【特集】何から何までeスポーツ? 「eスポーツ×○○」

あなたの知らない「ゲーミング○○」18選 (3/4)

2019.11.19 宮下英之

ゲーミングモニター


ゲームに勝つために優先順位の高いパーツを選べと言われた時、PCに次いで重要と言われているのが「ゲーミングモニター」だろう。

出典:BenQ(http://www.benq.jp/)


普通のモニターとの最大の違いは、「リフレッシュレート」と「応答速度」の2点。リフレッシュレートとは、1秒間に何枚の画面(フレームと呼ぶ)を表示するかという単位で、「ヘルツ」(Hz)で表される。一般的なモニターの値は30〜60Hzだが、ゲーミングモニターは144Hz、240Hzだ。一方、応答速度は、「ミリセック(ms)」で表され、数値が少ないほどPCの出力からモニターで描画されるまでのタイムラグが短くなる。144Hz、1msくらいのスペックがゲーミングモニターの標準と考えるといいだろう。

また、GPUとの親和性を高めてゲーム用途に最適な環境を実現する機能として、NVIDIAは「G-SYNC」、AMDは「Free Sync」と呼ばれるものもある。描画中の画面のズレや、キャラクターの動きの遅延などを抑えるための、リフレッシュレートなどとは別の機能だ。これ以外にも、色の再現性の高さや、入力ポートの多様さ、ベゼルが狭いといった特徴も備える。


PCゲームにおいてはプレイヤーの「目」の役割を果たすモニター。多少値段が高くても、勝負に勝つためには必須アイテムとも言える。

●主なゲーミングモニターブランド


ゲーミングルーター

オンライン対戦が当たり前の現在、有線/無線LANルーターを使用していない人はいないと思うが、なかでもゲームに特化した機能を持つのが「ゲーミングルーター」だ。

出典:ROG(https://www.asus.com/jp/ROG-Republic-Of-Gamers/)


アンテナや本体デザインも非常に奇抜で、これぞゲーミングデバイス、といった佇まいを見せる。しかし、これにももちろん意味があり、電波の方向や範囲を指定するために役立つ。

機能面では、ハイスペックなCPUを搭載しており、無線/有線ともに安定して高速なスループットを実現。ゲーム優先LANポートやブースト機能といった高速化機能も多数搭載するほか、IEEE 802.11a/b/g/n/acといった各種規格にももちろん対応し、2.4GHz帯と5GHz帯の同時接続などもスムーズに行える。最新の規格はIEEE 802.11axと呼ばれる「WiFi 6」で、スマートフォンを中心に、ゲーミングPCなどにも採用が広がっている。セキュリティやVPNなどの高度な設定にも対応し、当然スマートフォンなどの普通のWiFi機器も同時に使用可能だ。

「ゲーミング○○」と呼ばれるデバイスの中では高額で、通常の無線LANルーターと比べると倍以上の価格となるが、ゲーマーであれば安定性と高速アクセスの価値はわかるはずだ(とはいえ、オンライン対戦は無線LANではなく有線LANでプレイすべし!)

●主なゲーミングルーターブランド
  • ROG(ASUS)
  • TP-Link
  • NETGEAR
  • バッファロー


ゲーミングヘッドセット

モニターが「目」なら、ヘッドセットは「耳」。「ゲーミングヘッドセット」はゲームを戦うためのコミュニケーションツールだ。

出典:Hyper X(https://www.hyperxgaming.com/jp)


「ヘッドホン」としていないのは、音声チャット(VC)などでやりとりするためのマイクも搭載しているため。その分ヘッドホンより高価でもあり、音声出力と入力のバランス、その調整などの機能が盛り込まれている。

基本となるスピーカー部分の音の解像度や音質はもちろん、長時間つけていても痛くならないイヤーマフや、FPSなどで前後左右の敵の位置を音の方向で知ることができる7.1chサラウンドといったゲーム特有のニーズに応える製品となっている。FPSで勝てないのはヘッドセットの問題かも!?

●主なゲーミングヘッドセットブランド


ゲーミングチェア


ゲーム自体はコンシューマーでもPCでもモバイルでも楽しめる。しかし長時間、集中して最大限に自分の実力を発揮するためには、それ相応の環境が必要だ。中でも、特にeスポーツの盛り上がりとともに注目されているのが、「ゲーミングチェア」だ。

出典:AKRacing(https://www.akracing.jp/)


言葉のとおり、ゲームを楽しむために設計されたイス。ポイントは、長時間のプレイでも疲れないこと、ゲームやプレイスタイルに応じてさまざまなカスタマイズができること、そしてなにより「映えること」だろう。eスポーツの大会映像を見れば、ほとんどの場合ゲーミングチェアが使われており、もはやeスポーツの象徴とも言える。

デザインは多くのブランドがレーシングカーのシートをイメージしたものとなっているが、構造や目的はまったく別。ただし、常に体を支えてくれる構造、包み込むようなクッション性、多様な体格に合わせるカスタマイズ性などは、レーシングカーのテクノロジーが生かされているという。

●主なゲーミングチェアブランド
  • AKRacing
  • DXRacer
  • バウヒュッテ
  • VERTAGEAR
  • COUGAR
  • Contieaks


ゲーミングスマホ


おそらく現在、もっとも多くの人たちがゲームを楽しんでいるデバイスはスマートフォンだ。そのスペックを追求した「ゲーミングスマートフォン」が生まれたのも当然のことと言える。

出典:ROG(https://www.asus.com/jp/Phone/ROG-Phone-II/)

発想はほぼゲーミングPCと同様で、スマホ内蔵CPUやメモリ、モニターの応答速度やリフレッシュレート、そして冷却性能など、あらゆるパーツがゲームを遊ぶ上で快適なスペックになっている。

先鞭をつけたのはASUS=ROGだが、開発メーカーも少しずつ増えてきており、アップルの「iPhone」などもゲーミングスマホとは呼ばれないまでも、スマホゲームで多く使われている。さすがに価格はそれ相応だが、すでに10万円前後のスマートフォンも一般的になりつつある時代、ゲーミングスマホも受け入れられやすい時代になってきたとも言えるかもしれない。

●主なゲーミングスマホブランド
  • AQUOS
  • ROG
  • シャオミ
  • Razer
  • HTC
  • HUAWAI


【こんなものまで「ゲーミング○○」!? 変わり種&最新ゲーミング事情】

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