【特集】ストリートファイターリーグ2025
【SFL2025出場チームインタビュー ZETA DIVISION Geekly】ももち「ルール変更はむしろ追い風。僕がモダン操作を使っていたら、許されたと思ってください」

『ストリートファイター6』(スト6)の国内公式プロリーグである「ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2025」(SFリーグ 2025)が8月から開幕する。
8シーズン目となる本リーグは、昨年同様12チームが出場。ふたつのディビジョンに分かれて戦う「2ディビジョン制」が採用される。
本特集記事では全12チームに出場前の意気込みや、気になる選手などをうかがった合同記者会見の様子をチームごとに分けてお届けする。気になるチームは下記の特集ページから確認してほしい。
【特集】ストリートファイターリーグ2025
今回紹介するチームは、今年初参戦となるZETA DIVISION Geekly(ZETA)。今年初参戦とはいったものの、昨年度まで出場していた忍ism Gaming(忍ism)の権利を継承する形での出場となるので、引き続きリーダーは元忍ismのももち。強豪選手を集結させた超注目チームとなったZETAは優勝候補といっても過言ではないだろう。
■ロスター
・ももち:ex.忍ism Gaming
・翔(かける):ex.FUKUSHIMA IBUSHIGIN
・ひぐち:ex.Saishunkan Sol 熊本
・ひかる:ex.広島 TEAM iXA
延長戦のルール変更はむしろ追い風
──チームの特徴をお聞かせください。
ひぐち:今回、ZETA DIVISION GeeklyとしてSFリーグに参戦するひぐちです。メンバー全員が昨年のSFリーグやいろんな大会で活躍したプレーヤーなので本当に強いチームだなと思っています。
昨年のSFリーグはSaishunkan Sol 熊本(SS熊本)で参加して、僕自身結構勝ててはいたんですけど(チーム内獲得ポイント1位)、今回はみんながポイントゲッターみたいな感じなので、逆に難しい気持ちもあります。
ももちさんとは昔チームを組んだことがあり、翔さんとひかるくんとは初めてのチームメートですが、たくさん話したりして、仲も深められていると思います。時間を積み重ねていけばすごくいいチームになるんじゃないかな。
今年はすごくリーグへの注目度も高いので、優勝を目指して頑張りたいです。

ももち:今回、忍ismから事業継承という形での参戦なので、自分としてはやっぱり特別な思いもあります。
ZETAというチームは、他の部門も含めて常に“価値”を求められる存在だと思っていますし、ファンの方々からも「ZETAは強いチーム」というイメージを持たれていると感じます。格闘ゲームが元々好きな方はもちろん、今回のSFL参戦をきっかけにZETAファンが格闘ゲーム部門にも注目してくれている——。
ライバルのREJECT(RC)さんやCrazy Raccoon(CR)さんといった強豪チームもいますが、昨日ファンの方と直接お会いしたときに「絶対勝ってください!」と声をかけていただいて、応援の熱量の高さを改めて感じました。
チームの特徴としては、先ほどひぐちも話していましたが、去年の獲得ポイント上位の“すごく強い4人”を集めての参戦なので、優勝以外は考えられないくらいにファンの方々も思っていると思いますし、自分たちもそういうふうに考えているので、その期待に応えられるよう、全力で戦いたいです。
翔:僕は今まで、情報交換をしながらも基本的にはひとりで攻略してきました。今回は昔から活躍されているももちさんとか、独特な視点を持っているひかるくんやひぐちさんと一緒に練習して臨めるという点で、どういうふうに自分が成長できるかなっていうところがすごく楽しみです。
結果は当然大事なんですけど、それ以上に深いチーム練習ができたら、結果は自然とついてくるのかなって思っているので、そういったところをSFリーグで見せられればいいかな。
ひかる:去年は広島Team iXA(iXA)の傭兵として出場してたんですけど、今年はZETA DIVISION Geekly所属で、みんなで力を合わせて優勝したいと思います。
——今回、ルール変更でリザーブの出番が多くなると思います。昨年のように飛び抜けた実力のある選手がいれば勝ちが狙えるというところから、チームの総合力が求められるようになった新ルールをどう感じていますか?
