選手だけでなく、eスポーツに関わるさまざまな人材を育てていきたい 【esports 銀座 schoolインタビュー】
eスポーツが全国的に認知されるようになった今、子どもたちの将来の夢として「eスポーツプレイヤー」が上位にあがるなど、eスポーツの盛り上がりはとどまることを知らない。
そんな中、プロプレイヤーを目指すカリキュラムが組まれている学校も続々と開校。しかし、その実態は未だ不透明で、
「どんなことやっているの?」
「本当にプロプレイヤーになれるの?」
と不安視している人も少なくない。そこでeSports Worldは、9月に開校した「esports 銀座 school」に取材。実際にどのような活動が行われているのかをインタビューしてきた。
株式会社コナミデジタルエンタテインメントは、2020年10月29日(木)にesports 銀座 schoolの概要説明および、2021年度の募集状況を発表しました。
昨今のeスポーツムーブメントにおいて、eスポーツイベントやゲーム動画配信などを中心に市場規模が拡大しています。それに伴い、教育、周辺機器、移動手段などの業態もeスポーツの波及効果が得られています。今後も成長を続けるとみられるeスポーツ市場ですが、さらなる発展を求めるには、プレイヤー、大会運営、メディア、ファン/スポンサーの4つの成長が重要なファクターであることは間違いありません。
そのひとつである教育面に関しては、esports 銀座 schoolが担っており、ただ、eスポーツ選手の育成、輩出のみならず、多岐に渡って活躍できる人材の育成を目的としています。例えば、セルフプロデュースやeスポーツビジネスの理解、コミュニケーション能力の向上などが挙げられます。将来的にeスポーツ選手になれなかったり、もしくは選手を引退したりしたとしても、eスポーツに貢献できる人材として活躍できる能力を養うことができるわけです。
カリキュラムは、eスポーツ選手を育成するための「eスポーツ実技」。大会運営のノウハウを身につける「イベント企画・運営」。個人としても大会としてもクオリティの高い配信を行える技術を得る「動画編集・配信」などが用意されています。
esports 銀座 schoolには、esports 銀座 studioが併設されており、実際にeスポーツを始め、各種イベントの配信を行っています。プロが使用する機材を使っての実体験は、他にはない利点と言えます。
すでに来期(2021年4月より1年間)の募集が開始。全日制で週5日のカリキュラムが用意されています。今回の概要説明会には、講師として生徒の指導にあたるプロ選手も来場しており、各選手に講師としての話を聞くことができました。
――講師として教える上でのスタンスは何でしょうか。
下山祐躍選手(以下、下山):プレイした後の満足感と達成感を感じて欲しいと思っています。課題をひとつずつクリアしていくことで、徐々にうまくなっていき、そのうまくなっていく課程の喜びがやり込みにかわっていくと思います。
JUMP選手(以下、JUMP):まずはプレイするゲームを楽しんでもらいたいですね。楽しんでプレイしている中で、うまくなるための知識を学んでいただければ。
Chip選手(以下、Chip):私も楽しみながらプレイしてもらえればと言うのは一緒ですね。あとは目標をしっかり定めてプレイし、それをクリアしていってもらいたいです。
ちょぶり選手(以下、ちょぶり):生徒との距離がかなり近く、これだけ近い距離で人に教えたことがないので、ちょっと緊張しました。これまで自分がプレイヤーとして経験してきたことを伝えられたらと思います。
――授業を始めてみて、生徒の印象はいかがでしょうか。
下山:すごく真面目な印象ですね。ゲームに対してまっすぐに取り組んでいます。自分としては、生徒のモチベーションを引きだしていくにはどうしたらよいかと言う点が一番苦労しています。
ちょぶり:成長のスピードが早いですね。1年かけてこのくらいまでのレベルまで到達してもらおうと思っていたところは早々にクリアしています。
JUMP:僕の担当の生徒は若い人が多いのですが、驚くほど真面目に取り組んでいます。探究心もあるので、吸収力が高いです。
