【インタビュー】 「ワールドウォリアー」日本代表 ひぐち&きんちょが語る、「CAPCOM CUP」と「ワールドウォリアー」への思い

2026.3.6 宮下英之
ストリートファイター6』の公式大会「CAPCOM Pro Tour 2025」内で行われた「World Warrior(ワールドウォリアー)」日本大会。その集大成となるリージョナルファイナルが2026年2月8日(日)に開催され、8名の精鋭の中からSCARZのきんちょが激闘を制し、「CAPCOM CUP 12」への切符を手にした。

▶︎関連記事:【結果速報 2月8日】 ランキング4位のきんちょがリセットの末に逆転勝利! 「CAPCOM Pro Tour 2025 ワールドウォリアー日本大会」リージョナルファイナル

この日、すでにポイントランキングトップとして出場権を獲得していたひぐち選手も来場し、日本代表権を勝ちとったふたりへのインタビューが実施された。年間5回にわたる過酷な戦い、いよいよ目前に迫った両国国技館での大舞台をどう見据えるのか。

※インタビューは2月8日(日)に実施



きんちょ「ルーザーズで『楽しもう』と思えてからゾーンに入った


──2025年の「ワールドウォリアー(WW)日本大会」は、各大会で高得点の選手が分散し、安定して結果を残すことが難しい大会だったと思います。あらためて1年間戦い抜いた感想をお聞かせください。

ひぐち:「WW」は、ひとつの大会で優勝しても安心できるような大会ではないので、1個1個の大会に丁寧に取り組む意識でした。第4回終了時点(全部で5回開催)ではまだトップ10にも入っていなかったので、1位を狙うというよりも、とにかく目の前の試合を頑張るという気持ちでしたね。

去年(2024年)は1位や2位を争ってかなりヒリヒリしていたんですが、今年(2025年)は本当に誰が勝つか分からない展開で。よくも悪くもリラックスして戦えました。

きんちょ:コンスタントにポイントを取ることの大切さを実感しましたね。実は「WW」で優勝はできていなくて、17位が3回、3位が1回、2位が1回と、あと一歩が多かったんです。

でも、安定してポイントを取れていることは自信になっていました。今日の地域決勝(リージョナルファイナル)も、最初は動きが硬かったんですが、ルーザーズに落ちてから「自分を信じよう」と切り替えられて。正直優勝できるとは思っていなかったので、久々の大きな大会での優勝は本当にうれしいです。

SCARZのきんちょ選手


──優勝が見えた瞬間はありましたか?

きんちょ:ルーザーズに落ちた瞬間は「ここから4連勝か……」と、正直きつかったです。でもルーザーズファイナルでtaketake-piano選手に勝ったとき、「これ、優勝あるな」と思えました。

グランドファイナルは、ウイナーズの初戦(セミファイナル)で鶏めし選手に負けた反省を思い返しながら、修正点を明確にして戦えたのが大きかったですね。対戦したときに防御の傾向を感じ取っていて、「この場面はグラップする」「ここはバクステが多い」などの読みを攻めに反映させることを意識しました。

taketake-piano戦はかなりキーポイントだったと思います。

ウイナーズでは惜しくも鶏めし選手に破れたきんちょ選手だったが、ルーザーズでの戦いで自信を取り戻し、見事に逆転勝利

──ルーザーズでは、春麗使い(Seiya選手、GO1選手)との連戦も印象的でした。

きんちょ:タイプが全然違うので最初はギャップがありましたが、1ラウンド戦えば傾向は把握できます。Seiya選手やGO1選手とは大会で何度も当たっていて、勝てていた実績もあったので自信はありました。

──試合後のインタビューで、「ゾーンに入った」と話されていましたが、どんな感覚だったんですか?

