【特集】 ストリートファイターリーグ JAPAN 2026

【SFL JAPAN 2026 Division F 第1節 MVPインタビュー】 YAS「結果が一番というプロの環境はいいプレッシャー」 大将戦でも冷静でいられた意外な理由

2026.8.31 宮下英之
8月25日(火)より開幕した『ストリートファイター6』(スト6)の国内プロリーグ「ストリートファイターリーグ JAPAN 2026」(SFリーグ 2026)。勝利チームのMVP選手への合同インタビューの模様をお届け。

今回は、Division F 第1節 チームマッチ3の大将戦で勝利したREJECT(RC)のYAS(ヤス)。先鋒で爆発したひなお、中堅の“ウメとき”対決に霞むかと思いきや、最も注目をさらったのはストリーマーから転身し、見事チームに初勝利をもたらしたYASの大将戦だった。

わびいちの煽りもなんのその、周囲の雑音を吹き飛ばす実力を見せつけた、開幕戦の裏側をうかがった。



チームマッチ3 MVP RC|YAS選手 インタビュー


──REJECTにとっての開幕戦でしたが、ご自身の大将戦はいかがでしたか?

YAS:緊張はもちろんありましたね。でも、同じくらい自信もあったので、それが良かったのかなと思います。

──今年初参戦となるYAS選手にとって、「SFL」っていう舞台は去年までどういう場所でしたか?

YAS:スター選手たちがしのぎを削る場所で、自分とはまったく無関係な場所だと思っていました。

──実際に今日その舞台に立ってみて、いかがですか?

YAS:気持ちいいですね〜。

──しかも大将戦は3-0のストレートでした。どうやって克服しましたか。

YAS:やっぱり、事務所に来てオフラインでスパーしていただいた方との密な練習と、わびいち選手のリプレーを見てきたので、それがすごく大きかったのかなと思います。

──努力は裏切らない感じですね。

YAS:そうなっちゃいますね。

投げ抜け、ジャストパリィなど、YASの対策により上り調子のわびいち選手もなす術なし。最後はバーンナックルにしゃがみ中Kを合わせてSA3できれいに決め切った

──チームオーダーについて、配信で「いくつか想定されていたパターンの中から(YAS選手が)大将戦に行くパターンになった」と話されていましたが、事前の予想と違ったところなどはありましたか?

YAS:唯一、水派さんが舞だったのはちょっと予想外でした。直近の大会でもキャミィで活躍されていたので、キャミィ対策もばっちりしてきたんです。ただ、マゴさんのメインキャラクターが舞なので舞対策もしてきたし、水派さんの舞にも対策が実りました。

──わびいち選手対策について、テリーへの対策、もしくはわびいち選手への克服とか、今回の勝利はどの辺に理由があったと思いますか?

YAS:わびいち選手への苦手意識は、実はチームメンバーみんなが持っていて。

──チームメンバーみんな、ですか?

YAS:そうです。みんな大会で負けていて、自分も負けちゃってて、ふ〜どさんもウメさんも、ひなおも自信がなくて。みんな自信はないけど、スパーで一番テリーに勝率がいい人が行こうということになって、自分が一番勝っていたので出たって感じですね。

──実績やデータを元に、YAS選手が大将に回ったわけですね。

YAS:そうですね。

──ちなみに、試合前のインタビューでかなりわびいち選手にあおられていたじゃないですか。

YAS:あおられてました?

──聞こえていなかったですか?

YAS:相手の事前インタビューって聞こえないんですよ。

──そういうことでしたか……。

YAS:あおってました? あいつ。

──あおってました。後でリプレーを見てみてください。

YAS:許せないな……ちょっと確認しておきます(笑)。

──でも、視聴者からしたらそのあおりに対して、YAS選手がすごく冷静に構えている構図に見えました。だから「うわ、すごいカッコいい勝ち方したな」と思っていました。

YAS:すいません、知らなかったです(笑)。

試合前のインタビューで、「『BAM』の時に倒してるんですけど、なんで来たのかな」と宣戦布告したわびいち選手に対し、「信じて大将を任せてくれた期待に応えたい」と意に介さない様子だったYAS選手。実は聞こえていなかったことが判明したが、次回以降の舌戦も楽しみだ

──ライブ配信の中では、「YASが大将? 大丈夫?」という声を見たとも話されていました。そのような声に対してどんな気持ちで試合に望んでいたのでしょうか?

