【連載】Good 8 Squad カワノ備忘録
『スト6』の「SFL」を「モダンタイプ・ルーク」で行くと決めた理由【連載・Good 8 Squad カワノ備忘録 第5回】
はいどうもこんにちは、カワノです。
今日は何の話をしていくかといいますと、「『モダンタイプ』が今後流行っていくことによって『ストリートファイター6』(スト6)は待ち合いゲーになるのか」という議論から話していきたいと思います。
もともとこのコラムでは、僕が日々いろいろ考えていることや感じたことを書いていければと思っていたので、いま一番話したいこと、読者のみなさんが知りたいことを伝えるのがいいかなと思いました。なので、前回からのレバーレスコントローラーでの大会参戦の話は、またどこかであらためてさせてください。
さて、6月2日に『スト6』が発売されました。僕も7月から開幕するリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023」(SFL)に向けて練習しています。
最近僕は「モダンタイプ」のルークを使用しておりまして、「SFL」でもこのままモダンタイプのルークで参戦しようと思っています。
ですが最近、配信中にモダンタイプ・ルークを使用しているときによく寄せられるコメントがこちらです。
「モダンのせいで『スト6』も『ストV』のように“待ち合いゲー”になったらいやだな」
個人的には待ち合いゲーでも攻めゲーでもどっちでもいいのですが、それは主旨から外れるので置いといて。
先にこの「モダンタイプ」の台頭によって『スト6』が待ち合いゲーになるのかどうかという疑問に答えます。
結論から言うと、なりません。
まぁ、お互いクラシックの時よりかは待ちの時間が多少は長くなるかもしれませんが、なぜここで待ち合いゲーにならないと断言できるのか、説明していきたいと思います。
『スト6』がモダンタイプのせいで待ち合いゲーになるのではないのかという危惧を抱いている方って、
「モダンタイプって全部見てからワンボタンで返せちゃうんでしょ?
弾抜けも簡単だろうし、差し返しスーパーアーツ(SA)も簡単だろうし、
ドライブラッシュを見てから無敵技で返すのも簡単じゃん。
こんなの相手からしたら何もできなくなって絶対に待ち合いゲーになるでしょ」
多分大多数の方がこういう感情を抱いていると思うんですよね。
ですが、あるシステムがあるおかげで“ただ待っている側が強い”とはならないところが『スト6』の面白いところなんです。
そのシステムが「ドライブラッシュ」となります。以下、「モダンタイプ」に対して攻撃する側の視点から説明していきます。
もし相手がただただ弾抜けや差し返しを狙っている場合、自分からドライブラッシュキャンセルがかかる技でさわりに行って強制的に密着フレーム有利をとり、択をかければ済む話なんですよね。
ただ、こう思った人もいると思います。
「でも、ドライブラッシュキャンセルかけたの見てからワンボタンで無敵技で返せば済む話じゃん」
ですが、そうはならないんですよね。このゲーム、大体どのキャラも、ドライブラッシュキャンセルをかける通常技によっては「連続ガード」の連携を組むことができるんです。
「連続ガード」とは、「連続攻撃をガードするとガード硬直が消費される前に次の攻撃判定がヒットし、ガードし続ける以外の行動が取れなくなること」といった意味です。「連ガ」とも言われたりします。
わかりやすい技で言うと、春麗の「百裂脚」は一段目さえガードすれば、そのあとはガードを入れなかったとしても勝手にガードされ、その技のガード中は無敵技を含むあらゆる反撃をすることはできません。
で、話を戻すと、例えばルークの「屈中Kキャンセルドライブラッシュからの屈小P」も「連続ガード」になる連携です。
これつまりどうなるのかというと、「モダンタイプ」の利点を生かして「ドライブラッシュを見てから無敵技で返そう!」と思っていても、中足でさわられてキャンセルドライブラッシュかけられて屈小Pで固められると、途中で無敵技コマンドを入れていようが無敵技が出ないんですよね、連続ガード中だから。
で、キャンセルドライブラッシュからの屈小Pはガード後に+2の有利フレームを取れますので、逆に強制的に攻撃している側が密着択をかけられる、といった具合です。
さらに、「モダンタイプ」のキャラで無敵技を出そうと思った場合、大体が“立ち状態で”アシストボタン+必殺技ボタンを押す必要があります。
