【連載】ストーム久保の「人生バーンナウト中だけど言わせてくれ!」
FAV gaming りゅうせい選手の専属コーチ就任について、俺からも言わせてくれ!
どうも、FAVゲーミング所属のプロゲーマー・りゅうせいのコーチに就任しました。
自称無職、ストーム久保です。
「コーチに就いたなら、それはもう有職では?」などとおっしゃっている方もいましたが、コーチは一時的なもので定職とは言えないため、私はいまだに無職だと主張します。
そんなことよりも、コーチの件を発表した際の反響が予想よりも大きかったことに驚きました!
どんな否定的な意見も受け止め、りゅうせいに八つ当たりする気概で発表の時を待っていましたが、間接的とはいえ今年もプロリーグに絡むことに好意的な反応が多くてうれしかったです。
そんな反応に応える形で、今回は久保がりゅうせいのコーチに決まるまでの流れを記事にさせていただきました。
私がどういった経緯でコーチになったのか、そしてこれから何をやっていくのか。
他では言っていない裏話も載せましたので、良ければ最後までご覧ください。
私が所属していたプロチームの脱退を発表した直後、りゅうせいから「久保、コーチとかやってもらえない?」と連絡が来たのが事の発端です。
脱退発表からほぼ最速で連絡してきたのに対し、なんだか頼られている感じがして正直満更ではなかったです。
しかし、コーチを引き受けるかどうかは非常に悩ましく考えていたので、すぐに返事はできませんでした。
というのも、私は過去に出場したプロリーグで2年間チームリーダーを務めましたが、2年連続でチームを最下位にした役立たずです。事実なので言わせてください……言って楽になりたい……。
そんなヤツがプロシーンの最前線で戦う選手のコーチを勤められるのでしょうか? 何か少しでも貢献できるものがあるのか、正直に言うとわからなくて不安がありました。
しかも、現役の選手にとって試合の勝ち負けは人生に深く影響する重要な要因だと認識しています。それを軽い気持ちで引き受けて何も貢献できず、りゅうせいの人生を少しでも暗くしてしまったら後悔しきれません。
なので、コーチの依頼にも即答できませんでした。
ただ、りゅうせいもプロゲーマーの人生についてシビアな考え方を持っている男だということは、これまでの付き合いでわかっています。
「友人だから頼んだ!」なんて単純な理由で依頼することはないだろうと思い、いったん話を聞いて引き受けるか断るか判断することにしました。
りゅうせいが私に求めてきた内容は以下の3つです。
コミュニケーションを続けてきた結果、遠慮せずに意見を言い合える関係になったと思いますし、お互いにプロゲーマーがシビアな職業だと理解しているので余計な優しさを出すこともありません。そういった面を考慮して、自分のコーチに久保が適していると判断したのでしょう。
コーチする側もされる側も、遠慮せずに意見を言える間柄の方が楽ですしね。
実際にコーチングが始まってから、キャラクターの相談やプレイを見ながら戦略などに口を出しています。
久保が何か言うと、りゅうせいは「その心は?」と聞き返してきて、そのまま話がまとまるまで議論を重ねていきます。
非常に有意義な時間だと思いますし、確実に身になっているはずです。
でも、返しの言葉のチョイスだけはどうにかしてほしい。大喜利じゃねぇんだから。
さらに今は『ストリートファイター6』の世界大会やイベントが毎月開催されているので、その分練習に使う時間も多くなっていることから、下手したら自覚症状がないまま再び体を壊す可能性がないとは言えません。
そこで、「プレイ内容や言動がおかしいと感じた時は止めてもらいたい」と頼まれました。
「それは所属チームのマネージャーとかが管理すればいいのでは?」と思いましたが、りゅうせいは普段から変なヤツです。いい意味でね! マネージャーの方だけだと通常時と異常時の違いに気がつかない可能性もありえるので、念のために久保も含めたダブルチェック体制が良いという判断なのでしょう。
変化に気づくために、ゲームに関する話だけではなく、日常的な会話も積極的にするようにしてコミュニケーションをとるようにしました。LINEでのやり取りはもちろん、ディスコードで通話も頻繁に行っています。
とりあえずコーチ就任から現在まで、りゅうせいにネガティブな変化は見られませんでした。それどころか、私が少し疲れている日の会話で「久保、なんか今日変じゃない?」と逆に心配されましたので、必要ないのではないかと思っています。
勝率に大きく関わる作業ですが、情報収集に使う時間や相手の傾向をまとめるのには途方もない時間が必要です。
