【連載】Yomiの「『LoL』をゼロからひとりでも始められるハウツー講座」

【『LoL』0-1-2講座 STEP 18】ふたりで協力して戦う「ボット」に挑戦しよう!

2020.6.3 Yomi
みなさんこんにちは。Yomiです。

前回は、『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)の「ロール」のひとつである、「ミッド」について学びました。

今回は、3つあるレーンの最後であり、他のレーンとは違いふたりで協力して戦う「ボット」について学んでいきましょう。

「ボット」とは


「ボット」は、3つあるレーンの中で下側に沿うレーンです。


ボットは他のレーンと違いふたりで戦う少し特殊なレーンです。基本的にはひとりで戦うのが苦手な「ADC」(Attack Damage Carry=アタック・ダメージ・キャリー)と、味方を補助することに特化した「サポート」のふたりがコンビとなります。

ADCは、ひとりだと脆くてすぐ倒されてしまいますが、ダメージを出すことに特化したチャンピオンが選ばれるので、守られている限りは敵に大ダメージを与えることができます。なので、ADCは試合の要となるとても重要なポジションにもなります。

ミニオンを倒して得られるゴールドは有限なので、基本的にはADCがミニオンをすべて倒し、より成長することを目指します。

一方サポートは、ミニオンから得られるお金が少ないので、あまりアイテムをそろえることができません。なので、アイテムが少なくても活躍できるように、ダメージを出して敵を倒すよりも「CC」で敵の行動を制限したり、味方にバフを与えて補助できるようなチャンピオンが多く選ばれます。

アイテムもワードなど、「視界」をコントロールできるアイテムを優先して買い、装備も「騎士の誓い」や「リデンプション」など、自分の成長よりも味方のためになるアイテムを買うことが多いです。

試合準備:サモナースペルの選択



ボットでよく選ばれるサモナースペルとその理由を、選ばれることが多い順番に見ていきましょう。

フラッシュ

他レーンと同様にほぼすべてのチャンピオンで採用される万能サモナースペルです。追撃、逃走、スキル回避などあらゆるシーンで使い道があります。特別な理由がない限りは持ったほうがいいでしょう。

ヒール

多くのADCが好んで持ちます。自分ともうひとりの体力を回復できるので、ふたりで戦うボットに最適のサモナースペルです。ただし、連続で使用すると回復量が下がるという特性があるので、ヒールを持つのはひとりだけにしたほうが無難です。移動速度も上がるので、サポートよりも生存することが大切なADCが持ちます。

イグナイト

ダメージを与えられるイグナイトはより確実にキルチャンスをものにでき、キルできることでADCがしっかり育つことができるようになります。

また、回復阻害の効果も与えられるイグナイトは、相手のADCが使うヒールに対するカウンタースペルとなります。相手がヒールを使う前にイグナイトを使うことはとても重要になってくるので意識してみましょう。

ADCがヒールを持つので、イグナイトはサポートが持つようになります。

イグゾースト・バリア

もしイグナイトを持っても敵を倒せなさそう、あるいは敵にイグナイトを入れる距離まで接近することがないサポートの場合は、イグゾーストやバリアを持って、自身の生存能力を上げることを選択します。

敵にアサシンが多い場合は、襲ってきたアサシンにイグゾーストをかけることで、ADCも守りやすくなります。より守備的な選択を取りたいサポートが持ちましょう。

クレンズ

相手にノーチラスのようなCCがとても強力なチャンピオンがいた場合などは、ADCはヒールではなくクレンズを選択することもあります。その場合は、サポートがヒールを持ちます。

クレンズを持つ場合は相手がわかっていることも大切なので、相手がわからないノーマルの試合で持つことは少なくなると思います。

序盤:レーン戦


ボットでの序盤のレーン戦の流れは「トップ」、「ミッド」で話したことを、ふたりで分業してやると思ってください。

基本的に、ミニオンを倒さなければならないADCがレーンコントロールを、自由な時間が多いサポートがダメージトレードと視界管理を主導して行います。

ただし、主導して行うというだけで、もちろん必要なときにはお互いが両方の役割を果たす必要があります。

ADCの動き方の基本



ADCはミニオンのラストヒットを確実にとることを第一に考えます。しかし、ミニオンがまだ体力があり、ラストヒットのために攻撃をしなくてもいい時は、ミニオンだけでなく相手のチャンピオンにも通常攻撃をしていきましょう。