なので、「モダンタイプ」の相手がキャンセルドライブラッシュに無敵技を返そうとしているなと思ったら、こっちがやるべき行動はただ一つ。「下段ガードが必要な連続ガードの連携」を組むんです。ルークで言えば最後の技を下段に変えた「立強Pキャンセルドライブラッシュからの屈小K」です。
そうすることによってどうなるのかというと、相手は立ち状態にならざるをえず、「連続ガード」の下段の屈小Kがヒットするといった具合です。もちろん、そこからコンボにつなげることもできます。
「連続ガード」はガードし続ける以外の行動が取れなくなることと説明しましたが、下段技に対してはしっかりしゃがみガードを入れなければヒットしてしまいます。
そして、「モダンタイプ」を使っている側からしても、そんな下段の連続ガード連携を組まれたら、「もうキャンセルドライブラッシュに無敵技で返すの狙っても意味ねーな、狙うのやめよ」となり、キャンセルドライブラッシュを使っている側は、そこからは連続ガードの連携だけでなくもっと太い択もかけやすくなるわけです。ただ待っているだけではキャンセルドライブラッシュからの連続ガード連携により強制的に密着択をかけられてしまう。
これが、『スト6』の面白いところであり、ただの待ち合いゲーにならないと断言できる理由です。
基本的にこのゲームは、攻めに行った方が得なんですね。だから攻勢をかける側が目まぐるしく転じていくわけです。兎にも角にも試合が動くので、ただ待っているだけじゃ損をする一方なんですよ。
仮にキャンセルドライブラッシュからの択をしのいだとして、そこからぼーっとしてワンボタン差し返しとかワンボタン弾抜けを待っていたり、次のドライブラッシュ返しのタイミングを待っているだけだと、すぐに相手の「ドライブゲージ」が全回復しちゃうんです。
そうすると、また通常技キャンセルドライブラッシュで強制密着択をかけられて、いつかはじゃんけんに負けてダメージを負うことになってしまいます。
ただ待ってるだけじゃ一生ドライブゲージを使われて回復されて強制密着択をかけられて終わっちゃうんです。結局のところ攻めることが大事になってきます。
ちなみにこれは余談ですけど、もし『ストV』に「モダンタイプ」が実装されていたら、攻めゲーになっていたかもしれないな、とも思います。
弾抜け用の無敵技がワンボタンで出せるようになって相手は弾を撃ちづらいし、難しく実用的ではないと言われていたケンの強昇龍拳弾抜けや、是空の崩山斗弾抜けなどもワンボタンならやりやすくなる。また、相手のリーチの長い通常技とかに対してもワンボタン必殺技で差し返ししやすくなる。
そんな待ちキャラが待ちづらい環境の中、『ストV』は基本的に中攻撃でさわることができれば『スト6』と違って有利フレームをとれていましたし、ヒット確認も可能だったので、もし『ストV』に「モダンタイプ」が実装されていたら攻めゲーになっていた可能性もあるなと思った次第です。
じゃあ、なんで僕が「クラシックタイプ」よりも出せる技が少なくなってしまう「モダンタイプ」を選ぶのか。今度は「モダンタイプ」側の反撃について考えてみます。
仮に「モダンタイプ」側が、キャンセルドライブラッシュからの強制密着択をしのげたとします。そうすると仕掛けた側はこの時点でドライブゲージが3本削れているので、今度は「モダンタイプ」側が攻めに転じるのは非常に得策なんですよね。
なんでかっていうと、相手の残りの「ドライブゲージ」は半分なので、技をガードさせたりコンボからSAをヒットさせたりすれば「バーンアウト」状態を狙いやすいんです。
この状態で、「バーンアウト」しないために考えられるのが、
あたりだと思うんですが、そういったときに「モダンタイプ」のワンボタン必殺技やワンボタンSAが強いんじゃないのかと思うんですよね。
前に歩いて攻めながらの弾抜けもやりやすいですし、リーチの長い牽制技に対してもSAで差し返ししやすい。突進技に対してはワンボタン昇龍などが機能しやすい。ガード後有利フレームを取れる技に対しても大体発生が遅いので、見てからSAなどで潰しやすくなります。
ここまでの解説で、「モダンタイプ」は結局、攻撃をしのいでからの反撃待ちが強いように見えるかもしれません。
もちろん「モダンタイプ」だとバーンアウト状態でも相手の「ドライブインパクト」をワンボタンSAで返しやすいので、守りが強くなるといった側面もあるんですが、僕が一番「モダンタイプ」に期待していることは、自分の攻めを強化するためなんですよね。