そんなアナリストの作業を求められましたが、これに関しては話し合いをしました。
私は配信と動画編集を自分でやっていて、空き時間にはコラムの執筆やゲームの練習をしています。
それに加えて情報収集を完璧にやると休む時間すらなくなってしまうので、正直に「やれる範囲ならやるけど、基本的に自分の都合を優先するけどいい?」と伝えて、お互いが納得できる形にまとめました。
りゅうせいもそこは理解してくれていて、話し合った結果「やれる範囲、使える時間でやる」が大前提に置かれることになります。
という感じで、フタを開けてみると、私にコーチを依頼した一番の理由が「友人だから!」だったのには笑いました。ゲームが上手くなるには友達と一緒に遊ぶのがいいぞ! とはよく言われますが、プロレベルでも適応されるようです。
確かにプレイの内容にとやかく言うよりも、プレイ以外の相談や簡単な情報収集なら得意な方ですし、相談役やアドバイザー的存在が欲しかったのなら私は適しているかもしれませんね。
しかし、アドバイザーとはいえ人生に影響する可能性があることには変わりません。その不安はコーチを引き受けた今でもありますが、私を理解して頼ってきてくれたのなら応えるべきだと判断しました。
それに、私にとってもコーチの経験は活動内容に幅を出せるので、プラスはあります。
こうして話がまとまり、2024年7月1日にFAV gaming公式アカウントから発表してもらう運びになりました。
ちなみに、私がりゅうせいのコーチになった発表を見て、りゅうせいファンの方々から「もしかして、りゅうせいにエドモンド本田をやらせようとしてない?」と不安混じりで質問されたことがあります。
ご安心ください、そんなことはしないでゴワスよ。
ワシは全キャラ使えるので、抱負な知識を総動員してりゅうせい関に合った力士を勧めるでゴワス!
全国のりゅうせいファンのみなさまは泥船に乗ったつもりで続報を待っていただければ幸いでゴワス。
コーチングを開始してすぐに直面したのは「りゅうせいの使用キャラクターはどうするか?」という、あまりにも大きな問題です。
りゅうせいがYear 1で使用していた「JP」がアップデートで弱体化されたので、プロシーンで勝ち抜いていくために新しい使用キャラクターを模索することが最初の仕事になりました。
私は最速で「今勝ちたいならザンギエフ!投げろ!」と進言しましたが、りゅうせいが自身のプレイスタイルと考え方ではザンギエフを活かせないと反論してきたので断念。
単純に強いキャラクターではなく、りゅうせいが得意とするプレイと考え方に合うキャラクターを一緒に考える方向で話し合っていきました。
最初の候補はエド。今注目のキャラクターで、どの距離でも戦える強さと今後も攻略が進んでいくと伸びていくポテンシャルの高さをプレゼンし、それに納得したりゅうせいがコンボ練習を始めたところでその日のコーチングは終了しました。
翌朝、りゅうせいが配信をしていたので見てみると、画面に映っていたのはガイル。反射的に「ガキがっ……!」と言ってしまったのを覚えています。
しかし、生徒の自主性を尊重するのも優秀なコーチでしょうし、いったん飲み込んでからガイルのコーチングに移りました。
まずはガイルの動かし方を最低限理解してもらうために、私がいろんなキャラクターを使って対戦して、そこから課題や悩みを抽出します。これを数日続けて、少しずつガイルの練度を上げていきました。
そして、2024年6月26日の中間アップデートが行われた日に、りゅうせいから私に再びサプライズ。アップデート日にりゅうせいが配信で使っていたのは、追加されたばかりのベガでした。
まぁ、追加された日は配信や動画のネタ的にやるよね~、でも落ち着いたらガイル頑張ろうね~と考えて様子を見ることにしました。
そしてベガが追加された日を境に、りゅうせいがガイルを使うことはなくなりました。
……ということで、今回紹介できるのはここまで。コーチングはまだまだ始まったばかりなので、少しでもりゅうせいの負担を減らせるようにいろいろやっていきたいと思います。
ちなみに、今回記事に載せた情報のほとんどはりゅうせいの動画でも話しているので、情報漏洩ではありません!
今後も公表できる話が出てきたら記事にさせてもらいますので、楽しみにお待ちください。
以上、自称無職兼コーチのストーム久保でした!
自称無職、ストーム久保です。
「コーチに就いたなら、それはもう有職では?」などとおっしゃっている方もいましたが、コーチは一時的なもので定職とは言えないため、私はいまだに無職だと主張します。
そんなことよりも、コーチの件を発表した際の反響が予想よりも大きかったことに驚きました!