――生徒の年齢は16~25歳くらいとのことですが、eスポーツプレイヤーになるのに、年齢は影響しますでしょうか。
下山:私が担当する「実況パワフルプロ野球」シリーズでは、若い人が有利と言われる反射神経や動体視力の高さはあまり必要としません。試合する上で考え方が重要なので、そこまで年齢に左右されるとは思っていません。
Chip:「ウイニングイレブン」シリーズは状況によっての判断力や考える力が重要です。反射神経だけに頼っているわけではないので、そこまで重要ではないと思います。実際、昨年の国体で優勝したチームには40代の選手もいました。
JUMP:ほかの2タイトルと比べて『Fortnite』は反射神経が重要となります。なので、やはり若い人の方が強いと言えます。
――「実況パワフルプロ野球」シリーズと「ウイニングイレブン」シリーズは、野球とサッカーという、リアルにあるスポーツがモチーフとなっていますが、スポーツそのものを観る時、どういった視点でみていますでしょうか。
下山:野球自体ももちろん好きなので、よく観ています。観る時はファンとしても観ていますが、「実況パワフルプロ野球」シリーズのプレイヤーとしての視点で観ているところもあります。気になるのは成績ですね。ゲーム内で成績の数値は顕著に出ますし、数字以外のプレイが個々の能力にも影響しますので。
ちょぶり:「ウイニングイレブン」シリーズでは海外のチームを使っていることもあり、海外のサッカーをよく観ています。下山さんと同様に成績は気になります。あと、サッカーを観て気になる選手を見つけるとゲームで使ってみたり、またゲームで気になる選手がいたら実際にプレイしているところを観たりします。お互いに新たな選手の発掘ができています。
――講師の仕事は週に1回で、講師やプロ選手以外に仕事をしている兼業プレイヤーとのことですが、本業と講師のバランスはどのようにとっていますでしょうか。
下山:講師をしている日は休みを使っています。今、週6日働いているので、講師のある水曜日を休みにしています。
ちょぶり:職場はeスポーツ事業部で働いているので、eスポーツの試合や講師の活動に理解を示していただいています。講師がある日は基本的に休みを貰っています。
――プロ選手として、講師として、生徒に望むことはなんでしょうか。
下山:ゲームを通じて仲間を作ってほしいですね。「実況パワフルプロ野球」シリーズは2016年から大会ができて、それによってコミュニティもできました。いまではそこで多くの仲間がいますが、それまではいませんでした。ゲームで仲間を作り、その中でお互いに高め合って欲しいです。
ちょぶり:プロ選手になるのは高い壁があると思います。ただ、今は大会があり、結果を残すことでプロになれるチャンスがあります。大会は誰でも参加することができるので、プロになるチャンスも誰にでもあることを知ってもらいたいです。
Chip:将来的に一緒に大会に出て対戦をしたいですね。私もアジア大会で準優勝、世界大会でベスト4になったことで、プロ選手の道が開けました。ゲームを楽しんだ上で、結果を出して欲しいです。
JUMP:『Fortnite』の上級者の多くは若年層です。そのため、分別がっちいていない人も多く、ネットマナーが悪い人もいます。ゲームをプレイすることで、応援して貰えるようになるのには、ネットマナーをしっかりと守れるようになる必要があるので、生徒にはそこをしっかりと押さえて欲しいと思います。
――ありがとうございました。
——まず、esports 銀座 schoolはどういった経緯で開校されたのでしょうか?
esports 銀座 school 藤田 美紀(以下、藤田):eスポーツが北米やアジアなどを中心に盛り上がりを見せている中、今では日本でも、子どもの将来なりたい職業にeスポーツが選ばれるようになりました。
これらに関わる専門人材が求められる時代はすぐにやってきます。
本校ではプレイヤーの育成に留まらず、大会運営や配信技術など、eスポーツに関わる人材育成を通じて日本のeスポーツシーンの発展を目指しております。
——現在、生徒の募集はどれくらいありますか?