きんちょ:GO1選手との試合あたりから、相手の動きがよく見える感覚になりました。自分の選択肢がどんどん通る感じで。ルーザーズに落ちてから「楽しもう」と決めてたんですが、勝ちたい気持ちはもちろんありましたが、楽しむことを優先したら自然とゾーンに入っていきました。

過去5回の成績は優勝もあるGO1選手の方がきんちょ選手よりの上位だったが、ゾーンに入ったきんちょ選手は止まらず、3タテで勝利

──今回の「WW」は国内だけでも数千人規模の大会となり、大会時間が前倒しされるなど、過去最高の盛り上がりを見せました。プロとして活動されるおふたりにとって、アマチュアも気軽に参加できて世界大会への道もある「WW」はどんな大会でしたか?

ひぐち:これまでは地域決勝までは行けても、その先で止まることが多かった大会でした。今回はその殻を破れたかなと思います。また、5回開催されることで、普段あまり注目されていない強豪が表に出られるチャンスにもなっています。いろいろな選手を見られるという点で、とても意義のある大会だと感じています。

きんちょ:2025年1月から専業プロとして活動していますが、「WW」は“腕試しの場所”だと感じています。5回あることで、自分の実力の平均値が見えてきます。誰でも気軽に出られるのも魅力です。僕は本気で「CAPCOM CUP 12」を目指していましたが、「ちょっと出てみるか」という温度感でも参加できる大会というのはすごくいいと思います。


ひぐち「『ワールドウォリアー』は総合力が問われる大会」


──「CAPCOM CUP 12」を目指す道としては、おふたりとも海外大会にも多数参戦されていましたよね。海外大会と、年5回のポイントによって出場権を獲得d計る「WW」で、対策の比重などは違ったのでしょうか?

ひぐち:「WW」は誰と当たるか分からない総合力勝負です。特定大会向けというより、日々まんべんなく対策することが大事だと思っています。「SFL」とはまた違う質の戦いですね。

きんちょ:正直、海外大会の方が気合は入ります。環境も違うし、絶対勝たなきゃいけないという気持ちも強い。「WW」は5回ある分、リカバリーの余地もある。ただ、そのぶん狭き門でもあります。どちらも本気ですが、海外大会のほうがより覚悟は決まりますね。

──そしていよいよ今年度の大会も残すところ「CAPCOM CUP 12」のみです。どんなふうに過ごされますか?

きんちょ:僕はやりすぎてしまうタイプなので、適度に休みつつ抽選後に集中して対策します。海外選手とは積極的に当たりたいですね。日本選手より海外選手のほうが対戦しやすいと感じることもあるので。

ひぐち:抽選会(2月15日)までは通常練習を続け、組み合わせが決まったら対戦相手にフォーカスして対策を詰めます。優勝するにはトッププレーヤー対策が不可欠なので、そこを徹底します。

ZETA DIVISIONのひぐち選手


──最後に、おふたりにとって「CAPCOM CUP」はどんな存在ですか?

ひぐち:一番大きな大会で、キャリアを左右する舞台。僕はコロナで一度機会を失っているので、まずは無事にその舞台に立ち、自分の力を出し切りたいです。

きんちょ:『スト6』プレーヤー全員が目指す大会ですね。出場できること自体が本当にすごいことです。優勝はもちろん狙いますが、両国国技館の舞台を全力で楽しみたい。それが結果にもつながると思っています。

※ ※ ※

2月15日に行われた抽選会にて、初戦のフェーズ1では、ひぐち選手はときど(Punk欠場により繰り上がり)、Xerna、ArmakofがいるグループI、きんちょ選手はAngrybird、ももち、TASHIがいるグループFに入った。この中からまずは1位もしくは2位でトップ16を目指す。

世界の頂点を決める戦いはもう目前。日本で活動してきたプレーヤーたちの希望であり最強であるふたりが、世界の舞台でどんな物語を描くのか──その答えは、両国国技館で明らかになる。


SPWN(有料チケット)CAPCOM CUP 12/ストリートファイターリーグ: ワールドチャンピオンシップ 2025:
https://spwn.jp/events/evt_260314-CCSFLWC
CAPCOM Pro Tour ワールドウォリアー:
https://sf.esports.capcom.com/cpt/jp/
CAPCOM CUP公式サイト:
https://sf.esports.capcom.com/capcomcup/cc12/jp/

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