YAS:もう「乗り越えてやろう」でしたね。練習ではすごく勝率が良くて、あとはこれを大舞台で見せるだけだなと思っていたので、それが今日でした。

──見事な3-0ストレートで、他のチームやファンも含めて、YAS選手の見方が変わったんじゃないかなと思います。

YAS:そうですね。(相手チームにとって)脅威になってくれればうれしいですね。

──中堅戦では多くのファンが期待していた“ウメとき”の対戦もありました。実際どういった戦略のオーダーだったのでしょうか?

YAS:実は“ウメとき”というカードを実現させようとかはなくて、純粋にときどさんに一番行ける人が、たまたまウメさんだったというだけでした。

──そのウメハラ選手について、同じチームメンバーとして試合を見守るのはどういう気持ちでしたか?

YAS:以前は「梅原大吾」というすごい存在だったんですが、今は自分の隣の席が梅さんで、そのブランドはもう自分の中にはなくて。本当に「信頼できる先輩」という感じです。

──ひなお選手は離れた場所からの参戦ですが、どういったフォローをされていたんでしょうか。

YAS:ひとつのモニターにひなおのボイスチャットをつなげて、あたかもその場に4人いるかのような状態にしていました。

──適宜声をかけながら?

YAS:そうです。そうです。


YAS選手勝利の瞬間、ひなお選手だけは遠隔地だが、いわばストリーマーのライブ配信のように一緒に戦っている環境を作っているという

──ひなお選手はあまり緊張している様子を見せないと思うのですが、初戦はいつもと変わらずリラックスした様子で対戦されていましたか?

YAS:そうですね。「すごく緊張していた」みたいなことを言っていたんですけど、そう思わせない動きでびっくりしましたね。

──YAS選手はストリーマーからプロゲーマーになり、今年は「SFL」も海外大会もすべて回る勢いですが、ゲームをプレーする気持ちや心境の変化はありましたか?

YAS:心境の変化はありましたね。やっぱり海外大会とかを回るのにもチームのサポートがあるので、チーム(の期待)に応えたい、応援してくれるファンに応えたいという気持ちは、プロになって一層強まりました。

──「勝利」に対してもシビアな立場になられたかと思います。その辺りはプレー上の影響もありますか?

YAS:プロになった影響はめちゃくちゃあります。言ってしまえばストリーマー時代って、もちろん結果は出したいんですけど、結果が第一ではないじゃないですか。

ただ、プロになるともう結果が一番に見られる環境になるので、それに応えるのはいいプレッシャー、いい環境だなとは思いますね。

──プレッシャーではありつつも、結構ポジティブに?

YAS:だいぶポジティブです。自分がなりたくてなったプロなので、それはポジティブに受け止めています。

──最後に、応援してくださっているファンの皆様に一言お願いいたします。

YAS:第1節の大将戦で、ようやく応援してくれる方の期待に応えることができました。第2節も引き続き、40ポイントを目指して練習を頑張りたいと思いますので、応援のほど、どうかよろしくお願いします。

───

競技に全振りしているプロゲーマーと、生活のために動画や配信に力を入れるストリーマーでは、世間の評価や見る目は異なるかもしれない。特にRCはときど、LeSharという偉大なプレーヤーに代わって、チームに所属していたストリーマーのYASがメンバー入りするということに、不安を覚えたファンもいたことは確かだろう。

しかし、2025年に高木選手がプロに転身して大活躍したように、本人の意思と実力があれば、肩書きに関係なく受け入れるだけのファンの柔軟さも、eスポーツの世界にはある。

今回、ライバルを圧倒したYASの強さは、誰の目に見ても明らか。新生RCへの注目度がYASの存在で一気に変わったことは間違いない。ディフェンディングチャンピオンチームの今後の動向から目が離せない。


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