【連載】野安ゆきおが語る「女子ゲーマー飛躍の歴史」
【短期集中連載・女子ゲーマー飛躍の歴史 第一話】みなさんのおかあさんが、日本の初代ゲーム女子!?
はじめまして、野安ゆきおと申します。本日より短期集中連載をスタートすることになりました。よろしくおねがいします。
最初にカミングアウトしておきますが、私はゲームがヘタクソです!
30年以上もゲーム記事を書き続けてきたというのに、いまだに昇竜拳が出せないくらいゲームが下手です。70%くらいの確率で、ただのパンチになってしまいます。酷いレベルですよね(笑)。
でも、いまeスポーツにハマっているガチなゲーマーの方々の多くが、まだ子どもだった頃、私の書いた文章を一度くらいは読んでいると思います。
というのも、私はキッズ向けや、女児向けのゲームを担当することが多かったのです。
これらのゲームの書籍執筆は、ゲームが下手な方が向いていると思っています。下手だからこそ、小さな子どもたちがつまづく箇所に気付くことができる。「ここは解説が必要だな」という箇所がわかるのです。
小さな子どもたちは、攻略本を手に「ここ、どういう意味?」とお母さんに質問することも多い。なのでゲームを知らない女性にも理解できるような文章テクニックも必要です。こういうのも、なまじゲームがうまいとできないと思っています。こうして、私はキッズ向け、女児向けのゲーム執筆のスペシャリストになっちゃったんですね。
キッズ向け、女児向けゲームは、実は巨大な市場でありまして、私が手がけた書籍の中で、もっとも売れた『たまごっち』の攻略本は、100万部にはちょっと届かないくらいの部数が出ています。けっこう凄いでしょ?
これも私がゲームが下手だったからこそ、こういう美味しい仕事が次々にまわってきて、30年にわたってゲーム記事執筆で飯が食えてきたのですね。
ということで、第一話をお楽しみください!
そんなキャリアを積んできた結果、私はキッズ向け、女児向けゲームに詳しくなりました。
なにしろ20年以上にわたり、ゲーム好きな女の子のための本を手がけてきたので、女の子たちがどのようにゲームにふれ、親しむようになったかという歴史を、リアルに体感できたのです。こんな経歴を持つ物書きは、世界を探してもそうそういないでしょう。私を含めて5人もいないんじゃないかなぁ。
にもかかわらず、そこで蓄積した知識は、ほとんど活用できる場がありませんでした。
テレビゲームは男の子の文化として定着してしまったので、男の子視点からゲームの歴史を語る記事はたくさんある一方、ゲームに親しむ女子たちの変遷についた知識を披露する場がまるでないんですね。
というお話を、eSports Worldのスタッフの方にお伝えしたら、「だったらウチでやってみませんか?」というお話をいただき、こうして新連載がスタートすることになった次第です。
というわけで、ちょいと前置きが長くなりましたが、そろそろ新連載の本題をスタートさせましょうか。
連載のテーマは「ゲーム女子」です。
日本の女子たちが、どのようにしてゲームに親しむようになり、それがゲーム文化にどのような影響を与えたのか?
そんなお話を8回にわたって書いていきます。よろしくおねがいします。
では、手始めにまずは質問させてください。
この連載を読んでいる方の中に、10代後半〜20代の女子はいらっしゃいますか?
お手数ですが、該当する方、大きく手を挙げていただけますか?
……おお。けっこういらっしやいますね。では、いま手を挙げている方は、いま女子がゲームを楽しめている時代が到来していることについて、ぜひとも自分のおかあさんに感謝の気持ちを持ってください!
と、お伝えしてするところから、この新連載をスタートしたいと思います。
実はみなさんのおかあさんこそが、日本における女子ゲーマーの第一世代なんですよ。
より正しく言うならば、あなた方のおかあさんたちこそ「女子がデジタル機器を遊びとして使いこなした最初の世代」です。女子がゲームを楽しむ姿を世の中に見せつけ、それが自然なことであると世の中の男たちに認知させた先駆者なんですね。
1990年代前半のことです。
当時の女子たち、つまりはみなさんのおかあさんの世代が若かったときのことですが、とあるアイテムを手にしたときに、日本における女子ゲームの革命は起きました。
そのアイテムが「ポケベル」、そして「たまごっち」です。
では次回、この両アイテムが起こした革命について説明しましょう。
最初にカミングアウトしておきますが、私はゲームがヘタクソです!
30年以上もゲーム記事を書き続けてきたというのに、いまだに昇竜拳が出せないくらいゲームが下手です。70%くらいの確率で、ただのパンチになってしまいます。酷いレベルですよね(笑)。
でも、いまeスポーツにハマっているガチなゲーマーの方々の多くが、まだ子どもだった頃、私の書いた文章を一度くらいは読んでいると思います。
というのも、私はキッズ向けや、女児向けのゲームを担当することが多かったのです。
これらのゲームの書籍執筆は、ゲームが下手な方が向いていると思っています。下手だからこそ、小さな子どもたちがつまづく箇所に気付くことができる。「ここは解説が必要だな」という箇所がわかるのです。
小さな子どもたちは、攻略本を手に「ここ、どういう意味?」とお母さんに質問することも多い。なのでゲームを知らない女性にも理解できるような文章テクニックも必要です。こういうのも、なまじゲームがうまいとできないと思っています。こうして、私はキッズ向け、女児向けのゲーム執筆のスペシャリストになっちゃったんですね。
キッズ向け、女児向けゲームは、実は巨大な市場でありまして、私が手がけた書籍の中で、もっとも売れた『たまごっち』の攻略本は、100万部にはちょっと届かないくらいの部数が出ています。けっこう凄いでしょ?
