることができるという機能だ。例えば、普段は射撃で使っている左クリックを、「EASY SHIFT」に設定したボタンを入力しながら左クリックをすることでマップを表示させることができるといった使い方ができる。
要は、ひとつのボタンにふたつのアクションを割り当てて、通常時(プライマリー)と、「EASY SHIFT」ボタンを入力している間で切り替えられるよといった機能になる。
ゲームではもちろん、デスクワーク中にも活用可能。例えばサイドボタンに「EASY SHIFT」を割り当てておき、入力中は左クリックでブラウザーの「戻る」、右クリックでブラウザーの「進む」を設定しておけば、快適にブラウジングを楽しむことができるぞ!
「Vulcan Ⅱ TKL Pro」は大きく分けて、アナログ機能、割り当て、イルミネーションの3つの設定が可能。設定画面の左側にあるアイコンから各設定を表示させることができる。また各種設定は通常時の挙動を意味している「PRIMARY/FN」、ゲームモードをオンにしている時の挙動を意味している「GAME MODE」、EASY SHIFT有効時の挙動を意味している「EASY SHIFT」の3つの状況それぞれ個別に設定が可能だ。
ここからは各カテゴリーごとに設定を解説していこう。
■アナログ機能
アクチュエーションポイント、ラピッドトリガー、マルチ入力、コントローラーの設定の4種類の設定が行える。
なお、「PRIMARY/FN」だと個別にアクチュエーションポイントが設定できなかったり、ラピッドトリガー、マルチ入力、コントローラー機能が使えなかったりするので、細かい設定をするのであれば、「GAME MODE」で設定を行おう。その際、本体も「GAME MODE」にしておくことを忘れずに。
【アクチュエーションポイント】
アクチュエーションポイントではキーどれくらいまで押下すれば入力判定になるのかを0.1mm〜4.0mmの間で設定できる。例えば、アクチュエーションポイントを2.0mmに設定した場合、キーを2.0mmまで押し込んでいる間はキーを入力していると判定し、キーを離して2.0mm以下に到達した時点でキーの入力がなくなるといった具合だ。
また「リリースポイントを有効化」にチェックを入れると、どのタイミングでキーが無効化できるかも設定できる。例えば、アクチュエーションポイントを2.0mmにして、リリースポイントを1.0mmにした場合、キーを2.0mmまで押下すると入力判定になり、キーを離した際、1.0mmに到達するとキーの入力判定がなくなる。キーを離した瞬間にキーが無効になるのではなく、少し余韻を持たせてキーを無効にすることができるのだ。
【ラピッドトリガー】
FPSゲーマー御用達ともいえる機能で、アクチュエーションポイントよりも細かく入力判定を設定できる。簡単に説明すると超素早く入力をオンオフできる設定で、現在入力しているポイントから前後何mm移動するとオンにするか、オフにするかといった設定ができるようになる。
アクチュエーションポイントでは、どこまで入力するとオンになりオフになるといった設定だった。つまり、現在どこまで入力しているかは関係なかったのに対し、ラピッドトリガーは今入力している位置から前後何mm移動したかで入力判定が行われるので、完全にキーを離していない状態から入力を再開したり、完全にキーを離しきっていないのに入力をオフにしたりできる。
ラピッドトリガーが有効になったら、「グローバル設定を調整」で入力判定を調整していこう。
なお、「アップストロークを有効化」にチェックを入れると、ダウンストローク(キーを押し込んだ時)と、アップストローク(キーを離した時)の個別で設定できる。また、「アクチュエーションポイントで終了」のチェックを外すと、アクチュエーションポイントを無視して、ダウンストローク、アップストロークの移動距離のみで入力のオンオフを判定させることもできる。
もちろん数値を低くすればするほどキビキビな動きにはなるが、あまり低すぎるとかえって誤作動の原因になってしまう。あまりシビアな設定にはせず、自分が制御できるギリギリの範囲に設定するといいだろう。
【マルチ入力】
