【Riot Games ONE 2023】NAVI ANGE1選手インタビュー——課題は何かが欠けたような雰囲気を埋めるためにardiisを呼んだ

2023.12.7 まいる
ライアットゲームズによる2023年最後の集大成ともいえる一大イベント「Riot Games ONE 2023」のオフラインイベントが、12月2日(土)〜3日(日)にKアリーナ横浜で開催。国内外の強豪4チームが対決する「PRO INVITATIONAL」が両日実施された。

▲出場チーム。左から🇸🇬Bleed Esports、🇯🇵DetonatioN FocusMe、🇪🇺NAVI、🇯🇵ZETA DIVISION

今回は、そんな出場チームの中から🇪🇺NAVIをピックアップ。チームメンバー全員が時差ボケで苦しむ中、その体調をもろともせずなんと全勝。人数が不利な状況であっても、その持ち味であるチームワークとフィジカルで相手を破壊し、ラウンドを獲得するということが何度も起こり、会場にはどよめきが走る。

▲左からd00mbr0s(どぅーむぶろす)コーチ、Zyppan(じっぱん)、SUYGETSU(すいげつ)、ANGE1(えんじぇる)、Shao(しゃお)、ardiis(あーでぃす)

🇪🇺NAVIはardiis選手の加入により、2022シーズンの🇨🇳FunPlus Phoenixのロスターを復活。多くの期待と注目が集まっているチームだ。かつてのメンバーたちで挑んだ本大会は、彼らにとってどのような経験になったのか——。まずは、ANGE1選手への個別インタビューの様子をお届けしよう。

ANGE1選手 個別インタビュー


——Riot Games ONE 2023の感想をお願いします。

ANGE1:すごくクールな体験だったよ。大きな会場でたくさんの人がいる中、フェアな応援を感じたね。あとは、圧倒的な勝利が収められてよかった。


——「PRO INVITATIONAL」を全勝で終えたわけですが、その強さの秘訣はなんでしょうか。

ANGE1:なにかひとつ理由があるってわけじゃないし、僕たちもまだチームに慣れていく途中のところだけど、国際大会への経験がほかのチームより多いのが理由なのかなと思う。

——以前ANGE1選手はよくコントローラーを使っていた印象がありますが、今回ソーヴァなどのイニシエーターを使っていたのはなぜでしょうか。

ANGE1:まだトライしているところだ。チームでなにか固まった作戦があるわけではなくて、来期に向けてみんなで色んなことを準備しているよ。

——実際に試してみてどうでしたか?

ANGE1:イニシエーターのほうが多彩な攻撃ができて、そういった所は楽しいと感じているよ。

——ANGE1選手はアグレッシブなプレイが印象的なんですが、これはチームとしての作戦なのでしょうか。それとも、ANGE1選手個人の判断なのでしょうか。

ANGE1:チームから何か指示があるわけではないから、自分の好きなようにやっているよ。今はイニシエーターを使っているけど、チームとしてバランスのいいプレイができている気がする。


——日本に来るのは「Masters Tokyo」以来ですか?

ANGE1:そうだね。今回はMastersの時よりも、人がギュッと入っているような会場だね。前回は京都なんかの色んな場所に行ったけど、やっぱり自分たちの街とは違ってとてもいいね。

——日本食は食べましたか?

ANGE1:何回か食事はしたから多分日本食を食べたと思うんだけど、基本的に食べ物はすべて美味しいよ。

鶏肉ひとつとっても色んな調理法があって面白い。ただ弁当の中身は理解に苦しむよ(笑)。
全部美味しいんだけど、箱の半分くらいは何なのかわからないんだ(笑)。


——2022年のFunPlus Phoenixの時のロスターが復活したわけですが、なぜこのようなメンバーになったのでしょうか。

ANGE1:昨シーズンの課題はチームの雰囲気だった、なにかが欠けているような。その穴を埋めるためにardiisを呼んだんだ。シーズン期間中、長期にわたって一緒に生活する中で、ardiisは士気を高めてくれて、チームの雰囲気を良くしてくれる。

——チームの雰囲気はいかがでしょうか。

ANGE1:チームの雰囲気はいいよ。常にごきげんなardiisがいるからね(笑)。

——チームでの記者会見でも冗談を言い合ったりしていましたが、いつもこのような感じですか?