どんな否定的な意見も受け止め、りゅうせいに八つ当たりする気概で発表の時を待っていましたが、間接的とはいえ今年もプロリーグに絡むことに好意的な反応が多くてうれしかったです。
そんな反応に応える形で、今回は久保がりゅうせいのコーチに決まるまでの流れを記事にさせていただきました。
私がどういった経緯でコーチになったのか、そしてこれから何をやっていくのか。
他では言っていない裏話も載せましたので、良ければ最後までご覧ください。
「コーチング」に対する不安
私が所属していたプロチームの脱退を発表した直後、りゅうせいから「久保、コーチとかやってもらえない?」と連絡が来たのが事の発端です。
脱退発表からほぼ最速で連絡してきたのに対し、なんだか頼られている感じがして正直満更ではなかったです。
しかし、コーチを引き受けるかどうかは非常に悩ましく考えていたので、すぐに返事はできませんでした。
というのも、私は過去に出場したプロリーグで2年間チームリーダーを務めましたが、2年連続でチームを最下位にした役立たずです。事実なので言わせてください……言って楽になりたい……。
そんなヤツがプロシーンの最前線で戦う選手のコーチを勤められるのでしょうか? 何か少しでも貢献できるものがあるのか、正直に言うとわからなくて不安がありました。
しかも、現役の選手にとって試合の勝ち負けは人生に深く影響する重要な要因だと認識しています。それを軽い気持ちで引き受けて何も貢献できず、りゅうせいの人生を少しでも暗くしてしまったら後悔しきれません。
なので、コーチの依頼にも即答できませんでした。
ただ、りゅうせいもプロゲーマーの人生についてシビアな考え方を持っている男だということは、これまでの付き合いでわかっています。
「友人だから頼んだ!」なんて単純な理由で依頼することはないだろうと思い、いったん話を聞いて引き受けるか断るか判断することにしました。
りゅうせいからの依頼内容
りゅうせいが私に求めてきた内容は以下の3つです。
(1)遠慮なく意見を言い合える相手が欲しい
りゅうせいとは2人で飲みに行くことも多く、私生活からゲームのことまでいろんなことを話してきました。コミュニケーションを続けてきた結果、遠慮せずに意見を言い合える関係になったと思いますし、お互いにプロゲーマーがシビアな職業だと理解しているので余計な優しさを出すこともありません。そういった面を考慮して、自分のコーチに久保が適していると判断したのでしょう。
コーチする側もされる側も、遠慮せずに意見を言える間柄の方が楽ですしね。
実際にコーチングが始まってから、キャラクターの相談やプレイを見ながら戦略などに口を出しています。
久保が何か言うと、りゅうせいは「その心は?」と聞き返してきて、そのまま話がまとまるまで議論を重ねていきます。
非常に有意義な時間だと思いますし、確実に身になっているはずです。
でも、返しの言葉のチョイスだけはどうにかしてほしい。大喜利じゃねぇんだから。
(2)メンタルのブレーキ役
以前りゅうせいは練習のやりすぎで体を壊してしまい、長期休暇が必要になってプロシーンから遠ざかっていた時期があります。現在は生活習慣を見直して心身ともに健康的になりましたが、また同じようなトラブルが起きないとは断言できないそうです。さらに今は『ストリートファイター6』の世界大会やイベントが毎月開催されているので、その分練習に使う時間も多くなっていることから、下手したら自覚症状がないまま再び体を壊す可能性がないとは言えません。
そこで、「プレイ内容や言動がおかしいと感じた時は止めてもらいたい」と頼まれました。
「それは所属チームのマネージャーとかが管理すればいいのでは?」と思いましたが、りゅうせいは普段から変なヤツです。いい意味でね! マネージャーの方だけだと通常時と異常時の違いに気がつかない可能性もありえるので、念のために久保も含めたダブルチェック体制が良いという判断なのでしょう。
変化に気づくために、ゲームに関する話だけではなく、日常的な会話も積極的にするようにしてコミュニケーションをとるようにしました。LINEでのやり取りはもちろん、ディスコードで通話も頻繁に行っています。
とりあえずコーチ就任から現在まで、りゅうせいにネガティブな変化は見られませんでした。それどころか、私が少し疲れている日の会話で「久保、なんか今日変じゃない?」と逆に心配されましたので、必要ないのではないかと思っています。
(3)アナリスト
大会やプロリーグで対戦する相手の情報をリプレイなどを見て収集し、まとめて共有して対策を練る──。勝率に大きく関わる作業ですが、情報収集に使う時間や相手の傾向をまとめるのには途方もない時間が必要です。
そんなアナリストの作業を求められましたが、これに関しては話し合いをしました。
私は配信と動画編集を自分でやっていて、空き時間にはコラムの執筆やゲームの練習をしています。