これも私がゲームが下手だったからこそ、こういう美味しい仕事が次々にまわってきて、30年にわたってゲーム記事執筆で飯が食えてきたのですね。
ということで、第一話をお楽しみください!
ゲーム女子の歴史は、これまで誰も書かなかった
そんなキャリアを積んできた結果、私はキッズ向け、女児向けゲームに詳しくなりました。
なにしろ20年以上にわたり、ゲーム好きな女の子のための本を手がけてきたので、女の子たちがどのようにゲームにふれ、親しむようになったかという歴史を、リアルに体感できたのです。こんな経歴を持つ物書きは、世界を探してもそうそういないでしょう。私を含めて5人もいないんじゃないかなぁ。
にもかかわらず、そこで蓄積した知識は、ほとんど活用できる場がありませんでした。
テレビゲームは男の子の文化として定着してしまったので、男の子視点からゲームの歴史を語る記事はたくさんある一方、ゲームに親しむ女子たちの変遷についた知識を披露する場がまるでないんですね。
というお話を、eSports Worldのスタッフの方にお伝えしたら、「だったらウチでやってみませんか?」というお話をいただき、こうして新連載がスタートすることになった次第です。
というわけで、ちょいと前置きが長くなりましたが、そろそろ新連載の本題をスタートさせましょうか。
連載のテーマは「ゲーム女子」です。
日本の女子たちが、どのようにしてゲームに親しむようになり、それがゲーム文化にどのような影響を与えたのか?
そんなお話を8回にわたって書いていきます。よろしくおねがいします。
みなさんのおかあさんこそが先駆者だった
では、手始めにまずは質問させてください。
この連載を読んでいる方の中に、10代後半〜20代の女子はいらっしゃいますか?
お手数ですが、該当する方、大きく手を挙げていただけますか?
……おお。けっこういらっしやいますね。では、いま手を挙げている方は、いま女子がゲームを楽しめている時代が到来していることについて、ぜひとも自分のおかあさんに感謝の気持ちを持ってください!
と、お伝えしてするところから、この新連載をスタートしたいと思います。
実はみなさんのおかあさんこそが、日本における女子ゲーマーの第一世代なんですよ。
より正しく言うならば、あなた方のおかあさんたちこそ「女子がデジタル機器を遊びとして使いこなした最初の世代」です。女子がゲームを楽しむ姿を世の中に見せつけ、それが自然なことであると世の中の男たちに認知させた先駆者なんですね。
1990年代前半のことです。
当時の女子たち、つまりはみなさんのおかあさんの世代が若かったときのことですが、とあるアイテムを手にしたときに、日本における女子ゲームの革命は起きました。
そのアイテムが「ポケベル」、そして「たまごっち」です。
では次回、この両アイテムが起こした革命について説明しましょう。
【野安ゆきおプロフィール】
ゲーム雑誌編集部、編集プロダクション取締役を経てフリーライターに。プレイしたゲーム総数は1000本を越え、手がけたゲーム攻略本は100冊を越える。現在はゲームビジネスを中心にした執筆活動を続ける。1968年2月26日生まれ。
Twitter:https://twitter.com/noyasuyukio
ゲーム雑誌編集部、編集プロダクション取締役を経てフリーライターに。プレイしたゲーム総数は1000本を越え、手がけたゲーム攻略本は100冊を越える。現在はゲームビジネスを中心にした執筆活動を続ける。1968年2月26日生まれ。
Twitter:https://twitter.com/noyasuyukio
【連載】野安ゆきおが語る「女子ゲーマー飛躍の歴史」
- 【短期集中連載・女子ゲーマー飛躍の歴史 第一話】みなさんのおかあさんが、日本の初代ゲーム女子!?
- 【女子ゲーマー飛躍の歴史・第二話】「ポケベル」を手にしたジャンヌ・ダルク
- 【女子ゲーマー飛躍の歴史・第三話】1990年代、ゲームセンターがデートスポットへと変化した
- 【女子ゲーマー飛躍の歴史・第四話】ゲーム大会という巨大なお祭りの誕生
- 【女子ゲーマー飛躍の歴史・第五話】幼児向けゲーム機の誕生
- 【女子ゲーマー飛躍の歴史・第六話】プレイステーションは女子ゲーマーにとっての福音だった
- 【女子ゲーマー飛躍の歴史・第七話】ナチュラルボーン・ゲーム女子の誕生
- 【女子ゲーマー飛躍の歴史・最終話】1990年代のムーブメントは、現在にも繋がっている
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