ANGE1:そうだね(笑)。

——ANGE1選手ご自身のチームの中での立ち位置はなんですか?

ANGE1:ardiisはチームのムードメーカーだけど、僕はもっと多彩な役割だね。ムードメーカーにもなるし、チームのリーダーとしてメンバーを引っ張るということもあって、いろんなロールをこなしているよ。

——若手の選手に負けず、比較的高い年齢でも選手を続けるモチベーションはどのように保っていますか。

ANGE1:僕は努力するタイプだ。あとは、ゲームシステムが変化したり、それに伴って新しい戦略を立てたり、ずっと新陳代謝をしながら楽しんでいるのが秘訣だと思う。

▲ZETA戦で魅せたANGE1選手の連続3キル。一気に人数不利に陥る中、冷静に一人ずつ撃ち倒しチームを救った(https://www.youtube.com/live/mm2wA5uRA7E?si=E-R2YClTfYduO0Cx&t=33889

——最後に日本のファンへメッセージをお願いします。

ANGE1:「Masters Tokyo」ではあまり長い時間ステージでプレイできなかったから、今回日本へ戻ってくる機会があってうれしい。またすぐ来られるように願っているよ。

——ありがとうございました!


元世界一のメンバーが語るチーム作りの極意とは
NAVI合同インタビュー


続けて、Day1で実施された合同インタビューの内容もお届けしよう。

——今回プレイした感想をお聞かせください。

ardiis:時差ボケで疲れた中でのプレイだったけど、最高の時間が過ごせたと思う。

ANGE1:楽しかったよ。日本の観客はいつ来ても最高の応援をしてくれる。

——ardiis選手に質問します。元メンバーたちが多くいるNAVIに合流し、実際にプレイしてみていかがでしょうか。

ardiis:いい面と悪い面がある。いい面は旧友たちとプレイできて楽しいというところだけど、悪い面はお互い知りすぎてるだけにウザい、ってところ(笑)。

(一同笑い)

——本日、新ロスターのDFMの対戦した感想をお聞かせください。

d00mbr0sコーチ:メンバーが大きく変わったということは、我々にとって「挑戦」だった。ただ彼らはまだいろいろ試している最中で、まだチームとしての基盤がまだできていないと感じた。僕はどのチームにもポテンシャルはあると考えているから、どのように成長していくか楽しみだ。

——日本に来て食べたいものや、訪れたい場所はありますか。

d00mbr0sコーチ:富士山や温泉に行ってみたいね。あと海鮮も食べたいけど、時間があるかどうかわからない。もし自由時間があるなら、少し街を探索してみたいと思っているよ。

SUYGETSU:前回食べられなかったラーメンを食べたい。あとは、秋葉原に行ってみたい。

———

昨年から競技シーンを追っている身としては、かつての世界一のチームがもう一度国際大会で見られると考えると、とても興奮してしまう。メンバーたちは口々に「時差ボケがあった」と言いながら、名だたるプロ選手をいとも簡単に倒していく。もはや恐怖すら感じてしまう。

▲yukishiro「あるぞ、これあるぞ」。Shao選手のキルを発端に、4対2の不利状況を徐々に覆す。凄まじい逆転劇にもはや笑うしかない(https://www.youtube.com/live/WFqySiJ1O-E?si=l1ZEWIsi90fNV-PW&t=21414

今回のインタビューでは、チームメンバーの仲の良さが印象的だった。ardiisがひと言喋るたびにクスクスと笑ったり、ほかの選手がインタビューで答えているときにもコソコソと冗談を言い合ったり。チームの士気というのは、個人の技量以上にチームの戦況に影響する。ardiisというムードメーカーが加わって、より最高の仲間同士で挑める2024年のVCT。次の活躍にも大いに期待したいところだ。


NAVI Valorant:
https://twitter.com/NAVIValorant

ANGE1:
https://twitter.com/OfficialANGE1


撮影:いのかわゆうまいる
通訳:MIZUKA
編集:いのかわゆう


【まいるプロフィール】
関西を拠点にする男性コスプレイヤー。イベントや大会によくコスプレ姿で出没する。2021年頃から『VALORANT』にハマり、競技シーンを追い続ける。現在の推しチームは「CREST GAMING」。Twitter:@mlunias(Photo by Subaru.F.)
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