【DetonatioN FocusMe Aria選手インタビュー】「Worlds 2023」プレイイン敗退「すべての面で足りなかった」

2023.10.14 スイニャン
韓国・ソウルで開催されている『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)の世界大会Worlds 2023』に出場している日本代表・DetonatioN FocusMe(DFM)。残念ながら10月11日(水)の初戦・CFO戦で敗北し、ルーザーズブラケットに落ちてしまった。

ここで負けたら敗退という後がない状況のなか、10月13日(金)にTeam BDSと対戦。序盤はいい形で試合を進めるも中盤以降で崩されてしまう試合展開が続き、残念ながら0-2で敗北となった。

筆者はプレイイン会場のLoL Parkにて現地取材を行っており、試合終了後にAria選手に直接インタビューすることができた。その時の模様をさっそくお伝えしたい。


1勝もできず自分自身に怒りも沸いた


──本日のBDS戦敗退で、DFMにとっての「Worlds」の試合が終わり、残念な結果となりましたが、まずは今回の「Worlds」を振り返っていかがですか。

Aria:選手であれば当然のことながらいつでも勝ちたいですし、そのために準備も一生懸命してきました。結果的に1勝もできずに敗退となり、自分自身に怒りも沸きつつとても残念な気持ちでいます。

──今回は日本から非常に多くのファンが応援に駆けつけていました。会場でそういったファンの皆さんの応援は感じられましたか。

Aria:応援ボードもある程度は見えましたし、入場の時に皆さんが歓声を上げてくださったので、ああいった声援を耳にするとやっぱり実感がわきますね。




──準備期間について、今回「LJL ファイナル」が終わって「Worlds」までの期間が例年に比べて長かったですよね。Aria選手にとって、それはプラスに作用したのかマイナスに作用したのかが知りたいです。

Aria:準備期間が長かったのは、むしろうちのチームとしては悪くなかったと思います。それでも残念な結果に終わってしまったので、ただただ悔しさが残りますね。

──「Worlds」ではトップにapaMEN選手が新たに加入しましたが、Aria選手から見てどんな選手ですか。

Aria:チームで問題が起こってから、やむを得ず引退した選手にお願いをして来てもらった感じだったので、僕としては正直、実力面において大きな期待はしていませんでした。apaMEN選手本人も自分の実力が足りないことを自覚していましたし、できる限りチームの役に立てるよう「こういう時はどうしたらいい?」とか「この状況ではこうするのが正しい?」といった感じで、積極的にフィードバックを受けようとしていました。おそらく本人も辛かったでしょうけど、それでもチームによくついてきてくれたと思うのでありがたかったですね。

トリスターナのピックは「何もせず負けたくなかったから」


──今日のTeam BDS戦について、ミッドレーナーのnuc選手と実際に戦ってみた感想を聞かせていただけますか。

Aria:見た感じプレイもしっかりしていてうまい選手だなと思いましたし、実際に対戦してみても同じように感じました。


──1戦目はシンドラとジェイスのマッチアップとなりました。シンドラの有利マッチアップかなと思ったのですが、Aria選手はどうお考えでしたか。

Aria:確かに序盤はシンドラが主導権を掴めるマッチアップで実際に試合でもそうなりましたが、こちらがミッド-ジャングルで2APのシンドラ・マオカイとなり、「マーキュリーブーツ」をジェイスに早めに履かれてしまうとパワーダウンしてしまうんですよ。そこからは押されてしまう傾向にあるので、今日はマッチアップどおりの流れになったと思います。

──2戦目ではトリスターナという攻めのピックをしましたが、どんな意図があったのでしょうか。

Aria:全体的なゲームの雰囲気を変えようと僕から強く主張しました。何もせずに負けるよりできる限りファイトをし続けてミッドで勝負したかったので、トリスターナをやらせてほしいと強く申し出たんです。


──そうだったんですね。残念ながら今大会は0勝に終わってしまいました。ズバリDFMに足りなかったものは何だったのでしょうか。

Aria:全体的にうまくやれなかったと思います。ゲームの雰囲気を読むことや全体的に合わせることなど、すべての面で足りなかったのでこのような結果になったのだと思います。

──今シーズンはAria選手にとって「LJL」に復帰してすぐに優勝し、「Worlds」まで来たわけですが、1年を振り返ってどんなシーズンでしたか。

Aria:今年は特に国際戦でうまくやりたいという気持ちが大きかったんですが、チーム的な状況もあまり良くなくていろいろなことが起こったのもあって、結果的には残念な年になってしまいましたね。


──ただ、日本のファンの皆さんはAria選手の復帰を喜んでいたと思います。日本のファンに対してどう感じていますか。

Aria:ファンの皆さんが応援してくださるのは、本当にありがたいことだと感じています。感謝という言葉では言い表せないほどの気持ちで、いつも感謝しています。復帰したときも歓迎してくださってうれしかったですね。

──最後に、「Worlds」でDFMを応援してくださった日本のファンの皆さんへ向けてメッセージをお願いします。

Aria:結果的に僕らは1勝もできずに負けてしまい、とても申し訳ないと思っています。それでも応援してくださる方がすごくたくさんいらっしゃるので、本当に感謝しかないです。

※ ※ ※

インタビュールームに向かう途中、どうやってAria選手をなぐさめようか考えていたのだが、思いのほか元気そうでいい意味で面食らってしまった。応援している側にもつらい結果だったが、筆者も最終的に笑顔で見送ることができたのは、Aria選手の落ち着きを見たおかげかもしれない。

苦しいチーム状況のなか、果敢に世界に挑んだDFMを見られたことに、今はただ感謝したい。


Aria選手
https://twitter.com/LoLAria00/
DetonatioN FocusMe
https://team-detonation.net/
LoL Esports
https://lolesports.com/

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