【LCP 2025】 DFM・RayFarky選手インタビュー 新生DFMを引っ張るコーラー、チームとしての完成度は?
2025年より新設された『リーグ・オブ・レジェンド』の国際リーグ「LCP 2025」のDay2が1月18日(土)に開催され、日本代表のDetonatioN FocusMe(DFM)は、ベトナム代表のTeam SecretとTeam Whalesのパートナーシップにより誕生したTeam Secret Whales(TSW)と初戦を戦った。
DFMは、引退したジャングルのSteal選手に代わり、LCKで活動していたGuwon選手が新加入。Yutapon選手が活動休止となったため、昨年までリザーブとして「LJL」での出場経験もあるMilan選手が登録した。
なお、Milan選手が試合直前に体調不良となったため、この初戦はkakkun選手が出場している。Xによれば、次戦以降はMilan選手の参戦も可能になるようだ。
TSWは2つのチームが合流というかたちではあるものの、実質Team Secret時代の選手が中心となっており、ミッドのDire選手、ジャングルのJcom選手は公式戦はほぼ初出場。10代の選手が多いフレッシュなロスターだ。
シーズン最初のリーグである「LCP 2025 Season Kickoff」では、全チームが1回ずつ総当たりで戦う「レギュラーシーズン」を、Bo3(2ゲーム先取)、「フィアレスドラフト」で実施。最終的に、上位6位までが次の「クオリファイイングシリーズ」に進出できる。
サイド選択権をかけた1v1マッチは、DFMはミッドのAria選手がエズリアルを、TSWはミッドのDire選手がドレイヴンをピックした。
プッシュ速度が早いDire選手のドレイヴンがレーンを押し込むが、Aria選手もミニオンの隙間を縫ってスキルを的確に当てていく。しかし、アイテムを購入した2ターン目でDire選手が1キルを獲得。ドレイヴンの強さを生かして大差をつけ、最後はDire選手が2キルを獲得した。
ゲーム1は、TSWがブルーサイドを選択。全体的に遠距離から攻撃するポーク構成で、最後にCCを持つアリスターをピックする。対するDFMはアッシュ、ザイラ、レオナに、遠距離から一気にキルまで持っていけるヨネとアンベッサを選択した。
序盤、DFMはトップとボットをスワップし、TSWのファームを阻害しながら、RayFarky選手もボットで耐える展開。しかし、ミッドのAria選手もコーキに対してヨネのためなかなかCSを取れないところに、ニダリーのガンクでファーストブラッドを取られてしまう。ここからの集団戦にRayFarky選手も参加したことで、結果的にトップ同士のファーム差をつけられてしまった。
TSWはここから、オブジェクトよりもバトルを優先した動きを見せる。ドラゴンに行くならヴォイドグラブを、といったセオリーにハマらず、意外な場所でキャッチを続けてキルで有利を作っていく。DFMも冷静に視界を広げ、果敢に集団戦に挑むものの、あと一撃というところで倒し切れず、差を縮めることができない。
結局、個人技でもいい動きを見せたTSWがDFMを下し、ゲーム1を制した。
ゲーム2はDFMがブルーサイドへ。カ・サンテ、ヴァイに評価の高いオーロラをピック。ボットデュオはカイ=サとHarp選手が得意とするラカンとした。対するTSWは、CCが強いマルファイト、ウーコンに、オーロラに対してオリアナをピック。ボットは機動力のあるエズリアルと、エンゲージを防げるポッピーを選んだ。
スワップもなく静かなスタートとなったゲーム2も、TSWは高い個人技でDFMを翻弄。ヴォイドグラブをめぐる集団戦では、DFMから仕掛けるタイミングやフォーカスがうまく揃わず、一気に倒されてしまう。その後も小さな動きのミスからキャッチを許し、TSWの積極的な姿勢もあってリードを許してしまった。