ももち:ルール変更はうち的にはすごい追い風だとは思っています。やっぱり総合力が高いですし、4人が4人とも大将を張れるメンバーなので——。逆に誰がリザーブに行っても相手は震えるだろうと。
あとは個人的にもチーム的にも、ルールが1先(BO1)から2先(BO3)に変わったので、そこもしっかり練習したことを出せるレギュレーションかなと。この4人で練習していく中で、作戦もしっかり立てて、リザーブも含めて密に連携を取っていけるかなと思っているので、ルール的にはすごくうれしいです。

ZETAの強みは、4人が4人とも大将を張れるというのがまず1番に挙げられるところかなと思うんですけど、練習環境もすごくいいんです。
オフィスでみんなで集まって練習できるという点だけでなく、ヤマグチがサポートメンバーという形で5人で練習ができるところもうちの強みかなと。
みんなが強いとどうしても個々のチームというふうに見られる部分もあるとは思うんですけど、やっぱりチームの一体感というか、個の力はありつつも5人で集まって総合力で戦うチームというところを見ていただきたいなと思います。
──今回振り分けられたディビジョンFの印象や注目選手をお聞かせください。
ももち:やっぱりRCですね。優勝候補の一角ですし、そこに勝たない限りはうちも勝てないと思っているので、第一の注目です。
あとは、個人的にFUKUSHIMA IBUSHIGIN(IBSG)のじょにぃはずっと一緒にやってきたので、ライバルではあるんですけど、ちょっと親心で活躍してほしいですね(笑)。
ただ、もちろん当たった時は全力で倒しにかかって、向こうも全力で戦ってくれて、いい試合ができるといいなと思ってます。
ひぐち:ももちさんも話していましたが、RCがいるのは注目度が高いと思っています。メンバーもウメハラさん、ふ〜どさん、ときどさん、Lesharっていうレジェンド級のプレーヤーばかりですしね。こことうちが結構バチバチなんじゃないかな。
僕は昨年(SS熊本で)ウメハラさん、ふ〜どさんと組んでいるので、そういうところでは負けたくないという気持ちはあります。RC相手にも頑張るんですけど、どこのチームにも勝たないといけないから、全チーム頑張ろうと思っています。
今回、iXAのあでりいくんが初めてSFリーグに出場するんですよね。前回はひかるくんが出ていて、僕より年下の選手もいたんですが、今回はさらに若い選手が増えてきた印象です。
ディビジョンは違いますけど、CAG OSAKA(CAG)の高木くんもすごく若くて、どんどん世代が入れ替わってきているなと感じます。
正直、僕も「もう最年少じゃなくなってきたな」と思う場面が増えてきたので、年下の選手にも負けないように、しっかり結果を残したいですね(笑)。
翔:やっぱりRCは一番警戒していますが、あのメンバーとうちのメンバーで戦えるというのがすごくうれしいですよね。すごく楽しみでワクワクします。
あとは、去年戦えていなかったVARREL(VL)とかiXAとかがどんな感じで来るのか、どういうチームなのかもまだ実際戦えていないのですごく気になりますね。
もちろんIBSGとかDetonatioN FocusMe(DFM)もメンバーが変わっていてあまり読めないので、今から始まるのが楽しみです。
ひかる:もちろんRCを警戒してるのと、去年はiXAで出ていたので、iXAとの対戦は楽しみだし、勝ちたいと思ってます。
あと去年は僕が最年少だったんですが、今年はあでりいくんが最年少になるので、そういう意味でも負けられない、負けたくないですね。
──翔選手にとって古巣のIBSGが同じディビジョンですが、古巣との戦いについて何か思うところはありますか?
翔:思うところ? 特にないです(笑)。
どこのチームも一緒ですね。RCも要注意といいましたけど、全員倒すだけなんで、そこはあまり変わらないです。
──リーグ問わず気になる選手はいますか?
