『リーグ・オブ・レジェンド』10周年記念イベントで発表された、“11”の新情報を振り返る (3/4)

2019.10.17 宮下英之

6.キャラクターは完全オリジナル?
新作FPS『Project A』


今回の発表では、『リーグ・オブ・レジェンド』以外のジャンルのタイトルも、開発中の映像ながら複数発表された。ここからはそれらを少しずつ見ていこう。

まずは、競技性の高いキャラクターベースのPC向けタクティカルシューター「Project A」だ。あくまで仮称ながら、美しい近未来の地球を舞台として、独自のスキルを持つパワフルなキャラクターたちを操作し、戦術性の高いガンプレイを楽しめるという。

映像ではガンシュートのほか、スキルでキャラクターを呼び出したりする様子も描かれており、単純なエイム勝負のFPSという雰囲気ではない。ただし、『LoL』のIPとは異なるようで、キャラクターもシルエットとして絵が帰るのみだ。

印象的だったのは、チートに対する対策をあえて語っていた点だ。2019年に発表された『Apex Legends』では、PC版で大量のチートが一気にBanされるという事件も起きていたが、ライアットとしてはその点をしっかりフォローしたいという姿勢だろう。

裏を返すと、eスポーツタイトルとして人気を誇るFPSに進出する際に、手厚いサポートでプレイヤーを失望させない、という強いメッセージともとらえられる。あえて新作FPSを用意するというところからも、『LoL』に続いてFPS界に打って出るというなみなみならぬ決意が感じられる。

ゲームの詳細は、2020年に発表される予定だ。

7.そう来たか! まさかの『LoL』の2D格ゲー
『Project L』

今回もっとも驚かされ、日本のファンが歓喜したのはこのタイトルではないだろうか。

Project L」は『LoL』の世界を舞台にした格闘ゲームの仮称。開発はまだ初期段階とされており、現時点ではこれ以上公開できる情報はないという。

ただし、映像の端々から見て取れる情報もあった。画面にはダリウス、アーリ、ジンクスなどのチャンピオンが動く様子が見られ、それぞれ独自のモーションを披露してくれている。動きを見る限りでは、空中を飛び回るいわゆる「アークゲー」(アークシステムワークス製ゲーム)よりは、地上戦をメインにジャンプ攻撃などを行うカプコンの正統派2D格闘ゲーム系に近い印象を受けた。

MOBAやFPSと比べれば、格闘ゲームはeスポーツの世界では決してプレイヤー人口が多いわけではない(一度の対戦人数の差もあるとはいえ)。しかしそこにライアットが新作ゲームを投入する用意があるというだけでも、特に格闘ゲーム発祥の地である日本のプレイヤーとしては期待したいところだ。

8.ルーンテラの世界を思う存分楽しめる
MMORPG風(?)の新作『Project F』

情報がもっとも少なかったのはこのタイトル「Project F」だろう。

極めて初期の開発段階にあるプロジェクトの仮称とのことで、映像も2シーンほどだったが、「ルーンテラの世界を友達と一緒に渡り歩くことができるよう可能性を模索している」とのことで、RPG風のゲームと推測される。

映像ではブリッツクランクがパンチしている様子や、ミニオンらしきキャラクターを殴っている様子が見られたが、対人戦でないとするとこちらもライアットとしては初のジャンルのゲームだ。

チャンピオンへの思い入れはあっても、対面の相手に合わせてチャンピオンを選び、勝利を目指すのが『LoL』というゲームだ。綿密な世界観は用意されてはいるものの、それらはプレイしながら補足資料として読み込んでチャンピオンの関係性などを脳内補完するためのもの。

しかし、『LoL』のゲーム性に馴染めなかった人がいたことも事実。『LoL』の世界観にどっぷり浸かりたい、という人にとっては、まさにRPGはピッタリ。こちらも追加情報が待たれる。
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