『LoL』日本サーバーのアクティブプレイヤー激増に際して、既存プレイヤーが考えるべきこと
2023年末、ライアットゲームズの『リーグ・オブ・レジェンド』ブランドマネージャー、Riot Games JapanのRemivia氏(アニビアOTP)が年末の挨拶として、日本におけるプレイヤー数の現状と、プレイ環境の改善に関する報告を行った。
それによると、2023年の日本の『LoL』における月平均アクティブプレイヤー数が、2010年のサービス提供開始以来、史上最多となったという。日本サーバーが開設された2016年以降、順調に数値を伸ばしてきたが、特に2021年〜2023年にかけての伸びは大きい(ちなみに、この数値は日本国外からのアクセスを除外しているため、シーズン終盤に増える海外からの“遠征組”の影響は含まれていない)。
プレイヤー数増加の要因としては、2018年から始まった「全国高校eスポーツ選手権」と「STAGE: 0」による、高校生のプレイ人口の増加が大きいと予想できる。全国の高校にeスポーツ部が誕生し、レギュラーだけでなく多くの学生たちが『LoL』をプレイし始めた。そこから数年を経て、これらの大会で活躍した高校生の中から「LJL」や「LJL Academy」にステップアップする選手もおり、プロにつながる道も少しずつ整備されてきている。
もうひとつは、これまで『LoL』をプレイしてこなかった著名なインフルエンサー・ストリーマーたちが『LoL』をプレイするようになっていった影響だ。FPSの元プロ選手だった人気ストリーマーのSHAKAも参加した「The k4sen」は、主催者であるk4sen自身のテクニックと『LoL』への深い造詣もあり、非プレイヤーからも大きな注目を集めた。知識がなければ観戦も楽しめないと言われてきた『LoL』がここまでの人気を集められたのは、招待選手として盛り上げたストリーマーたちだけでなく、その大会の配信などで盛り上げたストリーマーの力も大きかった。
ゲーム内の悪質行為への対応状況についても、ライアットゲームズから報告され、重大な悪質行為の月井平均での検挙数は2022年から2023年にかけて428%も激増したという。”重大な悪質行為”とは、初回からゲームプレイ停止など、極めて重いペナルティが課される、ゲームそのものを成立させなくするような行為のことを指す。
実はライアットゲームズは2022年12月に、『日本サーバーにおける通報システムの現状と今後の改善について』という記事にて、悪質なプレイヤーの「通報」を呼びかけていた。それまではゲーム中の悪質行為については終了時もしくは別途通報フォームからしか通報できなかったが、チャンピオン選択時から通報やチャットのミュートができるようになった。
悪質なチャットについても、2022年に全世界で導入された「自動チャット検知システム」 (略称”GATES”) に、開発チームと連携して日本サーバーに向けた特別な調整を加えたという。悪質なチャットをゲーム中に検知し、チャットの送信を未然に防ぎ、即時ペナルティを付与できるようになった。ちなみに、「GATES」は2023年10月末に適用され、調整前後の2週間で検挙数を69.2%向上させたという。
『LoL』日本サーバーに新しいプレイヤーが増え、悪質なプレイヤーが減ったこと自体は素晴らしい。しかしその一方で、肝心の初心者を受け入れる側の「民度」は、必ずしも歓迎ムードというわけでもなさそうだ。
特に、2023年シーズンにあたる「シーズン13」は2024年1月9日で終了し、1月10日からはシーズン14がスタートするが、シーズン末ということでランクの境界にいるプレイヤーたちはギスギスしている。ランクがないプレイヤーはマッチングするランク帯が定まっておらず、真剣勝負の中に知識もテクニックもない初心者がマッチングされてしまうケースが増えたことで、初心者に対して不満を抱いている声もちらほら聞かれる。
この点が、『ストリートファイター6』のように1対1のゲームや、『VALORANT』のように一度やられたら復活できないゲームとは異なり、下手なプレイヤーがひとりでもいればほぼ負けが確定してしまう『LoL』ならではの悩ましいところでもある。
2024年から「LJL」からの世界大会出場枠がなくなったり、チーム数が8チームから6チームに減るなど、ネガティブな話題も多い中、日本サーバー人口の増加はなによりも喜ぶべきことだ。それだけに、ここから既存プレイヤーとして新規プレイヤーが楽しめる環境づくりは大切だ。それができるのは、新規プレイヤーではなく、ライアットゲームズでもない。これまで『LoL』を愛し、現在もプレイし続けている既存プレイヤーにかかっている。
ストリーマーたちが『LoL』の楽しさをプレイ・観戦ともに伝えてくれ、新規プレイヤーが爆増している今こそ、
「民度」が低いというレッテルを払拭し、日本サーバーをさらに盛り上げられる絶好のタイミングだ。そのことを(筆者含め)既存プレイヤーが意識すれば、きっとこのビッグウェーブは、日本の『LoL』環境が変わるターニングポイントになる。
Riot Games Japanより年末のご挨拶
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/riot-games-japan-eoy-greeting/
リーグ・オブ・レジェンド
