【特集】 大変革の時代へ 「LJL 2025」詳細情報

【「LJL 2025」情報第5弾】 「LJL FORGE」の公募詳細が判明! 参戦したい人向けの要件&気になることをまとめてみた

2024.12.17 宮下英之
合同会社ライアットゲームズは、2025年の『リーグ・オブ・レジェンド』の日本国内の競技シーン「League of Legends Japan League presented by PLAYBRAIN」(LJL)の最初の大会である「LJL FORGE」の出場チームの公募を開始した。同時に、「LJL FORGE」は1月18日(土)〜3月9日(日)にかけて行われることも発表された。

大会の詳細は前回記事をご参照いただくとして、今回はこの「LJL FORGE」と公募の条件やルールブック等を詳しくみていきたい。これまでの「LJL」への参戦条件とはまったく異なるものになっており、より多くのチームの参戦が可能なルールに改変されているため、主にアマチュアから参戦したいと考えている人の参考になれば幸いだ。

※本記事はルールブックなどの情報をもとに執筆しているが、正式な情報については必ずご自身でルールブック・オーナーシップポリシー、またはLJL運営に確認してほしい。


「LJL FORGE」に参戦するには?


まず、「LJL FORGE」オープン予選に参戦するための要件をざっとまとめてみよう。

これまでの「LJL」のチーム数としては、リーグとして最大8チーム、2部リーグやアカデミーとして8チームの最大16チームが存在することはあった。それと比べると、「LJL FORGE」の最大64チームというのは過去にないチーム数だ。

また、チームごとの財力などを見られることもなくなったため、アマチュアなども含めてより多くのチームが参戦できる可能性が広がった。


公募期間と応募方法


「LJL FORGE」への公募は、2024年12月16日(月)~2025年1月5日(日)23:59までとされており、すでに応募も開始されている。応募はオンラインフォームからの情報と、参加同意書、身分証明書なども必要となる。

LJL FORGE 出場応募フォーム:https://forms.gle/qgubi65A6M311Aer8


チームに対する要件


『LoL』は5人1組のチームゲームのため、当然ながらチーム単位での参戦となる。その5名の登録選手のうち、3名以上が日本人で日本国籍を有していること、または公式ルール第4.3.2条に定義されている「居住者」であることと定められている。

「公式ルール第4.3.2条」は「居住者の定義」のことで、
  1. 日本国籍を有する者
  2. 日本における永住権を有する者
  3. 日本における告示定住者
  4. 未成年者(満18歳未満の者)の場合には、両親のいずれかが「居住者」であり、かつ当該未成年者が直近5年間中3年間を超えて日本に適法に滞在している場合
の4項目だ。(3)の「告示定住者」とは、難民や日本国籍を持つ者との離婚・死別ののちに定住を希望する者、難民認定が認められていない状態の者などを指すが、それ以外は大まかには「日本人もしくはその子ども」ということになる。日本在住の外国人夫婦の子どもなどは(3)や(4)に該当することになるが、夫婦ともに、もしくは片方のみ外国人などさまざまケースが考えられるので、該当しそうな方はしっかりルールブックを確認してほしい。

また、既報のとおり、過去に「LJL」で運用されていた「日本居住者(レジデント)認定」は2024年末で廃止となる。この制度は「LJL」に参戦するためだけに適用されてきたものだが、その特例がなくなるということだ。これにより、外国人選手は1チームにつき2人まで加入できることになる。

Worlds 2024」に参戦したSHG。JGのForest、SUPのVstaが韓国人として、DasheRがレジデントで日本在住者として参戦していた


ちなみに、以前の「LJL」 では、新規参戦チームに対してチームオーナーとなる法人の資本金5000万円以上、年間売上25億円以上といった要件が課せられていたが、今回の参戦にあたってはこうした条件は撤廃されている。そのため、アマチュアであっても参戦することは可能だ。

また、チームのオーナーが不在の場合、「チームキャプテン」を設置できる。チームキャプテンは18歳以上の者で、選手としての登録も可能。ただし、シーズン中に交代することはできない。

