【Curumi選手インタビュー】「すべてが輝いて見えた」FENNEL HOTELAVA 初めての『VALORANT』世界大会に幕!

VALORANTの年間王者を決める女性限定の公式大会VALORANT Game Changers Championship」が2022年11月15日(火)より開催。日本からは🇯🇵FENNEL HOTELAVA(🇯🇵FL)が出場し、初戦🇧🇷Team Liquid戦では惜しくも敗北。敗者復活戦の道へ進むことになった。


そして迎えたDay3。2戦目となる相手はEUの強豪🇪🇺Guild X(🇪🇺GLD)だ。ブラジルとはまたひと味違った戦い方を見せる🇪🇺GLDに🇯🇵FLがどこまで食らいついていけるかがカギとなっていた。しかしながら結果は0:2で敗退。1マップ目のパールでは3:13,2マップ目のヘイヴンでは5:13と大差をつけられてしまい、世界の壁というのを改めて痛感することとなった。

▲左からLen(れん)選手、Festival(ふぇすてぃばる)選手、Curumi(くるみ)選手、suzu(すず)選手、KOHAL(こはる)選手

今回は試合直後にもかかわらず、リーダーのCurumi選手がインタビューに応じてくれたので、その様子をお届けしよう。

最後まで試合を楽しめた初めての世界大会!


——🇪🇺GLD戦おつかれさまでした! 試合を終えた今の感想をお聞かせください。

Curumi選手(以下、Curumi):もう、めっちゃ楽しかったです!

——🇪🇺GLDはめちゃめちゃ強かったですけど、楽しいという感情が前に出るのはいいですね。

Curumi:そうですね。配信でしか見たことのない選手と実際に対面して、試合することができて「うわっ、めっちゃこの人たち強いなぁ!」って思えたことがうれしかったです。とにかくすべてが楽しかったですね。

ベルリンの地に来られて本当に良かったと思っています。いい経験になりました。

——海外のチームは日本のチームに比べてどういったところが強かった?

Curumi:うまく表現できないのですが、日本のチームは消極的な印象があって「アクションがあってからそれに対してリアクションをする」といった戦い方が多いのですが、海外のチームは我が強い感じで、「押せ押せ!行け行け!」みたいな感じで自分たちのやりたい作戦やフィジカルを前面に出してくるところが強かったですね。

そういった圧力に対応するのが難しかったのが敗因のひとつでもあります。

——確かに、1マップ目のパールでは🇪🇺GLDがアタッカーサイドからのスタートということもあって、なかなかラウンドが取れない状況が続いていましたもんね。

▲サイトへの進入のバリエーションの多さはもちろん、リテイク阻止のうまさも光っていた🇪🇺GLD。スパイク設置後は常に、最適解ともいえる陣形を構え、🇯🇵FLのリテイクを許さない(https://www.youtube.com/watch?v=9oAL0BtkTd4&t=28196s

Curumi:実際に戦ってみて、ものすごく対策されているのを感じました。私たちがリテイクに行く時の配置とか、傾向とかを読まれた上での撃ち合いだったので、つらかったですね。

▲流れるようなエントリーから🇯🇵FLの配置を掌握しているかのようなリテイク配置を見せた7ラウンド目。3方向からクロスを組んだ射線管理はお見事としかいえない(https://www.youtube.com/watch?v=9oAL0BtkTd4&t=28455s

——自分たちの動きが読まれてるなぁっていうのは感じてた?

Curumi:そうですねぇ(苦笑)。

——2マップ目のヘイヴンでもCurumi選手がワンピック(ラウンドの最初にキルされる)でキルされるシーンが多かった気もしました。

▲エコならばここにいるよねというのをわかっているかのように、アビリティーと組み合わせた前に詰める守りでワンピックを取られてしまうCurumi選手。ヘイヴンでは3ラウンド連続でワンピックされてしまうなど、苦しいマップとなった(https://www.youtube.com/watch?v=9oAL0BtkTd4&t=30664s

Curumi:あれは本当につらかったです。私たちが詰め待ちする時のタイミングっていうのを対策している感じがしました。アビリティーの合わせも完璧だったので。もう「してやられたな」って感じですよ!

——特にどの選手が強かったですか?

Curumi:撃ち合いだったらデュエリストのSmurfette(スマーフェット)選手ですね。デュエリスト特有にフィジカルゴリ押しみたいな戦い方が強かったです。アビリティーの使い方がうまいなあと感じたのは、aNNja(あんにゃ)選手でした。

▲さらりとジャンプピークからの1キル。そして流れるように「テイルウインド」でカバー対策と、そこでその動きをするかー!と思わせる強気なエイムが光っていた(https://www.youtube.com/watch?v=9oAL0BtkTd4&t=31734s

▲キレッキレのエイムが冴え渡るaNNja選手。アビリティーを使って、ひとりで連続キルしてしまうシーンもチラホラ。「フラッシュポイント」や「フォールトライン」の使い方がうますぎる(https://www.youtube.com/watch?v=9oAL0BtkTd4&t=31016s

——各選手特色のある強さがあるチームでしたね。そんな中、🇯🇵FLも負けてなかった。今日はKOHAL選手の1on3クラッチが光ってました!