ボットのインヒビター破壊からネクサスタワーまで攻めこまれたDFMだが、無理をしすぎたTSWを追って一気に反撃。ここから持ち前のマクロとチームプレーを見せ、ミッドのインナータワー破壊まで巻き返す。しかし、TSWのドラゴンソウルをかけたドラゴンピット前の集団戦で、やはり勝ち切ることができずに万事休す。RayFarky選手のカ・サンテによる分断など光るプレーも見られたが、最後は押し切られてTSWが勝利を挙げた。
DFMの「LCP」初陣は、チームとしての動きに課題が残る黒星スタートとなってしまった。昨日のSHG戦も含め、昨年までの「PCS」にはいなかったベトナムのチームが、やはり日本チームにとって直接のライバルとして立ちはだかる存在になりそうだ。
ここからは、試合直後のRayFarky選手への単独インタビューの模様をお届けする。
──まずは、「LCP 2025」の初戦、お疲れさまでした。残念ながら勝利はなりませんでしたが、率直な感想をお聞かせください。
RayFarky:チーム的にも個人的にも、練習でできていたことがあまり発揮しきれずにズルズル負けてしまうという、いい内容の試合ではなかったので、しっかりチームで見直して次につなげたいと思います。
──今回、日本のファンも今季のDFMの試合を見るのは初めてでしたが、2025年バージョンのDFMはひとことで言うとどんなチームですか?
RayFarky:コミュニケーションを一番大事にしていて、どのレーンからでもコールがあって、ゲームが作れるようなチームです。まだ完璧ではないですが、少しずつそれに近づいているし、そういうチームを目指して頑張っています。
──昨年までは、ジャングルのSteal選手が常にチームの司令塔だったと思います。いまはメインのコールはどなたがされているんでしょうか?
RayFarky:やっぱりジャングルのルートや動きに合わせることが大事なので、提案自体はみんなが出すんですけど、基本的にはGuwonの「何々をしよう」というコールに合わせて、「じゃあ、俺はこれをやった後にできる」とか「ここを押したら寄れるよ」といったコールをつなげていって判断していますす。メインコーラーをひとり決めるとしたらGuwonになりますが、しゃべる量とかはみんな同じくらいなので、会話の起点になる人はGuwonか、時々Ariaといった感じですね。
──なるほど。今日の試合について、ゲーム1は今季の典型的なスワップに次ぐスワップという展開で、RayFarky選手もいろいろ動かされたと思います。初戦を戦ってみてどんな印象でしたか?
RayFarky:スワップというのは、相手を付き合わせた側が有利、付き合わされた側が不利になることが多いんですけど、相手の動きを見てから決めるとどうしても動きが遅くなってしまうという理由で、自分たちのスワップの動きを早くしたチームが基本的に有利になります。
タイミングとかは、そのスワップをする2つのレーンの人たちのコミュニケーションやウェーブの状況などで決まるので、それでお互い先手を取ろうとしていくと、今回のような一生スワップしているように見えると思いますね。結構スワップしたくないと思う場面もあれば、スワップした方がいいって思う場合も何度もあったので、割と仕方ない部分もうまくできた部分もありました。
──RayFarky選手がアンベッサ、対面のHiro02選手がジェイスで、スワップの結果、ボットでミス・フォーチュンに付き合わされてCSがかなりきつい場面もありました。
RayFarky:ジェイスはレンジ(遠距離攻撃)でアンベッサはメレー(近距離攻撃)で、スワップによりジェイスには相手のサポート(アリスター)がカバーしに行ったので、割と楽にCSを取られてしまいました。ただ、アリスターもトップのカバーをしなきゃいけないので、2人がトップに固定されたことで、こちらのジャングルとかADCとサポートのふたりは結構リードするかたちが取れたので、自分がその代わりに損をしているというのもプラン通りと言えばプラン通りでした。
アンベッサというチャンピオンも、割とファイトでお金を稼ぐキャラではあるので、そんなに困ったシーンはなかったですね。
──ただ、ゲーム1ではTWSはかなりキルプレッシャーが強いチームだと感じました。戦ってみていかがでしたか?
