【連載】Yomiの「『LoL』をゼロからひとりでも始められるハウツー講座」

【『LoL』0-1-2講座 STEP 20】「ランク戦」に挑戦しよう!

2023.7.19 Yomi
記事公開日:2020年7月10日 最終更新日:2024年9月19日 監修協力:和藤新
本記事は、当時の記事内容を踏襲しつつ、「シーズン2024」時点の情報をもとにアップデートして再掲しております。

みなさんこんにちは。Yomiです。

前回までで、『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)について、ルールからゲーム要素、考え方まで一通り話してきました。

今回はいよいよ、このゲームの醍醐味であり、多くの人に喜びや悲しみ、希望と絶望を与えることで、このゲームの虜にさせていくことになる「ランク戦」について話していきたいと思います。

2023年からランク戦の仕組みは大きく変わりました。そのため、本記事では過去のランク戦の仕組みも併記して残してあります。


「ランク戦」とは?


ランク戦とは、試合の勝敗に応じてポイントが増減し、それにより自分の実力を示してくれるモードです。いわば武道などにおける段位のようなシステムです。ランク戦は自分の上達が目に見える形としてあらわれるので、うまくなっているという実感を感じやすく、『LoL』をやるモチベーションの維持に繋がります。また、自分がどれくらいの強さだというのが客観的に示せるので、知らない人と遊ぶ時でもお互いの実力をある程度は察することもできます。

『LoL』をやっている人の中には、「ランクで成績を残せない人は無価値、高レートの人の言うことは絶対である」というようなランク至上主義の人も多くみられます。そのため、「ランク戦こそが本番であり、それ以外はすべて練習だ」と考える人も多いです。

もちろん、ノーマル(サモナーズリフトの「ブラインドピック」)やARAM(ランダムミッド)、AI戦を楽しむ人もいるので、上記の考えにとらわれる必要はありません。しかし、ランクが低いと自分のことを軽く見られたり、試合のコール(今すぐバロンを倒したい! のような意見)も通りにくくなるかもしれません。

より高みを目指したい人、ちょっとずつでもうまくなっている自信を付けたい人、他の人に認めてもらいたい人はぜひランクモードに挑戦してみてください。


ランクの種類


ランクには「ティア」と呼ばれる以下のような大区分があります。シーズン2023のスプリット2(下半期)からは、ダイヤモンドとプラチナの間にエメラルドという区分が新設されました。

左上から右下へ、アイアン < ブロンズ < シルバー < ゴールド < プラチナ < エメラルド < ダイアモンド < マスター < グランドマスター < チャレンジャー

また、アイアンからダイアモンドまでは「ディビジョン」と呼ばれるさらに4分割された小区分があります。例えば、「ゴールド4」「プラチナ2」のように、下から4 < 3 < 2 < 1 の順番でランク付けがされます。

ランクをまだやっていない人は「アンランク」として、どの枠組みにも入りません。


「ランク戦」の仕組み


ランク戦は、試合の勝敗によって「リーグポイント」(LP)と呼ばれるポイントが増えたり減ったりします。

降格・昇格


LPは0〜100 の間で増減し、0の状態で何回か負けるとひとつ下のディビジョンに降格します。逆に、LPが100に達すると、次のディビジョンに昇格することになります。

以前はこのディビジョン間に、「昇格戦」というシステムがありました。しかし、シーズン2023のスプリット2(2023年後半)からは、昇格戦自体が廃止されています。

参考:以前の昇格・降格システム

以前は、ティアをまたがない(4→3、3→2、2→1)昇格戦は、Bo3(3本先取)で行われ、3試合中2試合に勝利すると次のディビジョンに移っていました。


また、ティアをまたぐ昇格戦(シルバー1 →ゴールド4など)はBo5 で行われ、5試合中3試合に勝利すると次のティアに移っていました。もし昇格戦で負け越してしまった場合は、負け越した試合数に応じてLPが減り、もう一度100まで貯めなおさなければなりませんでした。


昇格戦の期限

ゴールド1までは特に期限はありませんでしたが、プラチナ以上になると、昇格戦が始まってから1カ月以内に終わらせないと失敗になっていました。また、プラチナ1からダイアモンド4、ダイアモンド1からマスターへの昇格戦は5日以内に終わらせる必要がありました。

