【特集】eスポーツ入門
日本での「eスポーツ」の認知度と理解度は? eスポーツ関連調査から紐解く (5/7)
4.eスポーツ系ゲームを始めたきっかけと継続理由
eスポーツ系ゲームをやり始めたきっかけは、ゲームの種類にかかわらず「知人・友人がやっていて面白そうだったから」、「暇つぶし、なんとなく」が多い。 始めたきっかけと継続率の関係をみると、ゲームの種類によって異なる傾向が現れる。ストラテジーゲームは、「他人から誘われて始めた」人の継続率が高く、78.7%が現在でも半年に1回以上やっている。
スポーツゲームと格闘ゲーム・格闘アクションは、「広告や記事、番組で紹介されているのを見た」ことをきっかけにやり始めた場合でも継続率がそれぞれ55.3%、64.4%と比較的高い傾向がある。
また、継続理由としては、いずれのゲームでも、「暇つぶしになるから」という理由が最も多い。ストラテジーゲームは「キャラクターが育つことが楽しい、キャラクターへの愛着があるから」、その他のゲームは「ストレス発散になるから」が2番目に多い。
eスポーツ系ゲームは、現状「暇つぶし」の用途が中心であり積極的な継続理由をみつけることが難しいが、少なくとも「暇つぶしになる」レベルのコンテンツの面白さがあれば継続してもらえる、ともいえる。ストラテジーゲームのように、ネットワーク外部性があるコンテンツは、ロックイン効果が働いている可能性も考えられる。
eスポーツ系ゲームを始めたきっかけからは、ひとりでもシステムやルールを理解できるかどうか、といった部分で、友人などから誘われるケースが多いかどうか、が見えてきている。リアルタイムストラテジー(RTS)のようなゲームはやはり誰かの誘いがないとなかなか始めにくい。一方で、パンチやキックで戦う格闘ゲームなどは誰がみてもわかりやすいことから始めやすいとも言える。
また、ネットワーク対戦が可能なゲームに関しては、「ストラテジーゲームのように、ネットワーク外部性があるコンテンツは、ロックイン効果が働いている可能性も考えられる。」とのことで、コミュニティの存在が重要であるとも言えそうだ。
とはいえ、これもスポーツと同様に考えてみれば、自分の才能や身体能力、メンタル面での挫折などによって、戦いの舞台から降りていく人は必ず存在する。それを支えてくれるのもまた、友人や理解者たちだ。ネットワークコミュニティの存在が、eスポーツの継続性においても重要な役割を占めている。
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