【連載】ねむしの『リーグ・オブ・レジェンド』マスターランクへの道
『LoL』クラス別攻略「スレイヤー」編:敵を屠り打ち倒す──キルを量産したいならコイツらだ!
こんにちは! 『リーグ・オブ・レジェンド』の新人ライター、ねむしです。
僕は最近の調整の多さに少し戸惑いながらもなんとか楽しんでいます……! 皆さんはついてこれていますか?
さて、今回も第1回でご紹介した「『LoL』チャンピオン適正診断【初・中級者向け】」の診断結果に応じて、各クラス・サブクラスの特徴や初心者に向けた使い方をご紹介していきます。
解説するクラスは敵を葬り去ることに長けた近距離クラス「スレイヤー」です。
スレイヤーとは?
スレイヤーと診断されたアナタは、どちらかといえばちょっと唯我独尊なタチ。味方と足並みをそろえるというより、優れた技術で華麗に相手を打ち負かすことを喜びとしています。
ゲームで使うチャンピオンは「扱いに難があれど上達しがいがある」ような、高難易度チャンピオンが多いことでしょう。スキル表現もゲーム体験の1つと考えている方がスレイヤー向きとも言えます。
そんなスタイリッシュなプレイがしたいアナタに向けて、スレイヤーチャンピオンの特徴をご紹介します。
操作する難易度は高め
スレイヤークラスは全体的に難易度が高いといえます。サブクラスであるアサシン・スカーミッシャーともに一朝一夕では習熟には至らないでしょう。しかしひとたび習熟すれば、高い難易度に見合ったキャリー能力と、状況に依存しないパワーを手に入れることができます。
耐久力が低いのに接近する必要があるという点から、どうしても「ダメージを受けて覚える」という部分での習熟が遅れてしまう傾向にあります。ファイターのように死んで覚える、とはいかないのが難しさに拍車をかけています。
抜群の機動力!
同じく近距離戦闘クラスのファイター比べると、耐久力が低い代わりに自由度の高い機動力を持つのが特徴です。「敵に向かって」という制約もなく、大抵のスレイヤーチャンピオンは自由な方向に、しかもかなりの頻度で移動することができます。
機動力はプレイの可能性を広げます。戦闘前後の逃走・追跡から、攻撃の回避まで活用方法は多岐に渡り、習熟すれば目的に合わせて自在に動くことができるようになります。
逆に言えば、その機動力を活かすことが前提となるクラスのため、「移動速度の価値」がまだ分からない場合は似たようなファイター、とりわけダイバークラスを持つチャンピオンで練習するのもアリでしょう。彼らもスレイヤーチャンピオンたちに比肩しうる機動力と火力を持ち合わせています。
あらゆる敵を打ち倒せる!
スレイヤーの特徴はなんといってもすさまじい攻撃性能にあります。ファイターたちの防御力を機動力・火力に割いている彼らの攻撃力は非常に高く、対象がメイジであってもタンクであっても問題なく倒すことができます。まさにSlay=(屠る)する者、というワケです。一方で、敵を倒すことや火力に特化している場合が多く、CCや範囲スキルは控えめなため、集団戦は得意な方ではないでしょう。彼らが真に輝く瞬間は少数戦や1対1です。
機動力にさらに特化したアサシンたちは敵後衛の命をかすめ取ることで集団戦そのものを成立させなくすることも可能です。
初心者が覚えておきたい立ち回り
基本的なコンボを覚えよう!
ゲームでは定番の「コンボ」。通常技やスキルを組み合わせ、華麗にキャラクターを操作するこのシステムは、もちろん『LoL』にも存在します。
大抵の場合はチャンピオン自体の理解や、ゲームシステムの理解の方が上達には有効ですが、スレイヤークラスを始めるとあっては少し性質が異なります。
というのも、基本的なコンボを覚えておかないとまともに練習する土俵にも立てないことがあるのです……。
例えばゼドであれば、W→E→Q、グウェンならQをしながらEなど、そのチャンピオンごとに基本と呼ばれるコンボがあります。やってみたいチャンピオンを見つけたらまずはこれを調べ、プラクティスツールで身体にしみこませましょう。
……とはいっても実戦になれば対面の敵がいて、ジャングルの脅威にも晒されますから、あまりコンボだけを練習しすぎるのも禁物です! 最初の一歩を踏み出す前に、少し助走をつけるだけ。肝心なのはその一歩の確実さですから。
ゆっくりと着実にプレイしよう!