藤田:コロナ禍の中では計画通りと判断しております。
——本校ではどんなことを学べるのでしょうか?
藤田:多彩なカリキュラムを通してeスポーツ業界で永く活躍できる人材を育てていくために「esports 銀座 school」では、ゲーム実技のほかに3つのコンセプトを柱にした授業体系を採っています。
■eスポーツビジネス
KONAMIグループでは毎年世界規模の大会を運営しておりますので、eスポーツの最先端を身近に感じながら、実践的に学ぶことができます。
■セルフプロデュース
数多くのプレイヤーの中から、スポンサーやファンに選ばれるためには、魅力ある“自分ブランド”の確立が重要です。
また、現代ではSNSなどを通じて自ら情報発信する時代なので、個人の特性にあわせた“自分ブランド”作りのお手伝いを、さまざまなワークショップを通じて行います。
■コミュニケーション
社会人としての基本マナーから、コンプライアンスの知識に加え、伝え方・聴く力を養うための各種プログラムを用意しており、
プレイヤーとしての立ち居振る舞いや、ファンとの接し方など、幅広くコミュニケーション能力を高め、周りとの関係性を大事にする人間を育てます。
——続けて講師についておうかがいします。eスポーツ実技で具体的にどんなことを教えていますか?
藤田:eスポーツ業界だけでなく、eスポーツ業界に関連した各分野のプロフェッショナルな知識・技術を持っている方が各生徒の指導にあたります。
ゲーム実技ではトップレベルで戦ってきたプロ選手を講師陣に迎え、世界との戦いに勝つための戦術・戦略・テクニックを磨けます。
「ウイニングイレブン」シリーズ講師より
・世界で活躍するために必要なスキルを身に付けられるように指導します。
・それぞれに合った攻め方、守り方、試合の勝ち方、すべてのコツを丁寧に教えます。
・確実に「ウイニングイレブン」シリーズがうまくなる技術はもちろん、試合中の考え方などさまざまな観点での上達方法を伝授します。
「実況パワフルプロ野球」シリーズ講師より
・プレイヤーとしての技術、メンタル、考察視点など経験や実践を用いてお伝えします。
・長年「実況パワフルプロ野球」シリーズに携わりながら得たゲームに対する経験、公式大会やプロリーグへの参加の経験を生かして技術や知識、必要な心構えを伝授します。
・eスポーツの世界で活躍するためにはどうすべきなのか、何が必要なのかということも一緒に考えたいです。
——学校の施設についてご紹介お願いします
藤田:講義場所は、コナミクリエイティブセンター銀座の3Fとなります。座学を中心とした講義を行う講義ルームと、ゲームのトレーニングや、動画編集を学ぶ実技ルームの2つの教室を使って授業が行われます。
——esports 銀座 schoolが目指している未来や今後の展望などをおうかがいしたいです
藤田:更なるeスポーツ業界の発展には、従来のスポーツ業界と同様に、プレイヤー・大会運営者・スポンサー・ファンなどあらゆる方向性での市場成長が必要です。
プレイヤーは、実技のテクニック向上はもとより、ファンへのアピール力、情報発信力も必要ですし、チームの総合力を高める能力も求められています。
そして大会運営・配信では、eスポーツならではの配信演出、ゲーム知識を基にした実況放送、視聴者との双方向のコミュニケーションが求められています。
「esports 銀座 school」では、eスポーツ業界の未来を見据え、さまざまな場面で役立つ“セルフプロデュース”、 “eスポーツビジネス”、“コミュニケーション”、の3つのコンセプトを掲げ、1年間の授業を通して、ゲーム実技だけでなく、eスポーツ業界のような知識や技能の取得に貢献し、活躍できる人材を育てていきたいと考えています。
——ありがとうございました。
そんな中、プロプレイヤーを目指すカリキュラムが組まれている学校も続々と開校。しかし、その実態は未だ不透明で、
「どんなことやっているの?」
「本当にプロプレイヤーになれるの?」