特に、相手がラストヒットを取ろうとしているときはチャンスです。1回1回は小さなダメージに見えるかもしれませんが、このような積み重ねが体力の差につながっていくので、本格的なダメージトレードをするときに大きく影響していきます。まだADCに慣れないうちは、ミニオンすらろくに倒せず相手を攻撃する余裕はないかもしれませんが、攻撃してくるプレッシャーがないと相手もラストヒットを取る余裕が生まれてしまうので、できる限り攻撃するという「意思」は見せるようにしましょう。

ADCは通常攻撃(AA)がほとんどなので、STEP 1 で説明したテクニックを活用できる機会が多くあります。体が弱く狙われやすいADCは、一度の操作ミスで簡単に死んでしまうので、できるだけミスを減らせるように前述のテクニックを身につけることをお勧めします。

サポートの動き方の基本



サポートは、ラストヒットを取らなくていい分、比較的マップを見る余裕があります。なので、もし敵のジャングラーなどが、他レーンにガンクをしようとしているのがマップで見えた場合は、危険ピンを鳴らしてあげてください。

特に初心者のうちは誰もがマップを見る余裕がないので、この行為で多くの味方を救うことができると思います。

ふたりで戦う



「ふたりで戦う」というと言うだけあり、ひとりだけがダメージを受け続けたり、ひとりだけが攻撃できる状況を作ると負けてしまいます。そのため、どちらかが後ろの方にいるのは好ましくありません。ADCとサポートで、できる限りラインを合わせることが大切になってきます。

もしどちらかが攻撃を仕掛けられても、ふたりがかりで仕掛けてきた相手を攻撃すれば、そう簡単には負けません。また、逆に仕掛けるときもどちらかから離れた敵を狙うのではなく、ふたりともが攻撃できる敵を狙う必要があります。

ADCは常にミニオンを倒せる位置にいる必要があるため、このような位置調整やターゲット選択はサポートにかかっています。自分が主導してレーンを勝利に導けるととても楽しいので、ただ立っているだけではない「できるサポート」を目指してみてください。

世界トップレベルのサポートであるCore JJ選手が、サポートに関するノウハウを動画にまとめてくれているので、興味がある方はぜひこのシリーズを見て勉強してみてください。(言葉がわからなくても字幕で翻訳をONにすればだいたいわかると思います)


中盤:ローテーション



ボットタワーを壊した後は、そのままボットにとどまるよりも、まだタワーが壊れてない他のレーンのタワーを壊す動きが重要になってきます。タワーを壊すのが得意なADCとサポートが次々と他のレーンとレーンスワップをして、タワーを壊していくことを「ローテーション」と呼びます。

ローテーションするレーンの指標には、タワーのほかに「リフトヘラルド」や「ドラゴン」の生存もあります。

効果的なローテーションができると、直接戦闘に勝たなくてもそれだけでゲームの有利が作れていきます。『LoL』はチームゲームなので、こういったマップ全体の敵と味方の動きや、オブジェクトやタワーの状況に合わせて「マクロ」な動きを意識することはとても大切です。ぜひチャレンジしてみてください。

「赤バフ」をもらう



通常攻撃に追加効果が付くようになる赤バフは、通常攻撃主体のADCととても相性のいいものです。なので、ゲーム中盤以降は、ADCが赤バフを取得して、集団戦などでより影響力を高められるようにしましょう。


終盤:集団戦とオブジェクト破壊



ゲーム終盤では、ドラゴンやバロンなど、重要なオブジェクトの周りでファームをしながら成長し、いつでも戦いに参加できるように準備をします。もし敵がいなければ持ち前のダメージでオブジェクトを確保しましょう。

しかし、敵も重要なオブジェクトはやすやすと渡したくないので、戦いになることが多いです。ADCは集団戦が終わった後にも、ドラゴンやバロンを倒したり、タワーを壊すために必要なので、できる限り生存することを目指してください。そのためにも、サポートは敵を倒すことよりも、ADCを守ることにより意識を割いてください。

無事ADCが生き残ったまま敵を殲滅することができれば、そのあとのオブジェクトは取り放題です。試合の勝利に一気に近づくことができるでしょう!