RayFarky:本当におっしゃる通り、攻撃的なチームで、割と不意をつかれる場面が多かったと思います。特に、序盤は緊張もあったし、基本的にどんな状況であれ、「ここに急にいるんだけど!」みたいな状況にはならないんですけど、TSWは割と予想外の動きをしてきて。そういう部分でズルズルキルを取られてしまいましたね。「めっちゃガンガン来るな、このチーム」っていうイメージです。
──見ている側は動きがあってすごく楽しかったんですが、こういう試合って戦っている側はたまったもんじゃないだろうと思いました(笑)。
RayFarky:割と試合のプランを立てている段階とか、そのプランを実行する途中途中で相手が急に前に出てきたりするので、うまく対応できなかった部分はありましたね。
──なるほど。その後のゲーム2では、一転して序盤は静かなレーン戦から始まりながらも、TSWのガンクでだいぶビハインドを背負ってしまいました。ただ、終盤から一気にチームの動きがまとまった印象がありました。何か試合中にチーム内で変化があったんでしょうか?
RayFarky:ゲーム1を通して、相手のスペルやフラッシュの有無とかが管理できていなかったり、どこでどういうかたちで戦うのか、という話ができていなかったんです。ゲーム2はそれを改善しようという話をしていました。
序盤はビハインドを背負ってしまいましたが、ネクサス前まで押された後に、「キルを取らないとこの後きついから、絶対行こう!」というコールができたんです。あれで1試合目の反省が生きて、みんなで動きを合わせられたかなと思います。
──今季の大きな変化として、「力の偉業」「アタカン」「フィアレスドラフト」、そして多分RayFarky選手にとっては一番大きいであろう「テレポートの変更」もありました。ご自身では一番大きかったのはなんですか?
RayFarky:やっぱテレポートの変更は大きいですね。もう本当に、前とは比べものにならないくらい(詠唱が)長くなったり仕様が変わったりしているので。特に序盤とか、本番の空気になると思ったよりもテレポートが遅い場面がありました。
あとはやっぱり「アタカン」という「バロン」に並ぶくらい強力なオブジェクト。取らなければいけないオブジェクトがひとつ増えたことで、その対応のためにテレポートを残しておかなければいけない。どのオブジェクトを狙うか、これまで以上にしっかり決めないと事故ってしまうので、面白くはあるんですけど、コミュニケーションをもっと大切にしないといけなくなったというのが率直な感想です。
──最後に、ファンに向けて今後の意気込みをお願いします。
RayFarky:初戦は0-2という結果で、内容もあまり良くない状態で負けてしまったんですが、まだまだDFMは成長途中であって、プレイしている自分からしても成長の余地があるチームだと思っています。次からもっといい姿が見せられるように頑張りますので、引き続き応援よろしくお願いします。
DetonatioN FocusMeというチーム名は、そもそもは『LoL』部門の名称だったように、DFMにとっての『LoL』はいわばお家芸だ。その意味では、ここ2年ほどのDFMは苦しい状況に置かれてきた。「LCP 2025」についても、選手の離脱などでメンバーも変わり、思うような戦績が出せない状況にいる。
しかし、そもそもDFMというチームは新しい力をチーム力に変えて成長し続けてきたチームでもあった。しかも、昨年までの「PCS」にベトナムのチームが加わるという、リーグ自体の変革とチームの変化が重なってもいる。
初戦では勝つことはできなかったが、個々のプレーには光る部分も多数見られた。あとは、その力を結集できるようにチューニングするだけだ。その上で、ひとりで安心して任せられるトップレーナーのRayFarky選手の存在は、いまのDFMになくてはならない。
日本のファンが求めている“「LCP」の絶対王者としてのDFM”への道は、まだ始まったばかり。今季のRayFarky選手、そしてDFMに、大きな期待をもって、私たちファンも力になれるように応援していきたい。