チームメンバーについては、ロスター5名を大前提として、マネージャー1名、コーチ1〜2名、リザーバー1〜5名の登録が認められている。なお、オーナーはロスターを兼ねることはできない。


選手に対する要件


『LoL』のeスポーツシーンでは10代から活躍する選手も少なくない。そのため、年齢、国籍、ランクなどの要件が課せられている。

  • 身分証明書が提出可能
  • 満17歳以上または2025年9月1日時点で17歳以上
  • 日本国籍を有していない場合、自身の国籍を証明する書類の提出が必要
  • 2020年以降のいずれかのスプリット終了時のランクがダイアモンド3以上であること。または、2025年1月1日までに1試合以上LJLに出場、または公式大会出場等の経歴で個人の実力が十分であると認められること
  • 「LoL Esportsグローバル行動規範」「LJL 2025 公式ルール」「参加同意書」理解し、遵守すること 

出場できるのはダイアモンド3以上のランクであることが大前提で、「Worlds」などに参戦した際に17歳以上であることが定められている。例として、2025年4月から高校2年生になる人の場合、9月2日以降が誕生日の人は参戦できない。

2025年9月1日時点の年齢
誕生日 年齢
2025年4月2日〜9月1日 17歳
2025年9月2日〜2026年4月1日 16歳

これ以外に、「LJL」出場歴や公式大会での戦績などが認められる場合もあるが、従来の「LJL」でも年齢制限はあり、認められるような公式大会もほとんどないため、この特例が使われることはほとんどないだろう。

なお、遵守すべきものとして以下の公式情報を把握し、理解しておく必要もある。必ず自分自身で目を通し、ある程度把握しておこう。


試合開始時間


すでに「LJL FORGE」の大会日程も公開されているが、特に18歳以下の学生に関して、試合開始時間によっては参戦できない可能性もありそうだ。

大まかなスケジュールを見てみると、
  • グループステージ(土日開催) 16:00〜
  • ブラケットステージ(土日開催) 15:00〜
  • メインステージ(水〜日開催)17:00〜/18:00〜
とされている。ブラケットステージまでであれば土日のため、学生でも参戦は可能だろう。ただし、メインステージまで勝ち上がれた場合、1月〜2月の平日にも試合が入るため学業との調整は必要だ。社会人の場合も、仕事との兼ね合いなどで休暇を使わなければならないかもしれない。

また、これらの時間はあくまで試合開始の時間であり、LJL運営からの当日の参加確認や回線・接続などの確認作業も必要になる。指定時刻よりもやや早めに準備する必要も出てくる。その上、進行上のトラブルなどが起これば大幅に遅れる可能性も出てくる。

出場が決まった後で参戦できないといったことのないように、不明な点があれば運営に確認しておこう。


応募に必要な情報


応募に必要な情報は、応募フォームにすべて記載されているが、以下のような情報が必要だ。
  • 氏名
  • Riot ID(旧:サモナーネーム)
  • 生年月日
  • 国籍
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • X (旧:Twitter)ID
  • Riotアカウント登録時に指定したメールアドレス
  • Discord ID
  • 希望の競技用 Riot ID(旧:サモナーネーム)
  • 参加同意書
  • 公的身分証
  • Riot IDの最終変更日

Discordが必要なのは、大会時にオンラインで連絡を取るため。オンラインフォームから申請する際に必要なものもあるので、事前に用意しておきたい。


「LJL FORGE」に参戦する上で気になること


ここからは、ルールブックの記述をもとに、いくつか気になるケースを考えてみよう。

・オープン予選で敗退した後、別のチームとして参戦することはできる?

たとえば、オープン予選64チームの中で敗退した後、他のチームで参戦できるかについては、ルールブック5.7の「複数チームへの所属」にて、「LJL FORGE」開催期間中は他チームで参戦することはできないと明記されている。逆に、「LJL STORM」など次のトーナメントに関しては移籍も可能なようだ。

・「LJL FINALS」進出チームでロスター変更は何人までできる?

