【連載】ぜるにゃんの「勝てる『CoD:MW』指南」

【最終回:ぜるにゃんの「勝てる『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』指南」】〜『CoD:BOCW』でも役に立つ一般的な考え方:後編〜

2020.11.11 ぜるにゃん
こんにちは、ぜるにゃん(@zelunyan)と申します。

最終回となる今回は、前回に引き続き『コール オブ デューティー ブラックオプスコールドウォー(Call of Duty: Black Ops Cold War)』(以下、『CoD:BOCW』)でも役に立つ一般的な考え方を紹介していきたいと思います。これをしっかりと意識しながら自分のプレイを昇華させていきましょう。

予測と振り返りを徹底しよう


「中距離から遠距離で敵の位置をあらかじめ予測できる強いポジションを転々と移動すること」を意識する上で大切なことに「敵の位置を予想すること」があります。これは過去の記事でも軽くふれましたが、FPSにおいて最重要と言っても過言ではないくらい大切なことなので、今回も詳しく解説していきたいと思います。

相手の位置を予測する方法は、「経験則による勘」「マップの適切な把握」の2種類です。前者は、「あれ、これなんかこっちから敵出てきそう」という予測です。これは、何度も同じところから敵が出てきたりしていると自然と予測できるようになります。これは、経験から培われるものであり、再現性が高いとは言えない上に、これを身に着けるためには相当な時間をやりこむ必要があります。

後者は、「マップにいる味方の位置やオブジェクトの位置、リスポーン地点から敵の位置を考える」というものです。これは敵の大体の位置を把握するものであり、「経験則による勘」がミクロな予測であれば、「マップにいる味方の位置やオブジェクトの位置、リスポーン地点から敵の位置の位置を考える」ことはマクロな予測です。ですから、敵の大体の位置を予測後は常に「かもしれないプレイ」を心がけ敵を警戒する必要があります。

この時に意識するべき大切なこととして、「マップにいる味方の位置やオブジェクトの位置、リスポーン地点から敵の位置を考える」ことは、敵を倒すためというよりは、効率的に移動を行うためだということです。

敵の位置を考えることで、確実に敵がいないと思われるところは敵を警戒せずに駆け抜け、より強いポジションを早くとることを意識します。敵が居そうな場所では、常に「かもしれないプレイ」を心がける必要があります。注意すべきこととしては、マップの全体で「かもしれないプレイ」を心がけていると、全く動けなくなってしまうということです。

特に、初心者が陥りがちなことなので、注意するようにしましょう。
初めてやるマップでうまく動けないと感じるのは、「マップにいる味方の位置やオブジェクトの位置、リスポーン地点から敵の位置を考える」ことがうまくできないため、常に「かもしれないプレイ」になってしまっているからです。

▲この直線を走り抜けるタイミングは、マップにいる味方の位置やオブジェクトの位置、リスポーン地点から敵の位置を考えるを考えた上で、敵が来なさそうな時に走り抜ける必要がある

ただ、「経験則による勘」という予測は再現性は低く、説明しにくいものになりますが、非常に強力です。強いプレイヤーが時々チーターみたいに相手の位置を当て続け「ゾーンに入った」などと言っている時があります。これは、「経験則による勘」が連続で当たり続けることによって発生しているものです。

「経験則による勘」の上達のポイントは「予測」と「振り返り」です。このふたつを常に意識することで、実力は劇的に向上していきます。

この場合の「予測」とは、「敵はここから出てくるんじゃないか」「敵はこっちの方向に多くいるんじゃないか」「敵はあっちの方向で湧いているんじゃないか」といったような、敵の位置を予測することです。それこそ、自分がウォールハックを使っていると錯覚するぐらい、壁越しに敵の位置を見えてると脳内で想像する感じで敵の位置をリアルタイムで予測していきましょう。

「振り返り」とは、予測の当たっていた場合に何故当たったのか、外れた場合にが何故外れたのかを振り返ることです。当たっていたときは、何故そのように考えたのかを振り返るようにしましょう。それが根拠があるなら根拠を、根拠がなく感覚だったのであれば感覚だったと認識できればOKです。外れていた場合は、何故予想が外れたのか(なぜ今敵が来たのか)を考えるようにしましょう。

ここで大切なのは、その時に行われた「経験則による勘」が「本当に勘であった」のか「自分の中で思考プロセスが簡略化され勘のように思われただけの論理的思考に基づいた予測であった」のかということを見極めることです。後者であれば、再現性があることになります。この後者をしっかりと言語化し、自分の中に蓄積することで自分の「経験則による勘」を強化することが大切です。

また、これらのことで大切なのは、成功しても失敗しても振り返りを行って成功の再現度を上げていく、同じ失敗を繰り返さないようにするということです。また、この場合の成功と失敗とは、予測が当たっていたか当たっていないかであり、デスをしたかしてないかではありません。例えば、「ここを走り抜けたら、あそこに敵がいた場合倒されてしまいそうだな」と予測をたて、それを実行した結果倒された場合は予測が的中しているので成功となります(負けたから失敗ではなく、予測が外れたら失敗と考えましょう)。

