【VALORANT】「運ゲー」とも見て取れるフォーマットに非難殺到——国際大会進出がかかる大一番の大会「VCT ASCENSION PACIFIC TOKYO 2024」に厳しい意見が飛び交う
VCT ASCENSION PACIFIC TOKYO 2024の概要
— VALORANT Challengers Japan (@valesportscl_jp) July 9, 2024
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ざっくりと説明すると、「Ascension Pacific Tokyo」はTier2(2軍)のチームがTier1(1軍)ともいえるインターナショナルリーグ昇格を目指して競う大会で、現在開催中の国内リーグ「VALORANT Challengers Japan 2024 Split 2」で勝ち上がることで、ようやく出場することができる非常に長い道のりで、非常に重要な大会である。
昇格できれば来シーズンに大きなアドバンテージが得られる貴重な大会にも関わらず、変則的で不公平なフォーマットが公開されたことで、ファンはもちろん国内で活躍しているチームのオーナー、キャスター陣などから厳しい意見が飛び交っているのだ。
コミュニティーでは「誰がこんな酷いフォーマットを考えているのか」「選手にもファンにもリスペクトがない」「両グループのチームC、D有利すぎだろ」といった不満の声であふれている。
振り分けられた時点で格差が生まれるグループステージ
まず最初に行われるのが下記のGSL方式をベースとしたグループステージ。ぱっと見でもわかるいびつなトーナメント表を見ると、C、D、Eに割り当てられたチームは1勝でプレーオフに進出できるのに対し、A、Bに割り当てられたチームは2勝しなければプレーオフに進出できないようだ。
なお、本大会はAPAC(アジア太平洋地域)から選ばれた上位10チームが出場するため、各国の代表が出場することになる。どのようにグループ分けされ、どのように割り振られるかはまだ告知されていないが、どのような条件でシード側に選ばれるのかを明確にしない限り、なかなか納得できるフォーマットではない。
インターナショナルリーグ進出をかけたプレーオフがまさかのシングルエリミネーション
そんな変則的なフォーマットであるグループステージを勝ち抜き、プレーオフに進出したチームに待ち構えているのは、1発勝負のシングルエリミネーションである。
なお、昨年の Ascension Pacific 2023もプレーオフはシングルエリミネーションではあったものの、グループステージは総当たりとなっており、各チームが平等にプレーオフ進出のチャンスが得られていた。今回は、グループステージの時点で格差が生まれているだけに、プレーオフのシングルエリミネーションは非常に酷な話である。
ちなみに、昨年開催されたAscensionリーグの中でプレーオフがシングルエリミネーションなのはAscension Pacificのみ。同様にインターナショナルリーグ進出を目指すAscension EMEAやAscension Americas、Ascension Chinaといった、そのほかの地域ではすべてダブルエリミネーションなのだ。
なぜ、Ascension Pacificだけがシングルエリミネーションでなければならないのか——。また、先のシードの状況によっては、グループステージで2勝するだけでプレーオフのセミファイナルまで確定するのも疑問が残る。
どういった理由でこのフォーマットになったかは定かではないが、キャスターを務める岸氏や、SCARZオーナーの友利氏、REJECTオーナーの甲山氏など、多くの関係者が苦言を呈している。
公式大会に関わる身だからこそ言いますが、ちょっと歪んだフォーマットに見えます。
— 岸大河/ Taiga Kishi (@StanSmith_jp) July 9, 2024
インターナショナルリーグの昇格がかかっている年1回のチャンス重みをもっと考えて欲しいと思っています。
スケジュールの都合でタイトなスケジュールになっているのかもしれませんが... https://t.co/xnzLdLiqZU
grind halfyear for chance to qual into tournament with no proper group stage format, no double elim in playoffs, to get spot in partnership for 1 year
— SZ Fadezis (@FDZSVLR) July 9, 2024
surely its sounds like a worth investments system and we will see even more investments and competition in tier 2
グループステージの組み合わせはどうやって決まるんだ?
— 河野 海樹/Kaiki Kawano (@akxm_fps) July 9, 2024
パッと見TEAM Eに入れたら超有利に見えるけど https://t.co/bWT9ZJfWV9
選手やチームが心から望んでる聖域です。
— SZ / Tomori Youichi (@SZ_TFORT) July 9, 2024
そこには多大な人材やコストが投下されています。
そのため、今回の形式は純粋に悲しいです。
去年のように本当の実力を発揮して頂点に立つことが昇格に相応しいと感じます🙏
VALORANTニュース残念。
— 【REJECT】NasteL/甲山翔也 (@NasteLjp) July 9, 2024
もっと活躍できる場欲しい、出来るなら作りたい🥹
全員もっと頑張りますんで…!
日本における『VALORANT』の競技シーンでは、Tier2にあたるVALORANT Challengers Japan(国内リーグ)と、Tier1にあたるVCT Pacific(インターナショナルリーグ)には、環境的にも待遇的にも大きな隔たりがあり、国内で活躍しているチームは年間通して、このインターナショナルリーグ進出を目指し、身を削る思いで戦い続けているのである。
1年間必死に戦い抜いてようやくたどり着いた大会が、こんな不平等なフォーマットではTier2で活躍しているチームのモチベーションが保たれないのではないだろうか。
昨年のAscension Pacific 2023では、技術的なトラブルで試合時間が深夜までにおよび、選手たちは眠い目をこすって大会に出場していたなど、Tier2のチームはしばしば不遇な状況に立たされている。
参考:
【SCARZ 独占インタビュー】SCARZファンがPARCO劇場に集結!——Kr1stalが試合中ミニマップをほとんど見ないという驚きの事実が発覚!
今年はAscension Pacific Tokyoが国内で開催されるという、うれしいニュースが前提にあっただけに、今回のフォーマットで落胆している人も多い。先日発表となった「VALORANT Challengers Japan 2024 Split 3」についても、やや懐疑的な声があふれている中、Riotの迷走は否めない。
参考:
https://valorantesports.com/ja-JP/news/valorant-challengers-japan-2024-split-3-format
なお、Ascension Pacific Tokyoに出場するチームを決定する「VALORANT Challengers Japan 2024 Split 2」は本日から7月28日(日)の期間に開催される。
Tier2の選手が実力を発揮できる場が増えることを願う。
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