【TENNN選手単独インタビュー】後半の押し上げが強いチームだった——🇯🇵ZETA DIVISION、🇹🇭Talon Esportsに敗北

現在、韓国ソウルで開催中の『VALORANT』の最高峰リーグのひとつである「VCT Pacificリーグ」。2カ月間にわたる総当たりのリーグ戦が行われている同リーグもいよいよ5週目を迎えた。日本代表として出場している🇯🇵ZETA DIVISION(🇯🇵ZETA)はWeek5 Day3に🇹🇭Talon Esports(🇹🇭TLN)と対戦。

1マップ目のヘイヴンは、🇹🇭TLNのアグレッシブな守りと不規則な攻めに翻弄され、8:13でマップを落とす。続くアセントでは、お互い拮抗した戦いが続くも、🇯🇵ZETAがマッチポイントを先取。しかし、🇹🇭TLNも怒濤の追い上げで🇯🇵ZETAに食らいつき、試合はOT(オーバータイム)へと突入する。🇯🇵ZETAも最後の最後まで果敢な攻めを見せたものの、最終的には14:16で🇹🇭TLNが2マップ目も奪取。

VCT Pacificで勝ち星のなかった🇹🇭TLNが初の勝利を収める結果となった。

今回は試合後にTENNN(てん)選手に単独インタビューを実施。試合後の振り返りを語っていただいた。

Patt選手の強気な撃ち合いで崩されてしまった


——試合おつかれさまでした。2マップ目は非常に惜しい展開でしたが、試合を終えた今の感想をお聞かせください。

TENNN選手(以下、TENNN):2マップ目のアセントではマッチポイントまではいけたんですけど、後半の押し上げが強いチームだなと感じました。

——🇹🇭TLNはディフェンダー側にもかかわらず、強気に前に出て撃ち合いしてくる場面が多かったと思います。

TENNN:そうですね。Patt選手がAショートとかマーケットで、フラッシュからのキルを単独で取ってくることもあり、そういった部分で崩されてしまった部分が多かったですね。チーム全体としてもそうですけど、特にPatt選手がアグレッシブなプレイヤーでしたね。

▲🇯🇵ZETAがマッチポイントであるにも関わらず、単独でフラッシュからの撃ち合いを仕掛けてくるPatt選手。そのまま素早いフリックショットでcrow選手、Dep選手をキル。思い切りのいいプレイがチームを勝利へと導いていた(https://www.youtube.com/watch?v=hwgnfO_aNAA&t=8793s

——タイムアウト後にラウンドを取得できた場面もありました。どのような話し合いをしていたのでしょうか?

TENNN:特に大きな話はしていなくて、XQQコーチの「これをやろう」という作戦を聞く感じでしたね。

——相手の対策を話し合うというよりは、自分たちの作戦を話し合うみたいな?

TENNN:そうですね。

——ただ後半OTの接戦はアツかったですね。特にLaz選手の1on2クラッチは配信でも大盛り上がりでした。ああいったプレイは味方のモチベーションも上がるのではないでしょうか。

▲Aサイトにスパイクを設置するも、すばやいリテイクで🇯🇵ZETAの守りを崩していく🇹🇭TLN。1on2という絶体絶命の時にLaz選手はショーティーでPatt選手をキル。そのタイミングでアルティメットスキルが発動可能になると、すぐさま「ハンターズヒューリー」でスパイク解除をしているfoxz選手を狙い撃ち。タイミングをしっかりずらすことで、ラウンド取得に成功したラウンドだ。冷静かつ的確な判断に配信は大いに盛り上がった(https://www.youtube.com/watch?v=hwgnfO_aNAA&t=9795s

TENNN:あのクラッチした時は、「これ行けるぞ!」ってVCでも盛り上がっていました。

——ちなみにPacificリーグでは、以前使っていたレイズではなくキルジョイをピックしていますね。担当が変わってみてどうでしょうか。

TENNN:やっぱり難しいですね。レイズとはやっていることが真逆で、レイズは「相手を倒してこい!」って感じなんですけど、キルジョイは生き延びてがんばるっていう立場で、ディフェンダーサイドではめちゃめちゃ耐えなければならない部分もあるので、そういった部分が難しいですね。

——アセントではBサイトをひとりで守っているシーンも多かったと思います。味方がAサイトになだれ込んでいる間も、Bサイトで待ち続けなければならないのは気持ち的にも大変だと感じます。

TENNN:うまいチーム相手だと、最後までどちらを攻めてくるのかがわからないので、がんばって、がんばって耐えてます。(本当はAサイトに)寄りたいんですけど(笑)。

——気持ち的にはレイズの方が合ってますか?

TENNN:レイズの方が合っていますね。ただ現状の『VALORANT』は、デュエリストを使う選手はデュエリストだけをピックするみたいに、役割が一貫している傾向にあります。例えば、ジェットを使う人はレイズも使うし、ネオンも使うし——みたいな。

センチネルのキルジョイとデュエリストのレイズを同じ選手が使うことは、ほかのうまいチームでもやっていないことなので、(レイズが使えないのは)仕方がないかなとは思います。

——なるほど。来週からバインドが復活するとのことですが、TENNN選手的にバインドはどのようなマップですか?

TENNN:僕はあまり好きじゃないので、なんともいえないなあ(笑)。

——(笑)。どういったところが好きじゃないポイントなのでしょうか。

TENNN:競技シーンのバインドって難しいんですよ。シャワーとかフッカーとかBロングとか、エリアがめちゃめちゃ多くて、マップが深いというか——。個人的には難しいこと考えたくないなぁって思っちゃいますね。

——あはは。では最後に次の🇵🇭Team Secret戦に向けての意気込みをお願いします。

TENNN:今、スコアが3:2なので、これからは負けられない戦いが続きます。来週こそちゃんと勝ちますので応援よろしくお願いします!

——ありがとうございました!

———

とにもかくにも2マップ目のアセントが非常に惜しい試合であった今回の🇹🇭TLN。3マップ目まで持ち込めば、以前は🇯🇵ZETAの得意中の得意マップでもあったスプリットが待ち構えていただけに、悔しい思いが残る結果となってしまった。

一方で、配信のインタビューでXQQコーチが「🇰🇷DRX戦後、一番やばかった」と話していただけに、この接戦は大きな経験値になったのではないだろうか。

次の🇵🇭Team Secret戦は4月29日(土)20時頃と予定されている。アイスボックスがなくなり、バインドが加わる新しい展開に🇯🇵ZETAがどう対応していくのか——Masters TOKYOへの切符を手に入れるべく、さらなる飛躍を期待したい。

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【井ノ川結希(いのかわゆう)プロフィール】
ゲーム好きが高じて19歳でゲーム系の出版社に就職。その後、フリーランスでライター、編集、ディレクターなど多岐にわたり活動している。最近はまっているゲームは『VALORANT』。

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