「LJL」キャスター・katsudionが語る『リーグ・オブ・レジェンド』への想い、「シュレリア」への感謝 (2/3)
突然の「LJL」デビュー
──実際にキャスターとして「LJL」で活動し始めたのはいつ頃ですか?
katsudion:一番最初は、秋葉原のe-sports SQUARE AKIHABARA(イースク)で、アイドルのイベントや、Rainbrainさんと社会人リーグの実況・解説をさせていただいたりして、経験を積ませていただきました。「LJL」と頭についている番組で初めて出たのは、2016年の春のCSの入れ替え戦でした。
──この頃は選手もまだ映っていなかったですよね。
katsudion:オンラインでしたね。eyesさんから「LJL」でkatsudionくんにキャスターをやらせたいとライアットに相談していただいて、「じゃあ、1回やってみようよ」ってことになって。
見ている人からすれば急に僕が出てきたと思ったでしょうね。相手はRevolさんで、「エイプリルフールも近いしいいんじゃない?」という感じで。
あの時は息ができなかったですね。今までで一番緊張したと思います。
──今見てみるとどうですか?
katsudion:恥ずかしいですねー(笑)。この時はほんとに緊張してて、Revolさんが何言ってるのかわかんなかったんですよね。
そういえば、のちに隣で解説することになるDay1さんとLillebeltさんのどちらも、この試合に出てましたね。
情熱を届けるkatsudionスタイルのルーツ
──katsudionさんの実況というと、冷静と情熱を兼ね備えてるイメージがあるんですが、ご自身が実況をしていて、スタイルが固まった時期とか試合って覚えていますか?
katsudion:スタイルを探そうというのはeyesさんとも話していました。1年目は全然固まらなくて、2年目になってリールさんがコーチに復帰することになり、Day1さんに教えることにもなりましたし。2018年くらいからは割と余裕をもって楽しんでやれた気がしますね。
──実況のスタイルって、ご自身ではどう考えていたんですか?
katsudion:解説者によって変えたりもするんですけど、実況って結局、解説に何をしゃべらせるかなんですよね。でもスタイルを探していた時によく考えていたのは、選手がその時何を発信したいんだろうということ。すべてを感じ取って代弁できるわけじゃないんですけど、それをくみ取ろうとしていました。
自分がプレイしていても、「やってやったぜ!」って思うシーンとかはあるじゃないですか。そういうのを代弁したくて。感情表現豊かなのが自分の特徴なのかなとは、なんとなく思ってはいたんです。そこをもっと生かす方向性で。
──よくわかります。
katsudion:ブラウムが盾でADCを守ったときに、「うちのキャリーにさわるんじゃねぇ!」みたいなことを言ったり。相手を下げるのではなくて、見ている人も「フフッ」って盛り上がれるような言葉選びを意識しています。
よくキャスター仲間とも話すんですけど、実況とか解説ってそんなにみんな聞いていないですよね(笑)。ゲームしながら流し見している人も多いと思いますし。
──すみません、私もそうです(笑)。
katsudion:ですよね(笑)。だからこそ、どこで楽しませるか、が重要なんです。
もちろん、選手のすごさを伝えるのは大前提なんですが、やっぱりエンタメとして見てもらわなきゃいけない。でも『LoL』の試合って長いし、1日8試合もする中でどうやって見てもらうか、ということを常に考えています。
あと、昔はよく『LoL』のユニバースネタを挟んだりしていましたね。最近Twitchでも、「RUNETERRAカツペディア」という番組を久々にやってみました。
──3年ぶりだったそうですね。あんなに『LoL』について語れる人って、katsudionさんかRevolさんしか知らないです。
──そういう知識の深さをなぜ実況に生かそうと思われたんですか?
katsudion:まあ、単にオタクなんですよ(笑)。
僕、『ファイナルファンタジー』のアルティマニアっていう攻略本が子どもの頃に大好きで。めちゃくちゃ設定資料が細かく書いてあるんですよね。特に『FF8』のアルティマニアを超読みこんでいたんです。
そこから「設定厨」というか、裏設定とかを見るのが好きになった、という話を自分の配信でしたら、当時その本を作った方から「うれしいです」っていうDMをいただいて、すごく感動したのを覚えてます。
──それはファン冥利に尽きますね。
katsudion:そうですね。『LoL』も当初のキャラクターの設定は“雑”だったんですよ。「彼はこれこれこういう理由でリーグ・オブ・レジェンドに参加している、以上!」って感じだったんです。
でも、ライアットもファンたちがそういう設定が好きな人もいるってことを理解して、いまのようなかたちになっていきました。昔は「今週の新聞」みたいな感じで、「カーサスと誰かが喧嘩した」とかそんな感じでしたから。
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