DFMは、引退したジャングルのSteal選手に代わり、LCKで活動していたGuwon選手が新加入。Yutapon選手が活動休止となったため、昨年までリザーブとして「LJL」での出場経験もあるMilan選手が登録した。
なお、Milan選手が試合直前に体調不良となったため、この初戦はkakkun選手が出場している。Xによれば、次戦以降はMilan選手の参戦も可能になるようだ。
TSWは2つのチームが合流というかたちではあるものの、実質Team Secret時代の選手が中心となっており、ミッドのDire選手、ジャングルのJcom選手は公式戦はほぼ初出場。10代の選手が多いフレッシュなロスターだ。
シーズン最初のリーグである「LCP 2025 Season Kickoff」では、全チームが1回ずつ総当たりで戦う「レギュラーシーズン」を、Bo3(2ゲーム先取)、「フィアレスドラフト」で実施。最終的に、上位6位までが次の「クオリファイイングシリーズ」に進出できる。
1v1はAria vs Direのミッド対決に
サイド選択権をかけた1v1マッチは、DFMはミッドのAria選手がエズリアルを、TSWはミッドのDire選手がドレイヴンをピックした。
プッシュ速度が早いDire選手のドレイヴンがレーンを押し込むが、Aria選手もミニオンの隙間を縫ってスキルを的確に当てていく。しかし、アイテムを購入した2ターン目でDire選手が1キルを獲得。ドレイヴンの強さを生かして大差をつけ、最後はDire選手が2キルを獲得した。
「PCS」にはなかったベトナム新チームの洗礼
ゲーム1は、TSWがブルーサイドを選択。全体的に遠距離から攻撃するポーク構成で、最後にCCを持つアリスターをピックする。対するDFMはアッシュ、ザイラ、レオナに、遠距離から一気にキルまで持っていけるヨネとアンベッサを選択した。
序盤、DFMはトップとボットをスワップし、TSWのファームを阻害しながら、RayFarky選手もボットで耐える展開。しかし、ミッドのAria選手もコーキに対してヨネのためなかなかCSを取れないところに、ニダリーのガンクでファーストブラッドを取られてしまう。ここからの集団戦にRayFarky選手も参加したことで、結果的にトップ同士のファーム差をつけられてしまった。
TSWはここから、オブジェクトよりもバトルを優先した動きを見せる。ドラゴンに行くならヴォイドグラブを、といったセオリーにハマらず、意外な場所でキャッチを続けてキルで有利を作っていく。DFMも冷静に視界を広げ、果敢に集団戦に挑むものの、あと一撃というところで倒し切れず、差を縮めることができない。
結局、個人技でもいい動きを見せたTSWがDFMを下し、ゲーム1を制した。
ゲーム2はDFMがブルーサイドへ。カ・サンテ、ヴァイに評価の高いオーロラをピック。ボットデュオはカイ=サとHarp選手が得意とするラカンとした。対するTSWは、CCが強いマルファイト、ウーコンに、オーロラに対してオリアナをピック。ボットは機動力のあるエズリアルと、エンゲージを防げるポッピーを選んだ。
スワップもなく静かなスタートとなったゲーム2も、TSWは高い個人技でDFMを翻弄。ヴォイドグラブをめぐる集団戦では、DFMから仕掛けるタイミングやフォーカスがうまく揃わず、一気に倒されてしまう。その後も小さな動きのミスからキャッチを許し、TSWの積極的な姿勢もあってリードを許してしまった。
ボットのインヒビター破壊からネクサスタワーまで攻めこまれたDFMだが、無理をしすぎたTSWを追って一気に反撃。ここから持ち前のマクロとチームプレーを見せ、ミッドのインナータワー破壊まで巻き返す。しかし、TSWのドラゴンソウルをかけたドラゴンピット前の集団戦で、やはり勝ち切ることができずに万事休す。RayFarky選手のカ・サンテによる分断など光るプレーも見られたが、最後は押し切られてTSWが勝利を挙げた。
