試合を通じて感じたNORTHEPTIONとZETA DIVISONの違い【NORTHEPTION 合同記者会見】

2022.6.28 井ノ川結希(いのかわゆう)
1年を通して世界一を決める『VALORANT』の公式大会「VALORANT Champions Tour」(以下、「VCT」)。国際大会への切符を手に入れる日本代表決定戦「Stage2 Challengers Japan Playoff Finals」が2022年6月25日(土)、26日(日)、さいたまスーパーアリーナで開催された。


両日ともチケットは完売で会場に多くのファンが集まった。26日(日)に開催された決勝戦では、前回の国際大会で世界3位をものにしたZETA DIVISON(以下、ZETA)と、期待の新星NORTHEPTION(以下、Nth)。多くのファンが見守る中、日本一、そして国際大会への切符を手にしたのはNth。今回もZETAの優勝は盤石かと思われていた中のジャイアントキリングを起こした。

▲左からbail(ばいる)コーチ、xnfri(ぜんふ)選手、JoXJo(じょじょ)選手、Meteor(めてお)選手、Derialy(でりありー)選手、Blackwiz(ぶらっくうぃず)選手

今回は、そんな初めてのオフライン、そしてはじめての大舞台での試合を戦い抜いたNthの合同記者会見の内容をお届けしよう。

メンバー全員のコンディションが最高だったDay2


——優勝おめでとうございます。今の率直なお気持ちをお聞かせください。

Blackwiz選手:今までZETAに負け続けていたので、「今日リベンジできたら最高」というのをずっと思っていました。こうしてリベンジがかなえられたことは最高以外の言葉が出ないくらい最高です。

——さいたまスーパーアリーナでの試合はいかがでしたか?

Blackwiz選手:僕自身、はじめてのオフライン大会ということもあってワクワクドキドキの楽しい時間が過ごせたと感じています。

▲Blackwiz(ぶらっくうぃず)選手

——決勝戦はBo5と、今までのBo3に比べ試合数が多かったですが体力的な疲れはありましたか?

meteor選手:体力的には疲れていなかったのですが、いつもよりキルが取れなかったことでメンタル的につらかった部分はありましたね。

——キャスター陣のインタビューでは、選手ひとりひとりのコンディションが良かったことが勝因だと話されていました。みなさんのコンディションが良かった要因というのはなんだったのでしょうか?

Blackwiz選手:感覚的にいうと、体調が良くて身体が軽いという感じでした。メンバー全員のテンションが高く「ノッてた」というのがコンディションの良さにつながったのではないかと思っています。

Derialy選手:1マップ目のアイスボックスというマップは、ここ1カ月くらい練習をしていないマップで、正直不安で自信がありませんでした。

ただ、今回は撃ち合いを重視しようという気持ちで、デスマッチ(撃ち合いを練習するモード)感覚で試合で挑んだことがいい結果になって、撃ち合いに勝てることで自信にもつながり、チーム全体のコンディションが良くなったのではないかとすごく思います。

▲13:11と接戦を勝ち抜いた1マップ目のアイスボックス。とにかく強気な撃ち合いが光っていたDerialy選手。彼がムードメーカーとして一役買っていたのはいうまでもない(https://youtu.be/W92taElCJdE?t=7034

meteor選手:試合の前から「今日は必ず勝つぞ」という気持ちで、メンバー同士励まし合いながら戦えたことが良かったんじゃないかな。

JoXJo選手:今日のVCでは複雑なことは言わず、簡単なオーダーだけを伝えるようにしていました。その簡単なオーダーをメンバー全員が素早くキャッチして、行動に移せたことがコンディションにつながったのではないかと感じています。

▲JoXJo(じょじょ)選手

xnfri選手:メンバー全員のテンションが高かったのも要因のひとつですが、個々の冷静な判断もできていたので、プレイもしやすかったです。あと、Derialyくんが言っていたように、アイスボックスでのテンションも関係あったのではないかと思います。

▲xnfri(ぜんふ)選手

Bailコーチ:昨日の今日と2日間連続での試合だったので、選手たちの体力を温存するためにも十分な休憩を取ることを優先しました。Day1の試合が終わった後は、選手に休ませる時間を与えられたのがいい結果になったのだと思います。

——先日のDay1ではフラクチャーにアセントと2マップとも落とした敗北でした。今回3マップ目のフラクチャー、4マップ目のアセントでリベンジを果たせた要因はなんだったのでしょうか。

Bailコーチ:フラクチャーではZETAの時間を使ったゆっくりとした戦い方が苦手でした。逆に自分たちは今までとは違う作戦を取り入れたことで、ZETAの対策を上回れたのではないかと思っています。

▲Day1では時間をかけたZETAの攻めにほんろうされ、情報を取ろうと前に出たところをキルされるシーンもあったが、Day2ではそういった時間稼ぎには付き合わず、逆にZETAを揺さぶるような守り配置で戦い抜いた(https://www.youtube.com/watch?v=W92taElCJdE&t=14658s

——特に3マップ目のフラクチャーから勢いに乗ってきたように感じましたが、後半のマップではどのような気持ちで戦っていましたか?