マルチ入力はラピッドトリガーのように磁気スイッチの特性を生かした機能で、3つのアクチュエーションポイントで別々の操作を行うといった機能だ。浅く押し込むと入力1、中くらいまで押し込むと入力2、深く押し込むと入力3が入力されるというふうに、ひとつのキーで3種類の挙動を使い分けることができる。
この入力はキーを離した時にも影響するので、ひとつのキーに3つの入力を設定した場合。挙動は入力1→入力2→入力3→入力2→入力1という流れで入力される。例えば入力2のポイントで押しっぱなしにした場合、入力2だけが入力され続ける。
具体的な使用例として『VALORANT』などのFPSタイトルプレー時の移動が上げられる。浅く押し込んでいる間は足音がならない歩き移動、深く押し込んだ時のみ足音がなる走り移動にというふうに、同じキーなのに移動の仕方を使い分けるのもアリ。
また、リロードと別の操作を組み合わせるのもあり。例えばスコアボードやマップの表示(長押し)など、ちょっとの合間に見られればOKという操作をボタンひとつでまかなえるのはなかなか便利。
このように「入力の組み合わせを有効化」に設定した場合、判定されるすべての入力がされ続ける。例えば入力3のポイントで押しっぱなしにした場合、入力1、入力2、入力3のすべてが入力され続ける。斜め移動をひとつのキーですることも可能になるのだ。
しかし体感だと、3つのキーを割り当てた際の使い分けが非常にシビアだと感じた。特に真ん中のキーの判定が非常にシビアなので、操作に自身がなければひとつ目とふたつ目は同じキー設定にして、3つ目だけを別のキーにするなど、浅く押し込むか、深く押し込むかの2パターンで登録するのがベターだ。
また、アクチュエーションポイントはプリセットからしか選択することができない。自分好みのアクチュエーションポイントを設定できないのは残念ポイントだ。
【コントローラーの設定】
キーボードにゲームパッドの操作を割り当てることができる機能。キーボードでゲームパッドの操作をしたい時に活用する。
■割り当て
割り当てはその名の通り、特定のキーに任意のキーを割り当てるというもの。通常時の「PRIMARY」に、[FNキー]を入力しながら入力した際の「FN」、あとは「GAME MODE」、「EASY SHIFT」の4つの状況に応じて設定できる。
注目は[CapsLockキー]に割り当てられている「EASY SHIFT」の設定。「EASY SHIFT」の挙動には3つの挙動があり、入力時だけに効果がある「EASY SHIFT」に、ほかのデバイスにも影響する「EASY SHIFT すべてのデバイス」。さらに、入力で「EASY SHIFT」を切り替えられる「EASY SHIFT すべてのデバイスでロック/ロック解除」というものだ。
「EASY SHIFT すべてのデバイス」や「EASY SHIFT すべてのデバイスでロック/ロック解除」に設定すれば、マウスの「EASY SHIFT」も有効になる。もちろん逆もしかりで、マウス側でも「EASY SHIFT すべてのデバイス」の設定をすれば、キーボード側の「EASY SHIFT」も制御できるようになる。
自分の操作しやすい設定が見つかれば、かなり効果がありそうだ。
■イルミネーション
キーボードの光り方をプリセットから選んだり、自分好みのカラーに変更したりできる。もちろんオフにもできるので、お好みのカラーリングを楽しむといいだろう。
Turtle Beach製ゲーミングマウス「Burst Ⅱ Air」とゲーミングキーボード「Vulcan Ⅱ TKL Pro」をレビューしてきた。eスポーツ界隈ではポーリングレート8,000Hzといった高ポーリングレートのマウスもでてきているが、1,000Hzでも十分なパフォーマンスを持っている。なんといっても軽量で持ち心地が良く、長時間使用できるのはうれしいポイント。個人的には小気味よいTITAN Optical Switchesのクリック感と、グリップテープを装着した時のがっちりグリップがお気に入り。手に吸い付く感じはエイムの安定につながる。
また「Vulcan Ⅱ TKL Pro」は、サイズ感はもちろん、ラピッドトリガー対応なのがうれしい。特に『VALORANT』のようなストッピングが必要なタイトルではラピッドトリガーはなくてはならない存在なので、まだ体験したことない人はぜひ体験してみてほしい。また、マルチ入力は面白い試みのひとつ。操作する側の器用さも要求されるが、使いこなせればゲームだけでなく、パスワード入力やコピー&ペーストなど、さまざまなアイデアが生まれてきそうな機能である。
