【インタビュー】 RIDDLE ORDER・yatsuka×Vorzが語る 「初戦敗北が変えたチームの空気」 ──【VALORANT Challengers Japan 2025 Split 2 Playoff Finals】

- Playoffオフライン決勝を見据えて──RIDDLE ORDERの現在地と手応え
- QT DIG∞に敗れて始めた、シンプルかつ効果的な「朝の会」
- 「Ascension」を見据えて──世界基準の戦いへ、今必要なこと
『VALORANT』公式国内大会「VALORANT Challengers Japan 2025 Split 2 Playoff」(以下、Challengers Japan Split 2)のオンライン最終戦が4月18日(金)に行われ、FENNELとQT DIG∞(旧Sengoku Gaming)が勝利。これにより、5月17日〜18日に幕張メッセで行われるオフライン大会「VALORANT Challengers Japan 2025 Split 2 Playoff Finals」の出場チームと対戦カードが決定した。

今回は、Playoffを終えて首位に立っているRIDDLE ORDERのyatsuka(やつか)選手とVorz(ぼるず)コーチへのプレスカンファレンスの模様をお届け。チームの強さに自信はありつつも、スタートダッシュの重要性と課題を語るなど、驕りは微塵も見られない。
──Split 2の戦いの振り返りと、オフラインの「Playoff Finals」への意気込みをお聞かせください。
yatsuka選手:メインステージの1試合目(QT DIG∞戦)に負けて、ちょっと雲行きが怪しかったんですけど、その後は調子を取り戻していい形で終われたかなと思ってます。オフラインは昨年も楽しかった記憶があるので、今年もすごく楽しみにしています。
Vorzコーチ:なんだかんだで自分たちのペースに持ち込めて、ここまで来られたのが良かったです。経験値的にもうちは他のチームに比べてオフライン慣れしていると思うので、変に緊張したりせずに、自分たちの実力を出して勝ちたいです。
──yatsuka選手は、REJECT戦やMurash Gaming戦で苦しい状況でも個人の力で突破する場面が多く見られました。追い込まれた時はどのような意識でプレーしていますか?
yatsuka選手:なるべく堅実にプレーしつつ、ワンチャンスを狙おうと意識しています。キルを取りにいきながら、人数有利を作れた時は絶対にやられないように、丁寧に動くことを意識してます。
──Vorzコーチから見て、そうしたyatsuka選手のプレーはどう感じていますか?
Vorzコーチ:付き合いも長いので、もうさすがに「やるなこいつ」って感じですよ。最初はファンと同じように驚いてましたけど、今はだいぶ慣れましたね。
──Vorzコーチから見て、Split 2を通じてチームとして成長した点と課題を教えてください。
Vorzコーチ:ゲーム内の細かい部分は説明が難しいんですが、やっぱり初戦の入りが課題ですね。大会の1回戦目や1試合目とか。去年も初戦が悪くてそのまま1回戦で負けて、結局は勝てたんですけど、やっぱり気持ち的にも流れ的にも大事だと感じています。
今年も最初のQT RIG∞戦の負けから始まってしまって。ここまで(1位通過)来られてるのはいいことだと思いますが、今後改善すべきポイントだと考えています。
──試合まで1カ月ほどありますが、集中的に取り組もうと考えていることは?
Vorzコーチ:今ある7マップそれぞれの完成度を上げる以外はできないですね。初戦の入りの部分は実戦でしか経験できない部分もあるので、マップごとの反省点を見直していきたいと思っています。
──Split 1からSplit 2にかけてのメタの変化については、どのように対応してきたのでしょうか?