コンボを覚えたとなれば、華麗にキメて敵をキルしたいところです。しかし焦りは禁物。
大抵のスレイヤーはレベルに依存し、序盤に大きく負けると中盤の存在感が薄れてしまうチャンピオンがほとんどです。タンクなどはレーンで負けていても大量のCCで集団戦を作りに行けますが、スレイヤーにはそのようなチャンスはありませんから……。
はやる気持ちをグッとこらえつつ、ゆっくりと基本を押さえたレーニングから行っていきましょう。有名配信者やモンタージュ動画の真似はまだまだ早いです。
基本を自分の体に染みつかせてから、応用を覚え、そして状況に応じて選択するプロセスを経ていきましょう。
「スレイヤー」のサブクラス
ここからは、スレイヤーの中でも特徴によって分類した「サブクラス」をより細かく見ていきましょう。
アサシン
アサシンはより機動力に優れたスレイヤーです。ゲーム内随一の機動力と瞬間火力を誇り、瞬きする間も与えず敵を葬ることを得意としています。
耐久力が低く、自身もCCで固められ一瞬で倒されてしまうリスクを背負う必要があります。逆に、ステルスになるスキルやブリンクや移動速度アップといったスキル群を用いて、ギリギリで生存したり、キル完了後の脱出に活かしたりすこともできます。
■アサシンのオススメチャンピオン
正直なところどのアサシンも難しいのですが、コンボがシンプルで生存力のある2体をおすすめします! 鉄砲玉のように自分を犠牲にして倒していくのも良いですが、それだけでは面白くありませんからね!
・ゼド(1350ブルーエッセンス)
ゼドはよく誤解されているチャンピオンです。
初心者のうちは、わけのわからないうちに赤いバッテンがついてキルされるチャンピオンですが、いざ自分がプレイするとなると意外にシンプルな設計。アサシンの中で彼ほど入門にうってつけなチャンピオンもいません。
まず、マナではなく「気」というリソースを持つため、マナ管理をしなくて済みます。また、アサシンは近距離チャンピオンがほとんどなので、レーニングで対面の遠距離チャンピオン相手につまずく方が多いのですが、彼であれば「Q-風魔手裏剣」で安全にラストヒット(CS)を取ることができます。
覚えるコンボも「W→E→Q」という「W-影分身」からスキルをヒットさせにいく簡単なモノです。余裕ができたタイミングでこのコンボを対面に撃ち込んでいき、対面のヘルスが削れたら、「R-死の刻印」から命を刈り取ってやるのです。
彼は見よう見まねをするだけでも動きに再現性があるので、基本を覚えたら動画を見漁るだけでも上達していくことでしょう!
・エコー(3150ブルーエッセンス)
エコーもゼド同様に「E→通常攻撃→Q→通常攻撃」という非常にシンプルなコンボを覚えるだけでOKな上に、「E-フェイズダイブ」は対象指定攻撃なので非常に確実性があります。
「P-ゼロ・ドライブ」はエコーが同じ対象に3回攻撃を行うと追加魔法ダメージを与えて加速するスキルで、これを軸に立ち回っていきます。このパッシブのおかげで、彼はあらゆる相手にヒットアンドアウェイ戦法を仕掛けることができます。
アサシン、ひいてはスレイヤー全体の課題である集団戦においても、彼はパフォーマンスを発揮しやすいです。確実性の高いコンボに加え、「W-パラレルトラップ」による範囲スタン+シールドを持つからです。
極めつけは「R-クロノブレイク」。時間を操る彼を象徴するスキルで、4秒前の地点に撒き戻りながらヘルスを回復します。このスキルがあるので、アサシン初心者の方でも安心して挑戦的なプレイをすることができるのです。
ミッドでは少しレーニングに癖があるのでジャングルでプレイしましょう。中立クリープ相手にコンボ練習しながらファームすることができますしね。
スカーミッシャー
スカーミッシャーはダメージをより高めたスレイヤー群を指します。またの名を「デュエリスト」(決闘者)とも呼ばれます。
彼らは二つ名の通り、1対1で特に強力で、ファイタークラスのジャガーノートに比肩しうるタイマン性能を誇ります。その上、ジャガーノートより機動力に優れる点も見逃せません。
耐久性はファイターよりは低いものの、アサシンよりは高いという感じ。スカーミッシャーには一時的にスキルを無敵化したり、瞬間的に回復したり、スキルを無効化するという防御スキルを1つだけ有しています。これを上手く活用することで状況に応じて火力を出し続けることができます。
■スカーミッシャーのオススメチャンピオン
・ジャックス(1350ブルーエッセンス)
ジャックスはスカーミッシャーの顔ともいえる性能をしています。通常攻撃(以下AA)主体のチャンピオンでありながら、全てのAAを無効化するスキルを持ちます。
基本的に、スキルよりAAを主体とするチャンピオンの方が1対1が得意なことが多いですが、それを無効化しながら当の本人はAAをするのですからたまりません。
スキルもシンプルで信頼性があるものばかりです。「P-アサルトアタック」と「リーサルテンポ」のルーンを組み合わせれば、彼の攻撃速度は凄まじいものとなります。
また、スキル使用後に次のAAを強化する「W-パワーバッシュ」や、指定した対象に飛びつく「Q-リープストライク」は、後半にもなれば2~4秒ごとに使えるようになるため、ゲーム後半で彼に勝るチャンピオンはそういなくなります。
序盤のレーニングは少し難しいですが、恐れず「Q→W→E」や「歩いて近づいてE」から展開してダメージトレードを行っていきましょう。E中にはAAも重ねられる点を忘れずに!