他にも、相手がバーンアウト状態の時って「ドライブインパクト」を返せないので、みんな垂直ジャンプとかを置いたりすると思うんですが、そういった垂直ジャンプもワンボタンSAで返しやすいなとも思うんです。まだこれは机上の空論で実戦までは生かしきれてないんですが、僕が「モダンタイプ」を採用した理由は上記の通りとなっております。
この選択が吉と出るか凶と出るかはわかりませんが、とにかく今は新しいことだらけで楽しいです。「クラシックタイプ」もいいですけど、新しいことをしたいという気持ちが根本にあるので、「SFL」1st Stageは「モダンタイプ」で頑張ってみたいと思います。
それでは、今日のコラムはここらへんで終わりたいと思います。
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今日は何の話をしていくかといいますと、「『モダンタイプ』が今後流行っていくことによって『ストリートファイター6』(スト6)は待ち合いゲーになるのか」という議論から話していきたいと思います。
もともとこのコラムでは、僕が日々いろいろ考えていることや感じたことを書いていければと思っていたので、いま一番話したいこと、読者のみなさんが知りたいことを伝えるのがいいかなと思いました。なので、前回からのレバーレスコントローラーでの大会参戦の話は、またどこかであらためてさせてください。
さて、6月2日に『スト6』が発売されました。僕も7月から開幕するリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023」(SFL)に向けて練習しています。
最近僕は「モダンタイプ」のルークを使用しておりまして、「SFL」でもこのままモダンタイプのルークで参戦しようと思っています。
「モダンタイプ」とは
『スト6』で新たに搭載された、方向キーと1ボタンの組み合わせのみで、コマンド入力を覚えることなく戦える操作方法のこと。使用ボタン数は「クラシックタイプ」と同じく8つで、標準設定では、弱・中・強・必殺技の4ボタン、「ドライブインパクト」「ドライブパリィ」「投げ」と、他のボタンと組み合わせることで技を変化させられる「アシスト」ボタンがある。
『スト6』で新たに搭載された、方向キーと1ボタンの組み合わせのみで、コマンド入力を覚えることなく戦える操作方法のこと。使用ボタン数は「クラシックタイプ」と同じく8つで、標準設定では、弱・中・強・必殺技の4ボタン、「ドライブインパクト」「ドライブパリィ」「投げ」と、他のボタンと組み合わせることで技を変化させられる「アシスト」ボタンがある。
ですが最近、配信中にモダンタイプ・ルークを使用しているときによく寄せられるコメントがこちらです。
「モダンのせいで『スト6』も『ストV』のように“待ち合いゲー”になったらいやだな」
個人的には待ち合いゲーでも攻めゲーでもどっちでもいいのですが、それは主旨から外れるので置いといて。
先にこの「モダンタイプ」の台頭によって『スト6』が待ち合いゲーになるのかどうかという疑問に答えます。
結論から言うと、なりません。
まぁ、お互いクラシックの時よりかは待ちの時間が多少は長くなるかもしれませんが、なぜここで待ち合いゲーにならないと断言できるのか、説明していきたいと思います。
「待ち合いゲー」「攻めゲー」とは
対戦格闘ゲームは相手の体力を0にした方が勝つため、当然相手を攻撃しなければならないが、攻撃するよりも防御から反撃した方が有利なシステムの場合、互いに防御がちになる「待ち合いゲー」になってしまう。逆に「攻めゲー」とは、攻めている側がメリットが大きいゲームのこと。『ストV』は「待ち合いゲー」、『スト6』は「攻めゲー」と言われている。
対戦格闘ゲームは相手の体力を0にした方が勝つため、当然相手を攻撃しなければならないが、攻撃するよりも防御から反撃した方が有利なシステムの場合、互いに防御がちになる「待ち合いゲー」になってしまう。逆に「攻めゲー」とは、攻めている側がメリットが大きいゲームのこと。『ストV』は「待ち合いゲー」、『スト6』は「攻めゲー」と言われている。
「モダンタイプ」が待ちに強いという誤解
『スト6』がモダンタイプのせいで待ち合いゲーになるのではないのかという危惧を抱いている方って、
「モダンタイプって全部見てからワンボタンで返せちゃうんでしょ?
