「Wild Rift Icons」でSengoku Gamingが劇的な初勝利!【Sengoku Gaming WAN選手インタビュー】

2022.6.25 宮下英之
シンガポールで開催中のスマートフォン向けMOBAリーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』(ワイリフ)の国際大会「Wild Rift Icons Global Championship」グループステージにて、日本リーグ「WCJ」1位のSengoku Gamingが、スペインのTeam Quesoに2-1で勝利した。

今回は、苦しみながらも見事にBo3で勝利をもぎ取ったSengoku GamingのWAN選手に、試合直後にインタビュー。緊張に包まれた大一番を振り返ってもらった。

左手前から、WAN選手(キャリー)、Ouki選手(サポート)、左奥からRush選手(ジャングル)、Kai選手(ソロ)、HAK選手(ミッド)

グループステージ、日本最後の砦


今大会には、日本からUnsold Staff Gaming(USG)とSengoku Gaming(SG)が参戦。WCJ2位のUSGはプレイイングループから参戦したものの、インドネシアのREX REGUM QEON(RRQ)の前に敗退。グループステージから参戦したSGもRRQに敗れ、ルーザーズブラケットに落とされてしまった。

6月24日の試合は、そのルーザーズブラケット第1ラウンド。ここでTeam Queso(TQ)に負ければ「Icons」はその時点で終了してしまう。今回は、日本でも福岡にある「esports Challenger's Park」と、渋谷で開催されたワイリフ花金杯でもパブリックビューイングを開催。多くのファンが見守る中での試合となった。



1ゲーム目は危なげなく勝利したSGだったが、2ゲーム目もまったく同じ構成をピックしたSGに対し、TQはエンゲージに秀でたヴァイとスレッシュを投入し1ゲームを取り返す。互いにこの試合に負ければ終了という最終戦、SGはジャングルのRush選手を中心としたレイトゲーム構成に組み直す。顔を見れば当たってくるTQに対し、じっくり冷静に対処したSGはじわじわゴールド差を詰め、15分過ぎに追いつくと、最後はわずかなスキから起こした集団戦に勝利。そのままエンドゲームまで持っていった。


WAN選手「Rushが育てば後半から巻き返せると思っていた」


──1試合目、2試合目はピックがまったく変わリませんでしたよね。理由は?

WAN選手:日本の「WCJ」の時からそうだったんですが、ジャングルのRushがキャリーチャンピオンが得意で、そこを中心とした組み方をしたときに、必然的に同じ感じになっていたのだと思います。自分も3連続ジグスでしたしね。

──前戦のRRQ戦の敗北以降、何かチームで練習や作戦の変更はありましたか?

WAN選手:特に変更はないんですが、やっぱり場慣れができずに、緊張したりメンタルが弱ってしまうことが多かったです。基本的に、「何も気にせず、勝っても負けてもいいから悔いが残らないようにやって」という感じの話し合いがありました。スクリムもそこまで細かい調整はしていないですね。自分たちのベストパフォーマンスを思い切り出し切ればいいと、コーチとも話していました。


──最後の3戦目は、15分すぎまではゴールドでもリードされていて、追いついてから17分すぎの集団戦で勝ち切ってそのままエンドという流れでしたが、どの辺りから「勝てる!」と思えましたか?

WAN選手:1試合目、2試合目とは違って、Rushがジャックスというファームを必要とするキャラクターをピックしたんですが、中盤に差し掛かるまでにRushにお金を集められずに、相手のペースにまた飲み込まれそうになったんです。そこで1回崩れたんですけど、みんなが「どうしよう」とか「ごめん」とか落ち込んでいたので、「落ち込んでる場合じゃないし、試合中だからそんなの気にせずやって」と伝えたんです。そこから自分もRushにファームする時間を持たせるようにして、みんなには「耐えて、耐えて」って感じて進めていって、最後にバチっと当たったらそのまま勝てちゃいました(笑)。

──確かにジャックスが育てば、という構成ではありましたが、WAN選手自身は正直勝てる自信はありましたか?

WAN選手:今大会はいろいろトラブルがありすぎて、シンガポールに来た時にもまともに練習ができなかったりしたんです。その分準備が遅れてしまって。しかも、今までやってきた構成は得意なんですけど、いざ違う構成をやるとなると型が崩れてしまうというのが結構目立ってもいました。自分はこの大会で勝てるかどうかと言ったら、正直勝てないかもなぁと思ってはいましたね。

──逆に、TQ側に立ってこの試合を振り返ると、彼らはどんな部分でミスを犯して負けたと思われますか?

WAN選手:1戦目は順当にやれば自分たちが勝てる構成で、オブジェクト前とかでポークをこちらがしてしまえば戦いづらい状況になるので、自分たちが考えていた戦略のうちだったのでスムーズにできました。ただ、やっぱり2試合目に相手のジャングルにヴァイが出てきたときに、強制的にイニシエートできてエンゲージしてくるキャラクターで、僕たちが不慣れということもあって、敵のペースにズルズル飲み込まれて自分たちのペースに持っていけなかったのかなと思いますね。

3試合目には、TQは4−1構成とか5-0とか、グループしたがるということが事前にわかっていたので、それだけケアしていれば大丈夫かなと思っていました。もう少しそれ以外の展開もこちらから作れたらよかったかなとは、自分目線では思います。

──RRQ戦とTQ戦での大きな違いはどこでしたか?

WAN選手:結局、マクロ勝負にもなるんですが、RRQの方が自分たちはあまり行動を起こせないイメージでした。やっぱりTQはすごくアグレッシブで、少しでも誰かが浮いたと思ったらバッと攻めてくる感じのチームなので。TQみたいなチームは、本当に集団戦でバッとくる感じなので自分は苦手でしたね。どちらかと言えば、個人的にはRRQみたいなチームの方が戦いやすいです。

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最後にWAN選手が「戦いやすい」と語ったRRQが、まさに明日6月25日に行われるルーザーズブラケット 第2ラウンドで再びSGの前に立ちはだかる。一度は敗れたチームではあるが、今回「Icons」での初勝利を手にしたことで、WAN選手も心配していたチーム内の緊張感や場慣れの問題もかなり緩和されたはずだ。

そして、グループステージを突破するにはRRQに加えて、台湾のJ Teamにも勝利しなければならない。まずはRRQへのリベンジに向けて、引き続き25日も #SGWIN の思いを日本から届けよう!

本誌では、25日の試合後のインタビューもお届けする予定だ。



リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト
https://wildrift.leagueoflegends.com/ja-jp/

Wild Rift Icons 2022 スケジュール:
https://wildriftesports.com/ja-jp/schedule?leagues=icons

WAN:
https://twitter.com/kskbtkt_

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