・ケイン(3150ブルーエッセンス)
ケインはスカーミッシャーでありながら、攻撃した敵チャンピオンが近/遠距離タイプどちらかによって、それに応じた色のオーブをためていき、一定値までたまるとアサシン寄りの「影の暗殺者」かファイター寄りの「ダーキン」という別形態へと変化するチャンピオンです。
非常にユニークですが、変化してもスキルの扱い方はほとんど変わらないので安心してください。彼を通じてアサシンやファイターの立ち回りも学ぶことができます。
ケインも、「スキルとスキルの間にAAを挟む」という基本を行うだけで、特別なコンボもあまり覚える必要はありません。
注意すべき点は、早いからとファームばかりにかまけていてはなかなか変身できないということ。長射程の「W-刃影襲」だけを当てるなどをしてリスクを冒さずにオーブをためていきたいところです。
彼はスキルを主体とするスカーミッシャーなので、無理にAAし合ってはいけません。もし相手がヤスオやジャックスといったAAが得意なチャンピオンの場合はやられてしまいます。「E-影抜き」で壁に逃げ、「R-真影侵壊」でスキルが上がる時間を稼ぎましょう。
世界の「スレイヤー」のスーパープレイ
最後に、スレイヤーのプレイが少しでもイメージできるように、トッププレイヤーたちが見せたスーパープレイをご紹介します。少し古いものもあり、現在のパッチやメタとは異なりますが、各チャンピオンの特性を生かした動きがきっと参考になるはずです。
① T1 Onerのヴィエゴ
ヴィエゴはキル・アシストを獲得したチャンピオンの身体に憑依することができる独特のメカニクスを持つスカーミッシャー。それを超一流のジャングラー、Onerが使うとどうなるのでしょうか?開始10秒後に遅れて戦闘に参加するOner。ラカンを討ち取り、すかさずラカンに憑依して「W-華麗なる登場」から2人にCCを決め、そこからなし崩し的に敵を刈り取っていきます。
スカーミッシャーのクラス理解とチャンピオン性能の理解が必要なヴィエゴを集約させた珠玉のワンプレイです。
② DRX zekaのアカリ
DRXは2022年度世界大会を優勝したチームです。その立役者の1人がミッドレーナ―のzeka。彼の得意としているアカリはよく注視して、何度も見返さなければ何をしたのかすら理解できないでしょう。戦闘開始数秒で「R-完遂」から鮮やかなコンボを決め、エズリアルを1秒足らずで葬り去る。アカリはアサシンでもスカーミッシャーでもある、生粋のスレイヤーであるため、アサシンとしてエズリアルを屠った後も次々に標的を見つけ葬っていきます。
このワンプレイのすさまじい点は、ほぼ彼1人で3人のプレイヤーを討ち取っているという点にあります。恐らくスレイヤーの中でも最高クラスの難易度を誇るアカリ。そのポテンシャルの高さがうかがえるでしょう。
③ ステルスの強さ
世界でも指折りのキヤナ使いであるBeifengというプレイヤーのワンプレイです。キヤナは生粋のアサシンであり、高い瞬間火力と機動力を併せ持ちます。一方で、大地のエレメントの種類に応じて「Q-エレメントの怒り」の効果が変容し、スネアを付与したりステルス状態になったりすることができます。
その中で草木の力によるステルスを最大活用したプレイがコチラです。相対するはオリアナ・ジャックス・ヴィエゴ。
まず開始数秒で、オリアナの「R-オーダー:ショックウェーブ」によりヘルスを半分に削られてしまいます。大多数のプレイヤーは勝負あった、と確信する場面ですが、彼はあろうことかそこから3人全員を討ち取るのです。
キヤナのQは「W-大地の力」でエレメントを獲得するとクールダウンが解消される効果があるため、これほどまでの時間をステルス状態でいられるというわけです。
しかし、それを理解しただけではこのプレイは成立しません。AAが強力なジャックス・ヴィエゴに大して、一瞬しか姿を見せない鮮やかなスキル回しとステルスへの深い理解。
彼らの目線で見てみると、姿を見せない何者かにヘルスをかすめ取られていく様がうかがえることでしょう。
あとがき
今回は「スレイヤー」についての紹介でした!
このクラスは難易度が高いので、最初のうちは苦戦してしまうかもしれません。どうしても挫折しそうになったら、第3回の「ファイター」クラスから練習していくのもアリです。彼らはスレイヤーに比べると耐久力があるので近距離チャンピオンの練習にもうってつけです。
OTP(ワントリックポニー)とよばれる「1つのチャンピオンを専門としてプレイするユーザー」が最も多いクラスとも言えるため、スレイヤーというよりも、それぞれのチャンピオン自体の奥深さも段違いです。
しかし、そんなところにやりがいを感じてくださる方が、きっとこの記事を見てくれていることでしょう。テクニカルなチャンピオンたちが揃っているので、プラクティスツールでのコンボ練習は必ず糧になります。行き詰ったらコンボを実戦できているかを確認してみましょう!
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