▲相手のアビリティーをアビリティーで返して1on1の状況を作り出すKOHAL選手。エイムがキレッキレでこの表情は控えめにいってもかっこよすぎた!(https://www.youtube.com/watch?v=9oAL0BtkTd4&t=31150s

▲1on3の状態からするりと背後に回って2キル。1on1に持ち込むとうまくプレッシャーをかけながらスパイク解除を阻止していく。無理に撃ち合いに行かずに相手のメンタルを揺さぶる立ち回りはシビれる!(https://www.youtube.com/watch?v=9oAL0BtkTd4&t=31501s

Curumi:もう、うちのKOHALがいっちゃん強いっすよ! KOHALなら絶対やってくれるって私たちも信じてました!

——ああいうプレイはチーム全体のモチベーションにもつながりますもんね!

すべてが輝いて見えた世界大会でのステージ


——今回初めての世界大会で、しかも有観客のオフラインという場での戦いでしたが、実際にステージに立ってみた景色はどうでしたか?

Curumi:すべてが輝いて見えました!

この席に自分が座っていることとか、後ろのパネルに自分の顔と名前が表示されているのが本当に信じられなくて、それを見るたびにハイになってました(笑)。

▲『VALORANT』の公式大会は作り込まれたステージも印象的だ。かっこよく演出されたステージでプレイできるのは選ばれた選手の証。これは絶対にテンションが上がるはず!

——2試合目の今日も変わらずハイになった?

Curumi:そうですね、(ステージのパネルは)見慣れない。もう全然っ見慣れない(笑)。本当に楽しかった!

——あはは。ただ、来年に向けて課題も増えたんじゃないでしょうか。

Curumi:ひとつはコール面ですね。🇧🇷TL戦も🇪🇺GLD戦も、普段自分たちができてたことができてなかったんです。例えば、「この場所にアビリティーを入れる」とか「このあとこうする」といった掛け合いができていませんでした。

こういったコミュニケーションエラーは私たちがずっと課題にしていることでもあるので、引き続きエラーが起きないように練度を高めていきたいと思っています。こればっかりは練習を重ねていくしかないので、練習あるのみですね。

——大会っていうプレッシャーも影響した?

Curumi:そうですね。みんな緊張していない風だったけど、みんなも多少は感じてたんじゃないかなぁ。

——日本代表として初めての舞台ですもんね。

Curumi:ほんと、大会疲れがどっときました(笑)。

——本当におつかれさまです。まずはゆっくり休んでください。では、最後に来年に向けての意気込みと、ファンに向けてひとことお願いします。

Curumi:来年はもっと強くて、かわいくて、かっこいいチームになって帰ってきます!いつも応援してくださりありがとうございます。来年も応援よろしくお願いします!

——ありがとうございます。まあでも私は現地で勝利の舞が見られたので、大満足です!

Curumi:あっ、コレですね!(実際に見せてくれる)

できることならもっと踊りたかったんですよー! まあでも来年に取っておくってことで(笑)。

▲FENNEL HOTELAVAのトレードマークにもなっている、両手をくるくる回す『勝利の舞』。オフライン大会という場でも見られたことはファンにとってもうれしいポイントなのではないだろうか

——期待しています!

Curumi:期待していてください!

——ありがとうございました!

———

日本代表として出場した🇯🇵FLの旅はこうして幕を閉じた。結果だけを見れば2試合とも敗退ということになるが、彼女たちにとって初めての国際大会というのは、とても大きな経験になったのだと思う。オンラインの大会となると、雰囲気的にもランクマッチの延長的な気持ちになるかも知れないが、今回はオフラインで有観客。さらには海外で日本代表して戦ったというのは、大きな自信になったに違いない。

そしてなにより🇧🇷TL相手に1マップを取ったということは大きな功績だといえる。また、インタビューに応じてくれたCurumi選手、KOHAL選手が楽しそうにしていたことが本当にうれしい。嫌な顔せずにいろいろな質問に答えてくれて、FENNEL HOTELAVAというチーム全体のプロ意識を感じさせえてくれたインタビューだった。

来年はこの経験を生かしてさらなる飛躍を求められる年になるだろう。新たなプレッシャーや課題も増えてくる中、FENNEL HOTELAVAというチームがどのように羽ばたいていくのか——。今後も見守って行きたい。

■FENNELメンバーTwitter
Curumi:
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配信アーカイブ
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【井ノ川結希(いのかわゆう)プロフィール】
ゲーム好きが高じて19歳でゲーム系の出版社に就職。その後、フリーランスでライター、編集、ディレクターなど多岐にわたり活動している。最近はまっているゲームは『VALORANT』。

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