Vorzコーチ:自分はそこそこランクを回してほしいという派閥の人間なんですが、うちのメンバーはランクマッチをしっかりやる人が多いんです。それもあって、新しいキャラが出ても自分はこれはやりたくないとか、あまり拒否感がないんですよね。だからヨルやネオンが流行っても、意外と対応がスムーズで、他のチームよりは早く順応できてると思います。
──QT DIG∞戦の敗北をきっかけに、チームとして変わった点はありましたか?
yatsuka選手:チーム練習の雰囲気が変わりましたね。QT DIG∞に負けた時は、練習中もあまりうまくいかなかったんですが、それをきっかけにこれじゃいけないと思って、練習前後に学校の朝の会みたいに1人が挨拶してから練習するようになったんです。それからチームの雰囲気も良くなって、練習試合や大会でも結果が出てきたと感じています。
Vorzコーチ:(コーチとして)特に何か大きく変えたわけではないですが、それぞれの取り組み方に変化はあったと思います。正直、たまには負けから学べることというのも、去年もそうですが感じました。
──Vorzコーチから見て、オフライン初戦の相手であるQT DIG∞はどのようなチームだと見ていますか?
Vorzコーチ:自分としてはチームの相性も込みで、FENNELが一番強いと思っていて、NOEZに一回負けているのでそっちに当ててやろうと思っていました(笑)。自分たちはREJECTでもQT DIG∞のどちらでも、うちのスタイル的に大丈夫かなと思っています。初戦の負けはあまり引きずっていないですね。むしろオフラインでの緊張の方が心配です。これからの1カ月間でちょっとずつ考えていきます。
──yatsuka選手は特に警戒すべきだと感じた選手はいましたか?
yatsuka選手:やっぱりGwangboong(ガンブーン)選手ですね。突破力があるので、そこをうまく対応できれば試合を有利に運べるかなと思います。
──これでPlayoff Finalsで戦う4チームが出そろいましたが、この中でのRIDDLE ORDERの強さについて、どれくらいの自信がありますか?
yatsuka選手:結構自信はあって、自分たちは絶対決勝まで行けると思ってます。緊張せずにやれれば優勝も狙えると思います。
──「アセンション」や国際大会に出ることについては意識されていますか? それともまずは目前の大会に集中していますか?
yatsuka選手:今は目の前の大会に集中しています。優勝すれば次のプレーオフに進めるので、まずはそこを目指します。
──Vorzコーチ、今のRIDDLE ORDERは日本のトップチームですが、「Pacific」や「Champions」などの世界のチームと比べた時のレベルや課題などはどう見ていますか?
Vorzコーチ:今年のStage 1やPacificを見ても、RIDDLEは半分より上のレベルにいると感じてます。「Ascension」もかなりレベルが高くて。
足りないところは、やっぱり初戦の入り方ですね。固くなって1マップ目をポロッと落としてしまって、流れも変わらなかったり。初戦でつまずくと試合数も増えて、スタミナ的にもキツくなります。そういった大会ならではの流れをどう乗り越えるかが重要だと思っています。
──初戦の課題というは、選手のメンタルの問題が大きいのでしょうか?
Vorzコーチ:難しいんですが、メンタルというとちょっと違って。初戦が勝てると、プレーがよくなくても次も結構うまくいくのかなって。僕個人の意見ですけど。
──yatsuka選手は、選手としてどう感じていますか?
yatsuka選手:緊張が伝染してチーム全体に広がることはあるので、1人が緊張していても他のメンバーが支え合うようにしています。
──そういう時はやはり、IGLのJoxJo選手の存在が大きいですか?