初心者にお勧めのチャンピオン


最後に、初心者のボット入門にお勧めなチャンピオンを紹介しておきます。

 ADC:アッシュ


アッシュは通常攻撃でスロウを相手に与えられるので、距離の調整がしやすいという特徴があります。さらに、もし育つことができなくても、スロウを敵にばらまくだけである程度仕事ができるようになるので、まったく役に立たないという状況を回避することができます。

さらに、Rは無限の射程を持つスタン攻撃なので、味方がもしガンクに来てくれたときも合わせやすいです。攻撃の射程も長いので、より安全な位置で戦うこともできます。まだADCとして自信がない方にもお勧めです。


ADC:ミス・フォーチュン


ミス・フォーチュンは、通常攻撃以上にスキルによる攻撃が強力なチャンピオンです。

特に、Rは広範囲に高ダメージを出せる最上級の攻撃スキルです。細かい操作が難しくてADCができない人でも、活躍しやすいチャンピオンのひとりなので、ハンドスキルに自信がない人にもお勧めです。


サポート:レオナ


Wのスキルのおかげで頑丈になり死ににくく、3つのハードCCを持っているため敵を捕まえるのも味方を守るのも得意です。どんな場面でも活躍できるチャンピオンなのでサポートの入門としてお勧めです。

ただし、気持ちよくなって突っ込みすぎて死ぬチャンピオン最筆頭でもあるので、味方はついてこれるのか、ADCは今安全か、の2点は常に忘れないようにしてください。


サポート:ユーミ


なにもわからない初心者でもサポートできるようにと設計されたチャンピオンです。味方にくっついて戦うことができるため、位置取りで失敗することが少ないことが特徴です。また、Qは自分で操作できるので敵に当てやすく、Eは回復と移動速度のバフを与えらえる優秀なスキルです。

ただし、ユーミを使いこなそうと思うと、危険を冒して通常攻撃をする必要も出てくるので、それなりに練習する必要は出てきます。また、くっついて移動できるためにフラッシュを持たなかったり、他のサポートチャンピオンとは異なるノウハウも多いので、別のチャンピオンをプレイするときにまた苦労するかもしれません。

味方を補助しながら、とりあえずサポートの雰囲気を体験したい人にお勧めです。


後書き


ボットはドラゴンに近く、タワーも壊しやすいので、ゲーム序盤から試合に大きく影響を与えるレーンです。ふたりでしっかり協力して、試合の流れを作っていきましょう。

さて、今回まででトップ・ミッド・ボットの3つの主要レーンについて説明してきました。次回は、どこのレーンにも行かない一番特殊な役割である「ジャングル」について説明してきたいと思います。ご期待ください。

©️ 2020 Riot Games, Inc. All rights reserved.

筆者紹介

Yomi (よみ)。LoL公式パートナーライアットガーディアンズ

おもに『LoL』に関する動画を多く投稿している。
代表作品:LoL3分講座全チャンプSランクの旅 など。

シーズン5から『LoL』を始め、S5 P4, S6 P1, S7 で念願のダイアモンドとなる。
TFT, LoR でもダイアモンド到達した。

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リーグ・オブ・レジェンド とは

2009年10月に米国でサービスを開始、2016年9月時点で月間アクティブプレイヤーが1億人を突破し、世界各地で大規模な大会が行われているPCオンラインゲーム。マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(通称 MOBA)と呼ばれる5人対5人を基本とした対戦型PCゲームで、プレイヤーが操作する「チャンピオン」と呼ばれるキャラクターで相手本陣の攻略を競う。RTS(リアルタイムストラテジー)のテンポと迫力に RPG要素を加え、スピード感のある展開が特徴で、その競技性の高さから、eスポーツの代名詞として世界中でプロリーグが開催されている。毎年行われるeスポーツ最高峰の世界的祭典「League of Legends World Championship」は視聴者数5760万人を記録するなど大きな注目を集める。多彩なキャラクターやつくりこまれた世界観、映像や音楽、などゲーム以外のコンテンツも魅力で、コスプレやファンアートをはじめとした熱狂的なコミュニティ活動も各地で行われている。

リーグ・オブ・レジェンド: http://jp.leagueoflegends.com/



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