それに加えて情報収集を完璧にやると休む時間すらなくなってしまうので、正直に「やれる範囲ならやるけど、基本的に自分の都合を優先するけどいい?」と伝えて、お互いが納得できる形にまとめました。
りゅうせいもそこは理解してくれていて、話し合った結果「やれる範囲、使える時間でやる」が大前提に置かれることになります。
という感じで、フタを開けてみると、私にコーチを依頼した一番の理由が「友人だから!」だったのには笑いました。ゲームが上手くなるには友達と一緒に遊ぶのがいいぞ! とはよく言われますが、プロレベルでも適応されるようです。
確かにプレイの内容にとやかく言うよりも、プレイ以外の相談や簡単な情報収集なら得意な方ですし、相談役やアドバイザー的存在が欲しかったのなら私は適しているかもしれませんね。
しかし、アドバイザーとはいえ人生に影響する可能性があることには変わりません。その不安はコーチを引き受けた今でもありますが、私を理解して頼ってきてくれたのなら応えるべきだと判断しました。
それに、私にとってもコーチの経験は活動内容に幅を出せるので、プラスはあります。
こうして話がまとまり、2024年7月1日にFAV gaming公式アカウントから発表してもらう運びになりました。
【格ゲー部門】
— FAV gaming (@fav_gaming) July 1, 2024
コーチ就任のお知らせ
ストーム久保氏(@stormKUBO)が
りゅうせい(@RYUSEI_CARL )の専属コーチに就任しました。#SFリーグ はもとより
CPTなど個人戦も含めてお力添えいただきます。
久保コーチ、よろしくお願いいたします!#FAVWIN⏩ #スト6 pic.twitter.com/ie4UH7uoLd
ちなみに、私がりゅうせいのコーチになった発表を見て、りゅうせいファンの方々から「もしかして、りゅうせいにエドモンド本田をやらせようとしてない?」と不安混じりで質問されたことがあります。
ご安心ください、そんなことはしないでゴワスよ。
ワシは全キャラ使えるので、抱負な知識を総動員してりゅうせい関に合った力士を勧めるでゴワス!
全国のりゅうせいファンのみなさまは泥船に乗ったつもりで続報を待っていただければ幸いでゴワス。
「Year 2の使用キャラどうするか」問題
コーチングを開始してすぐに直面したのは「りゅうせいの使用キャラクターはどうするか?」という、あまりにも大きな問題です。
りゅうせいがYear 1で使用していた「JP」がアップデートで弱体化されたので、プロシーンで勝ち抜いていくために新しい使用キャラクターを模索することが最初の仕事になりました。
私は最速で「今勝ちたいならザンギエフ!投げろ!」と進言しましたが、りゅうせいが自身のプレイスタイルと考え方ではザンギエフを活かせないと反論してきたので断念。
単純に強いキャラクターではなく、りゅうせいが得意とするプレイと考え方に合うキャラクターを一緒に考える方向で話し合っていきました。
最初の候補はエド。今注目のキャラクターで、どの距離でも戦える強さと今後も攻略が進んでいくと伸びていくポテンシャルの高さをプレゼンし、それに納得したりゅうせいがコンボ練習を始めたところでその日のコーチングは終了しました。
翌朝、りゅうせいが配信をしていたので見てみると、画面に映っていたのはガイル。反射的に「ガキがっ……!」と言ってしまったのを覚えています。
しかし、生徒の自主性を尊重するのも優秀なコーチでしょうし、いったん飲み込んでからガイルのコーチングに移りました。
まずはガイルの動かし方を最低限理解してもらうために、私がいろんなキャラクターを使って対戦して、そこから課題や悩みを抽出します。これを数日続けて、少しずつガイルの練度を上げていきました。
そして、2024年6月26日の中間アップデートが行われた日に、りゅうせいから私に再びサプライズ。アップデート日にりゅうせいが配信で使っていたのは、追加されたばかりのベガでした。
まぁ、追加された日は配信や動画のネタ的にやるよね~、でも落ち着いたらガイル頑張ろうね~と考えて様子を見ることにしました。
そしてベガが追加された日を境に、りゅうせいがガイルを使うことはなくなりました。
……ということで、今回紹介できるのはここまで。コーチングはまだまだ始まったばかりなので、少しでもりゅうせいの負担を減らせるようにいろいろやっていきたいと思います。
ちなみに、今回記事に載せた情報のほとんどはりゅうせいの動画でも話しているので、情報漏洩ではありません!
今後も公表できる話が出てきたら記事にさせてもらいますので、楽しみにお待ちください。
以上、自称無職兼コーチのストーム久保でした!
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