と不安視している人も少なくない。そこでeSports Worldは、9月に開校した「esports 銀座 school」に取材。実際にどのような活動が行われているのかをインタビューしてきた。
esports 銀座 school 説明会によるプロ講師対談
株式会社コナミデジタルエンタテインメントは、2020年10月29日(木)にesports 銀座 schoolの概要説明および、2021年度の募集状況を発表しました。
昨今のeスポーツムーブメントにおいて、eスポーツイベントやゲーム動画配信などを中心に市場規模が拡大しています。それに伴い、教育、周辺機器、移動手段などの業態もeスポーツの波及効果が得られています。今後も成長を続けるとみられるeスポーツ市場ですが、さらなる発展を求めるには、プレイヤー、大会運営、メディア、ファン/スポンサーの4つの成長が重要なファクターであることは間違いありません。
そのひとつである教育面に関しては、esports 銀座 schoolが担っており、ただ、eスポーツ選手の育成、輩出のみならず、多岐に渡って活躍できる人材の育成を目的としています。例えば、セルフプロデュースやeスポーツビジネスの理解、コミュニケーション能力の向上などが挙げられます。将来的にeスポーツ選手になれなかったり、もしくは選手を引退したりしたとしても、eスポーツに貢献できる人材として活躍できる能力を養うことができるわけです。
カリキュラムは、eスポーツ選手を育成するための「eスポーツ実技」。大会運営のノウハウを身につける「イベント企画・運営」。個人としても大会としてもクオリティの高い配信を行える技術を得る「動画編集・配信」などが用意されています。
esports 銀座 schoolには、esports 銀座 studioが併設されており、実際にeスポーツを始め、各種イベントの配信を行っています。プロが使用する機材を使っての実体験は、他にはない利点と言えます。
すでに来期(2021年4月より1年間)の募集が開始。全日制で週5日のカリキュラムが用意されています。今回の概要説明会には、講師として生徒の指導にあたるプロ選手も来場しており、各選手に講師としての話を聞くことができました。
――講師として教える上でのスタンスは何でしょうか。
下山祐躍選手(以下、下山):プレイした後の満足感と達成感を感じて欲しいと思っています。課題をひとつずつクリアしていくことで、徐々にうまくなっていき、そのうまくなっていく課程の喜びがやり込みにかわっていくと思います。
JUMP選手(以下、JUMP):まずはプレイするゲームを楽しんでもらいたいですね。楽しんでプレイしている中で、うまくなるための知識を学んでいただければ。
Chip選手(以下、Chip):私も楽しみながらプレイしてもらえればと言うのは一緒ですね。あとは目標をしっかり定めてプレイし、それをクリアしていってもらいたいです。
ちょぶり選手(以下、ちょぶり):生徒との距離がかなり近く、これだけ近い距離で人に教えたことがないので、ちょっと緊張しました。これまで自分がプレイヤーとして経験してきたことを伝えられたらと思います。
――授業を始めてみて、生徒の印象はいかがでしょうか。
下山:すごく真面目な印象ですね。ゲームに対してまっすぐに取り組んでいます。自分としては、生徒のモチベーションを引きだしていくにはどうしたらよいかと言う点が一番苦労しています。
ちょぶり:成長のスピードが早いですね。1年かけてこのくらいまでのレベルまで到達してもらおうと思っていたところは早々にクリアしています。
JUMP:僕の担当の生徒は若い人が多いのですが、驚くほど真面目に取り組んでいます。探究心もあるので、吸収力が高いです。
――生徒の年齢は16~25歳くらいとのことですが、eスポーツプレイヤーになるのに、年齢は影響しますでしょうか。
下山:私が担当する「実況パワフルプロ野球」シリーズでは、若い人が有利と言われる反射神経や動体視力の高さはあまり必要としません。試合する上で考え方が重要なので、そこまで年齢に左右されるとは思っていません。