翔:僕はディビジョンSのCAGの高木さんが気になっています。やっぱりストリーマーからの移行がかなり異色なので、どういうふうにこのSFリーグに出てくるかがすごく気になります。
ひぐち:ウメハラさんですね。今は別件でMenaRDと長期戦をやる話も出てて、それに向けて取り組み方も配信とか減らして練習に打ち込んでいます。リーグもそうだし、今後の大会でまたひとつ、ふたつと進化したウメハラさんを見られるのはすごく楽しみです。
ももち:自分もみんなと近いんですけど、やっぱり新参画の選手、新しく入る選手はやっぱり注目で、Good 8 Squad(G8S)のさはらくんとか、名古屋NTPOJA(OJA)のSeiyaさん。
あとは、去年初めて入って今年も引き続きのもっちーさんとかは、他のタイトルで世界を取ってる選手なので注目しています。なかなか1年というスパンでは、多分本人的にはもっと……(成績がほしかった)というところがあると思うんですけど、2年目というところでもっと強くなってくると思うんで、そういった意味ではOJAも注目はしています。
ひかる:G8Sのさはらくんは同い年で、結構海外大会とかも回ったりとか、リーグもディビジョンは違うんですけどライバルっていうか、競い合いたい相手という意味で注目しています。
──現段階で使用予定のキャラをお聞かせください。
ひぐち:僕は基本変わらずガイルを使おうと思ってます。
でも結構今バージョンになっていろいろ変わったところも多くて——。ガイルの新しい部分をやりつつ、新キャラではサガットがすごくガイルと似てる部分もあると思うんで、ちょっと興味があります。
基本はガイル主軸でやりつつ、ちょっと手応えを感じたら別のキャラもさわってみたいなっていう感じですね。
ももち:今年はやっぱりエドは主軸に置きつつ、いろいろ模索したいなとは思っています。
特に現バージョンはSFリーグに限らず、他のプレーヤーも割とサブキャラの2キャラ、3キャラ体制は模索していますしね。SFリーグ的にも複数キャラいると相手の対策の的を絞らせづらくはなるので、何か持てればいいなとは思ってはいます。
実はモダン操作も注目していてさわりたいなと思ってるんですけど、妻のチョコ(チョコブランカ)から「あなたのモダンはつまんないからやめとけ」って釘を刺されて(笑)。
本人的にはモダンもちょっと注目はしてるんですけど、使えたら許されたと思ってください(笑)。

翔:僕はメインはJPで行く予定なんですけど、ももちさんがおっしゃってたように、今の主流は結構2キャラ、3キャラ持ってきてる人が多くて、僕もそれを考えてるんで、いいキャラがいればいいなと考えてます。
Year 3の新キャラでいうと、C.ヴァイパーとイングリッドが気になっています。イングリッドは設置キャラみたいなことを聞いて——。僕、設置キャラ好きで、JPも設置するのが好きで使ってるんで。
(イングリッドは追加されるのがシーズンの)一番最後なんで、使えるようになるのはほぼ来年なんですけど、今年はJP以外にもう1キャラ使いたいなとは思ってます。
ひかる:変わらずメインはA.K.I.でやろうと思っているんですけど、他にサブキャラも候補に入れています。去年でいえば急にリーグでマノンとかエドモンド本田とかを使ったりした感じで——。
A.K.I.でやるのが厳しい組み合わせに対して出せるキャラ、もしくは新キャラのC.ヴァイバーは単純にキャラとして気になっています。
──ももちさんが今39歳で、ひかるさんが今年21歳と結構年が離れてるんですが、チーム内でジェネレーションギャップを感じることはあったりしますか。
ももち:逆にこんだけ離れてると、むしろ一周してます(笑)。
自分以外(ひぐち、翔、ひかる)は結構離れてるんで。30歳前半くらいだと若干ズレが出たりするんですけども、もう親子くらいなんで。自分としては変に気を遣うこともないですし、やりやすいなとは思ってますけどね。
ひかる:確かに。ちょっと年齢が違うと、そのジェネギャって逆にわかんないんだ、みたいな感じがするんですけど、ももちさんだからギャップを感じるというよりは、「そりゃそうだよね」という感じです。
──ひぐちさんは今年いくつ?
ひぐち:今年で24歳です。
──じゃあちょうど学年が被らないんですね。
翔:僕は今年28歳ですね。
ひぐち:兄弟がいれば、上は20代後半、下は20代前半とかなので、話はそんなに——。
ももち:話してるとそれぞれに感じますけどね。ちょっとずつズレてるなっていうのは。3〜4歳ずつズレてるんで。
——ありがとうございました!
