eスポーツ/ゲーム業界の2021年エイプリルフールまとめ

2021.4.2 宮下英之
毎年恒例の4月1日の午前中だけおふざけが許される「エイプリルフール」イベントだが、2021年は思ったよりも大々的な発表は多くはなかった印象だ。2020年からのコロナ禍の影響が根強い中で、なかなかウィットに富んだジョークが難しいということもあるだろう。

むしろ、「#エイプリルフール」というタグを付けつつ「本当の話」をアピールするという、1周回ってホントの話も見られた。大会情報や選手・チームの新加入・脱退といったニュースも多く、一瞬「ウソ!?」と思ってしまうような大きな発表も混ざっていて、編集部としても混乱してしまった。

そんな中でも、新年度初日に我々eスポーツファンを楽しませてくれたニュースをいくつかご紹介したい。

※記事の選考はeSports World編集部の独断です。
※ジョークではない投稿が混ざっている可能性もございます。


ストリートファイターV


カプコンからは、対戦格闘ゲーム『ストリートファイターV』のキャラクターをイメージしたネコたちのパズルゲーム「NECO DROP 2」が期間限定で公開中だ。


同じ色のジュエルを決められたターン内に消していくというもので、特殊なアイテムも含めてゲームはおまけレベルではない仕上がり。ターン以内にクリアできないと、『ストV』キャラの勝者予想ムービーが出てくるところも面白い。


実は昨年も同様のキャンペーンが実施されており、ファンの中では恒例企画としても知られている。今回は追加キャラも多く、まだ本編で配信されていない「オロ」や「ローズ」なども先取りで登場している。

NECO DROP2:https://game.capcom.com/cfn/sfv/necodrop2


VALORANT


ライアットゲームズのタクティカルシューター『VALORANT』の派生タイトルはなんと恋愛シミュレーション。『VALORANT: Agents of Romance -恋するエージェント-』は、『リーグ・オブ・レジェンド』のゲーム内イベント「精霊の花祭り」の人気を受けて、2021年内リリース予定だ。


プレイヤーは『VALORANT』に加入してエージェントになるための訓練を受ける中で、登場するエージェントたちと仲を深めていき、デートをしたりしていくというもの。

実はもともとリリース時点からゲーム内の1モードとして実装する構想はあったそう。ただ、規模が大きくなってきたため、独立したタイトルに切り替えたのだという。キャラクターデザインもいつもの『VALORANT』ではなくアニメ調で、硬派なイメージがある同作だが、新たなファンを獲得できそうだ。


マジック:ザ・ギャザリング


今やデジタル版の『MTGアリーナ』も定着した世界的なトレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』。その公式サイトがあまりにも表示が重く遅いということで、ついに公式サイトが動いた……。


リニューアルされたサイトは、開発元が「本当に最高の体験を提供できているのか、スタッフ総出で連日会議を重ねることで、全員が全員納得する現時点で最高のAnswer(応え)にたどり着くことができました。極力無駄なリソースを省き軽量化、情報をまとめ上げ見やすさを重視したことでソリッドなビジュアルも併せ持った全てのWEBサイトが目指す一つの終着点へ到達いたしました」と語る自信作。

ビビッドな色使いと効果的に配置された目立つバナーや、青文字と下線付きの伝統的なリンクの視認性の高さなど、人目見てどこにアクセスすればいいのかがわかるデザインで、さぞかし予算がかかったであろう、徹底したUXを追求したかたちとなっている。


まだ制作会社が作り慣れていないためか、ところどころ比率の異なる画像が使われたりもしているが、ワークフローに慣れていけば、今後改善していくことだろう。


フォートナイト


フォートナイト』には、「ダイヤモンド ハンツ」のスキンが登場。日本ではあまり馴染みがないキャラクターだが、リスクなどに関係なく仮想通貨を保有する投資家を表すイメージキャラクターだ。

2020年にアメリカの個人投資家が、アメリカのゲーム販売店「GameStop」の株をRedditで購入する呼びかけをしたところ爆上がり。大規模な投資家が大損する一方で、個人投資家が得をするというマネーゲームの象徴とも言える。


キャラクターの魅力というよりも、時事ネタという印象のエピックゲームズの粋な演出と言える。


PUBG


PC版の『PUBG』に、エイプリルフール限定モードとして「POBG」が実装。「Unknown」ならぬ「Omnom」で、昔ながらの2D見下ろしタイプのシューティングゲームだ。


考えてみれば、昔のこの手のシューティングゲームはどれも主人公一人が生き残るバトルロイヤルだったんだなぁと、この動画を見て思ったりもする。出来も良さそうなので、ぜひ実際にリリースしてほしい!


エレコム


お手頃で本格的なゲーミングデバイスなども手掛けるデバイスメーカーのエレコムから、美味しく食べられる「マウス饅頭」と、切り株の形が特長の「切り株タップ」が新登場。

実は、現在一般的となっている玉子型マウスは、マウスがまだ四角かった時代にエレコムが初めて開発・発売したものだそうで、そのモデルとなった玉子をこの餡に使用しているという。どこまでが本当の話!?


切り株タップの方は、ナチュラルなテイストの部屋に馴染むため、お部屋の雰囲気をガジェット特有の無機質なデザインで壊したくない!という人にぴったりの製品。差し込み口を放射状に配置しているため、大型のACアダプタが隣のコンセントに干渉しにくいデザインは実際に便利そうだ。



「eスポーツ」でのイベントはあまりなかったが、思わず「クスッ」と笑えるようなニュースはあっただろうか?

新入学・進級・就職など、新たなスタートの前のわずかな休みを、eスポーツとともに楽しんでいただければ幸いだ。


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