【大会特集】『LoL』国際大会「Mid Season Invitational 2022」

【MSI 2022インタビュー】DFM、初戦のTeam Azeに快勝! Yutaponに聞くPingの影響

2022.5.11 あかさん
5月10日、「MSI 2022」のグループステージDay1が開催され、日本代表のDetonatioN FocusMe(DFM)がラテンアメリカ代表のTeam Aze(AZE)に快勝し、好スタートを切った。

DetonatioN FocusMe vs Team Aze ハイライト


DFMはパッチで強化されたアンブラルグレイブを活用できるグレイブス、レーン戦で存在感を発揮するルシアンといった積極的なチャンピオンをピック。対するAZEはランブル、ウーコンといった集団戦で強力なチャンピオンを集めた構成になった。

序盤のジャングルインベードでSteal選手がスマイト勝負に負け苦しいスタートになったが、4分にはミッドレーンへのガンクでYaharong選手とのスキル合わせが完璧に決まり、ファーストブラッドを取ってテンポを握り返す。

さらには、ボットレーンでもYutapon選手、Harp選手が次々にキルを量産し、一気にスノーボールに成功した。


順調にオブジェクトを獲得していったDFMは20分過ぎ、アンブラルグレイブを使ったコントロールでバロンナッシャーの周りの視界をすべて消し去ると、フリーでバロンを獲得。

最後の集団戦となった25分過ぎのドラゴンファイトでは、AZEのメンバーをうまく囲い込むと、フラッシュインしたHarp選手のアルティメット「敵対的買収」で相手を分断。Evi選手がタンクする間に、孤立したAZE Dimitry選手のウーコンを打ち取って勝負あり。

最後まで集中を切らさずにプレイしたDFMが、国際舞台で危なげなく初勝利を挙げた。



この試合で6/0/4のパーフェクトKDA、「Player of the Game」にも選ばれる大活躍を見せたYutapon選手に、試合後インタビューを行った。

Pingの高さはピックにも影響する


──まずは初戦の勝利、おめでとうございます! 久々の観客入りの会場でしたが、雰囲気はどうでしたか。

Yutapon:ありがとうございます。そうですね、やっぱり観客の方々がいると、プレーに対するリアクションとかもありますし、すごくうれしかったですね。試合中はヘッドフォンをしてプレイしているんですが、ヘッドフォン越しでもお客さんの熱気を感じました。

──今回は中国チームがオンライン参加ということで、少しPing(遅延のこと)を遅らせて試合を行うという異例の環境になっています。試合していてプレーへの影響は感じましたか?(※中国チームがオンライン参加となることから、公平性を保つために韓国でのオフライン試合時にも遅延が発生するようにしている)

Yutapon:普段日本から韓国サーバーでスクリムをする時とかはPingは50くらいで、今回はPingが35とそれよりちょっと低いくらいなので、僕らは正直言って問題はないんです。ただ、韓国のチームとか韓国人のプレーヤーのYaharongとかHarpとかは普段はまったくない環境なので、結構Pingを気にしていて、影響を受けていそうでした。

──Pingが高い状態での練習もしたんですか?

Yutapon:ライアットゲームズが練習試合用に用意しているトーナメントサーバーも、試合と同じPing35に固定されていて、練習試合はそのPingでできました。やっているうちに、このチャンピオンはPingが高いときつい、なんてこともあって大変です。

──例えば、先ほどT1のFaker選手はインタビューで、「アリスターのWが避けづらかった」と言っていました。

Yutapon:そうでしょうね。特に第1試合のT1対Saigon Buffalo戦を見ていて感じました。ルシアン対アリスターは、ルシアン側はアリスターのWを見てからダッシュで避けなければいけないので、Pingが1桁台でやらないとルシアン側がきついマッチアップだと思います。ちょっと大変そうでした。

最序盤のインベードで国際戦での“不運”を吐き出した


──昨日のインタビューで「5kid選手との対戦を楽しみにしている」とおっしゃっていましたが、今日の試合ではレーン戦でかなりリードを奪えましたね。久々に対戦してみてどうでしたか?

Yutapon:正直、今回はADCの実力差が出るようなゲーム展開ではなかったので、対戦したって感じはあまりなかったですね。

──なるほど。Yutapon選手はさっそくルシアンをピックしましたね。Spring Splitではあまり見られなかったチャンピオンですが、ルシアンは現状、かなりティアが高いという評価なんですか?

Yutapon:強いと思います。DFMも練習段階で強いと評価していたんですが、1戦目でT1がドラフトの前半でピックをしていてこともあって、自分たちの評価が正しかったんだな、と確信に変わった感がありました。

──試合の流れを追うと、最初レベル1でSteal選手が相手ジャングルにインベードしていって、スマイト勝負に負けて……っていう展開で、国際試合の滑り出しとしては正直順調とは言えなかったと思うんですけれども、チームの雰囲気はどうでしたか?

Yutapon:最初は「ちょっとやばい」みたいな雰囲気はあったんですけど、その後の3〜4分くらいからはそんなに差がなくてどのレーンも安定はしたので、大きな問題にはならなかったですね。


──その後すぐにミッドのガンクが刺さって、相手を倒せたのも大きかったですね。

Yutapon:そうですね、「ファーストブラッド」の声が聞こえてきた時には、「もう完全に持ち直したな」って感じでした。

──あとは、フリーバロンの場面もそうでしたけれども、Team Azeの方は結構焦っていたり緊張しているなっていう雰囲気を観戦者目線だと感じたんですが、対するDFMは国際戦の慣れもあってかなり落ち着いてプレーできているように見えました。

Yutapon:僕ら、いつも最初の試合に負けたりうまくいかないことが多いんですけども、その不運は試合の最序盤に使い切ったのかなって感じがして。

──レベル1インベードの時点で?

Yutapon:そうですね、逆に良かったんじゃないかなって思います。(笑)

VCSのSaigon Buffaloはかなり警戒


──次戦はSaigon Buffalo相手ですが、ベトナムらしいかなりアグレッシブなチームですし、T1相手にボットレーンでキルを量産したりと、1試合目の内容を見るとかなり脅威に感じました。Yutapon選手が試合を見た感想としてはどうですか?

Yutapon:いろんな人の評価を見ると、ベトナム代表は下の方に見られている印象ですけど、個人的には昔から強いリージョンでとにかくアグレッシブですし、正直かなり警戒しています。

──VCSは国際舞台に出てきたのも2年ぶりですし、ベトナムリーグでは2位のチームということで、なかなか評価が難しいところもありますね。Yutapon選手的にはスクリムの結果などを見てもかなり強そうという印象なんですね。

Yutapon:僕らはベトナム1位のGAM Esportsともスクリムをしたこともあるんですけど、彼らはPingがめちゃくちゃ高い環境のはずなのに、それでもすごくうまいんですよね。やっぱりベトナムっていうリージョン自体が相当強いんだろうなとは思いますね。

──最後に次戦、Yutapon選手が評価しているベトナム代表、Saigon Buffalo戦への意気込みを聞かせてください。

Yutapon:落ち着いて、冷静に対処していったら勝てる相手だと思うので、頑張っていきたいと思っています。


DFMの2戦目は5月11日(水)の19:00頃から、ベトナム代表のSaigon Buffaloとの戦いとなる。


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