先日、『VALORANT』でREJECTがメンバー入れ替えにより出場権を失いそうになったケースがあったが、ルールブック5.1「ロスターの要件」にて、最後の試合でロスターとして登録されていたメンバーのうち3人以上が残っていなければ、チームとしての出場権やチャンピオンシップポイントが無効となる



・ロスターが体調不良などにより参戦不可になった場合はどうなる?

リザーブ選手も含めてロスター5人がそろわなかった場合は、そのチームは失格または不戦敗となってしまう。なお、過去にも同様のことがあったが、緊急時にはコーチがロスターとして参戦することは可能だ。

・賞金はどのように分配される?

「LJL」は賞金総額年間500万円という賞金が設定されているが、基本的にその賞金はオーナーに届けられ、選手やスタッフに対して按分すべきとルールブックには明記されている。オーナー不在の場合は、チームキャプテンとなる。

最近では、『VALORANT』の競技シーンで選手への給料などが遅延したり支払われなかったというBleed Esportsのような例もあった。今回の「LJL」はプロよりも前のオープン予選のため、給料がもらえるチームは多くないかもしれないが、うまい話に乗らないように選手側もしっかり契約等を確認することが必要だ。

・「LCP入れ替え戦」で敗れたチームはどうなる?

「LCP」との入れ替え戦が行われるのは、「LJL FORGE」の優勝チームと「LCP」のゲストチームだ。2025年の場合はDetonatioN FocusMe(DFM)がゲストチームとなっている。

LCPに参戦予定の8チーム。上段がパートナーチーム、下段がゲストチームで、各地域と入れ替え戦が行われるのはゲストの4チーム

もしDFMが入れ替え戦で敗退した場合、DFMは「LJL」に降格した上で、「『LJL』に参加することが求められる」とルールブック2.2.2に記載されている。つまり、降格したチームはそのまま次の「LJL STORM」への参戦がほぼ確定する。

・アカデミーリーグはどうなる?

2024年は「PCS」のアカデミーリーグとして、「PCL」というシリーズが運営され、日本からもAXC、BCT(Summerのみ)、DFM、V3、AXC、SG(Springのみ)が挑戦していた。しかし2025年は、「LCP」参戦チーム(日本で言えばSHGとDFM)がアカデミーチームを持つことが可能となってはいるものの、次世代の育成という側面が大きい。

このアカデミーチームは「LJL」への参戦は可能だが、実はアカデミーチームが「LJL」で優勝したとしても「LCP」との入れ替え戦は対象外となり、2位のチームが入れ替え戦に挑むことになる。これは、チームオーナーの権限として2つ以上のチームを所持し、メンバーの入れ替えやチームの譲渡などを行うことを規制する目的のようだ。


ルールブックの熟読を


以上、「LJL FORGE」への応募に関する情報と、想定されそうな疑問をまとめてみた。

「LJL FORGE」はオープン予選ということもあり細かなルールも多いが、大会出場中に何かがあった場合、いかにルールを知っているかが勝敗を左右することにもなる。

どのようなルールがあり、いざという時にどうすればいいのか、オープン予選になったからこそ、出場する選手も理解しておくといいだろう。


「LJL FORGE」日程


最後に、「LJL FORGE」の全日程もご紹介する。出場を検討する上で参考にしてほしい。

グループステージ

Day 1:1/18(土)16:00~
Day 2:1/19(日)16:00~

ブラケットステージ

Day 1:1/25(土)15:00~
Day 2:1/26(日)15:00~

メインステージ

Day 1:1/30(木)18:00~
Day 2:1/31(金)18:00~
Day 3:2/1(土)18:00~
Day 4:2/2(日)18:00~
Day 5:2/26(水)18:00~
Day 6:2/27(木)18:00~
Day 7:2/28(金)17:00~
Day 8:3/1(土)18:00~


LJL 公式 X:https://twitter.com/Official_LJL
LoL Esports Japan 公式 X:https://twitter.com/lolesports_jp
LoL Esportsのサイト:https://lolesports.com/news


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