———
強豪選手が集結した、まさにドリームチームともいえるZETA。個々の強さで押し切れるのか、はたまたひぐち選手がいうように「逆に難しい」と感じる場面が現れるのか——。
このドリームチームが見せる“強さの化学反応”は、果たして吉と出るか凶と出るか。ZETAの挑戦は、すでに始まっている。

■関連リンク
ZETA DIVISION:
https://x.com/zetadivision
ももち:
https://x.com/momochi212
翔:
https://x.com/Kakeru_FGC
ひぐち:
https://x.com/higuchi010914
ひかる:
https://x.com/hikaru_shiftne
SFリーグ 公式:
https://sf.esports.capcom.com/sfl/
©CAPCOM
撮影:いのかわゆう/宮下英之
編集:いのかわゆう
8シーズン目となる本リーグは、昨年同様12チームが出場。ふたつのディビジョンに分かれて戦う「2ディビジョン制」が採用される。
Division S | Division F |
---|---|
Good 8 Squad | REJECT |
Crazy Raccoon | FUKUSHIMA IBUSHIGIN |
Saishunkan Sol 熊本 | 広島 TEAM iXA |
CAG OSAKA | ZETA DIVISION Geekly |
名古屋NTPOJA | VARREL |
Victrix FAV gaming | DetonatioN FocusMe |
本特集記事では全12チームに出場前の意気込みや、気になる選手などをうかがった合同記者会見の様子をチームごとに分けてお届けする。気になるチームは下記の特集ページから確認してほしい。
【特集】ストリートファイターリーグ2025
今回紹介するチームは、今年初参戦となるZETA DIVISION Geekly(ZETA)。今年初参戦とはいったものの、昨年度まで出場していた忍ism Gaming(忍ism)の権利を継承する形での出場となるので、引き続きリーダーは元忍ismのももち。強豪選手を集結させた超注目チームとなったZETAは優勝候補といっても過言ではないだろう。
■ロスター
・ももち:ex.忍ism Gaming
・翔(かける):ex.FUKUSHIMA IBUSHIGIN
・ひぐち:ex.Saishunkan Sol 熊本
・ひかる:ex.広島 TEAM iXA
延長戦のルール変更はむしろ追い風
ZETA DIVISION Geeklyの強みとは
──チームの特徴をお聞かせください。
ひぐち:今回、ZETA DIVISION GeeklyとしてSFリーグに参戦するひぐちです。メンバー全員が昨年のSFリーグやいろんな大会で活躍したプレーヤーなので本当に強いチームだなと思っています。
昨年のSFリーグはSaishunkan Sol 熊本(SS熊本)で参加して、僕自身結構勝ててはいたんですけど(チーム内獲得ポイント1位)、今回はみんながポイントゲッターみたいな感じなので、逆に難しい気持ちもあります。
ももちさんとは昔チームを組んだことがあり、翔さんとひかるくんとは初めてのチームメートですが、たくさん話したりして、仲も深められていると思います。時間を積み重ねていけばすごくいいチームになるんじゃないかな。
今年はすごくリーグへの注目度も高いので、優勝を目指して頑張りたいです。

▲左からひぐち、ももち、翔、ひかる
ももち:今回、忍ismから事業継承という形での参戦なので、自分としてはやっぱり特別な思いもあります。
ZETAというチームは、他の部門も含めて常に“価値”を求められる存在だと思っていますし、ファンの方々からも「ZETAは強いチーム」というイメージを持たれていると感じます。格闘ゲームが元々好きな方はもちろん、今回のSFL参戦をきっかけにZETAファンが格闘ゲーム部門にも注目してくれている——。
ライバルのREJECT(RC)さんやCrazy Raccoon(CR)さんといった強豪チームもいますが、昨日ファンの方と直接お会いしたときに「絶対勝ってください!」と声をかけていただいて、応援の熱量の高さを改めて感じました。
チームの特徴としては、先ほどひぐちも話していましたが、去年の獲得ポイント上位の“すごく強い4人”を集めての参戦なので、優勝以外は考えられないくらいにファンの方々も思っていると思いますし、自分たちもそういうふうに考えているので、その期待に応えられるよう、全力で戦いたいです。
翔:僕は今まで、情報交換をしながらも基本的にはひとりで攻略してきました。今回は昔から活躍されているももちさんとか、独特な視点を持っているひかるくんやひぐちさんと一緒に練習して臨めるという点で、どういうふうに自分が成長できるかなっていうところがすごく楽しみです。
結果は当然大事なんですけど、それ以上に深いチーム練習ができたら、結果は自然とついてくるのかなって思っているので、そういったところをSFリーグで見せられればいいかな。
ひかる:去年は広島Team iXA(iXA)の傭兵として出場してたんですけど、今年はZETA DIVISION Geekly所属で、みんなで力を合わせて優勝したいと思います。
——今回、ルール変更でリザーブの出番が多くなると思います。昨年のように飛び抜けた実力のある選手がいれば勝ちが狙えるというところから、チームの総合力が求められるようになった新ルールをどう感じていますか?