昇格ヘルパー

以前の『LoL』では、より成功体験を感じてもらえるようにするために「昇格ヘルパー」というシステムがありました。

誰だって昇格はうれしいですが、あまりにも昇格戦に失敗するとそれだけで心が折れてしまうかもしれません。そのため、一度経験した昇格戦(昇格戦に失敗しもう一度同じティアの昇格戦に挑戦・降格した後にそのディビジョンの昇格戦に挑戦)をする場合は、すでに1勝した状態から始まります。これにより、昇格戦に失敗した時の絶望感が和らぎ、より簡単に昇格の喜びを味わうことができるようになっていました。

この昇格ヘルパーはプラチナに入るまでは有効でした。


ドッジ


ランク戦は真剣勝負なので、決して負けられない戦いを繰り広げることになります。しかし、中にはチャンピオン選択画面の段階で明らかに勝つつもりがない人がいたり、チーム構成的に勝つのがとても厳しい状況に追いやられることがあります。その場合は、チャンピオン選択画面の段階で自分から試合を抜けるのもひとつの方法です。

チャンピオン選択画面を抜ける行為は「ドッジ」(Dodge)と呼ばれます。ドッジ自体は一度マッチングした人たちの時間を無駄に浪費させる行為でもあるため、もしドッジをした場合はLPがマイナスされた上で(ランクによっては減らない)一定時間ランク戦の対戦待ちに入れなくなるペナルティを受けます(以前は、初回はマイナス3LP、2回目以降はマイナス10LPのペナルティ)。しかし、負けてしまうと15LP減ることを考えると、明らかに勝ち目の薄い戦いは避けるに越したことはありません。

うまくドッジを判断できるようになるのも、ランクを上げるためのひとつの技術とも言えると思うので、もし勝てないと試合前から思ってしまった場合は、ドッジをすることも視野に入れましょう。


振り分け戦


いざランク戦を始めるとなった時に、実際にどの程度の強さなのかというのは、自分もわからないし運営側もわかりません。なので、最初の5戦は「振り分け戦」といって、実力試しのような試合をすることになります。

振り分け戦中は、通常よりもLPがとても多くもらえるので、振り分け戦は最初に配置されるランクにとても大きな影響を与えます。

『LoL』を始めて最初の頃の振り分け戦はシルバーやゴールドと戦うこともあるので、初心者の人がいきなりランク戦に行くと、手痛い洗礼を浴びることになるかと思います。しかし、そこで落ち込んで諦めてしまう必要はありません。ほとんどの人は負け越しで始まります。

ランク戦では、試合を続けていくと、だんだん自分の実力も正確に見定められてくるので、自分と同じような実力の相手と戦えるようになり、次第に勝率が50になるように落ち着いてきます。なので、適正ランクになり勝ったり負けたりするようになってからがスタート地点だと思ってください。

スタート地点に立てばあとはランクを上げるだけです。怖がることなく戦い続け自分を磨くことで、どんどんランクを上げていきましょう!


内部レート


目に見えるランクとは別に、システム的に実際の実力だと考えられている数値が「内部レート」(MMR=マッチメイキングレート)です。

先ほど言ったように、適正ランクであれば勝率は50%に落ち着いてくるはずなのですが、中には勝率が80%を超えるような人も出てきます。その人は、明らかに今のランクの強さを超えているとみなされて、より上のランクの人とマッチングされます。

その場合、もちろん同じランクの人と戦うよりも苦戦を強いられることになりますが、その状況でも勝つことができると、他の人よりも多くLPをもらうことができます。さらに、通常は昇格戦に勝つとひとつ上のディビジョンに行きますが、内部レートが高くなりすぎると一気にふたつ上のディビジョンに配置されることもあり、この現象は「飛び級」と呼ばれます。

LPは勝ちと負けで同程度の増減になっていますが、内部レートが現在のランクよりも高いと、より高いランクに早く到達するように勝った時の増加LPが増やされ、負けた時の減少LPが少なくなります。逆に、内部レートが現在のランクよりも低いと、ランクを下げようと勝った時の増加LPが減り、負けた時の減少LPが増えます。


「ランク戦」の準備


得意レーンの宣言


ランク戦ではノーマルと違い、自分の一番得意なレーン(メイン)と、二番目に得意なレーン(サブ)を宣言してマッチングに入ります。基本的に一番得意だと宣言したレーンとして戦うことが多いですが、もし競合が多かった場合は二番目に宣言したレーンで戦うことになります。


なので、ノーマルで練習するときも、ランクでメインで戦っていくレーンを意識しながら戦うと、より効率的にランクで勝つための技術を身に着けることができるようになるでしょう。