yatsuka選手:そうですね、うちのIGLは多分他のチームよりもモチベーターとしての声かけもうまくて、みんなをやる気にさせてくれるので、自分たちにとっても大きな存在だと思います。
———
Playoffを1位で通過したRIDDLE ORDERだが、QT DIG∞に負けたことで気づけたことが大きかったというのは意外に思えた。順位としては順調に見えても、その中でチームや選手の調子がどうなっているかはなかなか表に出てこないものだからだ。
結果的には首位という立場でのオフライン進出だが、ここからのPlayoff Finalsでは一度の負けも許されず、それまでの戦績もほとんど関係ない。Vorzコーチの言う初戦の重要性は、Split 2、昨年の「Ascension」も意識しての発言だと思われるが、幕張メッセでのオフライン大会での1戦目にもそのまま当てはまる。
日本を代表するチームとして、国際戦も見据えたRIDDLE ORDERがどのような活躍を見せるか。幕張メッセのオフライン会場でその目に焼き付けよう。
オフラインで開催されるPlayoff Finalsは5月17日(土)〜18日(日)にかけて行われる。
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▲FENNELはMURASH GAMINGに、QT DIG∞はREJECTにそれぞれ勝利。RIDDLE ORDERの指定により、この対戦カードとなった
今回は、Playoffを終えて首位に立っているRIDDLE ORDERのyatsuka(やつか)選手とVorz(ぼるず)コーチへのプレスカンファレンスの模様をお届け。チームの強さに自信はありつつも、スタートダッシュの重要性と課題を語るなど、驕りは微塵も見られない。
Playoffオフライン決勝を見据えて──RIDDLE ORDERの現在地と手応え
──Split 2の戦いの振り返りと、オフラインの「Playoff Finals」への意気込みをお聞かせください。
yatsuka選手:メインステージの1試合目(QT DIG∞戦)に負けて、ちょっと雲行きが怪しかったんですけど、その後は調子を取り戻していい形で終われたかなと思ってます。オフラインは昨年も楽しかった記憶があるので、今年もすごく楽しみにしています。
Vorzコーチ:なんだかんだで自分たちのペースに持ち込めて、ここまで来られたのが良かったです。経験値的にもうちは他のチームに比べてオフライン慣れしていると思うので、変に緊張したりせずに、自分たちの実力を出して勝ちたいです。
──yatsuka選手は、REJECT戦やMurash Gaming戦で苦しい状況でも個人の力で突破する場面が多く見られました。追い込まれた時はどのような意識でプレーしていますか?
yatsuka選手:なるべく堅実にプレーしつつ、ワンチャンスを狙おうと意識しています。キルを取りにいきながら、人数有利を作れた時は絶対にやられないように、丁寧に動くことを意識してます。
──Vorzコーチから見て、そうしたyatsuka選手のプレーはどう感じていますか?
Vorzコーチ:付き合いも長いので、もうさすがに「やるなこいつ」って感じですよ。最初はファンと同じように驚いてましたけど、今はだいぶ慣れましたね。
──Vorzコーチから見て、Split 2を通じてチームとして成長した点と課題を教えてください。
Vorzコーチ:ゲーム内の細かい部分は説明が難しいんですが、やっぱり初戦の入りが課題ですね。大会の1回戦目や1試合目とか。去年も初戦が悪くてそのまま1回戦で負けて、結局は勝てたんですけど、やっぱり気持ち的にも流れ的にも大事だと感じています。
今年も最初のQT RIG∞戦の負けから始まってしまって。ここまで(1位通過)来られてるのはいいことだと思いますが、今後改善すべきポイントだと考えています。
▲ふたりが語っていた初日のQT DIG∞戦。最終ラウンドは14-12とあと一歩のところで取り返せなかった
──試合まで1カ月ほどありますが、集中的に取り組もうと考えていることは?
Vorzコーチ:今ある7マップそれぞれの完成度を上げる以外はできないですね。初戦の入りの部分は実戦でしか経験できない部分もあるので、マップごとの反省点を見直していきたいと思っています。
──Split 1からSplit 2にかけてのメタの変化については、どのように対応してきたのでしょうか?
Vorzコーチ:自分はそこそこランクを回してほしいという派閥の人間なんですが、うちのメンバーはランクマッチをしっかりやる人が多いんです。それもあって、新しいキャラが出ても自分はこれはやりたくないとか、あまり拒否感がないんですよね。だからヨルやネオンが流行っても、意外と対応がスムーズで、他のチームよりは早く順応できてると思います。
QT DIG∞に敗れて始めた、シンプルかつ効果的な「朝の会」
──QT DIG∞戦の敗北をきっかけに、チームとして変わった点はありましたか?
yatsuka選手:チーム練習の雰囲気が変わりましたね。QT DIG∞に負けた時は、練習中もあまりうまくいかなかったんですが、それをきっかけにこれじゃいけないと思って、練習前後に学校の朝の会みたいに1人が挨拶してから練習するようになったんです。それからチームの雰囲気も良くなって、練習試合や大会でも結果が出てきたと感じています。
Vorzコーチ:(コーチとして)特に何か大きく変えたわけではないですが、それぞれの取り組み方に変化はあったと思います。正直、たまには負けから学べることというのも、去年もそうですが感じました。
──Vorzコーチから見て、オフライン初戦の相手であるQT DIG∞はどのようなチームだと見ていますか?