延長戦のルール変更について
本リーグは、まず先鋒、中堅、大将を選出して対戦。勝利して獲得したポイントが高い方が勝利となる。先鋒、中堅が勝利すると10ポイント、大将が勝利すると20ポイント獲得するため、同点となり延長戦に突入する機会が多いのが特徴だ。
昨年までの延長戦では任意の選手が選出できたのに対し、今年はリザーブ(先鋒、中堅、大将に含まれない控えの選手)が必ず出場しなければならない。また昨年までの延長戦がBO1(1本先取)だったのに対し、今年はBO3(2本先取)に変更。延長戦も試合中の駆け引きがより楽しめる内容に変更された。
そのため、あらかじめ延長戦を加味したチーム編成にするのか、延長戦に持ち込まずに勝ちを取りに行く編成にするのかなど、戦略の幅が広がった。
本リーグは、まず先鋒、中堅、大将を選出して対戦。勝利して獲得したポイントが高い方が勝利となる。先鋒、中堅が勝利すると10ポイント、大将が勝利すると20ポイント獲得するため、同点となり延長戦に突入する機会が多いのが特徴だ。
昨年までの延長戦では任意の選手が選出できたのに対し、今年はリザーブ(先鋒、中堅、大将に含まれない控えの選手)が必ず出場しなければならない。また昨年までの延長戦がBO1(1本先取)だったのに対し、今年はBO3(2本先取)に変更。延長戦も試合中の駆け引きがより楽しめる内容に変更された。
そのため、あらかじめ延長戦を加味したチーム編成にするのか、延長戦に持ち込まずに勝ちを取りに行く編成にするのかなど、戦略の幅が広がった。
ももち:ルール変更はうち的にはすごい追い風だとは思っています。やっぱり総合力が高いですし、4人が4人とも大将を張れるメンバーなので——。逆に誰がリザーブに行っても相手は震えるだろうと。
あとは個人的にもチーム的にも、ルールが1先(BO1)から2先(BO3)に変わったので、そこもしっかり練習したことを出せるレギュレーションかなと。この4人で練習していく中で、作戦もしっかり立てて、リザーブも含めて密に連携を取っていけるかなと思っているので、ルール的にはすごくうれしいです。

ZETAの強みは、4人が4人とも大将を張れるというのがまず1番に挙げられるところかなと思うんですけど、練習環境もすごくいいんです。
オフィスでみんなで集まって練習できるという点だけでなく、ヤマグチがサポートメンバーという形で5人で練習ができるところもうちの強みかなと。
みんなが強いとどうしても個々のチームというふうに見られる部分もあるとは思うんですけど、やっぱりチームの一体感というか、個の力はありつつも5人で集まって総合力で戦うチームというところを見ていただきたいなと思います。
──今回振り分けられたディビジョンFの印象や注目選手をお聞かせください。
ももち:やっぱりRCですね。優勝候補の一角ですし、そこに勝たない限りはうちも勝てないと思っているので、第一の注目です。
あとは、個人的にFUKUSHIMA IBUSHIGIN(IBSG)のじょにぃはずっと一緒にやってきたので、ライバルではあるんですけど、ちょっと親心で活躍してほしいですね(笑)。
