「『鉄拳ワールドツアー』3年目にしてようやく土台ができた」【『鉄拳7』プロデューサー マイケル・ムレイ氏 インタビュー】 (4/4)

2019.6.11 岡安学

eスポーツ活動はようやく土台ができたイメージ

――『鉄拳7』は特に、国内だけでなく世界中で人気を集めた和製タイトルだと思いますが、その理由はどこにあったのでしょうか?

マイケル:中東の他の国をはじめ、世界各国で『鉄拳7』をプレイしてもらうには、どうしてもPCで遊べる環境も必要でした。そこで『鉄拳7』からSteamで配信することにしたんです。

PCゲームによっては、スペックが高いゲーミングPCを使う方が有利となる場合がありますが、『鉄拳7』は意外と低スペックで動かすことができたので、高価なPCを購入できない層でも楽しんでいただけたのだと思います。今までPS4でプレイしていたプレイヤーでPCに切り替えた方もいるようです。ロード時間が短かったり、対戦がサクサク行えたり、既存ユーザーにも恩恵があり、高評価をいただいています。



――まだシーズンパス2のキャラクターが出揃ったばかりですが……シーズンパス3についてはいかがでしょうか?

マイケル:『鉄拳7』はパッケージを売って終わりではないと思っています。そのためにも、販売後もサービスを続けていかなければならないわけです。

幸い、2年目以降は大会の参加者数やTwitchの配信の視聴者数も伸びていますので、プレイヤー視点からも配信を観るという視点からも、『鉄拳7』はまだまだ期待されていると感じています。

そんなわけで、弊社としても今後も対応していきたいので、シーズンパス3をリリースする確率はゼロではないですね。ただ、現状では何も決まっていません。

――最後に、マイケルさんご自身が、今後取り組みたいことやご予定をお聞かせください。

マイケル:海外では映画館を使ってeスポーツ大会をやったりしているのですが、日本でもそういう展開はしていきたいと思っています。

また、バンダイナムコエンターテインメントとしては、RPGの『テイルズシリーズ』で「テイルズフェスティバル 2019」を開催していますが、そういった大きなイベントを『鉄拳』シリーズでもできればいいですね。

『鉄拳7』でのeスポーツに関しては、これまでの長い歴史の積み重ねを経てようやく土台ができた感じです。具体的な施策についてはこれからという部分は多いですが、今後も「鉄拳ワールドツアー」をアピールし、多くの方に知っていただきたいですね。

――長時間ありがとうございました!

※ ※ ※

世界最大の格闘ゲーム大会「EVO」を「鉄拳ワールドツアー」に追加したかと思えば、対極に位置するコミュニティ主催の大会にもポイントを付与するという今年の「鉄拳ワールドツアー」。このしくみひとつをとっても、鉄拳プロジェクトのeスポーツに対する考え方が見て取れる。

すなわち、プロプレイヤーであっても、純粋な鉄拳ファンであっても、等しく平等に扱いつつ、eスポーツを楽しみ、戦いたいという姿勢だ。アーケードでの展開やSteam配信も、結果的には『鉄拳7』のプレイヤーを増やすことにつながった。

それは、格闘ゲームが厳しい氷河期の時代も大切に『鉄拳』シリーズを育ててきた、マイケルさん以下プロジェクトメンバーの努力の帰結と言える。すでに「DOJO」も世界各国でとんでもない数が開催されており、2019年のシステム変更は大成功と言っていいだろう。

ともあれ、「鉄拳ワールドツアー」はまだまだ始まったばかり。新たな強者が登場するのか、シーズンパス2の中から新しいメタキャラクターが生まれるのか──さらに飛躍を予感させる『鉄拳7』とマイケルさんの手腕に、大いに期待したい。

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