【特集】eスポーツ大会を開催しよう!

【特集:eスポーツ大会を開催しよう!】第一回 大会までの流れと準備しておきたい3つのこと

2023.7.20 時貞
皆様こんにちは!
Twitchで配信をしながら、個人で時貞杯というeスポーツ大会を開催している時貞と申します。

最近は『Apex Legends』にてカスタム権限が一般プレイヤーにも開放されるなど、個人でeスポーツ大会を開催するハードルがグンと下がってきていると思います。ただ実際に大会を開催するとなると「どういった準備をしたらいいのか」とか、「どんなことに気を付ければいいのか」などの不安から尻込みしている方もたくさんいらっしゃると思います。

そこで個人で大会を開催してきた経験を生かし、大会開催までの流れや気を付けるべきことなどをお伝えする連載をスタートすることになりました。少しでも大会を開催したい方の参考になればと思います。

ちなみに私が大会を開きたいと思ったきっかけは、「配信活動でお世話になってる方たちと一緒に楽しめるエンジョイできる場を作りたい!」というものでした。今ではプロゲーマーや芸人さんに参加いただいたり、大会を通じてさまざまな方と交流することができたりと多くの反響をいただけるようになりました。

きっかけは何であれ「自分がどんな大会を開きたいか」ということを具体的に考えていくと、開催のモチベーションも上がりますし、大会のコンセプトや目標も明確になってくると思います。ということで今回は「大会開催までの準備」について解説していきましょう。

大会開催までの流れを把握する


「大会を開いてみたい」と思ったら、まず大会までの全体像を把握すること重要です。最初に大会開催までの流れについて簡単に説明していきます。大会開催の流れは基本的に以下のようなプロセスが必要になります。


どうでしょうか。イメージ沸いたでしょうか?

それぞれ当たり前のようにも見えるのですが、意外と各ステップを踏んでいないことで準備不足に陥ってしまったりするような大会があります。ここからは、各ステップで必要な要素について、順番にお伝えしていきましょう。

大会概要の作成


「大会開きたい!」という気持ちが高ぶると、すぐに日程を決めて参加者を募りたくなると思います。「仲のいいメンバーでみんなでワイワイできたらいいや」ぐらいであればそれでもいいのかも知れませんが、不特定多数の参加者を募り、大会をきっかけに何かを発展させていきたいという気持ちがあるのならば、まずは大会概要を作ってみましょう。

大会概要を作ることで、自分でもどんな大会が開きたいのかが少しづつ形になっていくと思います。必要な要素はさまざまですが、今回は私が開催する場合を例にとって紹介していきます。

■大会説明
文字通り大会の説明です。どのような大会なのかを明確にする

■大会目的
自分がどんな大会を開きたいのか、この大会を通じて何を伝えたいのかをまとめる

■参加条件、参加資格
大会に参加するための条件、ランク制限などある場合はわかりやすく伝える

■大会スケジュール
エントリー、大会の日時、予選があれば予選突破条件などを決める

上記以外に運営体制や賞品、当日のタイムスケジュールなどもありますが、初期の段階では必要ありません。内容が固まり次第順次アップデートをしていきましょう。

大会概要の告知について

大会概要の告知方法ですが、投稿後に修正しづらいTwitterのようなSNSよりは、HPGoogleスライドといった修正しやすい媒体を使うことをおすすめします。

▲このようにGoogleスライドで大会概要を作成して、TwitterではGoogleスライドのURLを公開して共有する。こうすることでSNSの集客のしやすさとGoogleスライドの修正のしやすさのいいとこ取りができるのでおすすめです(参考:https://docs.google.com/presentation/d/16xeoCJwDGvCiAXOu_Q80cYDCrCF_hCr8/edit#slide=id.p1

▲HPを持っているならそちらで投稿するのもいいでしょう。こちらも簡単に内容を修正できるので、対応しやすいですし、Google検索で見つけてもらいやすいというメリットもあります。(参考:https://tokisada.jp/8th-tokisadahai/

コンセプトやルール、賞品などを決める


大会概要が一通り完成したら、次は「コンセプトやルール、賞品」なども決めていきましょう。大会概要を頭でまとめていくと、具体的にどういう大会にしたいかのイメージもわいてくると思います。個性のあるコンセプトやルールを決めてほかの大会と差別化を図るのもいいですね。

■出身地
出身地限定や東西に分けたチーム戦など

■年齢制限
XX歳以上など

■チーム内容で縛る
当日ドラフト、男女ペアなど

■限定ランク
XXランク以下、XXランクは1名までなど

■武器、操作方法
XX武器禁止、キーマウ限定など

企画力次第で大会の盛り上がりが大きく変わります。集客にもかかわってくる部分ですので、企画力をフルに発揮していきましょう。

確認しやすい条件からはじめよう

コンセプトは複雑化すればするほど運営の負担が大きくなります。参加者が参加条件を満たしているかをどのように確認するかということも考慮しておきましょう。

試合中のXX禁止といった大会開催中のみしか確認ができないような要素が多いコンセプトは大会運営に慣れてきてからの方が得策です。

また、賞品や賞金についても企画力が試される部分です。単純に賞金を大きくすれば大会の注目が上がるかも知れませんが、それが大会の趣旨とあっていなければ意味がありません。コンセプトに絡んでいるものや主催者が独自で提供できるものなど、企画力全開で検討していきましょう。

大会企画がとても楽しい物であれば、賞品や賞金がなくても盛り上げることはできます。

規約の確認も忘れずに

賞品や賞金を提供する場合、使用するゲームの規約や各種法令への配慮も必要になります。特に高額の賞金や参加費を募る場合には注意が必要になりますので、事前に規約や各種法令を確認しましょう。

大会を開くのに必要な環境


最後に大会を開くために必要な環境についても確認していきましょう。PCのタイトルであれば、配信に必要な環境がそろっていれば必要最低限の大会は開くことができます。

ただし実況配信を行うのであれば、ネットワーク環境には注意をしておきましょう。大会開催中に回線が不安定にならないように有線接続にしたり、プロバイダーのサービスを変更したりするのも手です。

また実況配信をする場合、大会概要や参加者リスト、SNSといった情報をリアルタイムで確認することが増えるので、別PCやタブレットなどがあるとより安心できると思います。

▲参考までに私の環境はこんな感じです。メインPCは実況配信用(デュアルモニター)、情報を確認するためのサブPC(ノート)、実況するためのマイクにWebカメラといったシンプルな構成になっています

まとめ


ということで今回の記事はここまで。大会を開くにあたりもっとも時間をかけたいのが今回紹介した大会開催までの準備といっても過言ではありません。漠然としたイメージからひとつひとつ文字に起こして内容を固めることで、大会開催までの流れがとてもスムーズに進められるので、ぜひじっくりと考えてみてください。

次回は「大会直前〜当日まで」の流れを紹介していきます。

【時貞 プロフィール】
40歳を超えてからTwitchでゲーム配信活動を開始。『フォートナイト』や『Apex Legends』などで「時貞杯」というエンジョイ大会を個人で開催している。ゲームはオールジャンル好きだがどれも初心者の域を抜け出せない。

Twitter:@gogogoqcom
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