Burst II Air:
https://www.amazon.co.jp/dp/B0D1CRTJ8J?th=1
Vulcan II TKL Pro:
https://www.amazon.co.jp/dp/B0D41Q7FDR
「Vulcan Ⅱ TKL Pro」は、コンパクトなTKL(テンキーレス)日本語配列で、今流行のラピッドトリガーに対応。「Burst Ⅱ Air」は47gと軽量でオリジナルスイッチ「TITAN Optical Switches」を採用したポーリングレート1,000Hzのゲーミングマウスとなっている。
今回は、単体で使用するのはもちろん、同ブランドだからこそできる連携で、新たな操作法を確立した「Burst Ⅱ Air」、「Vulcan Ⅱ TKL Pro」をレビューしていこう。
超シンプルな外観で幅広いシーンで活躍する「Burst Ⅱ Air」
まずはゲーミングマウス「Burst Ⅱ Air」から紹介していこう。ファーストインプレッションは、最近のゲーミングデバイスにしては非常にシンプルなデザインということ。
付属品は本体のほかにUSBケーブル、2.4GHzトランスミッター、延長ドングル、追加ソール+グリップテープなど。
スタンダードなサイズ感でほぼ左右対称のデザインが特徴。ころんとした形状になっているので、かぶせ持ちやつまみ持ちどちらにも対応しているといっていいだろう。
接続方法は有線、2.4GHz、Bluetoothの3タイプがある。ゲームで使用するなら、配線の煩わしさもなく、遅延の少ない2.4GHz接続で使用するのがベターだ。
TITAN Optical Switchesのしっかりとしたクリック感が◎
ここまで見ると良くも悪くも普通のゲーミングマウスな形状なのだが、特筆すべきはそのスイッチだ。採用されているTITAN Optical Switchesは1億回のクリック寿命という耐久性はもちろん、カチカチっとしたクリッキーな操作感が非常に小気味いい。クリック音はレトロ感のあるやや大きめなサウンドだが、このしっかりと入力できているという感覚はなかなかいい。
汗っかきでも安心!追加グリップテープでグリップ力を強化!
また、個人的にお気に入りなのが付属のグリップテープ。滑り止め加工されたグリップテープをクリック部分、左右のグリップ部分に貼り付けるとグリップ力が向上。手汗による滑りが気になる人、グリップはしっかりホールドした人におすすめだ。
追加ソールに関しては、より滑りをよくしたい場合に付け替えたり、もともと付いているソースが劣化したら張り替えたりとお好みで張り替えるといいだろう。ただし、こちらは強めの両面テープで装着することになるので、外した後の再利用は難しい。位置をしっかり合わせて張り替えよう。
シンプルながら付属品が充実し、47gとかなりの軽量。耐久性はもちろん、最大120時間持続するバッテリーという点から、まさに質実剛健といったマウスになっている。各機能の調整は後述する専用アプリ「Swarm Ⅱ」で確認・変更ができるぞ。
省スペースでラピッドトリガー搭載の「Vulcan Ⅱ TKL Pro」
「Vulcan Ⅱ TKL Pro」はTKL(テンキーレス)の省スペースでラピッドトリガー対応のキーボード。非常に省スペースでありながら、日本語配列+ボリュームつまみを兼ね備えたモデルとなっている。またトッププレートはアルミニウム製になっているのでマットな高級感のある質感がポイント。
内容物は非常にシンプル。本体のほかには、マニュアル、USBケーブル、腕の疲れを軽減するパームレストが付属している。特筆すべきは一番の特徴は1.56億回の寿命を誇るホールエフェクト磁気スイッチを採用しているという点。一般的なメカニカルスイッチとは異なり、どれくらいキーが押し込まれているのかが認識できる。
この仕様により、アクチュエーションポイントやリセットポイントといった入力の作動点や停止点を細かく設定できるラピッドトリガーの機能に対応しているのだ。
打鍵感は静音リニアスイッチのような、静かな打鍵音でスムーズな入力ができる。カチャカチャといった大きな打鍵音ではないので、ゲーム以外でも使いやすいモデルだ。