Chip:「ウイニングイレブン」シリーズは状況によっての判断力や考える力が重要です。反射神経だけに頼っているわけではないので、そこまで重要ではないと思います。実際、昨年の国体で優勝したチームには40代の選手もいました。
JUMP:ほかの2タイトルと比べて『Fortnite』は反射神経が重要となります。なので、やはり若い人の方が強いと言えます。
――「実況パワフルプロ野球」シリーズと「ウイニングイレブン」シリーズは、野球とサッカーという、リアルにあるスポーツがモチーフとなっていますが、スポーツそのものを観る時、どういった視点でみていますでしょうか。
下山:野球自体ももちろん好きなので、よく観ています。観る時はファンとしても観ていますが、「実況パワフルプロ野球」シリーズのプレイヤーとしての視点で観ているところもあります。気になるのは成績ですね。ゲーム内で成績の数値は顕著に出ますし、数字以外のプレイが個々の能力にも影響しますので。
ちょぶり:「ウイニングイレブン」シリーズでは海外のチームを使っていることもあり、海外のサッカーをよく観ています。下山さんと同様に成績は気になります。あと、サッカーを観て気になる選手を見つけるとゲームで使ってみたり、またゲームで気になる選手がいたら実際にプレイしているところを観たりします。お互いに新たな選手の発掘ができています。
――講師の仕事は週に1回で、講師やプロ選手以外に仕事をしている兼業プレイヤーとのことですが、本業と講師のバランスはどのようにとっていますでしょうか。
下山:講師をしている日は休みを使っています。今、週6日働いているので、講師のある水曜日を休みにしています。
ちょぶり:職場はeスポーツ事業部で働いているので、eスポーツの試合や講師の活動に理解を示していただいています。講師がある日は基本的に休みを貰っています。
――プロ選手として、講師として、生徒に望むことはなんでしょうか。
下山:ゲームを通じて仲間を作ってほしいですね。「実況パワフルプロ野球」シリーズは2016年から大会ができて、それによってコミュニティもできました。いまではそこで多くの仲間がいますが、それまではいませんでした。ゲームで仲間を作り、その中でお互いに高め合って欲しいです。
ちょぶり:プロ選手になるのは高い壁があると思います。ただ、今は大会があり、結果を残すことでプロになれるチャンスがあります。大会は誰でも参加することができるので、プロになるチャンスも誰にでもあることを知ってもらいたいです。
Chip:将来的に一緒に大会に出て対戦をしたいですね。私もアジア大会で準優勝、世界大会でベスト4になったことで、プロ選手の道が開けました。ゲームを楽しんだ上で、結果を出して欲しいです。
JUMP:『Fortnite』の上級者の多くは若年層です。そのため、分別がっちいていない人も多く、ネットマナーが悪い人もいます。ゲームをプレイすることで、応援して貰えるようになるのには、ネットマナーをしっかりと守れるようになる必要があるので、生徒にはそこをしっかりと押さえて欲しいと思います。
――ありがとうございました。
選手だけでなく、eスポーツに関わるさまざまな人材を育てていきたい
ここからは、esports 銀座 school開校のきっかけや、今後の展望など校内の担当者に聞いてみました。——まず、esports 銀座 schoolはどういった経緯で開校されたのでしょうか?
esports 銀座 school 藤田 美紀(以下、藤田):eスポーツが北米やアジアなどを中心に盛り上がりを見せている中、今では日本でも、子どもの将来なりたい職業にeスポーツが選ばれるようになりました。
これらに関わる専門人材が求められる時代はすぐにやってきます。
本校ではプレイヤーの育成に留まらず、大会運営や配信技術など、eスポーツに関わる人材育成を通じて日本のeスポーツシーンの発展を目指しております。
——現在、生徒の募集はどれくらいありますか?