弾抜けも簡単だろうし、差し返しスーパーアーツ(SA)も簡単だろうし、
ドライブラッシュを見てから無敵技で返すのも簡単じゃん。
こんなの相手からしたら何もできなくなって絶対に待ち合いゲーになるでしょ」
多分大多数の方がこういう感情を抱いていると思うんですよね。
ですが、あるシステムがあるおかげで“ただ待っている側が強い”とはならないところが『スト6』の面白いところなんです。
そのシステムが「ドライブラッシュ」となります。以下、「モダンタイプ」に対して攻撃する側の視点から説明していきます。
「ドライブラッシュ」とは
「ドライブパリィ」の構えか、キャンセル可能な通常技から急速なダッシュを繰り出し、攻撃後のスキをなくせる新システム。「パリィ」からのダッシュはドライブゲージのコスト1、通常技からのダッシュはコスト3で使用可能。
「ドライブパリィ」の構えか、キャンセル可能な通常技から急速なダッシュを繰り出し、攻撃後のスキをなくせる新システム。「パリィ」からのダッシュはドライブゲージのコスト1、通常技からのダッシュはコスト3で使用可能。
もし相手がただただ弾抜けや差し返しを狙っている場合、自分からドライブラッシュキャンセルがかかる技でさわりに行って強制的に密着フレーム有利をとり、択をかければ済む話なんですよね。
ただ、こう思った人もいると思います。
「でも、ドライブラッシュキャンセルかけたの見てからワンボタンで無敵技で返せば済む話じゃん」
ですが、そうはならないんですよね。このゲーム、大体どのキャラも、ドライブラッシュキャンセルをかける通常技によっては「連続ガード」の連携を組むことができるんです。
「連続ガード」とは、「連続攻撃をガードするとガード硬直が消費される前に次の攻撃判定がヒットし、ガードし続ける以外の行動が取れなくなること」といった意味です。「連ガ」とも言われたりします。
わかりやすい技で言うと、春麗の「百裂脚」は一段目さえガードすれば、そのあとはガードを入れなかったとしても勝手にガードされ、その技のガード中は無敵技を含むあらゆる反撃をすることはできません。
で、話を戻すと、例えばルークの「屈中Kキャンセルドライブラッシュからの屈小P」も「連続ガード」になる連携です。
これつまりどうなるのかというと、「モダンタイプ」の利点を生かして「ドライブラッシュを見てから無敵技で返そう!」と思っていても、中足でさわられてキャンセルドライブラッシュかけられて屈小Pで固められると、途中で無敵技コマンドを入れていようが無敵技が出ないんですよね、連続ガード中だから。
で、キャンセルドライブラッシュからの屈小Pはガード後に+2の有利フレームを取れますので、逆に強制的に攻撃している側が密着択をかけられる、といった具合です。
さらに、「モダンタイプ」のキャラで無敵技を出そうと思った場合、大体が“立ち状態で”アシストボタン+必殺技ボタンを押す必要があります。
なので、「モダンタイプ」の相手がキャンセルドライブラッシュに無敵技を返そうとしているなと思ったら、こっちがやるべき行動はただ一つ。「下段ガードが必要な連続ガードの連携」を組むんです。ルークで言えば最後の技を下段に変えた「立強Pキャンセルドライブラッシュからの屈小K」です。
そうすることによってどうなるのかというと、相手は立ち状態にならざるをえず、「連続ガード」の下段の屈小Kがヒットするといった具合です。もちろん、そこからコンボにつなげることもできます。
「連続ガード」はガードし続ける以外の行動が取れなくなることと説明しましたが、下段技に対してはしっかりしゃがみガードを入れなければヒットしてしまいます。
そして、「モダンタイプ」を使っている側からしても、そんな下段の連続ガード連携を組まれたら、「もうキャンセルドライブラッシュに無敵技で返すの狙っても意味ねーな、狙うのやめよ」となり、キャンセルドライブラッシュを使っている側は、そこからは連続ガードの連携だけでなくもっと太い択もかけやすくなるわけです。ただ待っているだけではキャンセルドライブラッシュからの連続ガード連携により強制的に密着択をかけられてしまう。
これが、『スト6』の面白いところであり、ただの待ち合いゲーにならないと断言できる理由です。
『スト6』が攻める方が得=攻めゲーと言われる理由
基本的にこのゲームは、攻めに行った方が得なんですね。だから攻勢をかける側が目まぐるしく転じていくわけです。兎にも角にも試合が動くので、ただ待っているだけじゃ損をする一方なんですよ。
仮にキャンセルドライブラッシュからの択をしのいだとして、そこからぼーっとしてワンボタン差し返しとかワンボタン弾抜けを待っていたり、次のドライブラッシュ返しのタイミングを待っているだけだと、すぐに相手の「ドライブゲージ」が全回復しちゃうんです。