また専用ソフトウエア「Swarm Ⅱ」でラピッドトリガーや、LEDの調光、Turtle Beachオリジナル機能ともいえるEasy-Shift[+]™機能など細かい設定が可能になる。
正統進化したデバイス統合設定ソフトウエア「Swarm II」
Turtle Beachのゲーミングデバイスは、専用ソフトウエア「Swarm II」で管理できる。統合前のROCCAT製ソフトウエア「Swarm」からの正統進化となっていて、旧ROCCAT製品もこちらで管理できるのが魅力だ。
URL:
https://support.turtlebeach.com/s/downloads?language=ja&co=ja_JA#/319/Swarm-II
6つのすべての物理ボタンをカスタムできるマウス設定
「Burst Ⅱ Air」は、DPIやポーリングレートの設定はもちろん、6つすべての物理ボタンを任意の設定に割り当てることができる。
ポーリングレートはゲームをがっつりやるのであれば1,000に設定しておくのがベター。数値が高ければ高いほどマウスの操作が滑らかになり、ゲーム中に表示される映像も滑らかになるのだ。
DPIとCPIについて
マウスの感度を示す値としてDPIやCPIといった単位が使われる。DPIはDot Per Inchの略で、マウスを1インチ(約2.5cm)移動させたときに何ドットカーソルが移動するかを示している。DPI400なら400ドット、DPI1,000なら1,000ドット移動することになり、数値が高ければ高いほどカーソルが速くなることを示している。
一方で、CPIとはCounts Per Inchの略で、マウスを1インチ(約2.5cm)移動させたときに送信されるカウント数を示している。言葉のニュアンスは異なるものの、どちらも1インチあたり、どれだけカーソルが動くかを示している。CPIは主にSteelSeriesが採用している単位で、他社メーカーはDPIを採用している。
ちなみにeDPIとはDPI × ゲーム内感度で算出される数値で、異なるDPIのマウスでも、ゲーム内での感度を統一したい時に使用される数値だ。例えば400DPIと800DPIで同じ感度にしたい場合は下記のようなゲーム感度に設定すればいい。
400DPI × ゲーム内感度2.0 = 800eDPI
800DPI × ゲーム内感度1.0 = 800eDPI
マウスの感度を示す値としてDPIやCPIといった単位が使われる。DPIはDot Per Inchの略で、マウスを1インチ(約2.5cm)移動させたときに何ドットカーソルが移動するかを示している。DPI400なら400ドット、DPI1,000なら1,000ドット移動することになり、数値が高ければ高いほどカーソルが速くなることを示している。
一方で、CPIとはCounts Per Inchの略で、マウスを1インチ(約2.5cm)移動させたときに送信されるカウント数を示している。言葉のニュアンスは異なるものの、どちらも1インチあたり、どれだけカーソルが動くかを示している。CPIは主にSteelSeriesが採用している単位で、他社メーカーはDPIを採用している。
ちなみにeDPIとはDPI × ゲーム内感度で算出される数値で、異なるDPIのマウスでも、ゲーム内での感度を統一したい時に使用される数値だ。例えば400DPIと800DPIで同じ感度にしたい場合は下記のようなゲーム感度に設定すればいい。
400DPI × ゲーム内感度2.0 = 800eDPI
800DPI × ゲーム内感度1.0 = 800eDPI
ポーリングレートとは
マウスがPCに情報を送信する頻度を示す項目で、Hz(ヘルツ)の単位で表示される。基本的に数値が高いほど滑らかで、ラグの少ない入力が可能になる。しかし高いポーリングレート値の恩恵を受けるには、モニターのリフレッシュレートも高くなければならない。自分の環境が高ポーリングレートの恩恵を受けているのかは、下記のようなサイトで視覚的に確認することができる。
ポーリングレートテスト:
https://www.clickcpstest.com/ja/polling-rate-test
