【特集】eスポーツ世界大会の動画アーカイブ

【eスポーツ大会動画アーカイブ】『Shadowverse』の世界大会「World Grand Prix」

2020.2.14 eSports World編集部
eスポーツの大会は日本のみならず、世界各国でさまざまな種目が開催されている。そのなかでも世界王者を決める大きな大会を「eスポーツ大会動画アーカイブ」シリーズとして、その歴史を紹介していこう。

『Shadowverse』の世界大会「World Grand Prix」


Shadowverse』(シャドウバース)は、日本のCygamesが開発したデジタルカードゲームだ。キャラクターなどは2011年から配信されているソーシャルカードバトルRPG『進撃のバハムート』がベース。こちらもAndroid版とPC版が配信されている。

『シャドウバース』の配信プラットフォームは、スマートフォン(iOS、Android)、PC(Windows、Mac、DMM)となっているが、各プラットフォーム間のプレイデータの共有には制限がある。また、オフライン大会では主にPC版が使用され、マウスによる操作が一般的だ。

アニメ調のキャラクター性や日本発のゲームということもあり、日本を中心にアジアや欧州にプレイヤーが多い。大規模な大会としては、欧州、東南アジア、オセアニアなどで開催されているが、過去の世界大会「World Grand Prix」はすべて日本国内での開催だ。

今回は世界最高峰を決める戦い、「World Grand Prix」の動画を振り返ってみたい。

なお、今回は世界大会というくくりで限定したため、3年間のみとなっている。
※選手名等は当該年の公式サイトより引用。

2017年 紅茶/PaR選手 vs Akamarured選手


記念すべき第1回の世界大会は、2017年12月23日〜24日の2日間で開催された。世界各国で活躍した選手の招待制大会として、開催国の日本からは12名、台湾、韓国、北米、欧州からそれぞれ3名ずつの計24名が集められた。

賞金総額は12万ドル(約1260万円)で、優勝賞金は5万ドル(約525万円)、2位2万5000ドル(約262万5000円)、3位1万2000ドル(約126万円)。

会場はベルサール高田馬場。23日のDay1はスイスドロー方式の8回戦を実施。勝ち残った8名が24日のGRAND FINALSに進出し、Bo5(3バトル先取)で順位を決定していく方式が採られた。

そんな『シャドバ』初の世界王者を決める戦いは、日本の紅茶/PaR選手とポルトガルのAkamarured選手の対決。第5試合までもつれた激闘を紅茶選手が制し、世界初の『シャドバ』王者となった。


上位入賞者
優勝 紅茶/PaR
準優勝 Akamarured
3位 JaZe
4位 Surre

https://shadowversewgp.com/2017/jp/

2018年 feg/YL選手 vs Potwasher選手

第2回世界大会は、2018年12月15日〜16日、会場を幕張メッセに移して開催された。2017年の世界大会後に、2018年は賞金総額131万ドル(約1億4410万円)、優勝賞金100万ドル(約1億1000万円)へと拡大することを発表したことで話題を集めた。

対戦方式はDay1の予選を経て8名がGRAND FINALSに進むという流れは同様だ。

決勝に進んだのは、よしもとリバレント所属のふぇぐ選手と、アメリカ在住の日本人プレイヤー、Potwasher選手。前年準優勝のAkamarured選手に1回戦で敗れたふぇぐ選手が、「神の引き」と言われる一手で1億1000万円を獲得した。

そしてこの年の「World Grand Prix」は、1度の優勝で1億円を手にしたふぇぐ選手が多くのメディアで取り上げられた。個人でプレイするタイプのeスポーツタイトルの優勝賞金としては、それまで開催されてきた格闘ゲームなどを押しのけて『シャドウバース』が圧倒的な話題性を生み出せた年と言える。


上位入賞者
優勝 feg/YL
準優勝 Potwasher/TS
3位 Riowh
4位 Salt

長時間の練習あればこその“神の引き”だった──【Shadowverse部門 ふぇぐ選手インタビュー
https://esports-world.jp/interview/313

2019年  sasamumu選手 vs jupi/Qwert選手


2019年は「優勝賞金1億円」という言葉が定着した中での開催とあって、これまで以上に底辺からの盛り上がりが大きくなった印象だ。賞金総額は1億1000万円、2位でも2200万円という破格の金額。ちなみに、この年から公式サイト上でドルではなく円での表示となった。

日程は、12月25日に東京都内某所で8名までのオフライン対戦を実施し、観客も入るGRAND FINALSは1日空けた12月27日、埼玉県のソニックシティで開催された。

参戦資格は、世界各地の大会で活躍すること。RAGE Shadowverseからは12月に行われた大会の上位入賞者から8枠、中国(Shadowverse NetEase Championship)4枠、韓国(Shadowverse Korea Championship)2枠、台湾(Shadowverse Taiwan Open)2枠、欧州(Shadowverse Open WEST)4枠、東南アジア・オセアニア(Shadowverse Open SEAO)2枠、そしてJCGオンライン予選大会の2枠を含めた、24名が選出された。

2019年は年末最終出勤日の平日開催ながら、多くのシャドバファンが集合。新たなシンデレラボーイは誰になるのか、そして日本人選手による3連覇は成し遂げられるのか。マスコミもファンも見る目は大きく変わった。

そんな決勝戦のカードは、Day1を5位で通過した台湾最強のsasamumu選手と、6位通過の日本のjupi/Qwert選手。最終決戦は2対2のフルカウントまでもつれこみ、sasamumu選手が勝利。World Grand Prixで初めて、日本人以外の選手が優勝を果たした。


上位入賞者
優勝 sasamumu
準優勝 jupu/Qwert
3位 yoyo
4位 ZeNX

https://esports.shadowverse.com/wgp/?lang=ja

2020年はどうなる?


4回目となる2020年の大会も、これまでと同様に優勝賞金は1億1000万円。出場できるのは、国内では「RAGE Shadowverse」から8名、JCG Online Preliminary Tournamentから2名のほか、世界の地域ごとの代表14名を加えた24名となる。

認知度も年々上昇し、多くのプロチームも存在する『シャドウバース』。2020年も新たなスターが誕生するのか、はたまた日本人選手が復権を果たせるのか。詳細は『シャドウバース』公式大会で順次発表される予定だ。


参考サイト:
Shadowverse公式サイト
https://shadowverse.jp/


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