ただ、もちろん当たった時は全力で倒しにかかって、向こうも全力で戦ってくれて、いい試合ができるといいなと思ってます。
ひぐち:ももちさんも話していましたが、RCがいるのは注目度が高いと思っています。メンバーもウメハラさん、ふ〜どさん、ときどさん、Lesharっていうレジェンド級のプレーヤーばかりですしね。こことうちが結構バチバチなんじゃないかな。
僕は昨年(SS熊本で)ウメハラさん、ふ〜どさんと組んでいるので、そういうところでは負けたくないという気持ちはあります。RC相手にも頑張るんですけど、どこのチームにも勝たないといけないから、全チーム頑張ろうと思っています。
今回、iXAのあでりいくんが初めてSFリーグに出場するんですよね。前回はひかるくんが出ていて、僕より年下の選手もいたんですが、今回はさらに若い選手が増えてきた印象です。
ディビジョンは違いますけど、CAG OSAKA(CAG)の高木くんもすごく若くて、どんどん世代が入れ替わってきているなと感じます。
正直、僕も「もう最年少じゃなくなってきたな」と思う場面が増えてきたので、年下の選手にも負けないように、しっかり結果を残したいですね(笑)。
翔:やっぱりRCは一番警戒していますが、あのメンバーとうちのメンバーで戦えるというのがすごくうれしいですよね。すごく楽しみでワクワクします。
あとは、去年戦えていなかったVARREL(VL)とかiXAとかがどんな感じで来るのか、どういうチームなのかもまだ実際戦えていないのですごく気になりますね。
もちろんIBSGとかDetonatioN FocusMe(DFM)もメンバーが変わっていてあまり読めないので、今から始まるのが楽しみです。
ひかる:もちろんRCを警戒してるのと、去年はiXAで出ていたので、iXAとの対戦は楽しみだし、勝ちたいと思ってます。
あと去年は僕が最年少だったんですが、今年はあでりいくんが最年少になるので、そういう意味でも負けられない、負けたくないですね。
──翔選手にとって古巣のIBSGが同じディビジョンですが、古巣との戦いについて何か思うところはありますか?
翔:思うところ? 特にないです(笑)。
どこのチームも一緒ですね。RCも要注意といいましたけど、全員倒すだけなんで、そこはあまり変わらないです。
──リーグ問わず気になる選手はいますか?
翔:僕はディビジョンSのCAGの高木さんが気になっています。やっぱりストリーマーからの移行がかなり異色なので、どういうふうにこのSFリーグに出てくるかがすごく気になります。
ひぐち:ウメハラさんですね。今は別件でMenaRDと長期戦をやる話も出てて、それに向けて取り組み方も配信とか減らして練習に打ち込んでいます。リーグもそうだし、今後の大会でまたひとつ、ふたつと進化したウメハラさんを見られるのはすごく楽しみです。
ウメハラさんへ
— WBG MenaRD🇩🇴 (@_MenaRD__) February 13, 2025
こんにちは。お元気ですか?