マウスがPCに情報を送信する頻度を示す項目で、Hz(ヘルツ)の単位で表示される。基本的に数値が高いほど滑らかで、ラグの少ない入力が可能になる。しかし高いポーリングレート値の恩恵を受けるには、モニターのリフレッシュレートも高くなければならない。自分の環境が高ポーリングレートの恩恵を受けているのかは、下記のようなサイトで視覚的に確認することができる。
ポーリングレートテスト:
https://www.clickcpstest.com/ja/polling-rate-test
また、各ボタンはマウスの標準的な操作に加え、ctrl+任意のキーといったキーボード操作も割り当てることができる。[マクロ]設定では『VALORANT』や『Apex Legends』などの移動やアビリティーなど、特定のアクションを指定して登録することもできる。
また「Swarm II」オリジナルの機能として、「EASY DPI」と「EASY SHIFT」がある。
「EASY DPI」は、「EASY DPI」に割り当てたボタンを入力している間は、設定した別のDPIになるといった機能。先述した5つのDPI設定を呼び出せるほか、任意のDPIに変更することも可能だ。例えばスコープ越しで撃ち合う時はDPIを下げたいとか、視点移動を一時的に加速させたい時にDPIを上げたいといった使い方で活用するのもアリ。
また「EASY SHIFT」は「EASY SHIFT」に割り当てたボタンを入力している間、ほかのボタンに別の入力をさせることができるという機能だ。例えば、普段は射撃で使っている左クリックを、「EASY SHIFT」に設定したボタンを入力しながら左クリックをすることでマップを表示させることができるといった使い方ができる。
要は、ひとつのボタンにふたつのアクションを割り当てて、通常時(プライマリー)と、「EASY SHIFT」ボタンを入力している間で切り替えられるよといった機能になる。
ゲームではもちろん、デスクワーク中にも活用可能。例えばサイドボタンに「EASY SHIFT」を割り当てておき、入力中は左クリックでブラウザーの「戻る」、右クリックでブラウザーの「進む」を設定しておけば、快適にブラウジングを楽しむことができるぞ!
ラピッドトリガーやマルチ入力など多彩な項目が充実のキーボード設定
「Vulcan Ⅱ TKL Pro」は大きく分けて、アナログ機能、割り当て、イルミネーションの3つの設定が可能。設定画面の左側にあるアイコンから各設定を表示させることができる。また各種設定は通常時の挙動を意味している「PRIMARY/FN」、ゲームモードをオンにしている時の挙動を意味している「GAME MODE」、EASY SHIFT有効時の挙動を意味している「EASY SHIFT」の3つの状況それぞれ個別に設定が可能だ。
ゲームモードとは
ゲームモードはFNキーを入力したまま左の[Windowsキー]を入力するとアクティブになるモード。ゲームモードをオンにするとWindowsキーが無効になり、ゲーム中に急にデスクトップ画面に切り替わるのを防ぐことができる。また、「PRIMARY/FN」とは別にキーの設定ができるようになるので、ゲームモード中だけ誤作動させたくないキーを無効にすることも可能だ。
ゲームモードはFNキーを入力したまま左の[Windowsキー]を入力するとアクティブになるモード。ゲームモードをオンにするとWindowsキーが無効になり、ゲーム中に急にデスクトップ画面に切り替わるのを防ぐことができる。また、「PRIMARY/FN」とは別にキーの設定ができるようになるので、ゲームモード中だけ誤作動させたくないキーを無効にすることも可能だ。
ここからは各カテゴリーごとに設定を解説していこう。
■アナログ機能
アクチュエーションポイント、ラピッドトリガー、マルチ入力、コントローラーの設定の4種類の設定が行える。
なお、「PRIMARY/FN」だと個別にアクチュエーションポイントが設定できなかったり、ラピッドトリガー、マルチ入力、コントローラー機能が使えなかったりするので、細かい設定をするのであれば、「GAME MODE」で設定を行おう。その際、本体も「GAME MODE」にしておくことを忘れずに。
【アクチュエーションポイント】