そうすると、また通常技キャンセルドライブラッシュで強制密着択をかけられて、いつかはじゃんけんに負けてダメージを負うことになってしまいます。
ただ待ってるだけじゃ一生ドライブゲージを使われて回復されて強制密着択をかけられて終わっちゃうんです。結局のところ攻めることが大事になってきます。
ちなみにこれは余談ですけど、もし『ストV』に「モダンタイプ」が実装されていたら、攻めゲーになっていたかもしれないな、とも思います。
弾抜け用の無敵技がワンボタンで出せるようになって相手は弾を撃ちづらいし、難しく実用的ではないと言われていたケンの強昇龍拳弾抜けや、是空の崩山斗弾抜けなどもワンボタンならやりやすくなる。また、相手のリーチの長い通常技とかに対してもワンボタン必殺技で差し返ししやすくなる。
そんな待ちキャラが待ちづらい環境の中、『ストV』は基本的に中攻撃でさわることができれば『スト6』と違って有利フレームをとれていましたし、ヒット確認も可能だったので、もし『ストV』に「モダンタイプ」が実装されていたら攻めゲーになっていた可能性もあるなと思った次第です。
カワノはなぜ「モダンタイプ」を選ぶのか
じゃあ、なんで僕が「クラシックタイプ」よりも出せる技が少なくなってしまう「モダンタイプ」を選ぶのか。今度は「モダンタイプ」側の反撃について考えてみます。
仮に「モダンタイプ」側が、キャンセルドライブラッシュからの強制密着択をしのげたとします。そうすると仕掛けた側はこの時点でドライブゲージが3本削れているので、今度は「モダンタイプ」側が攻めに転じるのは非常に得策なんですよね。
なんでかっていうと、相手の残りの「ドライブゲージ」は半分なので、技をガードさせたりコンボからSAをヒットさせたりすれば「バーンアウト」状態を狙いやすいんです。
「バーンアウト」とは
「ドライブゲージ」が0になった状態のこと。「ドライブゲージ」が自然回復するまでの間、各種「ドライブ」技が使用できなくなる、必殺技などで体力が削られてしまう、削りによるKOが可能になる、画面端で「ドライブインパクト」を受けるとスタン状態になるといった不利な状況が続くことになる。
「ドライブゲージ」が0になった状態のこと。「ドライブゲージ」が自然回復するまでの間、各種「ドライブ」技が使用できなくなる、必殺技などで体力が削られてしまう、削りによるKOが可能になる、画面端で「ドライブインパクト」を受けるとスタン状態になるといった不利な状況が続くことになる。
この状態で、「バーンアウト」しないために考えられるのが、
- 弾を持っているキャラなら、弾でドライブゲージを回復する時間を稼ぐ
- リーチの長い牽制技(もしくは突進技)があるキャラなら、威嚇しつつドライブゲージを回復する時間を稼ぐ
- ガード後に有利フレームを取れる技を持っているキャラなら、その技で時間を稼ぐ(ケンの「龍尾脚」やDJの「サンライズヒール」など)
あたりだと思うんですが、そういったときに「モダンタイプ」のワンボタン必殺技やワンボタンSAが強いんじゃないのかと思うんですよね。
前に歩いて攻めながらの弾抜けもやりやすいですし、リーチの長い牽制技に対してもSAで差し返ししやすい。突進技に対してはワンボタン昇龍などが機能しやすい。ガード後有利フレームを取れる技に対しても大体発生が遅いので、見てからSAなどで潰しやすくなります。
勝つための「モダンタイプ」という挑戦
ここまでの解説で、「モダンタイプ」は結局、攻撃をしのいでからの反撃待ちが強いように見えるかもしれません。
もちろん「モダンタイプ」だとバーンアウト状態でも相手の「ドライブインパクト」をワンボタンSAで返しやすいので、守りが強くなるといった側面もあるんですが、僕が一番「モダンタイプ」に期待していることは、自分の攻めを強化するためなんですよね。
他にも、相手がバーンアウト状態の時って「ドライブインパクト」を返せないので、みんな垂直ジャンプとかを置いたりすると思うんですが、そういった垂直ジャンプもワンボタンSAで返しやすいなとも思うんです。まだこれは机上の空論で実戦までは生かしきれてないんですが、僕が「モダンタイプ」を採用した理由は上記の通りとなっております。
この選択が吉と出るか凶と出るかはわかりませんが、とにかく今は新しいことだらけで楽しいです。「クラシックタイプ」もいいですけど、新しいことをしたいという気持ちが根本にあるので、「SFL」1st Stageは「モダンタイプ」で頑張ってみたいと思います。
それでは、今日のコラムはここらへんで終わりたいと思います。
カワノのTwitter:https://twitter.com/kawanoChannn
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