【大会レポート】「Red Bull Home Ground 2024 APAC Qualifier」優勝はT1! ZETA vs DFMの感涙カードも実現
2024年10月20日(日)に東京・両国国技館で行われた『VALORANT』のオフシーズン大会「Red Bull Home Ground 2024 APAC Qualifier」のDAY2が終了し、韓国T1が優勝を果たした。T1は11月にドイツ・ベルリンで開催される「Red Bull Home Ground 2024」に、APAC代表として参戦する。
予選にあたる19日のDAY1では、3チームずつ2つのグループの総当たり戦で2チームが勝ち上がる「グループステージ」を実施した。全試合がBo1(1試合選手)のため、いま持っている力を全力で発揮する以外に戦略はない。
そんなオフシーズンならではの特殊な対戦方式の中、Rex Regum Qeon(RRQ)、Talon Esports(TLN)、DetonatioN FocusMe(DFM)のグループ1は、全チームが1勝1敗と譲らず、ラウンド取得数で上回ったRRQとDFMが準決勝に進出。
一方、ZETA DIVISION(ZETA)、T1、CREST GAMING Zst(CGZ)のグループ2は、ZETAが唯一2勝を挙げてトップでグループステージを通過。CGZもそれにつづけとT1を追い詰めていくが地力に勝ったT1がCGZを制し、1勝を挙げてそれぞれ勝ち上がった。
準決勝からのトーナメントは、第1試合だけが19日に実施され、RRQ vs T1の結果、T1がストレート勝利で決勝にコマを進めた。
20日のDAY2は、準決勝第2試合のZETA vs DFMという、ともに「VCT Pacific」で活躍する日本代表の2チームの直接対決。実は、準決勝を19日と20日のどちらで行うかは、ZETAに選択権が委ねられていたが、ZETAはDFMとの決着を20日に持ち越すことを選んだ。
国技館で行われる「Red Bull Home Ground」のカードとしては最も熱いZETA vs DFMというカード。日本のファンが最も見たい対決でもあっただろう。互いに新しいIGLを招き、新しいロスターになって間もない中、3ゲーム目までもつれた試合はサドンデスからZETAが連取し、14-12という接戦を制して勝利を挙げた。
試合前インタビューでは、Art選手が「結果にはこだわっていない」と語ってはいたものの、誰もが当然のように勝利を目指すのがeスポーツ。それはファンも同様で、ゲーム3の終盤、自然に会場から湧き上がった「DFM、DFM!」というコールと、それに呼応した「ZETA、ZETA!」というコールには鳥肌が立った。
決着がついた瞬間、DFMのMeiy選手は顔を伏せて立ち上がることができなかった。仲間が駆け寄る中でArt選手も涙を見せる。苦しいシーズンを過ごし、新たなメンバーと決勝への道が目の前に見えていたこともあり、ほんのわずかな差で逆転負けしたMeiy選手の悔しさは想像を絶するものだっただろう。
ZETAのメンバーもMeiy選手に対する労いの言葉をかけ、続くT1戦への意欲をさらに高めていたに違いない。2025年シーズンに向けて、この敗北がDFMをさらに強くすることは間違いない。
決勝の前には、3~6位から選抜メンバーを集めたBlue vs Redのショーマッチを実施。若手エイマーNo.1と称されるPrimmie選手と、和製Primmieの呼び声高い(本人は嫌がっているかもしれないが)gyen選手が肩を並べるなど、普段の試合では見られない姿にファンからも大きな歓声が上がった。
そして迎えたT1 vs ZETAの決勝戦。オール韓国のドリームチームを築き上げたT1に対して、ZETAは直前のDFM戦でのフルセットを経てウォーミングアップは十分。しかもDAY1ではZETAがT1を一度下しており、まだまだ未完成なロスター同士、どちらが勝ってもおかしくない状況だ。
ZETAがピックしたヘイブンから始まったゲーム1、IGLのstaxを中心として日本のファンも多いMeteor、iZu、さらにSylvan、BuZzも加わったT1は、前日の敗北で見えた連携面での課題を早くも改善し、安定した強さを見せつける。一方のZETAも、CLZを中心に元FENNELメンバーとZETAメンバーのシナジーの強さで対抗してみせる。
しかし、チームとしての練度以上にT1の個々のフィジカルの強さが徐々に目立ち始める。特に、ピストルラウンドからの試合運びやクレジット・アビリティ管理で常に有利を築いていったT1に対して、徐々にZETAが後手に回る展開が増えていく。結果、ゲーム3のサンセットは13-7という高スコアで取り返したものの、ゲーム4は3-13と大差で奪い返され、3-1でT1が優勝を果たした。
敗れはしたものの、ZETAの強さはT1に「手強かった」と言わしめるほど。日本での経験が長いMeteorやiZuも「日本チームは強くなっている」との評価も聞かれた。これがまだ1カ月ほどしか経っていない新チームなのだから、2025年シーズンに向けて期待の持てる初戦だったと言えるだろう。
優勝トロフィーを掲げるT1の選手たちへの歓声の中には、もはやZETAやDFMのライバルというよりも純粋な賛辞でしかなかった。T1自体、『リーグ・オブ・レジェンド』の知名度や、日本の競技シーンから巣立った選手が多いなど、日本でも最も馴染みがある韓国チームのひとつであり、多くのファンも駆けつけていた。
ここからはAPAC地域の代表として、FnaticやCloud9といった強豪ひしめくベルリンでの大会となる。国技館という日本にとって特別な場所での「Red Bull Home Ground 2024 APAC Qualifier」での優勝は、本戦への大きな弾みとなるはずだ。
なお、T1への優勝インタビューも後日公開予定だ。