DFMの「LCP」初陣は、チームとしての動きに課題が残る黒星スタートとなってしまった。昨日のSHG戦も含め、昨年までの「PCS」にはいなかったベトナムのチームが、やはり日本チームにとって直接のライバルとして立ちはだかる存在になりそうだ。
DFM RayFarky選手インタビュー「まだまだチームとして成長途中」
ここからは、試合直後のRayFarky選手への単独インタビューの模様をお届けする。
──まずは、「LCP 2025」の初戦、お疲れさまでした。残念ながら勝利はなりませんでしたが、率直な感想をお聞かせください。
RayFarky:チーム的にも個人的にも、練習でできていたことがあまり発揮しきれずにズルズル負けてしまうという、いい内容の試合ではなかったので、しっかりチームで見直して次につなげたいと思います。
──今回、日本のファンも今季のDFMの試合を見るのは初めてでしたが、2025年バージョンのDFMはひとことで言うとどんなチームですか?
RayFarky:コミュニケーションを一番大事にしていて、どのレーンからでもコールがあって、ゲームが作れるようなチームです。まだ完璧ではないですが、少しずつそれに近づいているし、そういうチームを目指して頑張っています。
──昨年までは、ジャングルのSteal選手が常にチームの司令塔だったと思います。いまはメインのコールはどなたがされているんでしょうか?
RayFarky:やっぱりジャングルのルートや動きに合わせることが大事なので、提案自体はみんなが出すんですけど、基本的にはGuwonの「何々をしよう」というコールに合わせて、「じゃあ、俺はこれをやった後にできる」とか「ここを押したら寄れるよ」といったコールをつなげていって判断していますす。メインコーラーをひとり決めるとしたらGuwonになりますが、しゃべる量とかはみんな同じくらいなので、会話の起点になる人はGuwonか、時々Ariaといった感じですね。
──なるほど。今日の試合について、ゲーム1は今季の典型的なスワップに次ぐスワップという展開で、RayFarky選手もいろいろ動かされたと思います。初戦を戦ってみてどんな印象でしたか?
RayFarky:スワップというのは、相手を付き合わせた側が有利、付き合わされた側が不利になることが多いんですけど、相手の動きを見てから決めるとどうしても動きが遅くなってしまうという理由で、自分たちのスワップの動きを早くしたチームが基本的に有利になります。
タイミングとかは、そのスワップをする2つのレーンの人たちのコミュニケーションやウェーブの状況などで決まるので、それでお互い先手を取ろうとしていくと、今回のような一生スワップしているように見えると思いますね。結構スワップしたくないと思う場面もあれば、スワップした方がいいって思う場合も何度もあったので、割と仕方ない部分もうまくできた部分もありました。
──RayFarky選手がアンベッサ、対面のHiro02選手がジェイスで、スワップの結果、ボットでミス・フォーチュンに付き合わされてCSがかなりきつい場面もありました。
RayFarky:ジェイスはレンジ(遠距離攻撃)でアンベッサはメレー(近距離攻撃)で、スワップによりジェイスには相手のサポート(アリスター)がカバーしに行ったので、割と楽にCSを取られてしまいました。ただ、アリスターもトップのカバーをしなきゃいけないので、2人がトップに固定されたことで、こちらのジャングルとかADCとサポートのふたりは結構リードするかたちが取れたので、自分がその代わりに損をしているというのもプラン通りと言えばプラン通りでした。
アンベッサというチャンピオンも、割とファイトでお金を稼ぐキャラではあるので、そんなに困ったシーンはなかったですね。
──ただ、ゲーム1ではTWSはかなりキルプレッシャーが強いチームだと感じました。戦ってみていかがでしたか?