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/
それによると、2023年の日本の『LoL』における月平均アクティブプレイヤー数が、2010年のサービス提供開始以来、史上最多となったという。日本サーバーが開設された2016年以降、順調に数値を伸ばしてきたが、特に2021年〜2023年にかけての伸びは大きい(ちなみに、この数値は日本国外からのアクセスを除外しているため、シーズン終盤に増える海外からの“遠征組”の影響は含まれていない)。
プレイヤー数増加の要因としては、2018年から始まった「全国高校eスポーツ選手権」と「STAGE: 0」による、高校生のプレイ人口の増加が大きいと予想できる。全国の高校にeスポーツ部が誕生し、レギュラーだけでなく多くの学生たちが『LoL』をプレイし始めた。そこから数年を経て、これらの大会で活躍した高校生の中から「LJL」や「LJL Academy」にステップアップする選手もおり、プロにつながる道も少しずつ整備されてきている。
もうひとつは、これまで『LoL』をプレイしてこなかった著名なインフルエンサー・ストリーマーたちが『LoL』をプレイするようになっていった影響だ。FPSの元プロ選手だった人気ストリーマーのSHAKAも参加した「The k4sen」は、主催者であるk4sen自身のテクニックと『LoL』への深い造詣もあり、非プレイヤーからも大きな注目を集めた。知識がなければ観戦も楽しめないと言われてきた『LoL』がここまでの人気を集められたのは、招待選手として盛り上げたストリーマーたちだけでなく、その大会の配信などで盛り上げたストリーマーの力も大きかった。
悪質プレイヤーの検挙率が4倍以上に
ゲーム内の悪質行為への対応状況についても、ライアットゲームズから報告され、重大な悪質行為の月井平均での検挙数は2022年から2023年にかけて428%も激増したという。”重大な悪質行為”とは、初回からゲームプレイ停止など、極めて重いペナルティが課される、ゲームそのものを成立させなくするような行為のことを指す。
実はライアットゲームズは2022年12月に、『日本サーバーにおける通報システムの現状と今後の改善について』という記事にて、悪質なプレイヤーの「通報」を呼びかけていた。それまではゲーム中の悪質行為については終了時もしくは別途通報フォームからしか通報できなかったが、チャンピオン選択時から通報やチャットのミュートができるようになった。
悪質なチャットについても、2022年に全世界で導入された「自動チャット検知システム」 (略称”GATES”) に、開発チームと連携して日本サーバーに向けた特別な調整を加えたという。悪質なチャットをゲーム中に検知し、チャットの送信を未然に防ぎ、即時ペナルティを付与できるようになった。ちなみに、「GATES」は2023年10月末に適用され、調整前後の2週間で検挙数を69.2%向上させたという。
新シーズンに向けた既存プレイヤーの心構え
『LoL』日本サーバーに新しいプレイヤーが増え、悪質なプレイヤーが減ったこと自体は素晴らしい。しかしその一方で、肝心の初心者を受け入れる側の「民度」は、必ずしも歓迎ムードというわけでもなさそうだ。
特に、2023年シーズンにあたる「シーズン13」は2024年1月9日で終了し、1月10日からはシーズン14がスタートするが、シーズン末ということでランクの境界にいるプレイヤーたちはギスギスしている。ランクがないプレイヤーはマッチングするランク帯が定まっておらず、真剣勝負の中に知識もテクニックもない初心者がマッチングされてしまうケースが増えたことで、初心者に対して不満を抱いている声もちらほら聞かれる。
この点が、『ストリートファイター6』のように1対1のゲームや、『VALORANT』のように一度やられたら復活できないゲームとは異なり、下手なプレイヤーがひとりでもいればほぼ負けが確定してしまう『LoL』ならではの悩ましいところでもある。
2024年から「LJL」からの世界大会出場枠がなくなったり、チーム数が8チームから6チームに減るなど、ネガティブな話題も多い中、日本サーバー人口の増加はなによりも喜ぶべきことだ。それだけに、ここから既存プレイヤーとして新規プレイヤーが楽しめる環境づくりは大切だ。それができるのは、新規プレイヤーではなく、ライアットゲームズでもない。これまで『LoL』を愛し、現在もプレイし続けている既存プレイヤーにかかっている。
ストリーマーたちが『LoL』の楽しさをプレイ・観戦ともに伝えてくれ、新規プレイヤーが爆増している今こそ、
「民度」が低いというレッテルを払拭し、日本サーバーをさらに盛り上げられる絶好のタイミングだ。そのことを(筆者含め)既存プレイヤーが意識すれば、きっとこのビッグウェーブは、日本の『LoL』環境が変わるターニングポイントになる。
Riot Games Japanより年末のご挨拶
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/news/riot-games-japan-eoy-greeting/
リーグ・オブ・レジェンド
https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/
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