今日はお伝えしたいことがあります。
ウメハラさんはストリートファイターで長いセットをやらせたら右に出る者はいない、史上最高の選手だと思っています。…
ももち:自分もみんなと近いんですけど、やっぱり新参画の選手、新しく入る選手はやっぱり注目で、Good 8 Squad(G8S)のさはらくんとか、名古屋NTPOJA(OJA)のSeiyaさん。
あとは、去年初めて入って今年も引き続きのもっちーさんとかは、他のタイトルで世界を取ってる選手なので注目しています。なかなか1年というスパンでは、多分本人的にはもっと……(成績がほしかった)というところがあると思うんですけど、2年目というところでもっと強くなってくると思うんで、そういった意味ではOJAも注目はしています。
ひかる:G8Sのさはらくんは同い年で、結構海外大会とかも回ったりとか、リーグもディビジョンは違うんですけどライバルっていうか、競い合いたい相手という意味で注目しています。
──現段階で使用予定のキャラをお聞かせください。
ひぐち:僕は基本変わらずガイルを使おうと思ってます。
でも結構今バージョンになっていろいろ変わったところも多くて——。ガイルの新しい部分をやりつつ、新キャラではサガットがすごくガイルと似てる部分もあると思うんで、ちょっと興味があります。
基本はガイル主軸でやりつつ、ちょっと手応えを感じたら別のキャラもさわってみたいなっていう感じですね。
ももち:今年はやっぱりエドは主軸に置きつつ、いろいろ模索したいなとは思っています。
特に現バージョンはSFリーグに限らず、他のプレーヤーも割とサブキャラの2キャラ、3キャラ体制は模索していますしね。SFリーグ的にも複数キャラいると相手の対策の的を絞らせづらくはなるので、何か持てればいいなとは思ってはいます。
実はモダン操作も注目していてさわりたいなと思ってるんですけど、妻のチョコ(チョコブランカ)から「あなたのモダンはつまんないからやめとけ」って釘を刺されて(笑)。
本人的にはモダンもちょっと注目はしてるんですけど、使えたら許されたと思ってください(笑)。

翔:僕はメインはJPで行く予定なんですけど、ももちさんがおっしゃってたように、今の主流は結構2キャラ、3キャラ持ってきてる人が多くて、僕もそれを考えてるんで、いいキャラがいればいいなと考えてます。
Year 3の新キャラでいうと、C.ヴァイパーとイングリッドが気になっています。イングリッドは設置キャラみたいなことを聞いて——。僕、設置キャラ好きで、JPも設置するのが好きで使ってるんで。
(イングリッドは追加されるのがシーズンの)一番最後なんで、使えるようになるのはほぼ来年なんですけど、今年はJP以外にもう1キャラ使いたいなとは思ってます。
ひかる:変わらずメインはA.K.I.でやろうと思っているんですけど、他にサブキャラも候補に入れています。去年でいえば急にリーグでマノンとかエドモンド本田とかを使ったりした感じで——。
A.K.I.でやるのが厳しい組み合わせに対して出せるキャラ、もしくは新キャラのC.ヴァイバーは単純にキャラとして気になっています。
──ももちさんが今39歳で、ひかるさんが今年21歳と結構年が離れてるんですが、チーム内でジェネレーションギャップを感じることはあったりしますか。
ももち:逆にこんだけ離れてると、むしろ一周してます(笑)。
自分以外(ひぐち、翔、ひかる)は結構離れてるんで。30歳前半くらいだと若干ズレが出たりするんですけども、もう親子くらいなんで。自分としては変に気を遣うこともないですし、やりやすいなとは思ってますけどね。
ひかる:確かに。ちょっと年齢が違うと、そのジェネギャって逆にわかんないんだ、みたいな感じがするんですけど、ももちさんだからギャップを感じるというよりは、「そりゃそうだよね」という感じです。
──ひぐちさんは今年いくつ?
ひぐち:今年で24歳です。
──じゃあちょうど学年が被らないんですね。
翔:僕は今年28歳ですね。
ひぐち:兄弟がいれば、上は20代後半、下は20代前半とかなので、話はそんなに——。
ももち:話してるとそれぞれに感じますけどね。ちょっとずつズレてるなっていうのは。3〜4歳ずつズレてるんで。
——ありがとうございました!
———
強豪選手が集結した、まさにドリームチームともいえるZETA。個々の強さで押し切れるのか、はたまたひぐち選手がいうように「逆に難しい」と感じる場面が現れるのか——。
このドリームチームが見せる“強さの化学反応”は、果たして吉と出るか凶と出るか。ZETAの挑戦は、すでに始まっている。

■関連リンク
ZETA DIVISION:
https://x.com/zetadivision
ももち:
https://x.com/momochi212
翔:
https://x.com/Kakeru_FGC
ひぐち:
https://x.com/higuchi010914
ひかる:
https://x.com/hikaru_shiftne
SFリーグ 公式:
https://sf.esports.capcom.com/sfl/
©CAPCOM
撮影:いのかわゆう/宮下英之
編集:いのかわゆう
【井ノ川結希(いのかわゆう)プロフィール】
ゲーム好きが高じて19歳でゲーム系の出版社に就職。その後、フリーランスでライター、編集、ディレクターなど多岐にわたり活動している。最近はまっているゲームは『VALORANT』。
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