【定番企画】ゲーミングデバイスの選び方

「ゲーミングチェア」の正しい使い方&選び方新常識

2021.2.8 宮下英之
新型コロナウイルスの影響を受けて、eスポーツが意外なかたちで注目され始めた。会社に出勤せず、在宅で業務を行う「テレワーク」(リモートワーク)により、自宅で仕事をしているeスポーツファンたちが、「これってeスポーツで使っているデバイスとかが役立つんじゃね?」と活用し始め、一般の会社員にも広く認知され始めたからだ。

そこで今回は、eスポーツデバイスの中から、「ゲーミングチェア」についてご紹介したい。長時間のプレイでも疲れ知らずで、誰もが最適なポジションを取れるため、在宅業務のテレワーク仕事もはかどり、eスポーツでも勝率アップ間違いなしだ!

第2回:ゲーミングキーボード&マウス編はこちら
第3回:ゲーミングヘッドセット編はこちら
第4回:ゲーミングモニター編はこちら


eスポーツとテレワークの共通点


そもそもゲーミングデバイスがテレワークを行う人たちから注目されたのは、eスポーツを楽しむ環境と、オフィス環境に共通点があるからだ。以下に挙げてみよう。

eスポーツ(テレワーク)の理想的な環境
  • 長時間座ってプレイ(作業)しても疲れないチェア
  • eスポーツタイトル(業務)を快適にプレイ(作業)できるPC環境
  • 正確で疲れないスキルまわし(入力)が可能なキーボード
  • わずかな操作で確実にエイム(作業)を行えるマウス

といった感じで、eスポーツとテレワークには求められる環境が近い。というか、ほとんど求める要件は同じと言ってもいい。

共通しているのは、「長時間デスクで作業を続ける」という点と、「正確無比で疲れない作業環境」という点だ。多少の休憩はあるにせよ、デスクワークの大半はPCを前にした長時間の作業なのだから、間違いなく同じだ。うん、これはeスポーツデバイスが絶対に必要だ。

そして、コロナの影響がなくなってきた時にも、eスポーツやゲームを遊ぶ際にそのまま役に立つ。一石二鳥。コストは半分。将来への投資としていま買いそろえてもまったく無駄にならないのだ。

そもそも正しいイスの座り方とは?


そもそも休みの日くらいしか家にいないとしたら、PCやイスなどにそれほどコストはかけていないという人が大半だろう。そこでまずは、できるだけ快適なテレワークができるように、一般社団法人日本オフィス家具協会のサイトを参考に、ゲーミングチェアを活用した調整の仕方をご紹介しよう。

参考:安心・安全なイスの選び方
http://www.joifa.or.jp/useful/choose_chair.html


意識したいポイントはこちら。
  1. イスの奥まで深く腰掛けて腰椎を立てる
  2. 背骨の曲線を「ヘッドレスト」と「ランバーサポート」で作る
  3. かかとを床につけて、膝は直角に、太ももは水平にする
  4. 「アームレスト」で腕の重さを支える

(1)イスの奥まで深く腰掛けて腰椎を立てる


人によって好きな姿勢は異なるだろうが、仕事やゲームで集中したい時には、直角に深く腰掛けるのが基本だ。腰、膝、かかとはすべてしっかりイスや床につけるのがベスト。この姿勢だとかなり窮屈な気がするかもしれないが、実際に座ってみるとそんなことはないことがわかる。

言ってみれば、小学校低学年の頃に言われていたような、背筋をピンと伸ばしたいわゆる「きれいな姿勢」を作ること。なんだかんだ言っても「集中する」という目的にはこれが適している。

ためしに、なにも考えずに自宅のイスに座ってチェックしてみてほしい。どこかのポイントがずれていたら、体の一部分に負荷がかかったりして、長時間の作業がかえってつらくなってしまう可能性はある。


AKRacingのサンプル画像にある座り方が、まさに理想的

(2)背骨の曲線を「ヘッドレスト」と「ランバーサポート」で作る


骨盤を立てるという目的のために有効なのが、ゲーミングチェアによく付いている「ランバーサポート」と「ヘッドレスト」だ。ゲーミングチェアオーナーの中には、使い方がよくわからない人も多いのではないだろうか。

これらは、背骨が理想的なカーブを描いて座るために使う。つまり、背筋を伸ばして座る時に、背骨の凹んでいる部分にあてがうのだ。

具体的には、ランバーサポートは腰の少し上あたり、お腹の裏側あたりの背骨が凹んでいるところに当てる。厚めに感じるかもしれないが、少し背もたれに押し付けるくらいの反発があった方が疲れにくい。ランバーサポートがないイスの場合も、腰のところに洋服やタオルを折りたたんで置いてみると効果がわかる。

腰の部分に当てるクッションがランバーサポート。ほとんどのゲーミングチェアに備わっている

そのまま背もたれに背中を預けると、肩の少し下あたりが背もたれに接するはずだ。業務をするならこの姿勢でもOK。ただ、ゲーミングチェアの場合、背もたれが大きいので、肩が当たるかもしれない。その場合は、肩の上、首の裏側あたりに「ヘッドレスト」を置く。少し背もたれに寄りかかった時に、頭と首を支えてくれるくらいのバランスになるといい。

ヘッドレストは首のあたりにあるクッションのこと。頭と肩の間、首の裏側あたりに収まるように置くといい


もちろん、体型によっても理想的な部位は異なり、イス自体のサイズが合わない可能性もある。その場合は、イス自体のサイズなども確かめながら、自分の体型に合わせていろいろ試してみよう。

