【インタビュー】SHG Marble選手:焦りも見えたFAK戦は「いつもどおりやれば勝てると思っていた」

2024.4.1 宮下英之
リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)の国内プロリーグ「LJL 2024 Summer Split」で優勝し、「PCS 2024 Spring Split プレイオフ」の「ステージ2」より登場したFukuoka SoftBank HAWKS gaming(SHG)。PCS上位に名を連ねる強豪たちを倒さなければ、「MSI 2024」への出場は叶わない。

SHGは、初戦のPSG Talonにフルセットの末惜しくも敗れ、ルーザーズブラケットへ。しかし、DFMを破って「ステージ2」に上がってきたDeep Cross Gaming(DCG)には3-2で勝利。そして、3月31日(日)にFrank Esports(FAK)との対戦に臨んだ。

SHGはゲーム1を勝利したものの、続くゲーム2、ゲーム3は途中まで試合をリードしながらミスなどが重なり敗北。このまま敗退かと思われたが、ゲーム4、ゲーム5で見事に立て直し、最終的に3-2というスコアでFAKを下した。

今回、試合を終えた直後のADCのMarble選手にオンラインでインタビュー。後がないプレッシャーの中での試合について、自身の成長について、そして次戦に向けた意気込みについてうかがった。


「勝ちたい」という欲が出過ぎた場面も


──まずはFrank Esports戦での勝利、おめでとうございます!

Marble:ありがとうございます!

──今日も白熱した試合でしたが、率直に試合に勝利した感想をお聞かせください。

Marble:(PCSプレイオフの試合では)毎回5セット目まで行って、前回(PSG Talon戦)は2-3で負けてしまったんですけど、今回は勝ててうれしいです。

──今日の試合、1ゲーム目は大差で勝利しましたが、2ゲーム目と3ゲーム目は途中までかなりリードしていながら負けてしまい、噛み合っていないような印象がありました。チーム内はどんな感じだったんでしょうか?

Marble:やっぱり普段のスクリムとか練習している場と違って、本番だとなんだかうまくアクションができなかった場面が2ゲーム目と3ゲーム目で顕著に現れたというふうには、僕たちも考えていました。でも、試合の後で「いつも通りやれば絶対に負ける相手じゃない」「勝てるゲームだった」ということをフィードバックしてもらって、そのまま4〜5ゲームに活かせました。

──Evi選手やForest選手が単独でエンゲージしてキャッチされるような場面も多かった気がしましたが、タイミングや声かけがずれていたのでしょうか?

Marble:僕もあまり詳しくは覚えていないのですが(※試合終了直後のインタビューだった)、1人だけとか2人だけで入って、キルを取られちゃうところとかは、多分コミュニケーションがちょっと合わなかったのだと思います。

──たしかに、どちらの試合もちょっと勝利への焦りが見えたのかなと感じました。

Marble:そうですね。やっぱり勝ちたいっていう欲が出てしまったのだと思います。

──今日のMarble選手は、スモルダーが4ピック、ゼリが1ピックとなりました。ご自身のパフォーマンスはいかがでしたか?

Marble:やっぱりちょっと、スクリムと違って集中できないってわけではないんですけど、集団戦の時とかミスが目立ちました。最低限の役割は果たしたけど、それ以上の水準がまだできていないですね。

──結果的に4回使うことになったスモルダーというチャンピオンについては、チームとしてピックせざるを得なかったのか、自分としてもスモルダーがよかったのかで言うとどちらですか?

Marble:スモルダーっていうチャンピオンはやっぱりいま強力ですし、大会っていう場にすごくマッチしてるというか、チームとしてもスケールチャンピオンなので安心感があります。PSG戦でそれが理解できて「これは使わなきゃ」みたいな感じでしたね。

──今日の勝利で、SHGは「PCSプレイオフ」でのベスト4が確定しました。残る試合は来週の土曜日(4月6日)にCFO戦、それに勝てば(4月7日に)PSGとの決勝戦です。次戦のCFOに対してはどんな印象をお持ちですか?

Marble:CFOは全体的にスキがないチームだと思っています。ただ、昨日のPSGとの試合では0-3でCFOが負けたということもあって、全然やれない相手じゃない。なのでそこで勝って、決勝まで行きたいですね。

レギューラーシーズン1位のCFOが、プレイオフでは4位のPSGに敗北。PSG相手に善戦したSHGにも十分にチャンスはある


勝つためには「攻め」の姿勢が大事


──台湾での生活ももう1カ月近くなりますが、チームとしての雰囲気、コンディションはどうでしょうか?

Marble:全体として、すごく和気あいあいとしていて、結構(台湾での生活を)楽しめているので、チームとしてはいい雰囲気です。

──「LJL」が「PCS」に組み込まれたことで、「LJL」から3チームが参戦し、国際戦となりました。3チームの代表としての思いはありますか?

Marble:そうですね。日本勢としてリベンジする意味では、DFMが負けてしまったDCGに対してリベンジできたことはすごくうれしかったです。

──ご自身の成長という面ではどうでしょうか? 昨年「LJL 2023 Summer Split FINALS」でDFMに負けた時には、「成長して次は勝ちたい」と語っておられました。

Marble:このシーズンや「PCS」を通して、確実に成長していることは実感しています。ただ、スクリムと本番だと感覚がまだちょっと違うんです。もうちょっと本番の場に適応できるように、積極的にトライしたいですね。

──まだ積極性が足りない?

Marble:なんというか、最低限の仕事はできているとは思うんです。ただ、やっぱり残っているチームはCFOとPSGで、どちらも優れたADキャリーがいるチームなので、その人たちを上回るためには、もうちょっと相手の隙をつついてうまくキャリーするみたいな、「受け」ではなく「攻め」が大事なのかなと考えています。

──最後に、いま日本は23時過ぎなのですが、SHGの勝利で配信のコメント欄が熱狂もしていました。ファンの方に向けてメッセージをお願いします。

Marble:まず、夜11時まで応援いただいてありがとうございます。来週まで残ることができて、まずは一安心という感じです。

ただ、次勝たないと決勝にはまだ行けないので、まずは次の強敵、CFOにしっかり勝って、PSGにもリベンジして「MSI」に行きたいと思います。皆さん、来週まで応援よろしくお願いします!



Fukuoka SoftBank HAWKS gaming:https://gaming.softbankhawks.co.jp/
LoL Esports:https://lolesports.com/

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