【インタビュー DFM GO1選手】「どぐらに7年越しのリベンジができた」 ── ドライブインパクトの攻防、残り2秒からの中段の胸中は?

2025.9.8 宮下英之
ストリートファイター6』の公式大会「CAPCOM Pro Tour 2025 ワールドウォリアー」日本大会 第1回が2025年9月7日(日)にオンラインにて実施された。

本大会は『ストリートファイター6』の世界大会CAPCOM CUP 12」の出場権を獲得するために各地域でオンライン開催される「ワールドウォリアー」のひとつ。過去最多となる2300人以上が熾烈な戦いを繰り広げた。

また、オンライン大会ながら、esports Style UENOにてパブリックビューイングとファン同士による対戦会も行われ、多くのファンが一緒に歓声や拍手で選手たちを応援する姿も見られた。

グランドファイナルで歓声を上げるファンたち。解説のハメコ。氏も思わず立ち上がり、会場の盛り上がりは最高潮

CAPCOM Pro Tour 2025 ワールドウォリアー 日本大会とは

『ストリートファイター6』にて、世界中のプレーヤーが年間チャンピオンを目指し、各地域で激戦を繰り広げる大会「CAPCOM Pro Tour 2025」。その大会群のひとつつである「ワールドウォリアー」は、世界各地域のトーナメントオーガナイザーによって数カ月にわたり複数回開催される。

「CAPCOM Pro Tour 2025 ワールドウォリアー 日本大会」は、順位に応じてポイントが獲得できる5回の通常大会と、ポイント順位上位選手8名による決勝大会の全6回で構成される。

今年の日本大会は「スーパーリージョン」として位置付けられ、「CAPCOM CUP 12」の出場権を獲得できるのは2名。1名は5回の大会で最もポイントを獲得した選手。もう1名は、2〜8位までの選手の直接対決により決定する。

なお、今回の「ワールドウォリアー」の成績優秀者の中から、2026年に愛知県で行われる「アジア競技大会」の日本代表選手の選考大会でもある。

大会は32ものプールでのBo3(2試合先取)のダブルエリミネーション。昨年比3倍という大量エントリーから勝ち抜いたトップ8には、開催中の「ストリートファイターリーグ」出場選手をはじめ、プロアマ問わず実力のある選手が多数エントリーしていた。

オンライン大会ながら、プロにとっては普段対戦する機会の少ない選手との対戦で気付けることもあり、アマチュアにとってはプロも含めた猛者たちの中で、大会という形式で対戦することの価値や、自分の実力を披露することで、次のステップにつながる可能性も秘めた、登竜門的な大会とも言える。

トップ8のトーナメント表。プロやコーチとして名を馳せた選手が勝ち上がり、熱い戦いが繰り広げられた。

そんな大会をストレートで勝ち抜いたDetonatioN FocusMe所属のGO1選手にインタビュー。今回は、配信中のMCインタビューと、配信後の合同インタビューを交えて、2300人の頂点に立った気持ちをじっくりうかがった。


GO1選手「残り2秒での“ラッシュ中段”は勝ちたすぎて無意識だった」


──「CAPCOM Pro Tour 2025 ワールドウォリアー 日本大会」での優勝、おめでとうございます。まずは優勝の感想をお聞かせください。

GO1:自分は「ストリートファイター」ではなかなか優勝ができず、準優勝で終わることが多かったんです。だから今回、この人数の中で優勝できたのは本当にうれしいですね。直近の大会戦績が自分的にはすごくよくて、自信はあったんですけどまさか優勝できるとは、という感じですね。

優勝直後のGO1選手(右)のコメントには、会場のファンも終始笑い声が止まらなかった

──盟友、どぐら選手との対戦はいかがでしたか?

GO1:どこかでインパクトと中段を出せたらなと思っていたんですけども(会場笑)、向こうのインパクトは喰らっちゃうし、こっちのインパクトは通すしでバチバチの試合でした。

実は結構昔にどぐらとプレミア大会の決勝で当たったことがあって、その時に負けているんですよ。今回7年越しのリベンジを果たせてうれしいです。

「Canada Cup 2017」でのGO1(いぶき)とどぐら(ユリアン)のグランドファイナル。どぐらはルーザーズからリセットしての逆転優勝だった

──ライバル関係はその頃から続いているんですよね。そうでないと最後の中段は打てないですよね(笑)。

GO1:
あれは残り2秒しかなかったので、「これしかないやん」って思ったんですけど……。

──でも、残り15秒くらいずっと中段でしたもんね。

GO1:もう勝ちたくて……そんなに打ってました? 勝ちたすぎて無意識で打ってましたね。もう記憶がなくて……。

──どぐらさんには中段がかなりこびりついていると思いますよ。

GO1:次にどぐらに会うの、怖いっす……(笑)。


残り2秒で、執拗に打ってきたGO1の中段がついにヒット。そのままSAにつなげ、勝敗が決した(

──最近は“(ドライブ)インパクト”の使い方が話題になっています。GO1選手のように投げで返すスタイルもありますが、こうしたトレンドに影響を受けたりはしていますか?

GO1:相手によって分かれますね。自動で反応してしまうようなプレーヤーには打たないよう気を付けていますし、逆に「インパクトは苦手……」と言っているプレーヤーには積極的に狙っていきます。自分のスタンスは変わっていないです。

──道中ではリーグ選手とも多く当たっていましたが、結果的に全勝優勝でした。大会を通して印象に残った選手や試合はありますか?

GO1:全体的にはいい流れで勝てました。春麗の調整(2025.09.01アップデート)が入って、以前は豪鬼戦がやりにくかったんですが、春麗側がやりやすくなったことがすごく大きかったです。その感覚が今回のトーナメントにうまくハマったのかなと思います。

苦しかったのは、プールの時にラシード使いの方に結構追い詰められて接戦を制したのと、taketake-piano選手のJP戦ですね。コマンド投げをくらってリーサルやろなと思ったら、ギリギリ残ったので印象深い試合でした。

──今回当たったキャラクターで特に苦戦した相手はいましたか?

GO1:正直、エレナは対戦経験が少なくて本当に嫌でした。ただ、どぐらがベガに変えてくれたので、自分にとってはラッキーでしたね。ベガは対策を積んでいたので戦いやすかったです。

──エレナ戦に際して、チームメイトと相談した、というお話もありました。どんな内容だったのでしょうか?

GO1:最近はSFL対策で、ザンギさん(板橋ザンギエフ)、ジョンくん(竹内ジョン)、ナウマンくんとよく集まって話しています。その流れで、大会に向けても「こういう対策がある」「ここが弱点だ」など、いろいろ教えてもらって試合に臨みました。

──GO1選手は特にここ最近好成績が続いていますが、その理由は?

GO1:自分でも何が変わったかははっきりとは分かっていません。ただ、「Esports World Cup 2025」で優勝したこと(『餓狼伝説 City of the Wolves』部門)が大きな転機だったと思います。その後から全体的に動きが良くなりましたね。

──今回の優勝で、「CAPCOM CUP 12」や「アジア競技大会」への一歩を踏み出したと思います。今後の「ワールドウォーリアー」はまだ4戦ありますが、意気込みを教えてください。

GO1:まずは一つひとつの「ワールドウォリアー」大会でいい成績を残すことを大事にしています。その上で、結果として次の目標に届いたなら、さらに新しい目標を掲げて頑張っていこうという気持ちですね。

──最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。

GO1:いつも応援ありがとうございます。今回は優勝という形で皆さんにいい報告ができてよかったです。でも、これで満足せず、引き続き頑張っていきますので、これからも応援よろしくお願いします。

——ありがとうございました!

———

なお、「ワールドウォリアー」の日本大会は、今後も誰でも参加できるオンライン大会が4回予定されている。第2回大会は10月5日(日)13時スタート予定で、エントリー受付は9月29日(月)23:59の予定だ。

ランクや強さに関わりなく誰でも自宅などで参加できる「ワールドウォリアー」。腕だめししたい、大会を体験してみたいという人は、ぜひ気軽にエントリーしてみてほしい。

CAPCOM Pro Tour 2025 ワールドウォリアー日本大会 第2回 公式サイト:
https://www.start.gg/tournament/world-warrior-2025-japan-2-1/details

CAPCOM Pro Tour 2025 ワールドウォリアー日本大会 第1回 エントリーリスト:
https://www.start.gg/tournament/world-warrior-2025-japan-1/attendees

CAPCOM CUP 12公式:
https://sf.esports.capcom.com/capcomcup/cc11/jp/

配信アーカイブ

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