(3)かかとを床につけて、膝は直角に、太ももは水平にする

もうひとつのポイントが、座面の高さを調整して、膝、太もも、かかとの位置を整えることだ。

人間工学に基づいた理想的な座り方の例。足の裏はしっかり地面に置き、ももは水平、膝も直角に近い角度を保ちたい

座面の高さは、かかとを床につけて膝がほぼ直角=太ももが水平になるのが理想。足を投げ出してかかとをつけずにいると、太ももと尻だけで体重を支える形になり、体圧の分散がうまくいかないため、体重が集中する尻だけが痛くなったりする。

小柄な人や女性など、ゲーミングチェア自体が大きすぎる場合は、かかとを床にしっかりつけるために、足を置くための台などを設置して、しっかり足が床につくようにしてみるといい。足の置き場所を決めることは、体の重さを分散させて、どこか1カ所に偏ったりしないためにも実は大切なのだ。一部分に体重がかかってしまうと余計な疲れになる。

(4)「アームレスト」で腕の重さを支える


最後に、手の疲れを防止するためにアームレストでひじを支える。

実は多くのオフィスチェアには、アームレストを最適な位置に調整する機能がない。そもそもアームレストの上下調整機能を持っているものが少ないからだ。

その点、ゲーミングチェアはアームレストの調整がほぼ標準になっており、体格に合わせて調整できるところが大きなメリットだ。

特に、テレワーク業務はキーボードやマウスによる操作がメイン。普通に操作をしてみると、手の重さがかかるのはキーを押す手首のあたりに集中する。しかし、アームレストを使うとその手の重さをひじで支えてくれるので、疲れがかなり緩和される。

AKRacingの場合、モデルによって上下・左右・前後・回転と動かせる範囲が異なる


ただし、ゲームプレイ時に関しては、必ずしもアームレストが有効かどうかは、プレイヤーのスタイルにもよってくる。前のめりでプレイするタイプの人にとってはあまり有効ではないかもしれない。アームレストの使い方には個人差があることはお伝えしておく。


ゲーミングチェアは姿勢調整や仕事の息抜きにも最適


「eスポーツ」のプレイングがメインの場合はもっと先にそろえたいデバイスがあるかもしれないが、今回のメインはあくまでテレワーク。その意味で、おそらく自宅で最も予算をかけていない、比較的高価なところがイスではないだろうか。

そもそもゲーミングチェアのメーカー側も、eスポーツに求められる長時間の快適性が、オフィスにも役立つことには気づいており、オフィス向けのゲーミングチェアも多数ラインアップされている。とはいえ、今回購入するのは当然、ゲーム用のゲーミングチェアの方。自宅ならオフィス向けをわざわざ購入する必要はない。

編集部オススメは、高耐久PUレザー採用の「AKRacing Pro-X V2」


ゲーミングチェアにもさまざまなモデルがあって悩むところだが、編集部としてのオススメは、人間工学に基づいて快適な座り心地を実現しているeスポーツ向けブランド「AKRacing Pro-X V2」だ。


カラーリングは5色から好みのものを選択可能で、カラフルなものだけでなく、シックなホワイトとグレーも選べる。摩耗に強い高耐久PUレザーを使用しているため、布製のチェアよりもメンテナンスが簡単だ。

一番いいところは、フルフラットのリクライニング機構。正直なところ、このリクライニング機構は、eスポーツとしてよりも、体を伸ばしたりリラックスしたくなった時にテレワークで使う方が有効だ。


また、座面が広く体圧が分散されるところも、長時間のデスクワークに最適。アームレストや上下調整機能で自分の姿勢に合わせられるところも、市販のオフィス用チェアよりもかなり高機能だ。

価格は5万7800円といいお値段だが、保証期間を最長5年間ラインアップの中でもお手頃な部類。まさにテレワークに最もオススメなゲーミングチェアと言える。

サイズや用途に合わせた多彩なラインアップも追加中


AKRacingのラインアップとしてはこれ以外に、オフィスチェアに振った「Premium」シリーズをはじめ、デニム素材の「Denim」シリーズや布素材の「Wolf」、全体的に少し小さめな「Overture」や子どもや女性向けの「Pinon」、さらにマンガ「ONE PIECE」シリーズやプロ野球、サッカーなどとのコラボモデルもある。


ちなみに、オフィス向けの「Premium」シリーズには、座面自体が後ろに傾くチルト機構も搭載しており、より快適な作業とリラックス環境を得られる。eスポーツよりもテレワーク自体を強く意識している人には、業務用の「Premium」が最高なのはいうまでもない。

まとめ


テレワークとeスポーツの共通点、テレワーク用のイスとしてゲーミングチェアの各種調整機能が非常に役に立つことはわかっていただけたと思う。

気になる耐久性に関しても、AKRacingは素材のクオリティアップのほか、最長5年保証をうたっているところも購入に際しては心強い。さまざまなeスポーツ大会やプロ野球、Jリーグ、Tリーグなどのコラボモデルも増えておりゲーム以外のシーンにも定着している。

決して安くなない買い物だが、最も体にふれる機会が多いゲーミングチェア。多彩なラインアップをじっくり検討して、満足のいくeスポーツ環境=テレワーク環境を構築しよう!


AKRacingのラインアップ
Premium:https://www.akracing.jp/products/detail/3
Pro-X V2:https://www.akracing.jp/products/detail/5
Overture:https://www.akracing.jp/products/detail/9
Denim:https://www.akracing.jp/products/detail/29
Nitro V2:https://www.akracing.jp/products/detail/10
Pinon:https://www.akracing.jp/products/detail/23
Wolf:https://www.akracing.jp/products/detail/11


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