RayFarky:本当におっしゃる通り、攻撃的なチームで、割と不意をつかれる場面が多かったと思います。特に、序盤は緊張もあったし、基本的にどんな状況であれ、「ここに急にいるんだけど!」みたいな状況にはならないんですけど、TSWは割と予想外の動きをしてきて。そういう部分でズルズルキルを取られてしまいましたね。「めっちゃガンガン来るな、このチーム」っていうイメージです。
──見ている側は動きがあってすごく楽しかったんですが、こういう試合って戦っている側はたまったもんじゃないだろうと思いました(笑)。
RayFarky:割と試合のプランを立てている段階とか、そのプランを実行する途中途中で相手が急に前に出てきたりするので、うまく対応できなかった部分はありましたね。
──なるほど。その後のゲーム2では、一転して序盤は静かなレーン戦から始まりながらも、TSWのガンクでだいぶビハインドを背負ってしまいました。ただ、終盤から一気にチームの動きがまとまった印象がありました。何か試合中にチーム内で変化があったんでしょうか?
RayFarky:ゲーム1を通して、相手のスペルやフラッシュの有無とかが管理できていなかったり、どこでどういうかたちで戦うのか、という話ができていなかったんです。ゲーム2はそれを改善しようという話をしていました。
序盤はビハインドを背負ってしまいましたが、ネクサス前まで押された後に、「キルを取らないとこの後きついから、絶対行こう!」というコールができたんです。あれで1試合目の反省が生きて、みんなで動きを合わせられたかなと思います。
──今季の大きな変化として、「力の偉業」「アタカン」「フィアレスドラフト」、そして多分RayFarky選手にとっては一番大きいであろう「テレポートの変更」もありました。ご自身では一番大きかったのはなんですか?
RayFarky:やっぱテレポートの変更は大きいですね。もう本当に、前とは比べものにならないくらい(詠唱が)長くなったり仕様が変わったりしているので。特に序盤とか、本番の空気になると思ったよりもテレポートが遅い場面がありました。
あとはやっぱり「アタカン」という「バロン」に並ぶくらい強力なオブジェクト。取らなければいけないオブジェクトがひとつ増えたことで、その対応のためにテレポートを残しておかなければいけない。どのオブジェクトを狙うか、これまで以上にしっかり決めないと事故ってしまうので、面白くはあるんですけど、コミュニケーションをもっと大切にしないといけなくなったというのが率直な感想です。
──最後に、ファンに向けて今後の意気込みをお願いします。
RayFarky:初戦は0-2という結果で、内容もあまり良くない状態で負けてしまったんですが、まだまだDFMは成長途中であって、プレイしている自分からしても成長の余地があるチームだと思っています。次からもっといい姿が見せられるように頑張りますので、引き続き応援よろしくお願いします。
※ ※ ※
DetonatioN FocusMeというチーム名は、そもそもは『LoL』部門の名称だったように、DFMにとっての『LoL』はいわばお家芸だ。その意味では、ここ2年ほどのDFMは苦しい状況に置かれてきた。「LCP 2025」についても、選手の離脱などでメンバーも変わり、思うような戦績が出せない状況にいる。
しかし、そもそもDFMというチームは新しい力をチーム力に変えて成長し続けてきたチームでもあった。しかも、昨年までの「PCS」にベトナムのチームが加わるという、リーグ自体の変革とチームの変化が重なってもいる。
初戦では勝つことはできなかったが、個々のプレーには光る部分も多数見られた。あとは、その力を結集できるようにチューニングするだけだ。その上で、ひとりで安心して任せられるトップレーナーのRayFarky選手の存在は、いまのDFMになくてはならない。
日本のファンが求めている“「LCP」の絶対王者としてのDFM”への道は、まだ始まったばかり。今季のRayFarky選手、そしてDFMに、大きな期待をもって、私たちファンも力になれるように応援していきたい。
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