Derialy選手:後半はメンタルゲームだと思っていて、メンタルで負けたら試合にも負けてしまうと思っています。「絶対に勝つぞ」という強気な話し合いをして勢いをつけましたね。

▲Derialy(でりありー)選手

またラウンドを取った後にテンション上がると、次のラウンドで落ち着きを取り戻すのは難しいんですけど、「次のラウンドが始まる前に深呼吸をしようね」ってmeteor選手がメンバー全員に話してくれていたので、そういったルーティンを取り入れたことで毎ラウンド冷静になれたのも良かったと感じています。

——そんなmeteor選手ですが、3マップ目以降はディフェンダーサイドながら前に出て1ピック(相手よりも先に1キルを取る)を取る立ち回りが目立っていましたね。

meteor選手:「君は十分強いから自信を持って1ピックを狙ったり、詰めていったりすれば勝てるから」というBailコーチの助言を思い出して意識しました。

▲meteor(めてお)選手

——前回のMasters(国際大会)では、日本は下馬評が低いところからスタートでした。次回コペンハーゲン(デンマーク)で開催されるMastersは前回、ZETAが世界3位の快挙を成し遂げたこともあり、日本はかなりマークされるのではないかと感じています。さらに日本のファンの期待も前回以上になると思うのですが、Mastersに向けてどのような考えをお持ちですか?

Bailコーチ:この後すぐにデンマークへ向かわなければならないため、時間が足りず具体的な対策は考えていません。ただ、選手たちが得意なエージェントを使ったり、選手たちの意見を聞いたりして作戦を練ることが重要なのだと感じています。

——Bailコーチは現役時代、数々の世界大会を経験していましたが、世界で勝つために必要なものとはなんでしょうか?

Bailコーチ:ひとつは運です。選手たちのコンディションが良かったり良くなかったりという体調面ですね。もうひとつは時間。プライベートな時間を削って練習に励むことが勝利の秘訣だと感じています。

——最後にMastersへの意気込みをお願いします!

Blackwiz選手:今間違いなく一番注目されていると思いますが、それでもいい結果が残せるように全力でがんばりたいと思います!

——ちなみにMastersで戦ってみたいチームは?

meteor選手:🇰🇷DRXですね。

———

今回の試合を見て感じたのは、NORTHEPTIONの選手たちがとにかく元気だったということ。特にDerialy選手やmeteor選手、JoXJo選手はステージに響き渡るくらいの大きな声で喜びを表現していたり、チームメンバーに声をかけたりしていたのが印象的だった。

▲時にはくったくのない笑顔を見せるDerialy選手。勝ち負けというよりは今この瞬間を楽しんでいるようにすら見えた

そんな選手らの姿を見て、前回のMastersで快挙を成し遂げたZETA DIVISONを思い出した読者もいるのではないだろうか。

▲ステージ1のMastersで見せたLaz選手のガッツポーズは、見ている側も感極まってしまう程の熱量だった

一方で、ZETA DIVISONのメンバーはやや元気のない様子にも見えた。Day1で連勝を重ねていた時もMastersほどの熱狂はなかった。世界3位という重いプレッシャーからなのか、ステージ1からの連戦による疲れなのか、はたまた王者の余裕だったのか——。声が枯れるほどに絶叫していた「ナイス!」が、さいたまスーパーアリーナには響かなかったのだ。

ここにきて、記者会見でDerialy選手が話していた「後半はメンタルゲーム」とういう言葉を思い出す。実力が拮抗すると、最後にはメンタルが強い方が勝利を手にすることができる。時には大声で心の底から声を出し合うことが勝利へとつながったのではないかとも感じる。

休む間もなく来月から国際大会のMastersが開催される。ZETA以上の活躍を期待している日本のファンに応えることができるのか——。NORTHEPTIONの新たな挑戦がはじまる。日本の『VALORANT』ファン一丸となって日本代表NORTHEPTIONを応援しよう!

【番外編】NORTHEPTIONはどんなチーム? プロになるためのアドバイスは?

——これからNORTHEPTIONのファンがもっともっと増えていくと感じています。「NORTHEPTIONってどんなチーム?」というのをひとことで表すならばズバリなんでしょうか?

meteor選手:メンバー全員が家族だと感じるくらい絆が深いチームです。またゲーム面では、ラウンドごとに素早く対策ができるチームです。


——今日の試合はプロを目指している若者にいい刺激になったと感じています。そういった若者に向けて応援のひとことをお願いします。

meteor選手:私は23歳という韓国では遅咲きのプロデビューでした。プロになれたのは運良くBailコーチに見つけてもらい、一生懸命練習してここまで来ることができました。

自分の状況や年齢を意識せずにがんばれば誰でもプロになれると思っているのでがんばってください!

Blackwiz選手Twitter:
https://twitter.com/blackwiz_csgo

Derialy選手Twitter:
https://twitter.com/derialy

meteor選手Twitter:
https://twitter.com/Meteorvlrt

JoXJo選手Twitter:
https://twitter.com/JoXJo_by

xnfri選手Twitter:
https://twitter.com/xnfri_

BailコーチTwitter:
https://twitter.com/bailvlrt

JUINマネージャーTwitter:
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