これらを繰り返すことによって、戦場での認識能力を高めていきます。うまいプレイヤーと下手なプレイヤーの差はエイムだけではなく、予測力でもあります。予測力と高め、常に戦場を自分の脳内で認識し続けられるようになることが、FPS自体の実力向上に繋がります。予測と振り返りを繰り返し、敵の位置を知っている状態で倒せる回数を増やしていくことが、上達への近道です。

武器を固定して、同じ撃ち合いを経験しよう


強さを求める時に、相容れないものが多様性です。原則、強さを求める以上、最も強い武器を使うべきであり、武器ごとの特性があるにしろ、サブマシンガン(以下、SMG)とアサルトライフル(以下、AR)それぞれ1種類ずつの合計2種類の武器に限定されるはずです。

もちろんゲームですから、いろいろな武器を使いたくなる気持ちもわかります。成長が鈍化した時に、スペック上強いわけでもない武器を使ってみたら少しいいスコアがとれ、その武器にしばらくハマることもあります。ただ、それらは結果として無駄な時間になることが多いです。

周りに何と言われようと、カタログスペックが一番強い武器を使うことが最も効率的です。「強武器厨」は誉め言葉だと思って、使い続けましょう。

▲「M4A1」は今作で最も一般的なARであっただろう、今作は「高威力低レート」武器が少なく、そして弱かった

また、武器によって強い交戦方法が変わってきたりします。至近距離で撃ち合う回数が多いマップではSMG、そうでないマップはARと分けた上で、武器を1種類に限定し、同じ条件での撃ち合いを何回も経験することで、効率的に経験値を溜めることができます(私は、ゲーム開始2カ月くらいで武器が固定化されます)。

どの武器が強いかわからない人は、とりあえずプロの多くが使っている武器を使ってみましょう。ただ、ARでは「高威力低レート」か「低威力高レート」かで派閥がわかれたりするので、自分の得意な方を見つける必要があります(私は高威力低レート派です。これは完全に相性の問題なので、地道に自分に合う方を探しましょう)。

▲最も使っていたSMGは『MP5』、TTK(Time to kill)が早く弾数も多く継戦能力も高かった

マップの強いポジションを全部覚え、全部の移動ルートを確立しよう


過去の記事すべてで、マップごとの強いポジションとその移動ルートを教えてきました。「マップの味方の位置やオブジェクトの位置やリス位置から敵の位置の位置を考える」という動きでは、マップの強いポジションをすべて覚えた上で、それを素早く移動する必要があります。

強いポジションの探し方は、主に「自分で探す」「うまい人の動きから学ぶ」「敵から学ぶ」の3つです。

「自分で探す」は言葉通り、自分で強いポジションを探します。
「うまい人の動きから学ぶ」はプロ等の動画を見て、よく使っているポジションをマネする事です。
「敵から学ぶ」は自分が敵に倒された際に、「そこ強いな」と感じたところをとりあえず使ってみるという事です。

「うまい人の動きから学ぶ」「敵から学ぶ」のふたつでは、「そのポジションが何故強いのか」ということをしっかりと言語化することが大事です。使おうと思ったときや、実際に使った後などに「何故そのポジションは強いのか」ということを他人に説明できるくらい言語化しておきましょう。

また、その上で「そのポジションの弱点は何か」まで考えられたら100点です。「そのポジションの弱点は何か」が理解できれば、自分が使うときは弱点を警戒しながら、敵にそのポジションを使われた時はその対処法がわかるようになります。

▲過去に解説した際のルート、このようにルートを頭の中で構築し、強いポジションの移動を行う

また、このプレイスタイルでは、強いポジションと強いポジションを効率よく移動する必要があります。そのためにも、「予測と振り返りをしよう」で説明した、マクロな敵の位置予測が重要になります。常に相手の位置を予測し、相手に強いポジションを取られる前に、相手の頭を抑えられるように動きましょう。

まとめ


『CoD:BOCW』でも役に立つ一般的な考え方として、前後編5つの項目にわけて解説していきました。この5つが理解できれば、上達への土台はでき上がったと言っても過言ではないでしょう。

ただ、このような上達への効率的な方法はありますが、楽して一瞬で強くなる方法は存在しません。後はこれらを意識しながら反復練習を繰り返すのみです。

その上で、何かしらの目的を作るといいと思います。「ゲーム友達をたくさん作って、友達を遊ぶことを目的のひとつにする」でもいいですし、「フラグムービーをたくさんアップロードして皆に見てもらうことを目的のひとつにする(ために、たくさんクリップを取るために試合を回し続ける)」でもいいと思います。成長すること以外の目的を持つことで、成長が鈍化した時もモチベーションを維持して練習を続けられます。

皆さん、『CoD:BOCW』もぜひ楽しんでください。では、よい『CoD』ライフを。


【ぜるにゃんプロフィール】
現役大学生のフリーランスのゲームキャスター、ライター。『CoD』や『BF』シリーズ、『ApexLegends』を中心としたFPSタイトルを中心に活動。国内外のイベントに多数出演経験あり。

『CoD』と『BF』シリーズでは国内トップクラスの実力を持ち、解説者としてはゲームを知らない人にもわかりやすくを心がけたわかりやすい解説を得意とする。

おにぎりせんべいが好き。
【連載】ぜるにゃんの「勝てる『CoD:MW』指南」
eSports World の
Discord をフォローしよう
SALE 大会 チーム 他にも...? 他にも

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます