【FENNEL HOTELAVA選手 試合直後インタビュー】『VALORANT』女性部門の公式大会「VCT GAME CHANGERS」東アジア予選で、日本代表2チームがノックアウトステージへコマを進める快挙!

日本初開催となる『VALORANT』の女性限定公式大会「VALORANT CHAMPIONS TOUR GAME CHANGERS」(VCT GC)が開催中。国内予選で日本代表に選ばれたREIGNITE Lily(RIG)と、FENNEL HOTELAVA(FL)が、「VCT GAME CHANGERS EAST ASIA QUALIFIER」(アジア予選)へ進出。世界王者を決める頂上決戦「GAME CHANGERS CHAMPIONSHIP」への出場権を賭けた戦いが繰り広げられている。


なお、アジア予選となる「VCT GAME CHANGERS EAST ASIA QUALIFIER」では6チームがふたつのグループに分かれ、総当たり戦を行う。日本代表の🇯🇵RIGはグループAに、🇯🇵FLはグループBへと振り分けられている。各グループ上位2チームが、ノックアウトステージへと進出。シングルエリミネーションで勝ち抜いた1チームが「GAME CHANGERS CHAMPIONSHIP」への出場権を手に入れることができる。


Day2では🇯🇵RIGは🇰🇷MBTI(MBI)と対戦し2本先取で勝利。一方🇯🇵FLは🇰🇷SPEAR GAMING Female(SPG)と対戦し0:2での敗北となった。Day3では🇯🇵RIG VS 🇹🇼Oxyg3niOus(O3O)、🇯🇵FL VS 🇨🇳ShanXi Gaming Girls(SXG)との対戦が行われ、🇯🇵RIGは1:2で敗北。🇯🇵FLは2:0で勝利となり、両チームともにノックアウトステージ進出が決定した。

今回は試合直後、チーム力の強さを存分に見せてくれた🇯🇵FLの選手にインタビュー。試合の振り返りも交えて、Day4への意気込みをおうかがいした。

▲左からKOHAL(こはる)選手、Len(れん)選手、Curumi(くるみ)選手、Festival(ふぇすてぃばる)選手、suzu(すず)選手

緊張もほぐれ、いつもの調子が出せるようになった🇨🇳SXG戦


——今回ノックアウトステージ進出おめでとうございます!

一同:ありがとうございます!

——Day2の🇰🇷SPG戦では、緊張も大きく影響していたというお話をされていましたが、Day3の🇨🇳SXG戦に挑むに当たり、どのような話し合いをして気持ちを切り替えていきましたか?

KOHAL選手:「緊張って(ほかの選手にも)伝わるよね」っていう話をしていて、ひとりひとりが緊張を出さないようにすれば、チーム全体の緊張もなくなるんじゃないかという話をしました。

——やっぱり国内予選と今回の東アジア予選では心境に違いはありましたか?

Curumi選手:もちろん国内予選も緊張はしていたんですが、🇰🇷SPG戦は初戦だったということもあって、自分が何をしたらいいのかもわからなくなっちゃうくらいガチガチに緊張してました。

——なるほど。今日は心なしか吹っ切れた感じでのびのびと戦えている印象を受けました。一方で、公式の場では勝率100%のスタッツを誇るヘイヴンですが、序盤は🇨🇳SXGの攻めに対するリテイクが決まらず苦戦しているようにも見えました。試合中どのような話し合いをして修正していきましたか?

KOHAL選手:ヘイヴンはうちのアナリストが「敵がこういう構成でこういう動きをしてくるよ」というのは事前に教えてもらっていました。そのアドバイスに対して自分たちは何ができるかっていう部分で、相手の動きに逆らうような戦い方をしていきましたね。自分たちの流れにもっていくように修正していきました。

——中でもやっかいだと感じたのはJUE選手の単独行動でした。どのような対応をしましたか?

▲ランデヴーで即座にワープできるのを生かして、強気な単独行動をしばしば見せるJUE選手。味方と合流しようと無防備なところを突くいやらしい攻めがうまい(https://www.youtube.com/watch?v=HKzwoUU9vk8&t=16176s

suzu選手:もう勝つことしか考えてなかったんで「倒す、倒す、倒す〜」みたいな気持ちで戦いましたね(笑)。

KOHAL選手:(単独行動が)来るだろうなっていうのはわかってましたね。プッシュされているであろう場所を把握して、「(そこにいるなら)逆サイト取りに行こう」とかそういう考え方で対応していきました。

——試合全体を通してアビリティーを使った連携も刺さってましたもんね。チームとしてはその辺の手応えをどのように感じていますか?

▲2マップ目、パールでのワンシーン。Bロングで時間を稼ぐsuzu選手とCurumi選手がキルされた後、残った3人はアビリティーを駆使してスパイク設置を阻止する。残り時間わずかのところであわや全滅かというヒヤッとした場面もあったものの、見事な連携でサイトを守りきった。実況のOooDaさんも思わず「逃げて〜逃げて〜」と悲鳴をあげる!(https://www.youtube.com/watch?v=HKzwoUU9vk8&t=21236s

Len選手:アビリティーの合わせは、各自がコールしないといけないのですが、昨日はそのコールが少なかったのかなあと感じています。今日は準備していたものがしっかり出せた結果だと感じています。

KOHAL選手:もともと用意していたものでアビリティーを合わせるだけでなく、個々で把握している敵の情報からアドリブで合わせることもできるので、応用力の高いチームだと思っています。IGL(試合中の指揮官)の判断というよりは、選手個人個人の判断力の高さも合わせ技のうまさにつながっていますね。

——アビリティー面でサポートをしているKOHAL選手は、味方をサポートしつつ撃ち合いも強く、さらにはIGLも担当とさまざまな役割を担っていると思います。どういった点に気をつけながら両立させているんですか?

▲とにかくアビリティーのタイミングがバッチリなKOHAL選手。Len選手との合わせ技で🇨🇳SXGの出鼻をくじいてスリフティーを決めるラウンドも。(https://www.youtube.com/watch?v=HKzwoUU9vk8&t=16450s

KOHAL選手:とにかくチームのために頭を働かせて、ちょっとフィジカル面で落ちてしまってもあまり気にしないように心がけています。

——メンタルは結構強めに保ってる?

KOHAL選手:結構強め強めですね(笑)。

選手一同:(笑)

——チームメンバーとしてもKOHAL選手の強気なメンタルは頼もしい?

Curumi選手:頼もしいですね!KOHALが元気だったらみんな元気になります!

——強気といえば、Festival選手のジェットも強気に撃ち合うシーンが多かったですね。特にディフェンダーサイドでありながら前に詰める守りも見事刺さっていました。どういう心境で前に出ていたのでしょうか?

▲ヘイヴンでは大胆に前に出て情報を取りつつ連続キルを重ねるシーンも。こういった場面でもさりげなくLen選手、Curumi選手選手がしっかりサポート。連携面の強さも光っていた(https://www.youtube.com/watch?v=HKzwoUU9vk8&t=16606s

Festival選手:前に詰める時は、味方との情報共有や敵の戦略を事前に勉強しているので、ある程度近くに敵が何人いるかを把握しています。なので「ここは前に詰めた方がいいな!」って感じで詰めてます。ごめんなさい私日本語が……(笑)。

選手一同:大丈夫だよー!

——あのラウンドでもLen選手とCurumi選手が後続でしっかりサポートされてましたね。ああいう素早いカバーの際、言葉の壁は感じないのでしょうか?

Curumi選手:いつもスクリムでやっていることなので、自然と連携は取れていました!

めちゃめちゃやりやすさを感じた——
レンタル移籍で一時加入したsuzu選手


——今回Aika選手の代打として、🇯🇵ZETA DIVISONからレンタル移籍として参戦しましたが、🇯🇵FLのメンバーとのフィット感は?


suzu選手:もうね、めちゃくちゃやりやすい!

サポートうまいし個人技強いし、一緒にやってて楽しいしで、とてもいいチームだなぁと感じながら参加させていただいています。

——今回、Festival選手以外の4名はゲーミングベースでの参戦でしたね。そういったオフラインの環境もやりやすさにつながってますか?


suzu選手:仲良くなるのが早くなった気がする。

Curumi選手:うんうん。実際、会うまではよそよそしかったよね。

suzu選手:そうそう。会うまでは本当に他人行儀で、めっちゃ気を遣い合ってみたいな感じだったけど、オフラインで合ったら、ぱーって仲良くなった感じかなぁ。

——(笑)。そういう絆が深まることは試合にも影響した?

suzu選手:そうですね。以前は「これ言ったらまずいかな」っていうのは言えなかったことも、ゲーミングブースで集まってからはめっちゃ打ち解けて言えるようになりました。そういうのは試合中にもいい面で現れているんじゃないかな。

——言いたかったけど言えなかったことって具体的にどんなことですか?

suzu選手:こういう時は、こうした方がいいんじゃない?」っていうひとつひとつのプレイに対する思うことでも言いづらかったですね。やっぱり、レンタル移籍で急にポンって入ってきた立場でもあるので(笑)。

Curumi選手:戦術的な面も含め、チームワークが良くなりました。連携が前よりも取れるようになったのを感じています。コミュニケーションってやっぱり大事ですね。土壇場でも解決できる場面が多くなった気がします。

KOHAL選手:やっぱり顔を合わせて話せるというのは大きいですね。ネット上だと表情が見えないので、怒りなのか真拳なのかという心境までわからないこともあったので、そういった感情が感じ取れるオフライン環境はいいですね。

ただデメリットは回線が悪くなったこと?

一同:回線わるーい!

KOHAL選手:原因がわからないんですけど、ひとりだけPingが100超えちゃったり——。「次誰がPing跳ねるかわからない……」っていう状況があったので、そこは原因を解明して解決していきたいですね。

明日は120%の気持ちで全部をぶつけていく!


——明日はいよいよノックアウトステージが始まり、グループAから進出した🇹🇼O3Oとの戦いが決まっています。今までの試合は配信でも見られていると思いますが、自信はいかがでしょうか。

KOHAL選手:自分たちも何回かスクリムはしているんですが、普通に強いと思います。スクリムの実力が100%出せているかはわかりませんが、試合を見ている限りは100%出せているように見えますね。なので自分たちは120%くらい出せないと勝てないなとは感じています。

なんていうか、フィジカル面はもちろんなんですが、人数差を気にしていない感じがするんですよね。1on4でこちら側が有利な状況でも全然やばいよねっていう気持ちにさせるくらい。覇王色がすごいですね。

——では、最後に明日に向けての意気込みとファンに向けてひとことお願いします。

Curumi選手:先ほどKOHALが言っていたように、🇹🇼O3Oはフィジカルも戦術もものすごく優れているチームだと思っています。明日が本番の気持ちで挑もうと思います。

今日起こったミスも全部修正して勝ちをもぎ取るので応援よろしくお願いします!

KOHAL選手:我々ががんばってきた練習を全部ぶつけたいと思っています。いや、ぶつけます!

Festival選手:私もガンバリマス!絶対勝ったるよ!勝ったるよ〜!

——ありがとうございました!

———

Day2では緊張からか実力を発揮できずに口惜しい結果を残した🇯🇵FLだったが、Day3では見違えるようなパフォーマンスを見せ、見事ノックアウトステージへとコマを進める。

やはり緊張から解き放たれ、本来の動きを取り戻せたのは大きい。ゲーミングベースというオフライン環境での参戦も相まって、非常に練度の高い試合を見せてくれた。

顔を合わせて話ができるのは大切とオフラインの環境の強みを話してくれたKOHAL選手。IGLとして、またサポート役として立ち回る立場において、味方との意思疎通を誰よりも重要視している彼女だからこそ切に感じていたのかも知れない。

とにかくインタビュー中も和気あいあいと答えてくれた🇯🇵FLのメンバー。次はいよいよ負けたら即終了のノックアウトステージがスタート。試合の展開によっては🇯🇵RIGとの直接対決も考えられるだけに、今後も目が離せない!

■FENNELメンバーTwitter
Curumi:
https://twitter.com/milk_crm

KOHAL:
https://twitter.com/khl3na

Festival:
https://twitter.com/festivalvlrt

Len:
https://twitter.com/__len77

suzu:
https://twitter.com/starline_194

配信アーカイブ
Twitch:
https://twitch.tv/valorant_jpn

YouTube:
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【井ノ川結希(いのかわゆう)プロフィール】
ゲーム好きが高じて19歳でゲーム系の出版社に就職。その後、フリーランスでライター、編集、ディレクターなど多岐にわたり活動している。最近はまっているゲームは『VALORANT』。

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