Vorzコーチ:自分としてはチームの相性も込みで、FENNELが一番強いと思っていて、NOEZに一回負けているのでそっちに当ててやろうと思っていました(笑)。自分たちはREJECTでもQT DIG∞のどちらでも、うちのスタイル的に大丈夫かなと思っています。初戦の負けはあまり引きずっていないですね。むしろオフラインでの緊張の方が心配です。これからの1カ月間でちょっとずつ考えていきます。
──yatsuka選手は特に警戒すべきだと感じた選手はいましたか?
yatsuka選手:やっぱりGwangboong(ガンブーン)選手ですね。突破力があるので、そこをうまく対応できれば試合を有利に運べるかなと思います。
「Ascension」を見据えて──世界基準の戦いへ、今必要なこと
──これでPlayoff Finalsで戦う4チームが出そろいましたが、この中でのRIDDLE ORDERの強さについて、どれくらいの自信がありますか?
yatsuka選手:結構自信はあって、自分たちは絶対決勝まで行けると思ってます。緊張せずにやれれば優勝も狙えると思います。
──「アセンション」や国際大会に出ることについては意識されていますか? それともまずは目前の大会に集中していますか?
yatsuka選手:今は目の前の大会に集中しています。優勝すれば次のプレーオフに進めるので、まずはそこを目指します。
──Vorzコーチ、今のRIDDLE ORDERは日本のトップチームですが、「Pacific」や「Champions」などの世界のチームと比べた時のレベルや課題などはどう見ていますか?
Vorzコーチ:今年のStage 1やPacificを見ても、RIDDLEは半分より上のレベルにいると感じてます。「Ascension」もかなりレベルが高くて。
足りないところは、やっぱり初戦の入り方ですね。固くなって1マップ目をポロッと落としてしまって、流れも変わらなかったり。初戦でつまずくと試合数も増えて、スタミナ的にもキツくなります。そういった大会ならではの流れをどう乗り越えるかが重要だと思っています。
──初戦の課題というは、選手のメンタルの問題が大きいのでしょうか?
Vorzコーチ:難しいんですが、メンタルというとちょっと違って。初戦が勝てると、プレーがよくなくても次も結構うまくいくのかなって。僕個人の意見ですけど。
──yatsuka選手は、選手としてどう感じていますか?
yatsuka選手:緊張が伝染してチーム全体に広がることはあるので、1人が緊張していても他のメンバーが支え合うようにしています。
──そういう時はやはり、IGLのJoxJo選手の存在が大きいですか?
yatsuka選手:そうですね、うちのIGLは多分他のチームよりもモチベーターとしての声かけもうまくて、みんなをやる気にさせてくれるので、自分たちにとっても大きな存在だと思います。
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結果的には首位という立場でのオフライン進出だが、ここからのPlayoff Finalsでは一度の負けも許されず、それまでの戦績もほとんど関係ない。Vorzコーチの言う初戦の重要性は、Split 2、昨年の「Ascension」も意識しての発言だと思われるが、幕張メッセでのオフライン大会での1戦目にもそのまま当てはまる。
日本を代表するチームとして、国際戦も見据えたRIDDLE ORDERがどのような活躍を見せるか。幕張メッセのオフライン会場でその目に焼き付けよう。
オフラインで開催されるPlayoff Finalsは5月17日(土)〜18日(日)にかけて行われる。
© 2025 Riot Games, Inc. Used With Permission
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