ちなみに、レーンを宣言して試合開始の待機状態になることを「キューに入る」「インキュー」と言います。

どこでもオプション


一番目のレーンも二番目のレーンも競合が多かった場合は、試合の待ち時間を減らすために、宣言していないレーンを割り当てられることもあります。このシステムは「どこでもオプション」と呼ばれます。

どこでもオプションはそれだけで不利なので、自分がどこでもオプションの場合は、相手のチームにもどこでもオプションの人が加えられるようになっています。また、一度どこでもオプションで試合をするとしばらくどこでもオプションになることはなく、昇格戦の時は絶対にどこでもオプションにはなりません。

ただし、もしドッジにより試合が無効になった場合は、どこでもオプションをしたことにはならないので、連続してどこでもオプションになることはありえます。


他の人と同じチームで「ランク戦」をする


ランク戦にもノーマルなどと同様に、「ソロ/デュオ」と「フレックス」の2種類があります。

「ソロ/デュオ」はひとり、またはふたりで一緒に戦うモード、「フレックス」は4人以外は何人でも一緒に戦えるチームモードで、それぞれのランクは独立しています。個人の実力を測るという観点では、「ソロ/デュオ」の方が正確にわかるので、一般的に自分の強さは「ソロ/デュオ」の方のランクが参照されます。「ソロ/デュオ」モードのランクは一人で戦う人の方が多いので、まとめて「ソロキュー」と呼ばれています。


「ソロ/デュオ」をふたりで戦う場合は、ひとりで戦う場合よりもコミュニケーションがとりやすく、もうひとりの実力や癖もわかっているので、そのぶん有利になります。そのため、公平性を期すためにデュオがいる場合は、相手チームも同じ数のデュオがいるように試合が組まれます。

また、あまりにもランク差が離れているふたりが一緒に試合をすると、それだけでゲームが壊れてしまう恐れがあるため、デュオで一緒に戦えるランクにも制限があります。一緒に行けるランクの範囲は以下の通りです。


アイアン:アイアン、ブロンズ、シルバーのプレイヤーとのみ対戦待ち可能
ブロンズ:アイアン、ブロンズ、シルバーのプレイヤーとのみ対戦待ち可能
シルバー:アイアン、ブロンズ、シルバー、ゴールドのプレイヤーとのみ対戦待ち可能
ゴールド:シルバー、ゴールド、プラチナのプレイヤーとのみ対戦待ち可能
プラチナ:ゴールド、プラチナ、エメラルドのプレイヤーとのみ対戦待ち可能
エメラルド:プラチナ、エメラルド、ダイヤモンドの中で上位2ディビジョンまでのプレイヤーとのみ対戦待ち可能
ダイヤモンド(4〜2):
エメラルド、ダイヤモンドの中で上下2ディビジョン以内のプレイヤーとのみ対戦待ち可能
ダイヤモンド(1):ダイヤモンド1〜3とマスターのプレイヤーのみ対戦可能
マスター:
でのみ対戦待ち可能
グランドマスター:ダイヤモンド1とマスターのプレイヤーのみ対戦待ち可能
チャレンジャー:ソロでのみ対戦待ち可能

一緒にランクをすることで、誰も知らない中で戦うよりも心の支えができるので、もしティアが近く一緒に行くことができる人がいるなら、ともに実力を高めていくといいでしょう。


ランク戦のティア、ディビジョン、キューの種類について|ライアットゲームズ


あとがき


今回は、『LoL』を深淵たらしめる「ランク」について説明しました。ぜひランク戦をいっぱい遊んでランクを上げ、強くなる喜びを噛みしめてみてください。ランクが上がれば上がるほど、どんどんこのゲームに憑りつかれて離れられなくなっていることでしょう。

さて、これまで20回の講座を通して、設定からシステム、試合の流れや考え方まで、このゲームを遊ぶために必要な基礎知識を一通り説明してきました。あまり説明が詳しくなく、初心者にとってハードルが高いと言われる『LoL』ですが、そんなゲームにおける「説明書」として役に立つことを目標として、この0-1-2講座を書いてきました。

もしわからないことがあれば、こちらから過去の記事を読み返してみてください。最初に読んだときには理解が追い付かなかったところも、遊ぶにつれてどんどん理解できるようになってくると思います。それによりこのゲームのことを知るための手助けができていれば幸いです。


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