アクチュエーションポイントではキーどれくらいまで押下すれば入力判定になるのかを0.1mm〜4.0mmの間で設定できる。例えば、アクチュエーションポイントを2.0mmに設定した場合、キーを2.0mmまで押し込んでいる間はキーを入力していると判定し、キーを離して2.0mm以下に到達した時点でキーの入力がなくなるといった具合だ。
また「リリースポイントを有効化」にチェックを入れると、どのタイミングでキーが無効化できるかも設定できる。例えば、アクチュエーションポイントを2.0mmにして、リリースポイントを1.0mmにした場合、キーを2.0mmまで押下すると入力判定になり、キーを離した際、1.0mmに到達するとキーの入力判定がなくなる。キーを離した瞬間にキーが無効になるのではなく、少し余韻を持たせてキーを無効にすることができるのだ。
【ラピッドトリガー】
FPSゲーマー御用達ともいえる機能で、アクチュエーションポイントよりも細かく入力判定を設定できる。簡単に説明すると超素早く入力をオンオフできる設定で、現在入力しているポイントから前後何mm移動するとオンにするか、オフにするかといった設定ができるようになる。
アクチュエーションポイントでは、どこまで入力するとオンになりオフになるといった設定だった。つまり、現在どこまで入力しているかは関係なかったのに対し、ラピッドトリガーは今入力している位置から前後何mm移動したかで入力判定が行われるので、完全にキーを離していない状態から入力を再開したり、完全にキーを離しきっていないのに入力をオフにしたりできる。
ラピッドトリガーが有効になったら、「グローバル設定を調整」で入力判定を調整していこう。
なお、「アップストロークを有効化」にチェックを入れると、ダウンストローク(キーを押し込んだ時)と、アップストローク(キーを離した時)の個別で設定できる。また、「アクチュエーションポイントで終了」のチェックを外すと、アクチュエーションポイントを無視して、ダウンストローク、アップストロークの移動距離のみで入力のオンオフを判定させることもできる。
もちろん数値を低くすればするほどキビキビな動きにはなるが、あまり低すぎるとかえって誤作動の原因になってしまう。あまりシビアな設定にはせず、自分が制御できるギリギリの範囲に設定するといいだろう。
【マルチ入力】
マルチ入力はラピッドトリガーのように磁気スイッチの特性を生かした機能で、3つのアクチュエーションポイントで別々の操作を行うといった機能だ。浅く押し込むと入力1、中くらいまで押し込むと入力2、深く押し込むと入力3が入力されるというふうに、ひとつのキーで3種類の挙動を使い分けることができる。
この入力はキーを離した時にも影響するので、ひとつのキーに3つの入力を設定した場合。挙動は入力1→入力2→入力3→入力2→入力1という流れで入力される。例えば入力2のポイントで押しっぱなしにした場合、入力2だけが入力され続ける。
具体的な使用例として『VALORANT』などのFPSタイトルプレー時の移動が上げられる。浅く押し込んでいる間は足音がならない歩き移動、深く押し込んだ時のみ足音がなる走り移動にというふうに、同じキーなのに移動の仕方を使い分けるのもアリ。
また、リロードと別の操作を組み合わせるのもあり。例えばスコアボードやマップの表示(長押し)など、ちょっとの合間に見られればOKという操作をボタンひとつでまかなえるのはなかなか便利。
このように「入力の組み合わせを有効化」に設定した場合、判定されるすべての入力がされ続ける。例えば入力3のポイントで押しっぱなしにした場合、入力1、入力2、入力3のすべてが入力され続ける。斜め移動をひとつのキーですることも可能になるのだ。
しかし体感だと、3つのキーを割り当てた際の使い分けが非常にシビアだと感じた。特に真ん中のキーの判定が非常にシビアなので、操作に自身がなければひとつ目とふたつ目は同じキー設定にして、3つ目だけを別のキーにするなど、浅く押し込むか、深く押し込むかの2パターンで登録するのがベターだ。
また、アクチュエーションポイントはプリセットからしか選択することができない。自分好みのアクチュエーションポイントを設定できないのは残念ポイントだ。
【コントローラーの設定】
キーボードにゲームパッドの操作を割り当てることができる機能。キーボードでゲームパッドの操作をしたい時に活用する。
■割り当て