藤田:コロナ禍の中では計画通りと判断しております。
——本校ではどんなことを学べるのでしょうか?
藤田:多彩なカリキュラムを通してeスポーツ業界で永く活躍できる人材を育てていくために「esports 銀座 school」では、ゲーム実技のほかに3つのコンセプトを柱にした授業体系を採っています。
■eスポーツビジネス
KONAMIグループでは毎年世界規模の大会を運営しておりますので、eスポーツの最先端を身近に感じながら、実践的に学ぶことができます。
■セルフプロデュース
数多くのプレイヤーの中から、スポンサーやファンに選ばれるためには、魅力ある“自分ブランド”の確立が重要です。
また、現代ではSNSなどを通じて自ら情報発信する時代なので、個人の特性にあわせた“自分ブランド”作りのお手伝いを、さまざまなワークショップを通じて行います。
■コミュニケーション
社会人としての基本マナーから、コンプライアンスの知識に加え、伝え方・聴く力を養うための各種プログラムを用意しており、
プレイヤーとしての立ち居振る舞いや、ファンとの接し方など、幅広くコミュニケーション能力を高め、周りとの関係性を大事にする人間を育てます。
——続けて講師についておうかがいします。eスポーツ実技で具体的にどんなことを教えていますか?
藤田:eスポーツ業界だけでなく、eスポーツ業界に関連した各分野のプロフェッショナルな知識・技術を持っている方が各生徒の指導にあたります。
ゲーム実技ではトップレベルで戦ってきたプロ選手を講師陣に迎え、世界との戦いに勝つための戦術・戦略・テクニックを磨けます。
「ウイニングイレブン」シリーズ講師より
・世界で活躍するために必要なスキルを身に付けられるように指導します。
・それぞれに合った攻め方、守り方、試合の勝ち方、すべてのコツを丁寧に教えます。
・確実に「ウイニングイレブン」シリーズがうまくなる技術はもちろん、試合中の考え方などさまざまな観点での上達方法を伝授します。
「実況パワフルプロ野球」シリーズ講師より
・プレイヤーとしての技術、メンタル、考察視点など経験や実践を用いてお伝えします。
・長年「実況パワフルプロ野球」シリーズに携わりながら得たゲームに対する経験、公式大会やプロリーグへの参加の経験を生かして技術や知識、必要な心構えを伝授します。
・eスポーツの世界で活躍するためにはどうすべきなのか、何が必要なのかということも一緒に考えたいです。
——学校の施設についてご紹介お願いします
藤田:講義場所は、コナミクリエイティブセンター銀座の3Fとなります。座学を中心とした講義を行う講義ルームと、ゲームのトレーニングや、動画編集を学ぶ実技ルームの2つの教室を使って授業が行われます。
——esports 銀座 schoolが目指している未来や今後の展望などをおうかがいしたいです
藤田:更なるeスポーツ業界の発展には、従来のスポーツ業界と同様に、プレイヤー・大会運営者・スポンサー・ファンなどあらゆる方向性での市場成長が必要です。
プレイヤーは、実技のテクニック向上はもとより、ファンへのアピール力、情報発信力も必要ですし、チームの総合力を高める能力も求められています。
そして大会運営・配信では、eスポーツならではの配信演出、ゲーム知識を基にした実況放送、視聴者との双方向のコミュニケーションが求められています。
「esports 銀座 school」では、eスポーツ業界の未来を見据え、さまざまな場面で役立つ“セルフプロデュース”、 “eスポーツビジネス”、“コミュニケーション”、の3つのコンセプトを掲げ、1年間の授業を通して、ゲーム実技だけでなく、eスポーツ業界のような知識や技能の取得に貢献し、活躍できる人材を育てていきたいと考えています。
——ありがとうございました。
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