Red Bull Home Ground 2024 APAC Qualifier:https://esports-world.jp/tournament/40791
予選にあたる19日のDAY1では、3チームずつ2つのグループの総当たり戦で2チームが勝ち上がる「グループステージ」を実施した。全試合がBo1(1試合選手)のため、いま持っている力を全力で発揮する以外に戦略はない。
そんなオフシーズンならではの特殊な対戦方式の中、Rex Regum Qeon(RRQ)、Talon Esports(TLN)、DetonatioN FocusMe(DFM)のグループ1は、全チームが1勝1敗と譲らず、ラウンド取得数で上回ったRRQとDFMが準決勝に進出。
一方、ZETA DIVISION(ZETA)、T1、CREST GAMING Zst(CGZ)のグループ2は、ZETAが唯一2勝を挙げてトップでグループステージを通過。CGZもそれにつづけとT1を追い詰めていくが地力に勝ったT1がCGZを制し、1勝を挙げてそれぞれ勝ち上がった。
準決勝からのトーナメントは、第1試合だけが19日に実施され、RRQ vs T1の結果、T1がストレート勝利で決勝にコマを進めた。
ZETA vs DFM、日本チーム同士の初対決が実現
20日のDAY2は、準決勝第2試合のZETA vs DFMという、ともに「VCT Pacific」で活躍する日本代表の2チームの直接対決。実は、準決勝を19日と20日のどちらで行うかは、ZETAに選択権が委ねられていたが、ZETAはDFMとの決着を20日に持ち越すことを選んだ。
国技館で行われる「Red Bull Home Ground」のカードとしては最も熱いZETA vs DFMというカード。日本のファンが最も見たい対決でもあっただろう。互いに新しいIGLを招き、新しいロスターになって間もない中、3ゲーム目までもつれた試合はサドンデスからZETAが連取し、14-12という接戦を制して勝利を挙げた。
試合前インタビューでは、Art選手が「結果にはこだわっていない」と語ってはいたものの、誰もが当然のように勝利を目指すのがeスポーツ。それはファンも同様で、ゲーム3の終盤、自然に会場から湧き上がった「DFM、DFM!」というコールと、それに呼応した「ZETA、ZETA!」というコールには鳥肌が立った。
決着がついた瞬間、DFMのMeiy選手は顔を伏せて立ち上がることができなかった。仲間が駆け寄る中でArt選手も涙を見せる。苦しいシーズンを過ごし、新たなメンバーと決勝への道が目の前に見えていたこともあり、ほんのわずかな差で逆転負けしたMeiy選手の悔しさは想像を絶するものだっただろう。
ZETAのメンバーもMeiy選手に対する労いの言葉をかけ、続くT1戦への意欲をさらに高めていたに違いない。2025年シーズンに向けて、この敗北がDFMをさらに強くすることは間違いない。
韓国のドリームチーム、T1に挑むZETA
決勝の前には、3~6位から選抜メンバーを集めたBlue vs Redのショーマッチを実施。若手エイマーNo.1と称されるPrimmie選手と、和製Primmieの呼び声高い(本人は嫌がっているかもしれないが)gyen選手が肩を並べるなど、普段の試合では見られない姿にファンからも大きな歓声が上がった。
そして迎えたT1 vs ZETAの決勝戦。オール韓国のドリームチームを築き上げたT1に対して、ZETAは直前のDFM戦でのフルセットを経てウォーミングアップは十分。しかもDAY1ではZETAがT1を一度下しており、まだまだ未完成なロスター同士、どちらが勝ってもおかしくない状況だ。
ZETAがピックしたヘイブンから始まったゲーム1、IGLのstaxを中心として日本のファンも多いMeteor、iZu、さらにSylvan、BuZzも加わったT1は、前日の敗北で見えた連携面での課題を早くも改善し、安定した強さを見せつける。一方のZETAも、CLZを中心に元FENNELメンバーとZETAメンバーのシナジーの強さで対抗してみせる。
しかし、チームとしての練度以上にT1の個々のフィジカルの強さが徐々に目立ち始める。特に、ピストルラウンドからの試合運びやクレジット・アビリティ管理で常に有利を築いていったT1に対して、徐々にZETAが後手に回る展開が増えていく。結果、ゲーム3のサンセットは13-7という高スコアで取り返したものの、ゲーム4は3-13と大差で奪い返され、3-1でT1が優勝を果たした。
敗れはしたものの、ZETAの強さはT1に「手強かった」と言わしめるほど。日本での経験が長いMeteorやiZuも「日本チームは強くなっている」との評価も聞かれた。これがまだ1カ月ほどしか経っていない新チームなのだから、2025年シーズンに向けて期待の持てる初戦だったと言えるだろう。
T1がAPAC代表として「Red Bull Home Ground」に挑む
優勝トロフィーを掲げるT1の選手たちへの歓声の中には、もはやZETAやDFMのライバルというよりも純粋な賛辞でしかなかった。T1自体、『リーグ・オブ・レジェンド』の知名度や、日本の競技シーンから巣立った選手が多いなど、日本でも最も馴染みがある韓国チームのひとつであり、多くのファンも駆けつけていた。
ここからはAPAC地域の代表として、FnaticやCloud9といった強豪ひしめくベルリンでの大会となる。国技館という日本にとって特別な場所での「Red Bull Home Ground 2024 APAC Qualifier」での優勝は、本戦への大きな弾みとなるはずだ。
なお、T1への優勝インタビューも後日公開予定だ。
Red Bull Home Ground 2024 APAC Qualifier:https://esports-world.jp/tournament/40791
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