割り当てはその名の通り、特定のキーに任意のキーを割り当てるというもの。通常時の「PRIMARY」に、[FNキー]を入力しながら入力した際の「FN」、あとは「GAME MODE」、「EASY SHIFT」の4つの状況に応じて設定できる。
注目は[CapsLockキー]に割り当てられている「EASY SHIFT」の設定。「EASY SHIFT」の挙動には3つの挙動があり、入力時だけに効果がある「EASY SHIFT」に、ほかのデバイスにも影響する「EASY SHIFT すべてのデバイス」。さらに、入力で「EASY SHIFT」を切り替えられる「EASY SHIFT すべてのデバイスでロック/ロック解除」というものだ。
「EASY SHIFT すべてのデバイス」や「EASY SHIFT すべてのデバイスでロック/ロック解除」に設定すれば、マウスの「EASY SHIFT」も有効になる。もちろん逆もしかりで、マウス側でも「EASY SHIFT すべてのデバイス」の設定をすれば、キーボード側の「EASY SHIFT」も制御できるようになる。
自分の操作しやすい設定が見つかれば、かなり効果がありそうだ。
■イルミネーション
キーボードの光り方をプリセットから選んだり、自分好みのカラーに変更したりできる。もちろんオフにもできるので、お好みのカラーリングを楽しむといいだろう。
まとめ
Turtle Beach製ゲーミングマウス「Burst Ⅱ Air」とゲーミングキーボード「Vulcan Ⅱ TKL Pro」をレビューしてきた。eスポーツ界隈ではポーリングレート8,000Hzといった高ポーリングレートのマウスもでてきているが、1,000Hzでも十分なパフォーマンスを持っている。なんといっても軽量で持ち心地が良く、長時間使用できるのはうれしいポイント。個人的には小気味よいTITAN Optical Switchesのクリック感と、グリップテープを装着した時のがっちりグリップがお気に入り。手に吸い付く感じはエイムの安定につながる。
また「Vulcan Ⅱ TKL Pro」は、サイズ感はもちろん、ラピッドトリガー対応なのがうれしい。特に『VALORANT』のようなストッピングが必要なタイトルではラピッドトリガーはなくてはならない存在なので、まだ体験したことない人はぜひ体験してみてほしい。また、マルチ入力は面白い試みのひとつ。操作する側の器用さも要求されるが、使いこなせればゲームだけでなく、パスワード入力やコピー&ペーストなど、さまざまなアイデアが生まれてきそうな機能である。
【eSports World編集部の評価】
操作性:★★★★★
機能性:★★★★☆
デザイン性:★★★★☆
価格:★★★★☆
携帯性:★★★★★
総合評価:4.6
持ち心地抜群の「Burst Ⅱ Air」に、磁気スイッチの打鍵感が小気味よい「Vulcan Ⅱ TKL Pro」は、どちらも質実剛健なシンプルデザインが◎。
「EASY SHIFT」の連携で、マウスとキーボードで複数の操作が設定できるのは、操作が複雑なMMO RPGやPCゲームでも重宝しそうな機能だ。なお、専用ソフトウエア「Swarm II」がMac非対応だが、イルミネーションをのぞく設定は内蔵メモリーに記録されているようで、Macでも同様の挙動が確認された。
操作性:★★★★★
機能性:★★★★☆
デザイン性:★★★★☆
価格:★★★★☆
携帯性:★★★★★
総合評価:4.6
持ち心地抜群の「Burst Ⅱ Air」に、磁気スイッチの打鍵感が小気味よい「Vulcan Ⅱ TKL Pro」は、どちらも質実剛健なシンプルデザインが◎。
「EASY SHIFT」の連携で、マウスとキーボードで複数の操作が設定できるのは、操作が複雑なMMO RPGやPCゲームでも重宝しそうな機能だ。なお、専用ソフトウエア「Swarm II」がMac非対応だが、イルミネーションをのぞく設定は内蔵メモリーに記録されているようで、Macでも同様の挙動が確認された。
Burst II Air:
https://www.amazon.co.jp/dp/B0D1CRTJ8J?th=1
Vulcan II TKL Pro:
https://www.amazon.co.jp/dp/B0D41Q7FDR
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